・商社の概要
・商社で求められる能力
・インターンで志望動機が聞かれる理由
・志望動機のおすすめの構成
・商社のインターンを控えている人
・アピールすべき強みがわからない人
・志望動機をこれから作る人
・例文を見て作成時に参考にしたい人
はじめに
インターンの選考に通過するためには志望動機や自己PRなど、重要視される項目に特に力を入れて、あなたがインターン生としてふさわしいことを証明する必要があります。
そこで今回は商社を目指す人向けにインターンの志望動機の作成ポイントや企業が重視している要素などについて詳しく紹介します。
例文も3つ紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
【商社のインターンで評価される志望動機】商社業界とは
まずは商社業界の概要について紹介します。
商社と言っても総合商社と専門商社があり、それぞれは大きく担当する業務内容などが異なります。
規模なども異なるため、自分がどのような商社で働きたいか見極めるためにも、ぜひ熟読してみてください。
総合商社
総合商社はエネルギーや金属、化学品、食料品、機械など幅広い産業分野にわたり、世界中の取引相手を仲介し、ビジネスを支える重要な役割を果たしています。
総合商社の特徴は単にモノを売り買いするだけでなく、プロジェクトの企画や投資を通じて、事業の成長を長期的に支える点にあります。
例えば、エネルギー資源の開発プロジェクトや地域のインフラ整備など、社会の課題解決や成長促進に資する事業に積極的に投資を行うのも特徴です。
こうした事業展開により、総合商社は地元経済や国際貿易においても大きな影響力を持ち、多面的に価値を創出します。
専門商社
専門商社は特定の商品や産業分野に特化し、その分野において深い専門知識と独自のネットワークを活かして取引を行う企業です。
例えば、鉄鋼、化学品、機械、食料品など、特定の商品カテゴリーに精通し、業界内で信頼を築きながらビジネスを拡大していくのが専門商社の特徴です。
専門商社の定義として、特定商品が売上の50%以上を占めることが一般的とされています。
総合商社と比べて扱う品目が少ない分、商品知識を深く追求でき、マーケットのニーズや流行にいち早く対応できる強みがあります。
また、専門商社では社員が1つのプロジェクトに責任を持って関わる機会が多く、自分の影響力を実感しやすい点も魅力です。
例えば、特定の取引先や市場に対して提案を行い、プロジェクトを成功に導くまでの過程で自身の専門知識が活かされるため、商材に対する深い理解や顧客との信頼関係が大きな役割を果たします。
【商社のインターンで評価される志望動機】商社業界の職種・仕事内容
続いて、商社業界の職種や仕事内容についても紹介します。
商社で働くにあたっては以下の3つの仕事を担当することになる場合がほとんどです。
自分がどのような仕事が得意か、どの職種が向いているか見極めるためにも、ぜひ時間をかけてしっかりと読んでみてください。
営業
商社の営業職は商品やサービスを販売するだけではなく、顧客のニーズを深く理解し、新たな価値を創出する提案型営業が求められます。
例えば、顧客の課題に対して解決策を提供することで、契約後も長期的な関係を築き、リピートや新たなビジネスチャンスを生むことが重要です。
商社の営業活動には商品供給の提案や新規市場への開拓、プロジェクト管理などの役割が含まれ、これには調達から輸送、通関、納品といったプロセス全体の管理能力が不可欠です。
こうしたプロセスの中で、顧客に安心感を与え、信頼関係を築くために迅速かつ正確な対応力も求められます。
また、総合商社は幅広い業種・分野に関わっており、国際的な取引や法規制、関税などを理解したうえで最適な提案を行うことが重要です。
加えて、新規ビジネスの企画力やマーケティング力も必要とされ、競争優位を生むための戦略的な視点も不可欠です。
営業事務・貿易事務
営業事務および貿易事務職は商社の営業活動の円滑な運営を支える重要な役割を担っています。
