はじめに
ベンチャー企業はデメリットもありますが、見方を変えればメリットに転じる可能性も秘めています。
労働時間や制度の不足がデメリットなのは間違いないです。
ただ、やる気と努力は反映されやすく、若くても要職につけるチャンスも多い企業です。
ベンチャー企業は大変といわれる理由ややりがいなど、今回はご紹介します。
短所ややりがいも含め、自分が本当にやりたい仕事へ就けるよう参考にしてください。
【ベンチャーは正直大変?】ベンチャーは大変なの?
ベンチャーの定義には、成長過程の企業であること、新しいビジネスやサービスを展開していること、大手が着手していない事業を立ち上げているなどが該当します。
またベンチャー企業は4つのステージがあり、それぞれ「シード」「アーリー」「エクスパンション」「レーター」などに分かれるのも特徴です。
ステージが上がるごとに、規模や従業員は増える傾向にあり、ステージによっては一攫千金の夢をかなえられる企業もあるでしょう。
ただ「ベンチャー企業は大変」といわれる定義として、仕事量が多い、給料に見合わないなどの苦労があります。
一般的な企業と比べても、仕事内容や量は差があり、苦労も大きいといわれるからです。
夢を追って社員になったとしても、負担は大きくなる傾向があり、最初の企業選びが重要なポイントになるでしょう。
ベンチャーは大変!
ベンチャー企業は、仕事量や給料の面で大変だといわれます。
たとえば労働時間に関する問題や責任の重さの問題、教育環境が悪い問題、福利厚生が充実していない問題、給料形態に関する問題などがあります。
ベンチャー企業は、大手と比較しても従業員数は少なく、しわ寄せが社員に来ることもあるのです。
そのため残業が増え、その割に給料も上がらないなどのジレンマを抱える社員も多くいます。
ベンチャーだからこそのやりがいもありますが、多くの社員は恩恵を受けていないのも現状です。
もしベンチャー企業に就職を考えているなら、企業理念もたしかに大切です。
ただ、どれくらいの労働時間なのか、給料形態はどうなっているのかなど、しっかりと確認するのも忘れないようにしましょう。
【ベンチャーは正直大変?】ベンチャーは何が大変なの?
ベンチャー企業が大変だといわれる理由の多くは社員に対する待遇です。
加えて、同時にネガティブなイメージが先行しているのも大きいでしょう。
中には、ベンチャー企業に対して「経営は大丈夫?破産しない?」や、「もしかしたらブラック企業かもしれない」などのイメージのある方もいらっしゃいます。
ベンチャー企業にはたしかに悪い面もありますが、良い面もあります。
またベンチャー企業と一口に言っても、企業によって働き方もさまざまでしょう。
まずは大変な理由を知っておき、入社後のギャップに悩まないようにしてください。
労働時間
ベンチャーによいイメージを抱き、就職や転職をする方も多いでしょう。
ただ労働時間が思っていたよりも長く、きついと感じる人も多くいます。
ベンチャー企業にもよりますが、大手企業と比較しても、仕事量や労働時間は長めです。
出社時間や定時はあくまで目安であり、特にエンジニアやプログラマーは労働時間の長さがネックとなっています。
企業の中には、サービス残業、もしくはみなし残業を取っている会社もあり、労働時間と給与が比例しないのも大きな問題でしょう。
責任の重さ
ベンチャー企業が大変な理由として、少人数精鋭で、1人の責任が重くなりがちなのも問題視されます。
大手の企業でも、役職が高くなれば、相応の責任は負わなければいけません。
ただベンチャー企業では、転職したばかりの新入社員であっても、役職の高い人と同じだけの責任が生じます。
責任の重さを想定せずにベンチャー企業に就職した人は、「思っていたのと違う」と感じる方も多いでしょう。
ベンチャーでは1人に対する責任の重さも他社と比較する必要があります。
教育環境の不足
ベンチャー企業は、社員の教育にまわす時間やお金を持ち合わせていないなどの問題もあります。
そのため自分で課題を見つけて仕事をつくれるかも重要なポイントです。
