はじめに
現代ビジネスの成功モデルを次々と確立しているスタートアップですが、種類や数が非常に多いため具体的にどのような企業がどのような商品やサービスを生み出しているのか、きちんと調査するのは時間がかかります。
このページでは、成功する秘訣や成功事例などをまとめています。
うまくいっているスタートアップの事例を業種別にピックアップしているので、全体像や傾向をしりたい人に役立つ内容となっています。
これからスタートアップに関わる人は特に、知っておいたほうが良い内容です。
スタートアップとは
まずスタートアップの正しい定義を理解しておきましょう。
スタートアップとは、短期間で急成長する企業のことです。
決断や行動が早くフットワークが軽いなどスピード感が求められるため、少数精鋭の社員で小さな規模から始まる傾向があります。
また、爆発的な成長を可能にするために革新的な技術やアイデアが不可欠で、起ち上げる人の年齢層は若く、企業も設立して間もないことが多いです。
ベンチャーと同じような意味に捉えられることもありますが、別物であることを理解しておきましょう。
スタートアップ成功のポイント3条件
それぞれの業界で数多くの事例を見ていくと、スタートアップを成功させるために欠かせないポイントがわかってきます。
スタートアップを始めるのであれば、これらのポイントを押さえておけば成功への確率を高めることができるでしょう。
逆にこれらを疎かにしてしまうと、失敗確率が高くなるので要注意です。
うまく行かない企業は、これらのポイントに問題があることが多いようです。
最低限の条件を押さえてしっかりと準備をしてください。
資金調達を正確に行う
スタートアップで一番大変なことは資金調達です。
自分や仲間に資金があれば良いのですが、自己資金では起ち上げられない場合も多いです。
その場合、金融機関などから融資を受ける方法や投資家から投資してもらう方法があります。
業績が安定していなかったり実績がまだなかったりすると、信用の問題で金融機関から融資を受けられない場合もあります。
また、自分たちの商品やビジネスプランに賛同して投資してくれる投資家が必ずいるとも限りません。
経験がないとなおさら資金調達は難しいです。
どれくらいの規模でスタートするのか、回収はどれくらいでできるのかなど、現実的なしっかりとプランを立てることが大切です。
クラウドファンディングなども試してみるといいかもしれません。
人材を確保する
スタートアップは少数で行うため、一人ひとりの人材の質がカギになります。
頑張って集めた貴重な資金を、無駄にしてはいけません。
あまり戦力にならない人間を安く何人も雇うくらいなら、高いお給料を出して優秀な人間を1人雇ったほうが圧倒的にコスパが良いと言われています。
人材を確保する時には、少数精鋭にすることが重要です。
チームメンバーのそれぞれの能力が偏らないようにする配慮も必要です。
求人広告を出したり、HPやSNSで募集したりするのが一般的ですが、知人や身内で構成することも珍しくありません。
友人や家族の場合には、距離が近いが故に相手の個性や長所を見誤ってしまうこともあります。
少数のチームでは個人の力が大きく影響するので適材適所を意識することが大切です。
革新的なアイデアがある
大手のアイデアを真似したとしても、競合に勝つのは難しくなります。
また、これから大手が参入してくる可能性についても考慮しましょう。
簡単に大手が真似できないような事業内容にする必要があります。
基本的に薄利多売の競争になるような事業では、大手にも既存の競合にも勝つことが難しいです。
大手は圧倒的な資本力を持っていますし、既存の競合もすでに知名度など有利な点を持っています。
スタートアップは、新しいアイデアを生み出すことで成功します。
最先端の技術を組み合わせて利用したり、まだ見つかっていない潜在的な需要を発見したりすることが必要です。
夢のある分野ではありますが、成功させるのは決して簡単ではないと心得ておきましょう。
有名なスタートアップ成功事例
これからスタートアップ成功の代表格とも言える企業を紹介します。
どの企業も、圧倒的な数のファンを抱え、地位を確固たるものにしました。
初期の資金集めの状況や人材確保の様子までは言及できませんが、どのような革新的なアイデアが成功を生んだのかを考察することはできます。
設立年度や企業の目標、規模、提供している商品やサービスに注目しながら、その成功の秘訣について考察していきましょう。
これからスタートアップに携わる人にとって、ヒントになるものがあるはずです。
メルカリ
メルカリは日本最大級のフリマサービスを提供しています。
月間利用者数は2,000万人以上に上り、マーケットは他のフリマサービスに比べて群を抜いた大きな規模となっています。
2013年2月に設立されました。
設立当時は、いまだガラケーを使う人も多い中、スマホユーザーが確実に増えていっていた頃です。