営業事務では契約書作成やデータ管理、納期調整といったバックオフィス業務を担当し、営業担当が顧客対応に集中できる環境を提供します。
さらに、貿易事務は特に国際的な取引に関わることが多く、海外との受発注管理、物流手配、通関手続きなど、グローバルな視点でのスキルが必要です。
この業務では取引の流れを正確に把握し、ミスがないように書類を準備し、スムーズに流通することをサポートすることが求められます。
また、営業事務・貿易事務の職務には細やかなコミュニケーション能力が求められ、営業担当、物流部門、倉庫、顧客との調整が必要です。
例えば、出荷遅延や在庫不足といったリスクに対して迅速に対応できる柔軟性と問題解決力が求められます。
事業計画
事業計画職は商社の成長を長期的な視点でサポートし、どのビジネスに資金やリソースを投資するかの判断に関わる重要な役割を担います。
この職種は新しい事業を立ち上げる際の企画や市場リサーチ、競合分析から、具体的なプロジェクトの立案、リスク管理、収益予測まで多岐にわたる業務が求められます。
例えば、リサーチ結果に基づいて市場の成長可能性を評価し、投資効果が見込める案件を選定するなど、分析力や戦略的思考が不可欠です。
また、事業計画の実行にあたっては他部門やパートナー企業と連携しながら、円滑にプロジェクトが進むようにサポートする管理能力も重要です。
加えて、経営層への報告やプレゼンテーションも頻繁に行うため、ロジカルな思考とプレゼンテーションスキルも求められます。
【商社のインターンで評価される志望動機】企業が志望動機を聞く理由
続いて、企業が志望動機を聞く理由についても紹介します。
この理由は商社だけでなく、ありとあらゆる企業に当てはまる共通の項目です。
ぜひ商社だけを目指している方はもちろんのこと、他の業界を併願している方もぜひ参考にしてみてください。
人柄を知るため
商社が志望動機を確認する際の大きな理由の1つが「人柄を知るため」です。
商社は国内外のパートナーや顧客、様々な業種の関係者と連携しながらビジネスを進めるため、従業員同士の協調性が極めて重要です。
そのため、応募者がどのような価値観や性格を持ち、どのように周囲と関わっていくかが、実際の職場での円滑な業務遂行に直結します。
特に、商社のインターンシップでは限られた時間の中でチームや業務にどのように馴染むかが重要視されるため、人柄が企業の文化や働く環境に合致するかが採用担当者にとって重要な評価ポイントです。
また、もちろん人柄が良いと「一緒に働きたい」とも思ってもらえるため、ESだけでなく、面接でも「感じの良い人だな」と思ってもらえるよう、愛想よく接しましょう。
入社意欲度を測るため
企業が学生に志望動機を尋ねるもう1つの理由として「入社意欲度を測るため」があります。
商社では多くの業務が海外取引や大規模なプロジェクトを伴い、長期にわたる案件や複雑な調整が必要となるため、入社後も高い意欲を持続できる人材が求められます。
また、企業は採用にあたって多くのリソースを割いており、説明会や面接会場の確保、資料作成、人件費など、多大なコストがかかっています。
早期退職を避けたいと思うのは当然でしょう。
また、商社では特に長期的に働きたいという強い意志が必要とされるため、志望動機を通じて具体的な意欲を伝え、採用担当者に「この学生なら責任を持って業務を遂行できるだろう」と思ってもらうことが大切です。
入社後に活躍できそうかを知るため
「入社後に活躍できそうか」も重要視されています。
商社のインターンでは他業界と比較しても多様な業務が存在し、業界特有のスキルや適応力が求められます。
特に、未知の市場に挑戦する商社では柔軟な思考や状況適応力は必要不可欠です。
志望動機において、これまでの経験やスキルを活かし、具体的にどのように企業に貢献できるかを示すことで、採用担当者は「この学生は実務でどのように活躍できるのか」をイメージしやすくなります。
インターンシップでの活躍が本選考に影響を与えることも多く、就活の成功を左右することすらあります。
入社後の活躍が目に浮かぶようなアピールを心がけましょう。