大手企業と比較しても、教育環境はよいとはいえず、マネジメント不足が大きな課題とされます。
なぜベンチャー企業では教育環境が不十分になるかといえば、社員1人当たりのタスク量も多く、教育担当も兼任となるからです。
もし社員の教育が不十分であれば、当然会社の成長スピードも遅くなってしまうでしょう。
知名度が低い
ベンチャー企業は、始めたばかりの企業やスモールビジネスを展開していることも多く、大手と比較しても地名度は低いでしょう。
自社の商品に大手企業のようなネームバリューはありません。
まずは顧客を集めるのが大変だといわれます。
また顧客だけでなく、人材の面でも、優秀な人材はネームバリューの高い大手に流れていきがちです。
そのためネームバリューの低さを克服するためには、社員の頑張りが必要です。
ただ大手と比べれば人材も不足しているため、ネームバリューを上げるのは容易くありません。
福利厚生などの制度不足
大手と比べると、ベンチャー企業は福利厚生面での制度が整っていません。
福利厚生には資産面での体力が必要です。
立ち上げたばかりの企業も多いベンチャーでは、資金も十分ではありません。
またベンチャー企業の多くは、産休、育休、退職金などもないことがほとんどです。
中には、事業推進の方策として福利厚生を充実させている企業もありますが、少数派でしょう。
ただベンチャーは少数精鋭なのがメリットです。
社員から多く声があがれば、改善の余地はあります。
給料形態
ベンチャー企業のデメリットの1つして、給料の安さもあげられます。
たとえば労働時間が長い割には、給料が増えていかないのは大きなデメリットでしょう。
ただ成果報酬を採用するベンチャー企業も多いです。
自分の努力や企業の功績次第では給料も上がる可能性はあります。
そのため入社当時は薄給であっても、将来的に見れば年収アップも可能なのは魅力でしょう。
またベンチャー企業では、持ち株の保有数が多くなるメリットもあります。
ベンチャー企業が将来成長してくれれば、ストックオプションで一攫千金も夢ではありません。
【ベンチャーは正直大変?】なぜベンチャーは大変なの?
ベンチャーが大変だといわれる理由は、上記以外にもあります。
たとえば人材不足や資金不足などは、ベンチャーならではのデメリットともいえます。
なぜベンチャーが大変といわれるか、理由を2つの方面から見ていきましょう。
人材不足
上記でもご紹介しましたが、ベンチャー企業は人材が不足しているのはデメリットです。
一人ひとりの責任は重くなり、同時にやらなければいけないことも増えていくのは負担となるでしょう。
また、ベンチャー企業の多くは即戦力の人材を求める傾向が強く、教育の必要ない人材のほうがベンチャーでは求められます。
早期に成長が求められるベンチャー企業では、一から人材を教育している余裕はないからです。
そのためニーズの高い分野で活躍する人材が求められ、成長性も同時に見られます。
また拡大を続けているベンチャー企業では、ポストが常に空いていることからも、人材不足であるとわかります。
大手のように研修制度の整っていないベンチャー企業では、人材は育たず、その影響で人手不足になるのはデメリットでしょう。
資金不足
ベンチャー企業の多くは、資金を新規事業に当てる必要があります。
そのため資金に余裕のない企業がほとんどです。
ベンチャー企業の資金調達には、借り入れ・出資・融資・補助金・助成金などの方法もありますが、成長段階に応じて適切な方法を選ばなければなりません。
もしベンチャー企業の資金調達をするなら、出資が一番有効とされます。
なぜなら出資ではお金の返済義務はないからです。
資金不足に悩むベンチャー企業にとって、利息がない、また返済義務もない出資は貴重な存在でしょう。
特に出資の中でも「ベンチャーキャピタル」は、ベンチャーと相性がよいと言われます。
ただ、ベンチャーキャピタルを受けるためには、相応の実績や事業計画が必要です。
どの企業でも受けられるわけではない点には注意しましょう。
【ベンチャーは正直大変?】大変なベンチャーならではのやりがいは?
