はじめに
面接のやり方として、数名でおこなうグループディスカッションを取り入れる企業も少なくありません。
言うなれば集団面接ですが、就活生のなかには、はじめての経験という人も多いでしょう。
そこで今回は、グループディスカッションを無事にクリアするために知っておくべきことを紹介します。
面接中にチェックされているポイントやどういった人が受かりやすいのか、受かるコツなどを具体的に見ていきましょう。
【グループディスカッションで受かる人とは】グループディスカッションで受かる人の特徴とは
グループディスカッションは数名でおこなわれるため、メンバーのなかで各就活生がどういった性格なのかがよくわかります。
面接官は、個々の性格をしっかりチェックしているのです。
それでは受かる人には、どんな特徴があるのでしょうか。
企業によって求める人材は異なりますが、一般的にグループディスカッションのなかで見られているのは、自信の有無や議論を進めるリーダーシップ力があるかどうかです。
また他人の話を聞いて掘り下げていく傾聴力やコミュニケーション力などもチェックされています。
自信がある人
集団面接では、ほかのメンバーとの距離感が難しいと言えます。
周りに気をつかい過ぎて、自信がないように見えてしまう人も少なくありません。
空気を読む力もたしかに見られていますが、過度に顔色をうかがい過ぎると何も話せなくなります。
下手におどおどしてしまうと消極的な性格だととらえられてしまうので、気をつけましょう。
個人面接よりもグループディスカッションのほうが緊張するという人もいます。
重要なのは自信があるかどうかです。
自分をもっていて、集団のなかでも堂々と振る舞える人は、職場でも周りに流されずに働くことができます。
自信がある人を求めている企業は多く、集団面接でもチェックポイントとなります。
集団のなかで意見を言うときは、ハキハキと胸を張って自信あり気に話すことがコツです。
堂々と大きな声で発言するだけでも、自信があるように見えるでしょう。
相手の話を聞いて掘り下げられる人
グループディスカッションで受かる人の特徴として、傾聴力の有無も重要ポイントです。
実は営業職でも、トーク力よりも傾聴力のほうが必要であるとわかっています。
つまり人の話を聞いて、そこから話を広げたり課題を探したりする力が求められるのです。
グループディスカッションでは、よく話す人と話さない人の差が出やすいです。
たしかに積極的に意見を述べることは大切ですが。
しかし、あまりにも自分中心にペラペラと話すのはマイナス評価になります。
それよりも、ほかの人の話もよく聞いて相づちを打ち、それにプラスアルファの内容を上乗せできるような人が好印象なのです。
人の意見をいかに深掘りできるかも重要です。
聞き上手であることも、コミュニケーション能力の1つといえます。
議論を進められる人
グループディスカッションでは、みんながさまざまな意見を言い合うことがあります。
そのままでは何もまとまりません。
そこで誰かが上手にまとめて、つぎの段階へと議論を進めていく必要があります。
みんなの意見を聞いてまとめて、そして結論へと導く力がある人は、非常に優秀です。
高い評価を得ることができるでしょう。
議論を進められる人は、リーダーシップ力や協調力、ロジカルシンキングなどさまざまな能力が備わっているといえます。
仕事をしていくうえで、それらの能力はどれも非常に重要です。
また店長やリーダー、役職にも向いている性格です。
グループディスカッションは時間も限られています。
そのなかで議論を進行してまとめられる人は、企業としては欲しい人材です。
【グループディスカッションで受かる人とは】グループディスカッションで見られているポイントとは
具体的に、どのような点がグループディスカッションで見られているのかを考えていきましょう。
企業によってもそれぞれ多少の差はありますが、集団で面接をすることで、判断できるスキルの代表的なものは協調性とコミュニケーション能力です。
そのほかにもリーダーシップ能力があるかどうかも、グループディスカッションでは評価の対象とされています。
これらのスキルについてチェックされていることを意識して、集団面接に挑みましょう。
協調性
そもそも企業というのは、団体や組織です。
そのなかで人間関係を円滑に、そして気持ちよく働くためには協調性が欠かせません。
人間関係がうまくいかず、退職する人が多いことも統計的にわかっています。
採用の時点で協調性のある人物であるかどうかを見極めなければ、入社しても早くに離職されては企業としては困ります。
またお客様や取引会社などとのコミュニケーションをスマートにおこなうためにも、協調性が必要です。
数名でおこなうグループディスカッションにおいては、チームワークを意識して動けるかどうか、周りを見られているかなどが重要なチェックポイントです。
リーダーシップ
リーダーシップ力がある人材かどうかも、グループディスカッションでは判断されます。