誰もが各々のアカウントを持ちインターネットを利用できる今の時代に近づいていく中、膨大な情報の中から欲しいものを見つけ出せるテクノロジーで個人と個人が売買できる環境を作り出しました。
インターネット技術と革新的なアイデアで作ったサービスの象徴的な例です。
「限りある資源を循環させ、より豊な社会をつくりたい」という創立者の思いを見事実現するプラットフォームになりました。
ラクスル株式会社
ラクスル株式会社は、ネットで簡単に印刷物を注文できるシステムを提供しています。
2009年9月に設立され、資金調達と事業拡大を繰り返し、2019年には東証一部に上場を果たし、近年では海外進出も進めるなど、今なお発展を続けています。
「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というバリューのもと、まだデジタル化していなかった業界にインターネットを持ち込みました。
圧倒的に作業効率を挙げてくれるIT技術を既存産業に取り入れることができれば、もともと持っている知識や技術と合わさって、産業をさらに発展させられるという狙いがあるようです。
印刷業界で、狙い通り、既存の印刷会社が今まで取りこぼしてきたような小規模な印刷の需要を大量に拾い上げることに成功しました。
スマートニュース
スマートニュースは、身近な情報を毎日届ける完全無料のサービスです。
「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」ということをミッションに掲げています。
2012年6月15日に設立されました。
当時はSNSの利用者もそれほど多くなかった時代ですから、今のようにTwitterやYoutubeなどで現地の生の様子を簡単に知ることができなかったのです。
無料で利用できるというスタイルや圧倒的なコンテンツ量などの魅力で、多くの人に利用されるようになりました。
現在アプリだけでも利用者数は1,000万人を超えています。
天気などの日常生活に必要な情報はもちろん、世界情勢や経済のこと、気になるエンタメのことなど幅広い情報をチェックできるため、現在でも数多くの人々に愛用されています。
スタートアップ事例紹介(食品系)
続いて、食品系のスタートアップ事例を紹介します。
人間が生きていくためには食は欠かせませんから、食に関するニーズは存在し続けます。
人々の健康意識が高まりや流行やご当地の情報が手軽に入手可能になったことで、近年食にこだわりを持つ人が増えました。
そうした人たちの悩みを解決したり潜在的な需要を掘り起こしたりすることに成功した企業が急成長を遂げました。
利益を上げにくいと言われている飲食店経営の、新しい経営戦略のヒントにもなる事例です。
Greenspoon
Greenspoonは、顧客がやりたいセルフケアを実現して自身を好きでいることを応援したいという趣旨の企業目標を掲げ、自宅にパーソナライズされた野菜を届けるサービスを提供しています。
創立は2019年5月で、間もなく売上100万食を突破するなど、大きな反響がありました。
特に人気があるのはスープやサラダの定期購入ができるサブスクです。
健康志向の食生活は加工食品ではなく生の食材を使った料理が多くなるため買い物が大変です。
料理の頻度が多くなるとレシピのバリエーションも増やさなくてはなりません。
こうした手間がかかるから実現できないけど野菜中心のヘルシーな食生活を送りたいという人のニーズを見事に汲み取り、テクノロジーや日本の輸送網を利用して実現させた、大人気のサービスです。
FERMENT8
FERMENT8は日本酒の商流に変化を起こすことを目的として、飲みやすくなる日本酒の素を提供しています。
2019年8月に設立されました。
「ぽんしゅグリア公式 ONLINEショップ」を運営しており、そこで販売しています。
通常、日本酒はすでにできあがっている商品を酒蔵が物流を通して販売します。
FERMENT8は、店やホテルなどお酒を提供する側や飲む人自身が好みの日本酒を作ることを実現可能にしているのです。
既存の日本酒はあまり好きではないという人にも、FERMENT8の商品を使って好みの味に変えることができるということです。
また、簡単に店やホテルの日本酒のバリエーションを増やすことも可能にしてくれます。
今まで取りこぼしていた細かなニーズを拾い上げることに成功しています。
株式会社ブイクック
「誰もがヴィーガンを選択できる社会をつくる」ことを目的に、2020年に設立されました。
ヴィーガン向けの情報を発信するとともに、「ブイクックモール」という通販サイトを運営しています。
日本国内でヴィーガンの食生活を実現するのは難易度が高いです。
理解がない人も多いですし、ほとんどの加工食品に動物性のものが含まれています。
レシピも食材も数が限られるため、食事は非常に質素なものになってしまい、食べる楽しみが減ってしまいます。