【商社のインターンで評価される志望動機】志望動機を書く前の準備
続いて、志望動機を書く前の準備についても紹介します。
この記事を開いてくれているということは「志望動機を早く書かなければ」と焦っている人も多いかもしれませんが、志望動機がうまく書けないのは以下の3つの対策がしっかりとできていないことがほとんどです。
そこでまずは落ち着いて、以下の3つの対策に力を入れて取り組んでみましょう。
自己PRやガクチカを作成するための情報も得られるため、就活において非常に重要な対策です。
自己分析
商社のインターン志望動機をしっかりと作成するには、まず自己分析を深く行い、自分の特性や強みを明確にすることが重要です。
自己分析で自分がどのような経験を通して成長してきたか、どのような価値観を持っているかを掘り下げられます。
例えば、自分がリーダーシップを発揮した経験や、チームで困難に立ち向かったエピソードなどを思い返し、その経験が商社でどのように役立つかを考えてみてください。
商社業界では交渉力や協調性が非常に重要視されますが、自己分析を通じて自身の強みを明確にすることで、自分が商社の業務にどのように貢献できるか具体的なイメージを持てるようになります。
さらに、自己分析を通して、自分の興味や関心がどのように商社業界の特徴と結びついているのかを見出すことも大切です。
このように、自分自身の価値観や強みを具体的に把握することで、企業が求める人材像に合わせた志望動機が作りやすくなり、採用担当者にも説得力のあるメッセージを届けることができるでしょう。
自己分析の詳しい方法を知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。
インターンの参加目的を整理する
商社のインターンで評価される志望動機を作成するためには、まず自分がそのインターンで何を得たいのか、参加目的をしっかりと整理する必要があります。
単に「業界を体験したい」「就活で使えそうだから」という漠然とした動機ではなく「商社でのインターンを通じて、具体的にどのようなスキルを学びたいのか」「どのようなビジネスモデルを理解したいのか」を明確にすることが大切です。
例えば「商社の広範なネットワークを通じて、異なる業界の連携やプロジェクト推進のスキルを学びたい」など、具体的な目的を示すことで、企業側にも熱意と意欲が伝わりやすくなります。
また、参加目的が明確であれば、企業の求めるスキルや能力と自分の目標が一致するかどうかも判断しやすくなり、自分と企業との相性を測る指標にもなります。
インターンの概要については以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
この記事を読む中で「自分はまだインターンそのものについてあまり理解が深くないな」と思った方はぜひ参考にしてみてください。
業界や企業についてリサーチする
志望動機で他の応募者と差をつけるためには、業界や企業についてのリサーチが欠かせません。
商社業界は総合商社と専門商社に分かれ、その中でもさらにそれぞれが独自のビジネスモデルや強みを持っています。
総合商社は幅広い事業領域を持ち、多国籍企業との取引やプロジェクトを通じて、経済や社会の発展に貢献している一方で、専門商社は特定分野に特化しており、深い専門知識や業界とのネットワークが求められるため、その分野でのプロフェッショナルを目指す人に適しています。
さらに、企業ごとのビジョンや戦略を理解することも重要です。
各商社が掲げる成長戦略や、どの地域・業界に力を入れているのかを把握することで、自分がその企業でどのように貢献できるかのイメージが具体化できます。
企業研究の方法については以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
就活において非常に重要な対策であるため、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