ベンチャー企業に就職するのは、たしかに大変な面も多くあります。
しかし、やりがいを感じられる仕事でもあります。
たとえば、裁量権をもてる、成長速度が速い、ほかの社員と距離が近いなどは大きなメリットでしょう。
以下にベンチャー企業ならではのやりがいをご紹介します。
会社に対して裁量権をもてる
中小企業も多いベンチャーでは、少数精鋭です。
個々人が裁量権をもてる点はメリットでしょう。
ベンチャーで働いていることを実感できるため、やりがいの1つといえます。
求められるスキルや仕事量は多い傾向にありますが、実力が認められれば、すぐに役職に就くことも可能です。
従業員が少ないのは一見デメリットにも見えます。
ただ1人に対する裁量権は大きく、大手の企業ではできない仕事も経験できるのは魅力です。
またベンチャーは少人数だからこそ自分の意見も通りやすく、裁量権を発揮できるチャンスは多めです。
提案が通りやすい点では、大手よりも制度が整っており、社員の声を大切にする動きも見られるなど、社員の期待も高くなるでしょう。
成長速度が速い
ベンチャー企業では、企業の成長速度だけでなく、社員の成長速度も速いといわれます。
なぜなら仕事の幅が広く、1人当たりの業務内容も多岐にわたるからです。
受けもつ仕事の量が多いのはデメリットの1つではあります。
逆にいえば、さまざまな経験を1社だけでできるのは魅力的に映るでしょう。
ベンチャーでは、営業職・事務処理・電話の対応・配達などの分野を1人で賄うこともあります。
そのため大手の会社では専門職であっても、ベンチャーなら経験できる可能性は高まります。
幅広い業務につければ、退屈な仕事とは無縁になりますし、経験が成長のスピードを速めてくれるのは間違いないでしょう。
仕事の幅が広いのはデメリットだけではなく、やりがいにもつながる要素です。
チームの距離が近い
ベンチャー企業では、働いている同僚や上司との距離が近く、仲がよくなりやすいのもメリットの1つです。
社員同士の仲がよくなれば、共同して事業を運営しやすくなり、成長スピードも速くなります。
またベンチャー企業であれば、トップの人と直接コンタクトを取れるので、それも大手との違いでしょう。
ただ、上司や他の社員との距離が近いと、一旦仲が悪くなれば修復は難しい面もあります。
そのためベンチャー企業は仲が悪くならないように努力する傾向があり、それもまたチームの近さを実現している理由です。
チームのトップとともに働ける機会は、大手ではめったにない貴重な経験です。
トップやチームの距離が近く、対人トラブルが起きづらいのも、ベンチャー企業ならではの魅力でしょう。
【ベンチャーは正直大変?】大切なのは自分がやりたい事業なのか
上記でもご紹介したとおり、ベンチャーの大変さは、見方を変えるだけでメリットに転じます。
入社するうえで大切なのは、自分の本当にやりたい仕事かどうかです。
自分のやりたい仕事であれば、労働時間も苦になりませんし、努力の結果が実を結びやすいのもベンチャーの魅力でしょう。
ベンチャー企業で働くのは、自身のやりたいことを実践できるチャンスともいえるのです。
もし、仕事で達成したい目標がある方は、ベンチャー向きだといえるでしょう。
また経営陣に対してプレゼンをする、営業職の次は配達、などのさまざまな職種を体験できるのもベンチャーならではの強みです。
まずは自分がやりたい仕事かどうかを詳細に調べ、確認してみましょう。
【ベンチャーは正直大変?】まとめ
ベンチャー企業は大変だといわれる理由や、やりがいを感じられる場面などご紹介しました。
ベンチャー企業は、労働時間が長いことや福利厚生などの制度が整っていないことはデメリットです。
一方で、努力次第では、若くても要職に就きやすい環境であるともいえます。
さまざまな欠点は、見方を変えるだけでもメリットに転じます。
まずは、自分が本当にやりたい仕事かを確認し、イメージだけで選ばないようにすれば、自身の成長も期待できるでしょう。