はじめに
ベンチャー企業を見ていると、人材業界が多いと感じた人も多いのではないでしょうか。
実際に人材系にベンチャーは多いです。
しかし、実際のところ、どんなビジネスを展開しているのかわからないという人も多いかもしれません。
今回は、そんな人材業界のベンチャーにスポットライトを当てて、どんどん疑問を解決していってしまいます。
なぜ、人材業界にベンチャーが多いのかという疑問が解ければ、より人材業界に興味が出るかもしれません。
【人材業界のベンチャーとは??】人材業界って何?
そもそもベンチャーを知る前に、人材業界そのものを知る必要があるでしょう。
この業界にある企業のすべてがベンチャーというわけではありませんので、それ以外の企業もあります。
そして、人材企業とは大きく4つの分野があります。
人材派遣、人材紹介、求人広告、人材コンサルティングがあるのです。
特にベンチャーに多い人材派遣と人材紹介を説明していくことにします。
この2つの業種がベンチャーの持っている柔軟性といった特性にぴったり合致する業種になりますので、むしろベンチャーのほうが向いていると言っても良いくらいなのです。
ベンチャーも多い人材派遣
人材派遣はとにかくベンチャーが多いです。
具体的には、派遣登録制度を用いて人員を広く集め、需要にマッチする企業に派遣して報酬を得るビジネスです。
自らが人員を雇用する立場となるため、登録人員への給料は人材派遣会社が支払うことになります。
そもそも人材派遣というのはなぜ発達したかというと、大企業の仕事の増減によるリスクを緩和するような意味合いで作られました。
そのため、必要になったら大量に人材を派遣し、不要になったらすぐに人材を引き上げて、また別の現場に回す、このようにとても柔軟性が求められる業界だと言えるでしょう。
こういった事業は変化に強いベンチャー企業にはぴったりなので、この業界にこうした企業が多い理由にも納得できるのではないでしょうか。
ベンチャーも多い人材紹介
人材紹介の分野もベンチャーが多くなっています。
企業と求職者とをマッチングするのが主な仕事です。
企業側をクライアントとして、合致する人材を探して紹介することで報酬を得るようなビジネスになっています。
こちらも企業の要望に柔軟に対応しなければならないので、そういった意味でベンチャー企業との相性が良いです。
また、こういった企業はマッチングシステムを導入することが多いですが、これはまさにIT技術です。
最近でいえば、AI技術を駆使して、マッチングを実施するようなものもあるでしょう。
このような部分で介入しやすいのがベンチャー企業なので、技術を持っている企業ならば、積極的に参入すとが可能になっています。
また、特定の人材に特化したサービスという方法などでも生き残れるので、そういった意味で新規参入しやすいというメリットもあります。
実際に、医療関連の人材紹介や介護関連の人材紹介など、特定のサービスに対する人材紹介で爆発的な成長を遂げた企業はいくつもあるのです。
【人材ベンチャーとは?】なぜ人材ベンチャーが注目されるのか
近年の動向として、就活の早期化や転職の一般化に加え、インターネット上での、求人サービスが増えたという理由もあるでしょう。
また、社会全体として離職率が高く問題視されていることから、多くの企業が人材業界に参入しているという実態もあります。
今後は、よりピンポイントに人材を紹介してくれるようなサービスが望まれていく可能性も高いので、そういった分野に参入するベンチャー企業はますます増えるのではないでしょうか。
少子高齢化による労働者不足の深刻化
また、日本が抱える独特の社会背景も関係しています。
それが少子高齢化による深刻な労働者不足です。
日本は超少子高齢社会と言われ、企業は良い人材の確保に注力しています。
そのため、新卒、中途問わず、いい人材を確保したいというニーズが強いため、人材を紹介する人材ベンチャーに注目が集まっているのです。
良い人材を確保する方法さえ確立してしまえば、大きな企業相手にビジネスをすることができてしまうので、アイディア力勝負のベンチャーが成り上がりやすいという点もあるでしょう。
高い離職率
大卒でも3年離職率が3割を超えている現代社会において、ミスマッチを減らすことは会社にとっても個人にとっても重要性が高いです。
そのため、従来の方法ではない、ミスマッチを起こしにくい人材ベンチャーが注目されています。
仮に、大卒を採用して、2年後に退職されてしまうと、企業にとっては大幅なリスクになってしまうのです。