【商社のインターンで評価される志望動機】志望動機のおすすめの構成
続いて、志望動機のおすすめ構成についても紹介します。
この構成は非常に汎用性が高く、どのような業界を受ける方でも活用できますし、本選考にも応用できるものです。
一度覚えてしまえば、ES作成だけでなく面接の回答の下書きにも応用できるものであるため、ぜひ参考にしてみてください。
結論
志望動機の構成においては、最初に結論を明確に述べることが大切です。
例えば「貴社を志望する理由は〇〇です」と先に結論を伝えることで、採用担当者が話の流れを把握でき、内容に集中しやすくなります。
結論が冒頭にあることで、読み進める中で一貫した意図を持って理解が進むため、志望動機全体の理解が深まります。
また、最初に結論を示すことにより、読み手が最初からあなたの熱意を感じ取ることができ、他の応募者との差別化を図るポイントとしても良いです。
ダラダラ書くのではなく、まず結論を明確に提示しましょう。
理由
次に、結論を裏付ける理由を簡潔に述べましょう。
結論とエピソードの間にこの「理由」を挟むことで、志望動機に自然な流れが生まれ、読み手もスムーズに理解できます。
ここでは自分がなぜその企業に魅力を感じたのか、他社と何が違うと感じたのかといった具体的な視点を交えて説明すると良いでしょう。
例えば「世界中でビジネスを展開する貴社の規模感や影響力に魅力を感じ、そこで自分の国際経験を活かして貢献したいと思いました」といった形で述べると、志望動機の説得力が増します。
ここでの理由は簡潔ながらも「具体的」であることが重要です。
この段階で採用担当者に納得感を持ってもらえると、その後のエピソードに対する理解や共感も深まり、内容全体の一貫性を高めることができます。
エピソード
志望動機における最も重要な要素が、このエピソードです。
エピソードは自分の経験を通じて志望理由の背景を具体的に描写し、説得力をもたらします。
特に商社業界ではコミュニケーション力やリーダーシップ、問題解決力が重視されるため、そうしたスキルを発揮した実体験を述べると良いです。
例えば「大学のサークルでリーダーとしてメンバーをまとめ、大会で優勝を果たしました」や「インターンで営業成績トップを獲得し、チームの目標達成に大きく貢献しました」など、成果が分かるエピソードが有効です。
また、具体的な数値や状況を取り入れることで、相手にリアルなイメージを持たせることもできます。
エピソードを通じて能力や成果を客観的に証明することで、あなたの魅力が伝わりやすくなります。
貢献
企業への貢献意欲を明確に示すことも非常に重要です。
企業は単に意欲のある人材ではなく、実際に自社の成長に貢献できる人材を求めています。
ここでは自分の強みやスキルを活かして、どのように会社にプラスの影響を与えられるかを具体的に伝えましょう。
例えば留学経験があるならば「貴社のグローバルプロジェクトにおいて、語学力と異文化理解力を活かし、スムーズなコミュニケーションと問題解決に寄与したい」と述べると良いでしょう。
さらに、企業研究を通じて得た具体的なニーズや方向性を取り入れると、説得力が増します。
企業研究をしっかりと行い、求められている人物像に沿った貢献をアピールすることで、企業に対する熱意とあなたが活躍するイメージの両方を伝えることができます。
再度結論
結論を再度述べることで、文章に締まった印象を与えることも可能です。
文字数に余裕がないならば必ずしも書く必要こそありませんが、できれば盛り込んでおきたいポイントの1つであると言えます。
全ての志望動機が最後まで注意深く読んでもらえるとは限らないため、最後の部分でもう一度同じことを強調しておけば流し読みされた場合でも安心です。
首尾一貫した印象を与えることにもつながるため、ぜひ余裕があれば再度結論を述べましょう。
【商社のインターンで評価される志望動機】商社のインターンの志望動機に含めたいポイント
続いて、商社のインターンを目指す人が志望動機に含めたいポイントについて紹介します。