実際、その生活のしづらさからヴィーガンをあきらめる人も多いようです。
ブイクックはそうした人たちがヴィーガンを楽しく続けるために非常に便利な存在です。
カレーやラーメンなど、通常ヴィーガンが食べられないような加工食品も提供しています。
スタートアップ事例紹介(医療系)
医療系のスタートアップも注目すべきです。
医療技術自体もどんどん発展していく中、それに付随する商品やサービスも最新のものが次々と登場してきます。
人々の健康意識も高まっている中、自分の体の状態を自分で把握し健康な体づくりができるような商品が増えています。
人々と医療提供者をつなぐ部分のサービスも、少し前に比べてかなり発展しました。
医療関係の需要はこれからも高まり、さまざまなスタートアップが生まれる可能性が高いです。
株式会社ジースポート
2000年7月に設立されました。
資本金は4,400万円程です。
株式会社ジースポートは、人々が健康を保つために必要な医療サービスをより良くしていこうという目標を掲げ、身体機能をデータ化し簡単に分析できるようにしてくれるソフトを販売しています。
代表的な商品として、体の歪みを分析して矯正するのを手助けしてくれる「ゆがみーるクラウド」という自動姿勢分析ソフトがあります。
人体のより具体的で正確な情報が、誰にでもわかりやすい形で表示できるので、これまで以上に信頼できるヘルスケアの提供を可能にしているのです。
また、企業のサイトでは、歪みによる体の不調を改善する方法や自社製品の他企業への導入事例などを紹介するなど、情報提供も充実させています。
株式会社MIHARU
2020年1月に設立された株式会社MIHARUは、人生100年時代を想定してシニア向けのサービスを展開し、資金調達6,000万円を達成しました。
介護を必要としない自立した生活を送ることができている高齢者はたくさんいますが、体の不調が全くないわけではなく、人づきあいも希薄になりがちです。
介護に近い手助けが必要でも、法律の関係上、介護サービスを受けられない人も存在しています。
そんな人たちに向けて、介護とは別の角度からサービスを提供しているのです。
郵便物の整理や買い物のサポートをしたり、時には外出の付き添いや部屋で話し相手になったりもします。
介護の人手不足やサービスを受けられる基準の引き上げなどの社会問題の解決へとつながる事業内容に、注目が集まっています。
株式会社ユカシカド
株式会社ユカシカドは、努力できる人が報われるためにその環境を良くしたいという目標を掲げ、パーソナライズされたサプリメント「VitaNote FOR」を販売しています。
2013年3月に設立され、2021年には総額15億円の資金調達を実施しました。
日本のサプリメントは非常に質が悪いと言われています。
アメリカなどのサプリメント先進国に比べて、法律でサプリメントに関する基準などがほとんど書かれていないためです。
そんな中、株式会社ユカシカドは顧客各々の体や活動の状態を把握し、それに合わせて必要な栄養素を調合したサプリメントを提供しています。
膨大な顧客データの分析と管理を行うシステムと個別に質の高いサプリメントを製造する細やかな技術が、高い評価を得ています。
スタートアップ事例紹介(人材系)
スタートアップはマッチングアプリなどの領域でも続々と登場しています。
特に、転職や就職関係はニーズが高く、目立っています。
近年社会情勢は目まぐるしく変化し、1人が1つの仕事を将来ずっと続ける可能性がぐんと低くなりました。
転職は当たり前の時代となりましたし、定年退職後も再就職を目指す人も多いです。
独立したり副業をしたりする人も増え、働き方も多種多様になる中、企業と人材の双方により細かな条件や情報のやりとりが求められています。
Wakrak
Wakrakは、成長するためにはリスクを取って挑戦することが必要であり、そのためにはセーフティーネットが必要であるという価値観を表明しています。
2017年6月に設立されました。
代表的なサービスは「ワクラク」です。
このアプリを使うと、1日単位からアルバイトを見つけられます。
通常、日雇いのバイトというのは簡単に見つかりません。
単発の派遣などは働く条件が細かく選べないうえ、派遣だと法律の関連で単発では働けない人もいます。
日雇いのバイトが簡単に見つかるというのは、主婦や学生、副業をしたい人などにとって非常に便利で話題になります。
掲載料やドタキャンなどで損をすることもなく、契約や労務管理で必要な書類なども代行してくれるなど、求人を掲載する企業にとっても好都合なサービスです。
株式会社オフィスエム
株式会社オフィスエムは、時間や場所、年齢や性別にとらわれない自由な働き方ができる社会の実現を目指しています。
1995年に設立された後、2万人以上の在宅ワーカーやフリーランスを抱える規模になりました。
企業の人手不足を解消するため、在宅ワークを利用した自由な働き方を提案しています。
