はじめに
ベンチャー企業を目指す方の中には、若いうちに急成長を遂げたい、若くしてポジションを築きたい、ベンチャーの経営者に学んで将来は起業したいなど、成長を求めて入社する方も少なくありません。
では、ベンチャーに就職すれば、成長できるのでしょうか。
この記事では、どのような力が伸ばせるのか、あなたがベンチャーで成長させられる3つの力について解説していきます。
それとともに、成長のために意識することもご紹介します。
【ベンチャーで伸びる力とは】ベンチャーは成長できる?
ベンチャーに入ったほうが、大手企業より成長スピードが速いと考える方は少なくありません。
そもそも、ベンチャーは成長できると言われるのはなぜでしょうか。
ベンチャー企業は小規模である場合や急成長を遂げているために業務量に比べて、人材が不足しているケースが少なくありません。
そのため、任される仕事量が多いので、成長スピードが速く、成長を目指したい方にはうってつけの環境です。
この点、大企業でも、任される仕事が少ないわけではありません。
ただ、企業の規模や新人育成体制などが大きく異なるため、成長スピードに差が出ることがあるのです。
大手企業でまだ研修をしているような時期でも、ベンチャー企業では本格的な仕事を任されることも少なくありません。
大企業でも成長はできる
大企業でも任される仕事が多い企業はたくさんあります。
ただ、ベンチャー企業と異なり、社員数も多く、新卒の社員だけでも数百人、千人規模というケースもあります。
ベンチャーは会社規模も小さく、新卒の人数も数名から数十人程度です。
大手企業の場合、仕事を任される量が多いといっても、あくまでも新卒社員や若手としての位置づけです。
どんなに成果をあげても、ほかの新卒と大きく差をつけることや多くの先輩社員や上司を飛び越えて昇進できるわけではありません。
これに対して、ベンチャー企業の場合は能力を認められれば、若くても、どんどん責任ある仕事を任され、ポジションも上がっていきます。
時間をかけて、その業界で着実な成長を遂げたいのか、早期にスピード出世したいか、独立起業したいのかで、成長する土壌を選ぶのがおすすめです。
大手企業の成長スピードについては、実際の社員に聞いて検討するのが一番現実的です。
【ベンチャーで伸びる力とは】ベンチャーで伸びる力
では、大手企業ではなく、ベンチャーを選んだ場合、どのような力を伸ばすことができるのでしょうか。
伸ばせる力の代表的なものとして、以下の3つが挙げられます。
それは、「0から考える力が身につく」、「自分の専門外の力が身につく」、「チームで成し遂げる力」です。
ベンチャー就職で伸ばせる3つの力について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
0から考える力が身につく
ベンチャー企業では、0から考える力が身につくのがメリットです。
ベンチャー企業は成長のステージにもよりますが、新規産業で戦う企業が多いため、先輩社員や経営陣さえ初めての経験で、まったくノウハウがないことも少なくありません。
新卒であるか、社会人経験がどれくらいかを問わず、同じ土俵で自分の能力を発揮し、競い合うことができます。
新規事業そのもののアイディアを考え出すことや企画を考えるチャンスさえあるのです。
成長が軌道に乗ってきたステージの企業では、業務量も膨大となり、新卒の教育に時間を割いていられません。
いきなり課題を与えられて解決策を考えさせられることや企画をまとめろと言われることもあります。
こうした、無茶ぶりが新卒をどんどん成長させてくれるのです。
自分の専門外の力が身につく
ベンチャー企業は従業員規模が大手企業のように大きくないので、1人がいくつもの業務を担うことや担当させられることがあります。
就活時にそもそも職種が分かれていない場合や新卒での配属先も、細かく部門や部署が分かれていないことも多いです。
上司や先輩社員の中にはエンジニア兼営業兼人事採用担当などと、多くの職種や肩書きを持っている人も少なくありません。
規模が小さいほど、成長が目覚ましいほど、多彩な業務を任される可能性があります。
たとえば、エンジニアとして就職したのに営業や顧客へのプレゼン機会が多くなる場合や経理や事務として就職したのに、システム開発のテストや検証をさせられ、ITに詳しくなるなど自分の専門外の力が身につき、幅広い力を伸ばせるチャンスに恵まれます。
チームで成し遂げる力
ベンチャー企業は人数が少ないのに、チームで成し遂げる力が身につくと言われるとピンと来ないかもしれません。
