ユニコーン企業とは?日本に少ない理由は?実際の企業を踏まえて解説します

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はじめに

あなたはユニコーン企業がどんな企業を指すか、ご存知ですか。

ベンチャー企業という言葉は日本でもかなり浸透しており、最近ではスタートアップ企業という言葉を見聞きする機会も増えてきました。

では、ユニコーン企業とは、どんな企業を指すのでしょうか。

就活を控え、ベンチャー企業への就活も視野に入れている方なら、ぜひとも知っておいてほしい概念です。

というのは、ユニコーン企業はベンチャー企業の中でも成長性が期待できる巨大な事業規模の企業を指します。

もっとも、日本にはユニコーン企業は少ないのが現状です。

なぜ、ベンチャー企業なのに事業規模が大きいのか、成長を期待できると言えるのか、日本にユニコーン企業ができない理由を説明していきます。

【ユニコーン企業を解説】ユニコーン企業とは

現代経営学や経済学を専攻している人や、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルに興味がある方はご存知かもしれませんが、ユニコーン企業というのは一般的には聞き慣れない言葉です。

ユニコーン企業という言葉が生まれたのは、2013年頃と比較的最近のことです。

米国のベンチャーキャピタリストであるアイリーン・リー氏が、考案した言葉と言われています。

ベンチャーキャピタリストは、これから急成長が見込めるベンチャー企業に資金を投資し、実際に事業を成功させて利益が出ると、株主としてその利益を享受する投資家を指します。

上場するまでに成長すれば、株式を市場で売ることができ、市場の評価が高い価値ある企業に育つほど莫大な利益を享受することが可能です。

そのため、アイリーン・リー氏はチャレンジ精神を持った若い企業が、大きな利益を生み出す企業へと変貌する姿を伝説上の生き物になぞらえ、日本語で一角獣を意味するユニコーン企業と名付けたのです。

日本にユニコーン企業は少ない?

ユニコーン企業はアメリカを中心に存在していますが、日本には数が少ないと言われています。

それはなぜでしょうか。

日本にはそもそも、若い企業に個人のお金を莫大に出資するようなベンチャーキャピタリストが存在していません。

ベンチャーキャピタルと呼ばれる投資集団や企業はありますが、日本社会で認知されるほどの規模での投資や実績は残していないのが実態です。

さらにほかにも、世界と比べてユニコーン企業が生まれにくい状況があります。

以下で見ていきましょう。

そもそも起業家が少ない

日本でユニコーン企業が生まれないのは、起業家精神が旺盛なアメリカなどと異なり、そもそも起業家が少ないのが一つの理由です。

日本では安定志向の人が多く、企業に勤めてお給料をもらうのが一般的な働き方です。

もっとも、日本にも経営者はたくさんいます。

日本の98%は中小企業と言われており、町工場をはじめ、全国津々浦々、数多くの中小企業の経営者がいます。

大学を卒業して親や親族が経営する中小企業に就職する場合やいったん大手企業や他社で修行を積んでから親の会社を継ぐために入社するケースは多いです。

この場合、伝統と歴史ある企業を引き継ぐ後継者であり、自ら新たな事業を起こす起業家ではありません。

起業するにしても、1円起業など小さなビジネスからスタートする人が多く、最初から大きな事業計画を立てる人が少ないのが日本の現状です。

独立系ベンチャー企業が少ない

独立系ベンチャー企業とは起業家本人やその賛同者、ベンチャーキャピタルといった投資家から出資を受けて事業を行っている企業を指します。

日本には独立系ベンチャー企業が少ないと言われています。

日本ではお金の融通というと銀行にお金を預けることと、融資を受ける文化が根付いており、株式市場などへの積極的な投資の文化が醸成されていません。

会社を興す際にも投資先を探すより、親族に頼ったり、銀行融資であったり、自治体や公的金融機関からの助成金や補助金などを利用するケースがほとんどです。

また、大手企業や金融機関が共同で出資して設立されるベンチャー企業もあります。

銀行や他の企業が株主になっていると、ベンチャーキャピタルとしては株主となっても立場が弱く、思うような成長支援ができず、利益も得られないので投資先としては選定されません。

ユニコーン企業と呼ばれる条件

ユニコーン企業と呼ばれるためには、いくつかの条件があり、ベンチャーキャピタルによる投資の対象としての条件を満たさなくてはなりません。

創業10年以内

ベンチャーキャピタルが利益獲得のための投資先とするためには、これから成長が見込める企業でなくてはなりません。

そのため、創業から10年以内のフレッシュな企業に限定されます。

企業価値の評価額10億ドル以上

ユニコーン企業として、ベンチャーキャピタルが投資する条件として、企業価値の評価額10億ドル以上、日本円では1ドル100円換算で1,000億円相当が必要です。

創業間もないベンチャー企業でありながら、このレベルの企業は、日本ではなかなか生まれません。

なお、ユニコーン企業は空想上の動物である一角獣の意味のほかに、日本語で「単一」を示す「ユニ(uni-)」という意味もあります。

つまり、独立系ベンチャーであることも条件です。

ちなみに評価額100億ドル以上の企業は「10」を意味する「デカ(deca-)」からデカコーン企業、評価額1000億ドル以上の企業は「100」を意味する「ヘクト(hecto-)」からヘクトコーン企業と呼ばれることがあります。