こういったリスクを軽減するためには、多少お金を払っても、優秀な人材を紹介してもらったほうが結果的には利益につながります。
こうした背景を考えてみると、なぜ人材ベンチャーに注目が集まっているのかわかってくるのではないでしょうか。
主な求人活動がオンライン化
主な求人活動がオンライン化したことも、ベンチャー企業にとっては大きな追い風になってくれました。
仕事を探すときに以前は相談所や紙媒体の求人が多かったです。
しかし、現代では大半がインターネット上での求人に変わり、業界全体で大きな変革が起きているのです。
求人活動がオンライン化すればするほど、ITベンチャーの技術介入がしやすくなっていきますので、こうしたIT技術を持った企業が人材業界に入り込むというのは、ごくごく自然のことではないでしょうか。
【人材ベンチャーとは?】向いている人
人材ベンチャーは、向き不向きがはっきり分かれる業界とも言えます。
もちろんすべての人材業界に言えるわけではありませんが、向き不向きがはっきり出る業界というのは把握しておいたほうが良いでしょう。
体育会系やコミュニケーション能力の高い人、さらにポジティブ思考といった人には向いている業界となります。
そのため、これらと反対のタイプはあまり向いていないと言えるかもしれません。
体育会系
仕事内容がハードで特に営業職の場合はフットワークが軽く、根性と持続力があり、明るい雰囲気な人が多いです。
ベンチャーは体力勝負なところも大きいので、基礎体力がなければ話にならないでしょう。
また、フットワークの軽さは重要になってきて、これがなければベンチャーの対応の早さについていけない可能性があるのです。
さらに、職場に明るい雰囲気の人が多いので、暗いタイプの人だと、職場環境に馴染めないといった可能性もあります。
人材ベンチャーの場合は、ITベンチャーとは違い、職場環境に馴染めないので退職するという人が意外に多いのです。
コミュニケーション能力がある
学生や転職希望者だけでなく、企業の人事担当者など、多くに人と触れ合うため、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
そもそも、コミュニケーション能力がなければ、自社を頼ってきてくれた人材の特性を把握することができません。
特性を把握することができなければ、企業に対して、マッチするような人材を紹介するのが難しくなってきますので、そもそもこの業界が成り立たなくなってしまいます。
また、人材を紹介した後にもクレームが入る可能性もありますので、そうした場合にもコミュニケーション能力があると助かるでしょう。
ポジティブ思考
人材業は仕事を求めている人と、人材を求めている企業のマッチングが主な仕事です。
そのため、すべてがスムーズにマッチングできることはありません。
うまくいかなくてもめげないポジティブさが重要です。
また、ただポジティブなだけではダメと言えるでしょう。
失敗してもいいという気持ちのままでは、次にチャレンジに成功しないので、なぜダメだったのかを前向きに考えられるような人が求めていると言えるでしょう。
目標達成が好き
ノルマが課されていることも多く、その目標に対して、全力になれることが求められます。
いろいろな目標を立てて、それに向かって進み、それを達成したときに達成感を覚えるという一連のプロセスが好きな人は、特にベンチャーに向いています。
自分なりに適度な目標を立てられるという人は、基本的にこういった業種に向いているのです。
また、企業によってはミッションやビジョンを大切にする企業もありますので、そういった業種の場合はより目標に向かって突き進む性格が役立ってくれるでしょう。
【人材ベンチャーとは?】まとめ
なぜ人材業界にベンチャーが多いのかわかったのではないでしょうか。
人材業界には、ベンチャーが入り込みやすい部分がたくさんありますので、その隙間を縫うようにして、どんどん新規の事業者が参入してくるのです。
人材業界は多くのベンチャー企業があり、それぞれのサービスを展開しています。
そのため、なぜその企業に行きたいのかという差別化が重要になります。
会社の雰囲気も合わせて企業研究を念入りに行いましょう。
ベンチャー企業というのは、ブラックとの見分けがつかないという部分もありますので、しっかりと企業を見極めなければ、大切な選択肢において失敗してしまうかもしれません。
また、注意が必要な点としては、人材業界の特定の業種にベンチャーが多いという事実です。