具体的には、意見をまとめる役割だったり、議論を進めていくための発言ができていたりする人物はリーダーシップがとれているといえます。
論点をうまく整理して、つぎに話す内容を掲示するような人も、みんなをまとめて引っ張るタイプです。
こうしたリーダーシップ力は、チームで働く職場の場合よりいっそう必要とされます。
工場長やチームリーダーなどをゆくゆくは任せられる人材でもあり、企業で活躍してくれるに違いありません。
自己中心的に突っ走る人と、きちんと周りを見ながらまとめて引っ張る人とは、まったく別ものです。
集団面接は、皆を率いる力の有無を見るのに最適な審査方法です。
コミュニケーション能力
ただ上手にトークできるのが、コミュニケーション能力ではありません。
たとえば集団面接のときに、緊張して会話に入れない人がいるとします。
そんなときに気軽に声をかけて緊張をほぐすことができる人も、コミュニケーション能力が高いといえるでしょう。
コミュニケーションとは聞く力、相手の気持ちに寄り添う力、楽しくみんなで会話する力などすべてを含みます。
何人かでディスカッションする場合に、こうした能力は非常に表れやすいです。
面接官はしっかりと、メンバーのコミュニケーションを取るときの様子を見ています。
【グループディスカッションで受かる人とは】グループディスカッションで受かるためのコツとは
グループディスカッションで見られているポイントや受かる人の特徴については、おおよそ理解できたたことでしょう。
それでは無事にグループディスカッションに受かるコツはあるのでしょうか。
以下に、グループディスカッションをクリアするテクニックやコツについて解説します。
チーム全員で受かろうと意識することや、発言の仕方などが大切になってくるのです。
もちろんディスカッションメンバーはライバルでもあります。
しかし、ライバル視するよりもみんなで協力してスムーズな議論ができるチームはすぐれた人材が多いといえそうです。
チーム全員で受かろうとする
グループディスカッションの場合どうしても、ほかの人と比べられるという意識が強くなってしまいます。
その結果、「隣の人に負けないように」とか「比べられないように頑張ろう」というように考えてしまいがちです。
けれども実際には、「ディスカッションを組むことになったメンバーと力を合わせて面接に挑む」と考えるほうが協調性も生まれます。
面接官は協調性の有無も面接でチェックしています。
そのため、ピリピリとライバル視するよりもみんなで協力してやっていくほうがよい結果を生むのです。
たとえば議論をスタートするときに、「今日はよろしくお願いします、みんなで協力して、いい議論にしましょう」などと声をかけるのもよい手です。
挨拶や声かけをするだけで、協調性がある人と好印象をもってもらえます。
そしてあまり発言できない人に会話を振るなどの気づかいを見せましょう。
発言は質と量を意識
メンバーのなかで自分が目立たなければ、面接官の印象に残らず、内定をもらえないと考える人もいます。
そうすると、能動的なところをアピールしようとして、必要以上にいろいろと発言することになります。
ほかの人が話そうとしているのに自分が無理に割って入ったり、前に出よう出ようとしてしまったり、そうした態度は逆効果です。
面接官には、ただの目立ちたがり屋にしか映りません。
また、そういう気持ちで発言する内容は薄くなるものです。
集団面接では、内容の濃い発言をすることが合格するコツです。
議論を進めて、結論を出すために必要な意見やアイデアを出せる人が高評価になります。
ただなんでもかんでも話せばよいわけではないのです。
議論の流れを操る
グループディスカッションを通過するには、議論の流れを操作する気持ちで挑むのがテクニックの1つです。
面接ではあるものの、充実したよい議論にしようという気持ちがよい結果を生むでしょう。
冷静にロジカルシンキングで議論していくのがポイントです。
各自の意見を聞いてまとめ、そこからつぎへと課題を掲示して、結論へともっていくような立ち回りができるとすぐれた人材だと認められます。
また、メンバーそれぞれの性格があります。
自分はメンバーのなかでどういう役割に向いているのかを瞬時に判断して、的確な言動をすることも大切です。
そのように動ける人は、社会人スキルが高いと評価してもらえることでしょう。
つまり受かる可能性も高くなるのです。
まとめ
グループディスカッションは、このようにさまざまな視点からスキルチェックされていることがわかりました。
協調性やリーダーシップ能力、コミュニケーション力などどれも仕事をしていくうえで欠かせないものばかりです。
それらを見極めるためのグループディスカッションは、とても重要な採用試験といえます。
重要な試験だからといって、過度に緊張する必要はありません。
チームみんなで協力して、それぞれの長所を活かしながら楽しく議論して、よい結果へとつなげていきましょう。