ベンチャー企業の場合、大企業に比べ人数が少ない分、一人ひとりの距離が近い特徴があります。
新たな事業や1つの企画に向かって、企業全体が同じ方向に向かって仕事を進めていく機会も多いです。
また、成長を遂げていくために、大きな案件の依頼を受けることもあり、一丸となって取り組まなくてはならないケースも少なくありません。
少人数であるからこそ、一人ひとりがチーム全体を考えながら、大きなことを成し遂げる力が身につきます。
チームの中でも複数の役割を果たすことやいくつもの業務を担いながら、お互い助け合って、成果を出していく力が伸ばせます。
【ベンチャーで伸びる力とは】伸びるために意識すること
ベンチャー企業で成長を遂げたいと思っていても、ベンチャー企業に就職すれば、誰もが簡単に成長できるわけではありません。
どうすれば成長できるのか、何を意識すれば伸びる人材になれるかを理解しておきましょう。
自ら動くこと
ベンチャー企業は任される仕事が多い、0から考える力が身につくと言いますが、だからこそ、自ら動かないと何もできない人になってしまいます。
上司や先輩社員に指示を出されなければ動けない、手取り足取り教えてもらわないと何もできないという人は、ベンチャーでは置いてきぼりになります。
新人だからといって、きめ細やかに面倒を見てくれたりはしません。
教育体制も十分ではなく、自ら動いて、自ら考えて、どんどん仕事を進めてくれるような新人を期待しています。
ベンチャー企業で成長したいなら、積極的にさまざまな企画に参画しようという意識が大切です。
仕事は与えられるのを待っていてはダメです。
一人ひとりが忙しいので、仕事を待っていても相手にされず、時間だけが過ぎていきます。
柔軟性を持つ
ベンチャーのビジネスは、時期によって大きく変わっていくこともしばしばです。
そのため、柔軟性を持って仕事に取り組む姿勢が求められます。
新しい企画に取り組んでいる場合や任された仕事に集中したいときでも、別の仕事を急遽頼まれることやさらに新しいプロジェクトが持ち上がって、担当業務の優先順位が変わることもあります。
せっかく自分が取り組んできたプロジェクトが、取りやめになるケースも少なくありません。
仕事が途中だからほかには対応できない、同時にいくつもできないとパニックになることやせっかく頑張ったのに何もならないなんてと引きずっていては成長が望めません。
どんな状況にも柔軟に対応して、その時点で最優先すべきことを理解して前向きに取り組むことが大切です。
【ベンチャーで伸びる力とは】就活するにあたって
ベンチャーで速いペースで成長を遂げたい、大企業とは違う環境で成長を目指したいと思ってはいても、具体的にやりたいことが決まっていない方は、まず、なぜ成長したいのか、何を成長させたいのかをじっくり考えましょう。
たとえば、成長したいのは、若いうちに高収入を得たい、20代後半で役職につきたい、いつか社長になりたいなどの夢や希望があるからといった場合、それを達成するには何を成長させるべきかを考えます。
その後、自己分析を行い、自分が強みを発揮して成長できる業界や分野、職種は何なのかを検討してみましょう。
やりたいことが決まったら、それができるベンチャー企業を探します。
やりたいことが決まってる人は
すでにやりたいことが決まっている人は、やりたい業界で成長している企業を見分けることが大切になります。
大手企業や歴史のある中小企業に比べて、ベンチャー企業の情報量は少ないです。
やりたい業界で成長しているベンチャー企業を探し出すのも大変ですし、どんな企業かを見極めるのも、しっかりとした調査や分析が必要です。
まずは、創業年、資本金や従業員数、財務状況を調べ、どんな事業に取り組んでいるのか、他社との差別化ポイントはどこか、将来的に何を目指しているかなどを確認していきましょう。
成長を遂げるには、自らを成長させる意識を持つことも大切ですが、企業が途中で倒産することや信頼を失うようなことがあっては成し遂げられません。
【ベンチャーで伸びる力とは】まとめ
成長したいからベンチャー企業に就職したいと考える人は少なくありません。
もっとも、大企業でも成長できることに違いはありません。
ただ、大企業と比べて成長スピードが速い場合や成長できるポイントに違いが出ます。
ベンチャーで成長させられる3つの力は、「0から考える力が身につく」、「自分の専門外の力が身につく」、「チームで成し遂げる力」です。
もっとも、ベンチャーに就職すれば、勝手に伸びていくわけではありません。
ベンチャーで成長したいなら、「自ら動くこと」、「柔軟性を持つ」ことも必要です。