以下の5点を全て含めることができれば、ほとんどの場合、企業の採用担当者はあなたを迎え入れたいと思うことでしょう。
全てを含めることは難しいかもしれませんが、全てしっかりと確認した上で、志望動機に組み込みやすいものがあればぜひ導入してみてください。
商社を志望している理由
商社を志望する理由を明確に示すことは、企業と業界に対する理解度の高さをアピールするために不可欠です。
多くの業界の中から商社を選んだ背景には、物資の流通のみならず、資源開発、地域経済への貢献、新規事業の創出といった多岐にわたる業務に関与できる点に魅力を感じたためといった具体的な理由があると良いでしょう。
また、商社業界には総合商社と専門商社が存在し、それぞれで求められる能力や価値観が異なります。
例えば、グローバルな展開を行う商社では語学力や異文化理解能力が重要視される一方で、専門商社では特定の分野での専門知識が重視されることが多いため、こうした点を踏まえたアピールが重要です。
また、業界全体への理解だけでなく、自分が具体的にどのような仕事に貢献したいかを明示することで、志望動機に深みが増します。
このように、商社業界全体への興味と共に、自身のキャリアビジョンが企業の業務内容にどのように一致するかを明確に示すことで、企業に強い印象を残すことができます。
その企業のインターンでないといけない理由
商社業界には多数の企業が存在し、それぞれ異なる特性や強みを持っているため、なぜその企業のインターンを選んだのかを具体的に述べることが志望動機の説得力を増す要素となります。
その企業独自の強みや事業戦略、企業文化について理解を深め、他社との差別化を図りましょう。
例えば、A社は新興市場の開拓に積極的である一方、B社は固定のクライアントを長く大切にするかもしれません。
このような特徴を事前にリサーチし、自分がその企業のインターンで学びたい具体的な内容や、その企業であるからこそ達成したい目標を盛り込むことで、企業への強い関心を示せます。
また、企業の価値観やビジョンと自分自身の価値観がどのように合致するかを具体的に述べることで、採用担当者に自分が企業の理念に共感し、長期的に貢献したいと考えていることを伝えることもできます。
他の商社ではなく、その企業のインターンでしか得られない価値を言語化することで、熱意を示すことが可能です。
自分がインターンに参加するメリット
インターンに参加することで企業にどのようなメリットをもたらせるかを具体的に述べることは、自分を採用する意義を示す上で重要です。
企業が求める人材像に合致した具体的な貢献内容を伝えると、あなたの価値が明確に伝わります。
例えば、海外のプロジェクトを多く扱う企業であれば、異文化対応力や迅速な情報収集能力、英語力が求められるため、自分が持つ語学力や海外経験を活かして貢献できることをアピールすると良いです。
また、自分の経験から得たリーダーシップや問題解決力が企業のプロジェクトにどのように役立つかを示すことで、具体的な役割や成果がイメージしやすくなります。
さらに、自己分析を通じて理解した自分の強みや価値観が企業のビジョンにどのように貢献するかを詳細に説明すれば、あなたを採用すべき理由がさらに明確になります。
このように、企業にとって自分がどれだけ有益な存在であるかを示すことは志望動機をより強固なものにするために不可欠です。
独自性
志望動機に独自性を持たせることで、採用担当者に強い印象を与えることができます。
自己分析を通して得た自身の価値観や強みを企業のビジョンや文化と結びつけ、自分がその企業にとって特別な存在であることをアピールしましょう。
例えば、自分が常に新しい挑戦を求める姿勢を持っている場合、成長し続けることを重視する企業との相性をアピールすると良いです。
また、これまでの経験で培ったスキルや姿勢がその企業で具体的にどのように役立つかを具体的に述べることで、企業が求める人物像と自分の強みが一致していることが伝わります。志望動機に独自性を持たせることは、他の応募者との差別化を図り、採用担当者に対して「この人だからこそ採用したい」と思わせるためにも重要です。
志望動機に独自の価値を盛り込み、他の候補者との差別化を図ることで、企業にとって有用な存在であることを印象付けましょう。
具体性
志望動機に具体性を持たせることは企業への理解を示すための重要な要素です。
具体性を持たせるためには過去の具体的なエピソードや経験を用いて志望動機に説得力を加えると良いでしょう。
例えば、大学時代に取り組んだプロジェクトでチームの課題を解決し、目標を達成したエピソードがあるならば、その経験から学んだ統率力が商社でどのように役立つかを示せます。
また、インターンで実際に挑戦したい業務内容や、その業務を通じて企業にどのような貢献ができるかを詳細に述べることで、採用担当者に「具体的なビジョンを持っている」ことを印象付けることも可能です。
このように志望動機に具体的な事実や目標を盛り込むことで「実現可能な意図」が伝わる内容となり、採用担当者に強く響く志望動機を作成できます。
【商社のインターンで評価される志望動機】商社業界で活かせる強み
続いて、商社業界で活用できる強みについて紹介します。
以下の能力は総合商社はもちろん、専門商社を受ける場合にもアピールしやすい能力です。
これまでの学生生活において以下の能力を発揮した経験があるならば、志望動機や自己PRなどでアピールしてみてください。
マネジメント力
商社業界で活躍するためには、様々なメンバーを統括し、効率的にプロジェクトを推進する能力が必要です。
商社のビジネスは国内外での資源開発、新規事業の創出、物流ネットワークの構築といった様々な業務にまたがります。
そのため、ビジネスに関与するパートナー企業や、政府、さらには地元のコミュニティとの円滑な連携が求められるのです。
プロジェクトにおいてマネジメント力がある人は各関係者の立場や意見を尊重しつつ、全体の進行を統括することで、目標に向かって一致団結させる役割を担う人が求められます。
例えば、国際的な資源調達プロジェクトではリスク管理や法的手続きなど多方面にわたる調整が必要ですが、リーダーシップと柔軟な対応力を発揮し、メンバー全員の意識を1つにまとめることも重要です。
チャレンジ精神
商社業界は常に変化と成長を続けるグローバルな市場で新たなビジネスチャンスを見出すことが求められるため、チャレンジ精神は重要な要素です。
未開拓の市場や新たなビジネスモデルの構築は商社の競争力の源泉であり、未知のリスクを伴いながらも果敢に挑戦する姿勢が求められます。
例えば、発展途上国におけるインフラを構築するプロジェクトに参加する際には現地の文化や法的な規制も理解し、予期せぬ課題にも柔軟に対応する適応力が必要です。
また、商社の社員は海外出張や現地駐在があることが多く、未知の環境に対しても積極的に取り組む姿勢が求められます。
変化に適応し、積極的に新たな市場やビジネスに挑む姿勢を持つチャレンジ精神は商社業界で不可欠なスキルです。
忍耐力
商社業界では長期間にわたるプロジェクトや前例のないビジネス展開が頻繁にあるため、強い忍耐力が重要です。
例えば、アフリカでの資源開発プロジェクトでは準備段階での契約交渉から現地政府の許可取得まで、多くの時間と労力がかかります。
また、予期せぬ問題が頻繁に発生する場面では冷静に対処し、最終目標まで諦めずに粘り強く努力し続ける姿勢が求められます。
加えて、商社は国際的な業務が中心であり、時差や文化の違いがある取引先と柔軟にコミュニケーションを取る力も必要です。
こうした環境では取引先の文化や価値観を尊重しながらも、ただイエスマンになるだけでなく、粘り強く自己の意見を伝え、目的達成に向けて交渉を続ける忍耐力が不可欠です。
このように、困難な状況でもあきらめず、成果が出るまで粘り強く取り組む姿勢は評価されやすいでしょう。
チームで動ける
商社業界では複数の専門分野の人々が協力し合い、長期間にわたるプロジェクトを遂行することが求められます。
したがって、チームで成果を出すための協調性やリーダーシップが求められます。