在宅で働きたい人に仕事を紹介し、企業の生産性向上のために在宅ワーカーやフリーランス受け入れのためのコンサルをしているのです。
効率良くリモートワークを行うための環境づくりや研修なども行っています。
近年フリーランスへの外注やリモートワークのニーズが高まり急成長しました。
終身雇用制度が崩れダブルワークや副業が当たり前になってきたこれからの時代で、さらに事業拡大が期待されています。
Proreach
Proreachは、「すべての人が好きな「コト」を仕事にできる世界を創る」という目標を掲げています。
学生企業でありながら、3,000万円の資金調達を達成しました。
保育士や看護師向けのプラットフォーム「保育士reach」「看護師reach」を運営しています。
転職情報はもちろん、保育士や看護師が楽しめる内容や仕事に役立つ内容のコンテンツを配信したり、SNS運用サービスを提供したりしています。
転職だけでなく、SNSフォロワーを増やすことや情報を拡散するための支援や人々が見て楽しめる無料のマンガなどを提供するコンテンツ事業をメインで行っているのが特徴的です。
YoutubeやTikTokなどをうまく使っているためネット上で話題になりやすく、共感を得た多くの保育士や看護師のファンを抱えています。
スタートアップ事例(AI系)
人工知能に関するスタートアップ事例もいくつか紹介します。
AIを使った商品やサービスは私たちの周りでもどんどん増えており、日常生活の中にも浸透して身近なものになってきました。
AIは、これまでにないほどの効率化や生産性向上を実現してくれます。
あらゆる領域に転用可能なため、成功の見返りは大きく、これからも発展していく多くの可能性を秘めた分野です。
ただ、世界中で研究開発が行われているため、著しく競争が激しい分野とも言えます。
AIQ株式会社
2017年7月に設立され、累積調達資金は約31億円になるなど、圧倒的な事業規模です。
ヒトの本来見えない部分を、テクノロジーによって見るようにし、新しい自分を発見することを目指しています。
ある人物について、SNSからの情報や撮った写真、表情、心拍数、行った場所、買ったものなど、あらゆる大量の情報をAI技術で収集解析し、精神年齢や健康状態、趣味嗜好などを数字や言語で表します。
本人が気付いていない潜在的なことまで可視化できるところが、革新的です。
自身の新しい趣味や潜在的な能力に気が付くことができるようになりますし、苦手なものの発見や不安対策にも役立てられます。
また、マーケティングに活用すれば潜在顧客の獲得に大きな効果を発揮できます。
ディープインサイト株式会社
「テクノロジーを使って未来を見通す」会社を目指し、2016年3月に設立されました。
ディープラーニングの開発支援ツールを提供しています。
世界中でAI技術の開発の熱が冷めず、優秀な人材と莫大な資金が集まっている理由の一つにディープラーニングの研究開発があります。
注目を浴びている産業であるのに加えて開発には手間と時間がかかるため、こうした支援ツールの需要は大きいです。
顧客は日本人に限らず、世界を相手に売り出せる分野であることも、出資してもらいやすい理由の一つです。
コロナ禍で非接触で利用できるツールを開発するなど、時代や社会の変化にも敏感で瞬時に適応しています。
深い専門知識と高度な技術が必要なため、国内ではライバル企業が少ないことが特徴です。
Hutzper
2020年4月に設立され、30人程度の少数精鋭のスタッフで構成されています。
製造業の目視検査業務で人手不足や精度の低さなどの課題を解決することを目的として、AI開発に取り組んでいます。
目視検査の効率化を実現するために、画像認識エッジAIを提供するようになりました。
AIの開発に力を入れているというよりも、目的達成のためにAI技術を利用しているというスタンスです。
かつて国内の工場で急速に機械化が進んでいった時のように、この先急速にAI化が進んでいく可能性をつくっているのがHutzperです。
中小企業などで導入できれば人手不足の問題を解決し経費の削減や精度の上昇などが見込めるため、非常に将来性があります。
複数の企業や投資家から資金を調達することに成功しています。
スタートアップ事例紹介(物流系)
物流会でも革命的なスタートアップがいくつも登場しています。
IT技術により情報のデジタル化や効率の良いシステムの構築が可能になり、これまでにないサービスが生まれてきています。
ネットショッピングやデリバリーを利用する人が増えましたし、フリマアプリの流行で個人間での荷物のやりとりの量も非常に多くなりました。
紙の郵便物が減っている一方、新しいニーズも生まれており、ますます盛り上がりそうな見込みのある業界です。
株式会社souco
株式会社soucoは、情報の分断や連携不足といった日本の物流業界が抱える問題を改善することでより良い物流事業や社会を実現したいという理念を持っています。