未上場

ベンチャーキャピタルが投資によって成長を実現させるためにターゲットにする企業ですので、未上場でなくてはなりません。

ベンチャーキャピタルの支援によって、上場を目指します。

そのため、上場を果たせば、ユニコーン企業としての条件から外されます。

テクノロジー関連企業である

必須の条件ではありませんが、テクノロジー関連企業であるのが一般的です。

なぜかといえば、ITベンチャーなどこれからの時代にますます必要となる技術を開発する、テクノロジー関連企業は大きく成長する見込みが高いためです。

【ユニコーン企業を解説】日本のユニコーン企業

日本にはユニコーン企業の条件に該当する企業が少ないです。

近年は学生起業など、若くしてベンチャー企業を起ち上げる人も増えてはいるものの、最低資本金制度が撤廃されたことで、1円起業家が多く、ダイナミックな事業計画を掲げて急成長を遂げるような企業があまり生まれてきません。

以下でご紹介するメルカリは就活生もよく知っている企業だと思いますが、ユニコーン企業の条件に該当していた時代がありましたが、2018年6月に東証マザーズに上場したため、実際にはユニコーン企業ではありません。

現状、プリファード・ネットワークスが数少ない日本のユニコーン企業に該当します。

メルカリ

株式会社メルカリは2013年2月1日創業、資本金は2019年6月末時点で40,110 百万円にのぼります・

「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」を経営理念に、フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用を行う企業です。

創業者である山田進太郎氏が世界一周旅行に出かけ、「限りある資源を循環させ、より豊かな社会をつくりたい」との思いを実現させたのが、スマホを使って誰もが簡単に不用なものを売り、必要な人が気軽に買える仕組みのフリマアプリです。

社員の意識づけとして、全員がその道のプロフェッショナルとしてオーナーシップを持つことを掲げ、失敗を恐れずに大胆にチャレンジし、日々の学びを怠らず、成果や実績にコミットすることを求めています。

プリファード・ネットワークス

株式会社プリファード・ネットワークスは2014年3月に創業し、「現実世界を計算可能にする」を経営理念とし、ディープラーニングをはじめとする最先端技術を実用化し、これまで解決が困難だった現実世界の課題を解決する企業です。

ディープラーニングは深層学習とも呼ばれ、人間の力なしに機械が自動的にデータから特徴を抽出してくれるDNNという脳神経回路をモデルとしたアルゴリズムを用いた学習のことです。

交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域をはじめ、パーソナルロボットやプラントの最適化、スポーツ解析、エンターテインメントなど幅広い分野にディープラーニングを応用しています。

ディープラーニングのコア技術やスーパーコンピューターの開発にも取り組んでいます。

【ユニコーン企業を解説】世界のユニコーン企業

世界に目を向けると、ユニコーン企業は日本に比べて多く存在します。

アメリカと中国に多く、次いでイギリス、インドでユニコーン企業の条件に当てはまる企業が多いです。

ここでは代表的な2社をご紹介します。

Airbnb

Airbnbの創立は2008年12月、民泊のマッチングサイトで世界的に利用されているサイトを運営しています。

創業1年前の2007年に、共同経営者となる2人のホストがサンフランシスコの自宅に3人のゲストを迎えたことからスタートしました。

ホテルや旅館ではなく、自宅を活用し、ホームステイともまた異なるサービスを提供しています。

現在、ホスト数は400万人に増え、世界ほぼすべての国や地域で9億回以上のゲストを迎え入れるまでに成長しました。

日本でも、この数年、民泊というシステムが根付いてきましたが、一般個人がまったく知らない世界から訪れる観光客や出張客などに部屋を貸すために出会いの場を提供するというのが画期的なサービスとして注目を集めたのです。

SpaceX

SpaceXは火星の植民地化を可能にする、宇宙輸送コストの削減するといった大きな目的を掲げて、イーロン・マスク氏によって2002年に設立されたアメリカの航空宇宙開発企業です。

カリフォルニア州ホーソーンに本社を置き、2020年には民間企業として初めて、開発したロケットで宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに送り込むことに成功しました。

従来、ロケット開発や宇宙探索はアメリカのNASAやロシアなど国を挙げての事業であると考えられてきました。

その概念を覆し、民間企業として宇宙船開発や宇宙旅行などのサービスの提供にチャレンジしている、NASAにも注目されている企業です。

まとめ

ユニコーン企業はベンチャーキャピタルが投資によって成長を実現させる価値が認められる企業であり、「創業10年以内のこれから成長が見込める企業」、「企業価値の評価額10億ドル以上」、「未上場」という条件を満たす必要があります。

日本では、この条件を満たすようなベンチャーキャピタルにとって投資対象として魅力のある企業が少ないです。

その理由として、そもそも起業家が少ない、独立系ベンチャー企業が少ないことが挙げられます。

ベンチャー志望の就活生も最近増えていますが、大企業と比べて安定性や将来性に不安を持つ方が少なくありません。

成長可能性が高いユニコーン企業が見つけられると、チャレンジしたくなるのではないでしょうか。

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