ベンチャー企業の残業の実態とは?残業の多いベンチャー企業の見分け方・対処法を紹介

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はじめに

ベンチャー企業は成長目覚ましくておもしろそう、ほかではできないことにチャレンジできそうと興味を持つ方も増えている一方、ベンチャー企業=ブラック企業とイメージされている方も少なくありません。

実際のところどうなのか、ベンチャー企業の残業の実態を紐解いていきます。

そのうえで、残業の多いベンチャー企業の見分け方を解説し、万が一、ブラックベンチャーに就職してしまった場合の対処法もご紹介します。

【ベンチャーの残業の実態とは?】ベンチャー企業の残業の実態

ベンチャー企業では残業が多く終電まで帰れないとか、徹夜して納期に間に合わせた、休日出勤が多いなどハードワークが噂されています。

実際のところどうなのでしょうか。

残業が多いといっても、大手企業でも残業はあるはずです。

大手企業と比べてベンチャー企業の残業はどのような状況なのでしょうか。

そして、残業は強制的にやらされているのか、帰ることができないというのは本当なのか見ていきましょう。

3割の社長は自主性に任せる

ベンチャーに就職すると帰れない、帰りにくいという話があります。

そんな噂を聞くと経営者や上司に無理にやらされている感がありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

ベンチャー企業の社長に対し、「残業したい若手を帰らせるか」とアンケート調査を行ったところ、60%ほどは帰らせると回答しました。

残る30%強は、本人の自主性に任せるとの回答です。

働き方改革や社員の健康対策などが求められ、残業に対する厳しい見方がある中で、3割強が本人任せと回答している点は、大企業に比べ多いと想定されます。

本人に任せるのは響きは良いですが、定時では終わらないほどの業務量を担当させられている、社内にサポート体制がないことの裏返しでもあります。

また、自主的に帰れない雰囲気が作り出されているのかもしれません。

大企業に比べ残業は多い

大企業でも以前は残業が多く、ハードワークで大変な想いをしてきた方や残業代が払われずサービス残業をしているケースはよくありました。

ですが、オーバーワークによる過労死自殺やメンタルヘルスを病んでの自殺などが取り沙汰されることや残業代の未払いを労働基準監督署に指摘されるなど企業の信頼を失墜するニュースが流れ、経営陣も改革に乗り出しています。

働き方改革など政府主導の職場改革の動きもあり、ノー残業デーを設けたり、定時から1時間ほどでオフィス内を一斉消灯したり、残業は事前承認制にするなど残業を減らす改善が進められているのです。

これに対して、ベンチャー企業は残業が多くなる傾向にあります。

大企業のように大きなニュースになりにくく、かつ、法改正などの動きにすぐに対応できないケースも多いためです。

【ベンチャーの残業の実態とは?】なぜベンチャー企業は残業が多いの?

ベンチャー企業で残業が多くなる代表的な理由は、人員の不足と新規事業のスピード感です。

また、大企業と比べ、企業規模が小さい点も影響を与えています。

ベンチャー企業では社長をはじめ、全従業員が同じフロアの小さなオフィスで仕事を行っているケースが少なくありません。

社長や上司は何も思っていなかったとしても、社長や上司より先に帰りにくい雰囲気があるのは事実です。

同僚も仕事をしているのを見ると、帰りにくいがゆえに残業してしまう方も少なからずいます。

人員の不足

ベンチャー企業は大企業に比べれば、圧倒的に人員が不足しています。

知名度や信頼度から人材を採用したくても思うように集まらない事情もありますが、成長期にあるので人員の力量に対して、受注する仕事量のほうが多いケースも少なくありません。

成長を遂げるために取引先を増やしたり、実績を上げたり、利益を獲得していきたいため、社長をはじめ、営業担当者がどんどん仕事を受注しようとします。

実際には対応しきれない量になり、1人の従業員が同時にいくつものプロジェクトに携わるなど業務量が多くなります。

営業職も営業だけで終わらず、商談から戻ってきたら開発の仕事をしたり、経理や部下のマネジメントまでこなしたりと業務量が多く、定時では終わらず残業となるケースが多いのです。

新規事業のスピード感

ベンチャーは大企業に比べて小回りが利き、顧客のニーズに融通を利かせて柔軟に対応できるのをウリにしています。

新規事業ゆえに興味を持ってくれた顧客にはとことん応えて受注を勝ち取りたいニーズや大企業をはじめ他社には対応できない点をカバーして売上を伸ばしていきたいためです。

ベンチャーは顧客のニーズに合わせてスピード感良くビジネスしていく必要があるため、どうしても納期が短くなることや一気に多くの案件を抱えてしまうことが少なくありません。

その結果、納期通りに間に合わせるために残業が多くなるのです。

新たな挑戦だけに業務を進めていくうえでトラブルが生じることも多く、それを解決するにも時間が取られます。

【ベンチャーの残業の実態とは?】残業の多いベンチャーの見分け方は?