特に商社のプロジェクトは国際的なものが多いため、外国のメンバーとの連携や互いの意見を尊重する姿勢が重要です。
新規市場への進出を目指すプロジェクトでは経済、法務、物流など各分野の専門家が集まり、それぞれが異なる視点で協力し合うことで成功が見込まれます。
また、長期間にわたるプロジェクトではメンバー間の信頼関係を築き、意見の食い違いが生じても冷静に話し合い、解決する能力も必要です。
さらに、チーム全体の利益を最優先に考え、自分の役割だけでなく、他メンバーがスムーズに業務を遂行できるようにサポートする姿勢も求められます。
【商社のインターンで評価される志望動機】商社のインターンの志望動機例文
商社のインターンを受ける方のために志望動機の例文を3つ作成しました。
営業職を目指す方、営業事務や貿易事務を目指す方、事業計画を目指す方向けに1つずつ作成したため、忙しい方は目指す職種だけでも、時間に余裕がある方は全ての例文を確認してみてください。
営業
私は大学で経営学を学び、企業がどのようにして顧客に価値を提供するかに興味を持ちました。
特にゼミで行った商品開発プロジェクトでは自分のアイディアが顧客に受け入れられるかを意識しながら、ニーズに応じた提案を行うことの難しさとやりがいを実感しました。
その際、クライアントから直接フィードバックを得て、提案内容を改良することで最終的に成功した経験があり、営業のやりがいを感じました。
貴社は業界全体で高い評価を得ており、広範なネットワークを活かした営業活動を展開していることから、私もその一員として貢献できると確信しています。
インターンシップでは顧客との関係を大切にし、最適な提案ができる営業力を身につけ、貴社のさらなる成長に寄与したいと考えています。
営業事務・貿易事務
私は大学でビジネス英語を学び、貿易実務に興味を抱くようになりました。
また、アルバイトで事務のアシスタントとして働き、日々の業務がスムーズに進行するためのバックオフィス業務の重要性を学びました。
細やかな管理と正確な情報処理が求められる中、効率的なサポートが営業活動の土台を支えることを実感しました。
貴社はグローバルに展開する商社であり、精度の高い事務処理能力が求められると感じています。
インターンシップでは貿易事務のスキルを磨き、迅速で正確な対応を通じて、営業活動のスムーズな進行に貢献していきたいと考えています。
事業計画
大学で経済学を学び、企業の戦略策定や市場分析について学ぶ中で、事業計画の重要性に魅力を感じました。
また、ゼミでの研究プロジェクトでは業界分析を基に新規事業案を考案し、その案の実現可能性を評価する経験を通じて、計画力と分析力の重要性を学び、企業が成長するための計画策定に貢献したいという意欲が芽生えました。
貴社は多岐にわたる事業を展開し、戦略的な計画が求められる環境であり、私も貴社のビジネス戦略に携わりたいと考えています。インターンシップでは事業計画の実務を経験し、将来的には戦略的視点から貴社の成長に貢献するためのスキルを磨きたいと考えています。
【商社のインターンで評価される志望動機】完成度を高めるために就活エージェントを利用しよう
ここまで商社のインターンを受ける方向けにおすすめの志望動機の構成や例文などを紹介してきましたが、この記事を読んだだけで100点の志望動機を作れる方は「天才」と言う他ありません。
ほとんどの場合、なかなか書き出しから書けないか、完成したものの、内容には納得できていない人の方が多いでしょう。
そこでおすすめなのは、就活エージェントを利用することです。
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おわりに
今回は商社のインターンの選考通過を目指す方向けに志望動機の作成方法を紹介しました。
本記事で紹介した項目のほとんどは本選考にも活用できるものであるため、ぜひ熟読することを推奨します。
商社は業務の規模が非常に大きく、様々な経験を積めるだけでなく、比較的給与も高い魅力的な業界であるため、ぜひ本記事を参考に質の高い志望動機を作成してください。