高齢化が進んだことによる生産年齢人口の減少や、働き方の見直しなどあらゆる社会問題が物流業界にも影響を与えてており、生産性向上や効率化などが求められています。
問題点を的確に見極め改善し、物流業界をより現代の社会に合ったものへと改革しようとしているのが株式会社soucoです。
2016年7月に設立され、物流マッチング事業やシステムサービス事業を展開しています。
中でも、倉庫選び不要で全国一律の値段で倉庫を借りられるマッチング事業が話題です。
シンプルでわかりやすい保管サービスが高く評価されています。
CBcloud株式会社
物流業界が抱える人手不足や業務の非効率性を改善すると供に、ドライバーの働き方の改善やキャリア形成をサポートすることを目標にしています。
2013年10月に設立され、現在は日本最大級の規模の配送プラットフォーム「ピックゴー」の運営がメインの事業になっています。
荷物を届けてほしい人と、ドライバーをマッチングするサービスです。
小口配送が非常に多くなっていることもあり、配送業者にはこれまで以上に効率化や柔軟性が求められます。
「ピックゴー」はスマホを使って手軽に利用できるため、早く確実に荷物を届けることができるのが魅力です。
ドライバーの自由な働き方を促進しキャリア形成の支援などもあるため、ドライバーとして働きたい人も集まっています。
GROUND Inc
2015年4月に設立されました。
物流のニーズが急速に変化し世界規模で業界の改革が求められる中、GROUND Incはテクノロジーを利用して物流業界の抱える問題を改善するための事業を行っています。
提供しているサービスとして代表的なのが「GWES」という物流最適化システムです。
全国にある倉庫の情報を統括管理することで、どこに何があるかなどの在庫状況が非常に明確になります。
これまで人の経験や判断に頼ってきた業務をAIが代行するため、経験の浅い少ない人数のスタッフでも業務が可能になり、生産性を大きく向上させることができます。
また、システムの開発だけでなく、搬送ロボットなどの開発も行っており、倉庫管理の効率化全般に関わる改革に取り組んでいるのです。
スタートアップ事例紹介(不動産系)
不動産業界でもスタートアップが存在します。
不動産は、一般の人には情報が閉ざされている部分が多くありました。
正確な情報を得たり契約したりするためには専門的な知識を持った仲介業者を利用し、時間をかけて契約するのが一般的でした。
これから紹介するスタートアップ事例は、テクノロジーによって一般の人が簡単にわかりやすい不動産情報を得られるサービスを実現しています。
テクノロジーが仲介業を代行し費用や手間をカットできるわかりやすい事例が、不動産業界にも登場してきています。
イタンジ株式会社
より細かな不動産業務をわかりやすく簡単に行えるようにすることで、世界中の取引を円滑にしたいといった目標を持っているIT企業です。
2012年6月に設立されました。
テクノロジーを使って不動産の管理・仲介業務を簡単に行えるようにするサービスを提供しています。
従来の不動産取引には、調査や見学、契約まで多くの手間と時間がかかります。
ですが、テクノロジーを用いることで、より正確で詳細な情報を短時間で表示できるようにしているのです。
不動産の貸し借りや売買をしたい人にとってもわかりやすくなりますし、仲介業者の手間が大幅に省けるためサービスの質が向上します。
残業が非常に多いという特徴がある不動産業界の働き方改革にも貢献しています。
株式会社レンガ
「人生を助けるサービスをつくる」というビジョンを掲げ、2012年に設立されました。
株式会社レンガが運営している「マンションノート」は、日本最大級の規模のマンション口コミサイトです。
100万件以上の口コミが掲載されており、忖度のないリアルなマンション情報を得ることができます。
不動産業者やほかのサイトから得られる情報は、物件の良いところばかりを紹介しているものが多く、住んでから不便な部分が判明することもあります。
実際に住んでみないとわからないような情報が見られる「マンションノート」では、社会の潜在的な悩みをうまく見つけ出し、テクノロジーとアイデアによって解決策を提示することに成功しました。
2022年2月には「未来を創るスタートアップ100」にも掲載された企業です。
まとめ
どのスタートアップ事例も、改善や改革など常に変化を追及するなど柔軟な姿勢を持っています。
さらに、AIなどのテクノロジー技術を用いて、自動化を検索や判断にまで推し進めることで、さらなる効率化と生産性の向上を実現しています。
今、求められていることは何か、どうやったら問題を解決できるのかを見つけ出せる革新的なアイデアと、テクノロジーを駆使できる優秀な人材と、実現するための資金が集まれば、スタートアップはこれからもあらゆる分野で誕生していくでしょう。