宇宙ビジネスの将来性とは?宇宙ベンチャーへの就職を徹底解説

宇宙ビジネスの将来性とは?宇宙ベンチャーへの就職を徹底解説

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録

はじめに

ここ最近では、宇宙ビジネスに関するベンチャー企業の活躍を耳にする機会も増えてきました。

宇宙ビジネスといっても、よく話題になる有人宇宙旅行だけではありません。

ロケット開発や、エコシステムの拡大などでも注目を集めています。

これからますます発展が期待できるベンチャー企業へ就職を考えている学生もいるはずです。

今回はそんな方のために、宇宙ベンチャーの実態や就職についてなどを解説します。

【宇宙ベンチャーの実態とは?】宇宙ベンチャーの実態

まず宇宙ベンチャー企業の実態について紹介していきます。

宇宙ベンチャーといえば、アメリカやヨーロッパというイメージを持っている方が多い かもしれません。

しかし日本でも、AIやシェアリングエコノミーと肩を並べるほどのフロンティア産業の1つとなりつつあります。

ここでは、実際の現状にくわえて、今後どのような将来性が期待できるのかについて説明します。

現状

日本の宇宙産業の市場規模は、年間1兆円以上ともいわれ、ホテル産業やカバン産業と同じ規模であるといえるでしょう。

このことからも、少しずつ日本でも宇宙産業が発達しているとわかります。

また、あまり普段意識しないかもしれませんが、スマホのGPS機能や電車の運行システムなど、すでに私たちの生活の中にビジネス活用されているものも多くあります。

また、宇宙活動法が施行されてからは、民間事業者やベンチャー企業にもロケットを打ち上げが可能になりました。

先日も北海道のベンチャー企業によるロケット打ち上げが成功したばかりです。

将来性

政府の予算として2030年代に宇宙ビジネスを2倍以上に拡大していく目標が定められました。

これからも宇宙産業の市場はますます広がり発展していくと考えられます。

日本の宇宙ベンチャーは数こそ決して多くはないものの、それぞれの分野で最低1社は存在します。

将来的にはこれらを融合してさらに産業としての広がりが出てくるとが期待できるでしょう。

特に、宇宙にある資源の有効活用、ビッグデータを活用し自動運転に活用、天気予報への活用など、私たちの生活にますます関わりあっていくことが予想されているのです。

一方で、これからの課題としては、技術のさらに開発と、資金調達などがあげられます。

これらを補うためにも、政府主導の取り組みはもちろん、さまざまなものづくりの会社と関係を持ちながらさらに発展していくと期待されます。

【宇宙ベンチャーの実態とは?】宇宙ベンチャーの仕事内容

宇宙ベンチャーとはどんな仕事をしているのか、具体的に想像するのは難しいという方もいるのではないでしょうか。

宇宙ベンチャーと一言でいっても、それぞれの会社によってさまざまな分野に分かれており、仕事内容も色々なものがあります。

たとえば、大きく分けて宇宙に関わる

インフラ
宇宙利用
宇宙調査

などの分野です。

その中でも、ベンチャー企業は、それらの事業に必要とされるある一部のシステムの開発に注力していることが多くあります。

さらに、1つのベンチャー企業の中にも、エンジニア、SE、営業、経理、事務などのさまざまな仕事があります。

ここでは、一般的な宇宙ベンチャーでの仕事内容や特徴についてご紹介しましょう。

ベンチャーと大企業の違い

まずは、ベンチャー企業と大企業の違いについてご紹介します。

大企業の特徴には、福利厚生が充実していること、その会社で1つ事業をすべて完結させられるいう点があります。

一方で、自分の望む職種に就けるかどうかわからない、やりたいことがやれるとは限らないというデメリットもあるでしょう。

ベンチャー企業では、事業の一部の領域に絞って開発研究をしている場合が多く、自分のやりたいことを取り扱っている企業さえ選べば、その仕事に携われる可能性が高くなります。

また、裁量権を与えられたり、自分の案を実現できたりと、スキルと能力次第では活躍の場が与えられるという魅力もあるでしょう。

一方で、デメリットには責任が大きく、設立したばかりのベンチャー企業では経営状態が不安定な可能性もあるということがあげられます。

研究開発

研究開発の主な仕事内容はロケットや航空機のエンジン・翼、燃料や使用する材料など、事業に関する研究開発があげられます。

そのほかにも、衛星から送られてくる情報を受信するための地上システムの開発、位置情報サービスに関する開発なども仕事内容の1つです。

また、衛星が地上に戻らずに動き続けるための燃料を補給する軌道上ガソリンスタンドの開発や、宇宙で出たゴミを破棄するためのシステムを開発している企業もあります。

設計

ロケットの機体そのものや搭載するエンジンの設計、搭載する電子回路の設計など、関連するあらゆるもの設計も主な仕事内容の1つです。

機械設計エンジニアとして、物理や化学はもちろん、機械、電子、天文学、などのさまざまな知識を活かした設計が求められます。

設計は、組み立てのもととなる大切な仕事の1つです。

製造担当の人や開発担当の人たちとコミュニケーションを取りながら進めていくことが求められます。

また、システムや機械の性能だけでなく、コストや重量などさまざまな角度からバランスのよいものを作り上げるバランス感覚も必要といえるでしょう。

品質管理・品質保証

開発設計のほかにも、自社が開発し製造した製品の品質を保つ仕事もあります。

外観の検査だけでなく、ほかの部品とのペアリングがうまくいっているかどうかを確認する動作検査なども担当します。

これらは製品の信頼や安全管理に関わる重要な仕事であるといえるでしょう。

また、その製品が完成したのちにも、実際に使用された際のデータを取ったり、品質が 実際に運用されるにあたってどのような評価を受けているのかを調査したり、アフターサービスを提供したりします。