ベンチャー企業でも業種や職場体制、就業規則などの明確化や業務量、人員数、社風などにより、残業が少なめのところや希望すれば定時に問題なく帰れる企業もあります。

では、残業の多いベンチャーをどうやって見分けたら良いのでしょうか。

主な方法としては、給与表記に注目すること、エージェントに相談すること、社員の数がおかしくないかチェックすること、クチコミを見ることが挙げられます。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

給与表記に注目

新卒募集の概要に掲載される給与表記に注目してみましょう。

一般的な企業では初任給〇〇円~、ボーナス年2回、その他、通勤手当や住宅手当、残業代のような表記になっているケースが多いです。

これに対して、基本給や残業代の詳細や具体的な金額などの表記がなく、社内規定によるとか、面談のうえ決定、能力による年俸制などと表記されている場合は注意が必要です。

ベンチャー企業は実力主義で年俸制を採用しているケースも少なくありません。

支払い方は年俸を12ヶ月で割って支給するか、16ヶ月で割って年回2ヶ月分のボーナスを払う形で支給されます。

年俸制だといくら働いても残業代が出ないイメージがありますが、定時を決める場合、それを超えた分は、残業代の支払いが必要です。

そのルールに従わず、サービス残業にならないか気を付ける必要があります。

エージェントに相談する

もっとも、ベンチャー企業でも大企業でも、公表している内容と実態に差があることは少なくありません。

実際のところどうなのか不安なときには、就活・転職エージェントに相談するのもおすすめです。

企業や従業員に対するアンケート調査を実施した際や実際に企業訪問をしてヒアリングをした情報が蓄積されています。

また、転職相談を通じて、「残業が多くて辛い。」といった情報が得られることや転職先を紹介するにあたり、残業が少ない環境かを徹底リサーチすることもあります。

企業の残業時間についてのリアルな情報が蓄積されているため、参考になる情報が得やすいです。

ベンチャー企業についてはまだ情報不足のケースもありますが、その分、残業が少ない、残業が多い企業で目立つ企業の情報を教えてもらえます。

社員の数がおかしい

ベンチャーの経済状況や成長にあった社員数か検討してみましょう。

成長が目覚ましく、メディアなどにも取り上げられ、売上もぐんぐん伸びているのに、「少数精鋭」を謳うなど、やたらと少人数で行っている場合、1人あたりの業務負担が大きい可能性があります。

成長過程にあるので従業員もテンションが高く、仕事の忙しさがモチベーションになっているような状態かもしれません。

一方、売上などに比べて、従業員数が多すぎるケースも気を付けましょう。

人出に余裕があるのではなく、人海戦術のように激務となるリスクがあるからです。

1件でも多く成約させるために、営業職にノルマが課せられ、アポが取れるまで帰れない、毎晩夜9時まで電話をかけ続けるなど、日々残業のおそれがあります。

クチコミを見る

まだまだ知名度の低いベンチャー企業でも、ネットで検索するとクチコミが見つかることもあります。

ネット上のクチコミを見て悪いものばかりの企業は気を付けたほうが良いです。

もちろん、良いクチコミも気軽に信頼することはできませんが、残業がないのに「残業が辛い。」、「ブラック」などと書き込む人は通常はいません。

もし、企業や経営者になんらかの不満があって、わざと悪いクチコミを書いているケースでも、企業や職場になんらかの不安要素があるのは事実です。

悪いクチコミがある場合は、避けたほうが無難です。

【ベンチャーの残業の実態とは?】残業の多いベンチャーに入ったときの対処法

ベンチャー企業の場合、大企業に比べて情報量が少なく、事前にリサーチしても残業量が見えてこないケースも少なくありません。

また、入社後にいきなり忙しくなるケースも有り得ます。

残業の多いベンチャーに入ったとき、どんな対処をしたら良いのでしょうか。

上司・同僚への相談

まずは上司、上司に話しにくければ同僚や先輩社員など、周りの人たちに自分の状況や心境を報告・相談してみましょう。

本人が仕事を抱え込んでいることや辛いと思っているとは思わず、仕事が好きで自ら進んでこなしていると思われているケースもあります。

また、ベンチャー企業で創業時から働いている人や自ら選んで転職してきた人などは、ベンチャー企業を成長させることが喜びとなり、仕事人間であるケースも少なくありません。

悪気がなくても、残業が負担という気持ちがわからない人もいます。

だからこそ、実際に自分の状況を話して理解してもらうことが必要です。

状況が伝われば、業務量を減らしてくれて、サポートもしてくれます。

相談を通じて、自分の考えを整理し、どんな働き方をしたいのか、自分の仕事のやり方に改善点はないか、よく検討しましょう。

転職エージェントに相談してみるべき

上司に相談しても改善が望めない場合やそもそも、相談できる雰囲気にないといった場合には、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。

プロが対応してくれるので、今度こそ納得のいく条件の職場に転職できることが期待できます。

転職エージェントのスタッフはキャリア形成やキャリアプランニングのプロでもあるので、あなたが本当に何をやりたいのか、どんな企業が合っているのかを見極めるお手伝いをしてくれます。

それゆえ、包み隠さず、現在の悩みや置かれている状況、自分の性格や考え方、仕事への向き合い方や、どんな風に仕事をしてきたのかを話しましょう。

転職条件には業種や仕事内容、給与などの待遇だけでなく、残業が少ないなど就活時には言えなかった希望も伝えることが大切です。

【ベンチャーの残業の実態とは?】まとめ

ベンチャー企業は大企業に比べると、残業が多いのが実態です。

ベンチャー企業で残業が多くなる理由は、人員の不足、新規事業のスピード感が主な理由です。

どうやって残業の多い企業を見分けたら良いかは、給与表記に注目し、エージェントに相談することや社員の数がおかしくないか考え、悪いクチコミがないかも確認しましょう。

残業の多いベンチャーに就職してしまったら、まず、上司や同僚へ相談し、改善が望めなければ、転職エージェントに相談するのもおすすめです。

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