品質管理という仕事は、一通りすべての製造過程に関わることになるので、そのための知識や技術を習得する必要性もあります。

【宇宙ベンチャーの実態とは?】宇宙ベンチャーの特徴

ここまでの記事を読んで、宇宙に関わるベンチャー企業へ就職してみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、宇宙ベンチャーが求めている能力や、学歴を紹介していきます。

たとえ、当てはまらないという場合でも、企業や職種による部分が多いので、1つの目安として参考にしてみてください。

宇宙産業に関わるのは理系生が多い

事務系の職種を除いて、一般的には工学部の学生が宇宙産業に関わることが多くあります。

そのほかにも、理学部、天文学部、教育学部などから宇宙産業に進む学生もいます。

また、航空宇宙学科で学んだ学生には、即戦力としての活躍が期待されるでしょう。

この航空宇宙学科というのは、航空科学と宇宙科学の2つをかけ合わせた学科です。

どのような学科であったとしても、力学、材料学、熱力学、中隊力学などの基本的な工学の基礎を学んでおく必要があります。

また、設計にあたりCADと呼ばれる設計ツールを利用したシミュレーション作業なども必要になるため、学んでおくべき知識の1つといえるでしょう。

特に、宇宙産業は前例がない新しいシステムの開発が必要になります。 柔軟な視点で発想力を培っていくことが、大きなアピールポイントにもなるでしょう。

また、工学系のエンジニアだけではなく、IT系のエンジニアも多く求められている傾向にあります。

院生であることは就職に有利

特に宇宙産業におけるエンジニアなどの職種は、大企業では理系大学生の院卒が必須条件になる場合も多くあります

これらは、エンジニアが高度な技術や豊富な知識が必要とされる仕事であるためです。

そのことから、航空宇宙学科の学生は大学院への進学を希望する人の割合が高い傾向にあります。

ただし、ベンチャー企業では院卒が必須条件になっている場合も決して多くはありません。

自分の学んできた分野がその企業の研究開発にマッチしている場合には、学歴よりもその内容を重視される場合もあるでしょう。

とはいえ、より即戦力としてアピールするためにも、大学院や博士課程に進み、研究を深めるという方法も1つの道です。

【宇宙ベンチャーの実態とは?】宇宙ベンチャーの企業紹介

ここでは、実際に注目を集めている宇宙ベンチャーの企業についてご紹介します。

ほかにも日本には民間宇宙開発をけん引している重要な企業がたくさんあります。

興味のある方はぜひ情報収集をしてみるとよいでしょう。

その中から、自分の興味のある分野や大学で学んだことが活かせるような企業を見つけてみましょう。

インターステラテクノロジズ株式会社  

小型ロケットの開発とその発射に取り組んでいるのが「インターステラテクノロジズ株式会社」です。

小型で低価格のロケットの開発を通じて、宇宙をもっと身近に感じてもらいたいという理念を持っています。


代表が日本青年会議所の「青年版国民栄誉賞」に選ばれた経歴もあり、まさに注目度の高いベンチャー企業といえるでしょう。

ホリエモンがスポンサーを務めていることでも知られています。

PDエアロスペース株式会社

「PDエアロスペース株式会社」は地球環境をより詳しく把握するし、さらに宇宙環境の活用を目的として、宇宙輸送インフラの開発に取り組んでいる会社です。


自社で開発したジェット燃焼とロケット燃焼を組み合わせた、再利用可能な航空機型の宇宙輸送機の開発で知られています。

これらは、宇宙旅行や宇宙環境を利用するための実験にも活用されていく予定です。

出資者には、ANAやHIS、みずほ銀行などの大企業がずらりと並んでいます。 高い期待を集めていることは間違いありません

AeroEdge株式会社

「AeroEdge株式会社」は世界の航空機産業でナンバーワンを目標に掲げているベンチャー企業です。


もとは栃木にある老舗の歯車会社が親会社となって設立されたのがきっかけです。

ジェットエンジンに利用されるチタンアルミ製のタービンブレードなどを大量生産しています。

また、チタンアルミニウムなどの加工が難しい材料の加工技術を活かした、新素材の加工技術の開発にも力を入れています。

株式会社ispace

「株式会社ispace」は人類の生活圏を宇宙に広げることを目標としているベンチャー企業です。


具体的には、月面に純民間開発ロボット探査機を着陸させ、着陸地点から500m以上移動させることめざし開発研究をしています。

また、月での建設、通信、運輸、農業などを可能にするためのインフラ整備として、月面の水資源開発にも取り組んでいます。

宇宙分野企業として最高額となる101.5億の資金調達を達成したことでも知られていて、世界的に注目を集めているベンチャー企業の1つといえるでしょう。

 

【宇宙ベンチャーの実態とは?】まとめ

今回は、ベンチャー企業の中でも宇宙ベンチャーについて詳しくご紹介しました。

宇宙産業というと、SFや遠い未来の話のようなイメージを受けますが、実際に技術の 進化にともなって、より身近な存在となりつつあります。

これから先、ますます発展が期待できる分野でありです。

ベンチャー企業にも多くのチャンスが待っているといえるでしょう。

この記事を参考にして、ぜひ自分が興味ある分野の宇宙ベンチャーを見つけてみてください。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます