はじめに
普段、グループディスカッションをする機会は少ないため、就活で行われるグループディスカッションとはそもそもどんなものかわからない方も多いかもしれません。
そして皆の前で発言するのが苦手だと、自分にできるか不安も感じてしまうでしょう。
苦手やどんなものかわからないままでは、本番でも上手く立ち回れずに評価されないディスカッションとなってしまいます。
そこで、本を読んでおくと、流れや役割など知識がつき自信も出てきます。
ぜひ読んで、勉強をしておきましょう。
グループディスカッションとは?
グループディスカッションは就活の選考プロセスにおいてよく採用される形式で、複数の学生に1つのテーマが与えられ、そのテーマに沿ってグループで議論を進める場です。
この選考の目的は、学生のコミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決力、チームワークなど、様々なスキルや性格を評価することです。
具体的には、ディスカッションの中で積極的に意見を出す姿勢や、他者の意見を尊重しながら議論をまとめる能力が求められます。
また、リーダーシップを発揮して議論を進めたり、問題解決に向けて論理的な提案を行ったりすることも評価の対象です。
グループディスカッションにおいて重要なのは、自分の意見を押し付けることではなく、チーム全体で議論を進め、最終的にチームとしての結論を導き出すことです。
【能力別】グループディスカッション対策で役立つ本14選
グループディスカッションでは自分が満足できても、皆が発言できずに終わっていたら評価は低くなってしまいます。
もちろん積極的に発言し、活発なディスカッションをすることは大切です。
しかし、自分ばかりを強く出してしまうと、人の話を聞けない人という印象を与えてしまい、評価はマイナスになります。
そのため上記で紹介したように、積極的でありながら周りにも気配りができ、話も聞けて、発言の内容は論理的であることが求められると覚えておきましょう。
ここからは、これらの能力を身に着けるために役立つ本を14冊紹介していきますので、ぜひ読んでみてください。
グループディスカッション対策の基本がわかるおすすめ本【初心者向け】
グループディスカッションに関する基礎知識が解説されている本を読めば、議論ではどう流れていくのかの大まかな様子がわかります。
加えて、司会などの役割といった方法論を理解できるようになるでしょう。
基礎がわかってくると、よくわからなかったグループディスカッションそのものの理解ができ、それに伴って自信もつきます。

こちらの本は議論を自分達がしていくうえで必要な基礎知識が、わかりやすく書かれています。
単なる就活テクニック本ではありません。議論する力そのものを根本から鍛えることを目的としています。
GD本番で評価されるのは、表面的な話し方ではなく、議論を本質的に前に進める力です。
この本では、良い議論とは何か、なぜ議論が停滞するのかといった理由を学び、実践的な練習問題を通じて思考の型を身につけます。
自分の意見を言うだけでなく、チーム全体の議論をどう構築していくかという意識を持つためのアドバイスが豊富です。
さらに、就活だけでなく、日常でも使えるような、グループディスカッションに有効的な進め方についても書かれているためわかりやすいでしょう。
あまり文字を読んでも頭に入ってこないと感じている方も、本の口調は話しているような自然な雰囲気なため、読みやすくなっています。
さらに文字も横書きで、文字だけの縦書きの本ではないため、普段本を読むのが苦手という方にもおすすめです。
まずはグループディスカッションにおける全体の流れなど、基本的なことを知っておくと、自信がつき、つぎにもステップアップしやすいでしょう。

こちらの本はグループディスカッションについても書かれているほか、面接に関しても知識が得られるため大変便利な本です。
グループディスカッションに関しては、基本的なことが書かれています。
就活の試験対策として、手っ取り早くGDの準備をしたい人におすすめなのがこの本です。
この本を読めば、どういった流れでグループディスカッションをおこなえばいいのかわかってくるでしょう。
最新の採用傾向を踏まえ、GDの基本的な流れや役割分担のコツ、よく出るテーマ一覧とそれに対する回答例や例文が豊富に掲載されています。
特に、初めてGDを経験する学生にとって、当日の流れや注意点を具体的にイメージできるのは大きな強みです。
企業がどのポイントを評価しているのか、他の就活生と差をつけるための実践的なアドバイスも学べます。
面接対策も兼ねているため、この一冊で選考準備の基本を固めることができるでしょう。
論理的思考・話す力を身につけるおすすめ本【GDで説得力を出す】
グループディスカッションでは、論理的に考え、皆で話し合っているのかという点は面接官が注目しているポイントです。
論点にそった発言をし、議論を進めていくためにも、論理的に物事を考える力がないと、問題の解決ができません。
論理的という意識を今まで意識してこなかった方も、この本を読めばどんなことかわかってきます。

論理的に物事を考えるということを、どう具体的におこなえばいいのかがわかる1冊です。
この本を読むと、ロジックツリーという知識について理解できます。
「こうだ」という結論に対して、理由を用意するための図解テクニックです。
GDという限られた時間の中で、的確な回答や意見を述べるためには、この思考のステップが非常に有効です。
実践は少し難しいかもしれませんが、この本で学ぶ原則を意識するだけで、あなたの発言の質は格段に上がります。
就活対策を超えた、一生モノの考える力を鍛えましょう。
このロジックツリーを利用すれば、根拠があり、納得できる結論を導きやすくなります。
何かお題があったときに、適当にさまざまな意見を出すのではなく、ロジックツリーを活かして結論から理由を考え、事実を出していくだけで話し合う内容も変わってくるでしょう。
結論もただの予測だけでなく、事実に基づいて考えられ、自然と質の高いものとなります。
少し厚さのある本ですが、社会人になってからも役立つ知識がつくため大変おすすめです。

こちらの本も、論理的に物事を考える際に役立つ知識が詰まった本です。
面接官からお題を出されたときに、その事柄についてどう解決していくかを皆でディスカッションすることへと目が向きがちです。
しかしこの本では、問題を解決するときにはその前に、問題や課題の見極めから始めようと教えてくれています。
GDの進め方として、最初にテーマの背景や目的を明確にするステップを踏むことは、議論の迷走を防ぐために極めて重要です。
この本で学ぶアプローチを実践すれば、議論の質が深まるだけでなく、採用担当者に対しても深く考えているという良い印象を与えられます。
問題や課題について詳しく考えて本質を見極められると、どこを中心に解決していけばいいのかもわかってきます。
皆でディスカッションをしたときにも解決しやすくなり、アイデアも出しやすくなるのです。
出された課題の精度を高められたら、もちろん評価にも大きくつながります。
就活のグループディスカッションだけでなく、社会人になってからも役立つ知識です。

「入社1年目」とはなっていますが、今からでも身につければ生活のなかで役立つ本です。
さらに普段からあまり本を読まず、小説など、文字ばかりの本は苦手だと感じている方でも読みやすく、自然と知識が入ってきやすいため大変おすすめです。
論理的思考の型を学んだら、次は実践練習が必要です。
この本は、ロジカルシンキングをドリル形式で鍛えることができる練習帳です。
活字だけではなんだか難しいと感じる部分も、図を見れば書いてある意味が理解しやすく、あっという間に読み終わります。
マンガは好きでよく読むという方も、似たような感覚で読めるためストレスを感じることは少ないでしょう。
論理的に思考するとはどういったことがわかり、ディスカッションだけでなく、入社1年目からでも差をつけられる本となっています。
GD本番では、その場でテーマを与えられ、瞬時に考えて意見をまとめなければなりません。
この本で思考の瞬発力を鍛えておくことで、どんな課題に対しても冷静に対処する力が身につきます。
日々の習慣づけとして取り入れ、思考の基礎体力を向上させましょう。
反省と振り返りを繰り返すことで、思考の精度が上がっていきます。
GDのテーマに対し発想力・思考力を鍛えるおすすめ本
もちろん、グループディスカッションにおいては論理的に話せる力は必要です。
加えて、出題されたお題に対して、グループディスカッションという限られた時間のなかで模範的な答えを導き出すために、必要な思考のプロセスも学んでおきましょう。
どんなお題を出題されても、面接官を納得させられるよう、思考力を鍛えることは重要です。

さまざまな問題も共通の型があり、それらに合った基本動作を覚えれば解決できることを教えてくれている本です。
この本ではケース問題の解き方と、課題解決型のグループディスカッションは流れが似ている点にも注目しています。
あらゆる問題を型に上手に当てはめ、解くための基本動作についてわかりやすく説明してくれている本です。
GDで出題される課題解決型のテーマや、フェルミ推定などは、一種のケース問題です。
問題を構造的に分解し、論理的に答えを組み立てる手順を学ぶことができます。
GD中に議論が発散しそうになった時も、この本で学んだ思考の型を参考にすれば、議論を本筋に戻す助けになるでしょう。
実践的な課題を通じて、考える力そのものを鍛えたい人におすすめです。
答え方だけでなく、そこに至るプロセスを重視する姿勢が身につきます。
それに伴い、グループディスカッションでも課題解決系のテーマを出題されたときに、意見が出しやすくなるでしょう。
就活での思考力だけでなく、社会人になってからもあらゆる場面で活用できる知識が詰まっています。
社会人からも信頼される人気の1冊です。

こちらの本は実際に過去に出たリアルな問題について載っているため、大変参考になるでしょう。
どのように地頭力を求められているのか、それに対しての模範解答は何かがわかりやすく書かれています。
解説が詳細で、実際のグループディスカッションにも活かせるでしょう。
単なる模範解答を覚えるのではなく、その答えに至るまでの思考プロセスや、議論の進め方を学ぶことが重要です。
GD本番では、予期せぬテーマが出題されることも少なくありません。
この本で多様な課題に触れておくことで、本番の試験で慌てず、自分の力を最大限に発揮できるようになります。
友人との練習にも使いやすい一冊です。
外資系コンサルティング会社での問題が多く載っています。
もちろん、外資系コンサルティング以外の他業界へ就職希望の方でも参考にできるような内容です。
自己啓発本のような雰囲気の本にもなっています。

こちらは、考える力を鍛えるための思考習慣を学べる1冊です。
グループディスカッションでは限られた時間で様々な視点から物事を考え、論理的に議論を展開することが求められます。
この本では、まず問題を深く掘り下げ、複数の視点から考察し、結論を導くためのプロセスを段階的に解説しています。
特に、短時間で複雑な問題を整理し、意見を出す力を身につけたい方に向いている本であると言えます。
GD対策という短期的な目標だけでなく、社会人になってからも役立つ本質的な思考力を養うための習慣を教えてくれます。
日頃から物事を多角的に見たり、前提を疑ったりする習慣を持つことが、発想力の源泉となります。
この本で紹介される思考のトレーニングを日常に取り入れることで、GDの議論においても、他の人とは違った視点を提供できるようになるでしょう。
継続的に自分を成長させるための、思考の習慣づけに役立ちます。
具体的な練習方法や思考の整理法についても触れられており、実際のグループディスカッションの場でも使えるテクニックが満載です。
ファシリテーション力・リーダー役として活躍できるおすすめ本
グループディスカッションではさまざまな役割があります。
そのなかでも、「司会役が苦手」と感じている方もいるでしょう。
しかしそんな人でも面接官にもアピールするため、苦手を克服して挑戦したいと考えているのではないでしょうか。
また、意を決して司会役に挑戦してみても、なかなかうまくいかない人もいるかもしれません。
以下で、司会役に挑戦するうえで、参考になる本について紹介していきます。

司会者に求められる力について、わかりやすく1から教えてくれているような本です。
組織のなかで求められている能力というのは、コミュニケーション技術やそれを支える思考ですが、これらの知識について詳しく書かれています。
議論をスムーズに進めるための技術や、意見が対立した時の対処法、合意形成へのステップなど、実践的なノウハウが体系的に学べます。
また、自分がファシリテーター役でなくても、議論全体を俯瞰して見る力が養われるため、GDのどの役割でも役立つ知識が得られます。
採用担当者への印象アップ間違いなしの実践的なスキルです。
司会をする際に、自分が発言を多くして目立つことを意識してしまう人もいますが、それではうまくいきません。
この本を読めば、なんの力が必要なのかがよくわかります。
ファシリテーターが陥りがちな身近な状況についてもわかりやすく紹介してくれています。
そのため、本来の司会という役割の意味がわかってくるでしょう。

普通に会議などを進行していくようなスキルではなく、皆の意見や考えを上手に引き出しながら、チームを率いて成果を生み出すリーダーに欠かせないスキルについて書かれています。
司会者としての手腕が問われたときに、面接官を納得させられるようなやり方が理解できるでしょう。
マンガ仕立てになっているため大変わかりやすく、普段読書をしない方でも読みやすい本です。
GDでの具体的な場面を想定しながら、ファシリテーターとしてどのように振る舞うべきか、効果的な話し方や質問例、議論の整理方法などをイメージしやすく解説しています。
この本で基本スキルをインプットすれば、自分がファシリテーター役になった時も、自信を持って議論をリードできるでしょう。
実践的なスキルを楽しく身につけたい人におすすめです。
また、共感できるような内容にもなっています。
最初はよそもの扱いされ相手にされない主人公が、メンバーのやる気やミーティングの活性化のために動き始めるストーリーです。
司会者として陥りがちな失敗例や、反対に思考のイメージなどもマンガでわかりやすく伝えていますので、ぜひ読んでみてください。

実際にグループディスカッションで司会者をしてみると、皆の空気を読み、時間内に結論を導き出すというのが難しいと感じてしまいます。
それらの悩みについて詳しく答えてくれる1冊で、大変勉強になる本です。
社会人になってからでも役立つオンライン会議のやり方や、時間通りに終わる会議のやり方などについて勉強できる1冊です。
問題解決はどう進めていけばいいのか、メンバーの意見の引き出し方、生産的な会議のやり方など、司会者として必要な知識が身につけられます。
特に、GDの議論が停滞したり、意見が出なかったりする時の対策方法が具体的に書かれています。
この本で学んだ技術を練習で試し、反省と振り返りを繰り返しましょう。
GDで受かった人は、こうした実践的なスキルを確実に使っています。
社会人になってからも、ファシリテーションについて深く学びたいという方から支持されている本です。
就活の先を見据えて読んでおく1冊として、大変おすすめです。
傾聴力・聞く力を高めてGDで好印象を出すおすすめ本
続いて、傾聴力を高めるための本についても紹介します。
相手の意見をしっかりと聞ける人物こそ、グループディスカッションにおいて高く評価されやすいため、積極的にこれらの本を活用してみてください。

この本は、ただ話す力だけでなく「いかに他人の話を深く聞き取ることが重要であるか」を強調しています。
グループディスカッションでは、自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、他のメンバーの意見をしっかりと聞き、それを踏まえた建設的な意見交換が求められます。
この本では、聞くことが相手との信頼関係を築き、理解を深め、より効果的なコミュニケーションプロセスであると説いています。
GDで他人の話を聞かずに自分の意見ばかり主張してしまうと、チームの和を乱すとして低い評価を受ける可能性があります。
グループディスカッションではチームの一体感を高め、意見を的確に取り入れて議論を進めることで、リーダーシップ役や調整役を強調することが大切です。
相手の意見の理由や背景を理解しようとする姿勢が、議論の質を高め、チーム全体の評価にもつながります。
面接官が特に評価する協調性と柔軟性をアピールするためにも、この本をぜひ熟読しておいてください。

この本はコミュニケーションにおいて話し方がいかに重要であるかを説明しています。
グループディスカッションの場では自分の意見を的確かつ相手に理解しやすい形で伝える能力が求められます。
この本は、話し方と聞き方の両面から、相手に好印象を与えるための原則を解説しています。
GD本番では、緊張してうまく話せない人や、逆に話しすぎてしまう人もいるでしょう。
この本で学べる、相手を否定しない話し方や、肯定的な言葉選びのコツは、GDの議論を円滑に進める上で非常に役立ちます。
自分の意見を伝えるだけでなく、チーム全体の雰囲気作りにも貢献できる力が身につきます。
話し方によって相手に与える印象や説得力を向上させるための具体的なテクニックが詳しく紹介されており、また、話すスピードやトーン、言葉の選び方などについても分かりやすく説明されています。
どのような場面でも通用する普遍的なスキルを身につけることができるため、グループディスカッション以外の対策としても非常におすすめの1冊であると言えます。
意見を端的に伝える力・発信力を鍛えるおすすめ本
意見の伝え方を学ぶ本を活用することで、あなたの意見を端的に伝えることができます。
いくら素晴らしい意見を持っていたとしても、うまく伝えることができなければ、最大限のパフォーマンスを発揮できません。
ぜひ、以下の本を参考にしてみてください。

こちらの1冊は、1分という短時間で要点を伝えるスキルを磨くことに焦点を当てています。
GDでは、自己紹介、意見表明、議論のまとめなど、短時間で話す場面が数多くあります。
この本は、言いたいことを1分でまとめ、相手に分かりやすく伝えるための具体的な方法論を提示しています。
GDで評価される話し方は、まず結論から述べ、その理由や具体例を簡潔に付け加える進め方です。
この本で紹介されている思考の型や例文を参考に練習すれば、自分の意見を論理的かつ端的に発信する力が身につきます。
また、相手の興味を惹くためのイントロダクションの作り方など、グループディスカッションに即座に役立つ内容が満載であるため、なかなか要点をまとめて話すことができない方には特におすすめの1冊であると言えます。
【グループディスカッション対策に役立つ本】評価される能力
採用担当者はグループディスカッションを通して、どのような能力を評価しているのでしょうか。
社会人として組織のなかで業務にあたる際、複数のメンバーとともに円滑に物事を進めることが重要です。
そのため、グループディスカッションではチームで仕事をするための対人能力として、傾聴力、積極性、倫理的思考力、発想力、リーダーシップ、チームメンバーへの気配りができるかといった点が見られています。
グループのなかで発言力のある人に対して敵対視するのではなく、チームとして全員で良い議論をすることを意識しましょう。
協調性
グループディスカッションで人事担当者が鋭く観察している能力の一つに協調性があります。
特に重視されるのが、相手の意見を一度受け入れる姿勢です。
自分の考えと違っても、まずは相手の意見に理解を示し、肯定的に受け止めることが大切です。
その上で、相手の視点を踏まえつつ、自分の考えを付け加える形で建設的に議論を展開させましょう。
この傾聴と受容の姿勢こそが、チームで成果を出す人材だと評価されるポイントとなります。
傾聴力
グループディスカッションにおいては、発言しているメンバーの方を向き、しっかりと聞く姿勢を持つことが重要です。
チームとしてひとつの業務を進める際には、傾聴力は欠かせません。
積極性やリーダーシップを発揮しようとするあまり、他者の発言を遮ったり人の話を聞かなかったりすると、グループの意見もまとまらなくなってしまいます。
議論をすべて自分の思うように進めようとする人物は、傾聴力がないという印象を与えてしまいます。
どれだけ経験や能力がある人物であっても、協調性のない人材と判断されてはどの業界業種でも良い評価にはつながりません。
他者の発言に頷きながらメモを取るなど、発言内容をしっかりと理解しながらディスカッションを進めることを意識しましょう。
積極性
グループディスカッションにおいては、他者の意見も踏まえて、積極的に自分の意見を述べて、議論を進めていこうとする態度が高く評価されます。
しかし、自分の意見を主張しすぎることで他人に意見を押し付けることは、悪印象になってしまうため、注意が必要です。
積極性と輪を乱すことはまったく別のことであり、正反対の結果となります。
発言の少ないメンバーへの意見を求めるなど、他のメンバーへの気配りや配慮によって議論がより活発に進むよう立ち回ることも重要です。
全体の流れが良くなるよう、積極的に行動するよう意識しましょう。
全員が積極的に議論に参加し、全員で良い議論ができたグループディスカッションのメンバーは印象が良く、高評価につながると言えます。
論理的思考力
初対面のメンバーと、ひとつのチームで議論を進めていく場面では、対話において素早い論理的思考力が重要です。
自分の考えがまとまらず何度も違う意見に変わってしまう場合や、矛盾点が多いと議論は一向に進まず、結論をまとめることも難しくなります。
筋道を立てた意見を素早く発言できる能力は、多くの企業においても求められている能力です。
意見を素早く頭のなかで整理できる人物は、採用担当者の印象に残りやすいでしょう。
そのため、自分の意見に根拠を持たせることが重要です。
論理的に自分の意見を伝えることができれば、他のメンバーにも納得してもらいやすいだけでなく議論の方向性も定まりやすく、良い議論を展開できます。
発想力・独創性
その場で決められるテーマに合わせて、どれだけ臨機応変に柔軟な発想ができるかという点も評価の対象です。
グループディスカッションで他のメンバーが発言しないような、独創的な発想で個性を表現することができれば、より良い議論になり採用担当者の印象にも残ります。
面接や履歴書からは見えてこない瞬発力や発想力などをアピールすることにもなり、複数人のなかで自分自身の人となりを伝えることができるのです。
複数人と何かの課題をやり遂げる際に、どのような位置に立って物事を進めていくか、自分らしい発想力や独創性を発揮できるかは、チームのなかでの問題解決能力の評価に直結します。
急な環境の変化にも、発想力と独創性を持って柔軟に対応できる能力をアピールできるよう意識しましょう。
統率力(リーダーシップ)
リーダーに必要な能力は、一人ひとりの意見をまとめ意思決定し、方向性を示すことです。
グループ全体と個々の意見を見極め、全員が同じ方向に向かって議論を進めることができるように意識します。
議論が行き詰った場合は、ファシリテーターが道筋を示す必要があります。
ファシリテーターとは、個々が発言しやすい雰囲気を作り、ディスカッションを活性化させて生産性のある議論を導き出す役割です。
それぞれのメンバーをよく観察し、一人ひとりの特徴を尊重しながら個人の能力を引き出す力が必要になります。
周囲に注意を向けてどのメンバーも働きやすい環境を作り上げる能力は、会社で活躍していくために必要です。
周りのメンバーへの気遣いを行えるかどうかも評価されるので、普段から意識して周囲に目を向けてみるよう意識しましょう。
グループディスカッションの評価基準については次の記事で詳しく紹介しています。
グループディスカッションの評価基準について詳しく知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
ファシリテーターとは
グループディスカッションにおけるファシリテーターは、議論を円滑に進める舵取り役です。
メンバー、一人ひとりが発言しやすい雰囲気を作り、議論を活性化させます。
話が逸れたら本筋に戻したり、意見を整理したりして、時間内に質の高い結論を出すのが目的です。
自分が目立つのではなく、チームの生産性を最大化させる、いわば議論の潤滑油のような重要な役割を担っています。
グループディスカッションの役割に関して詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
【グループディスカッション対策に役立つ本】YouTubeもおすすめ
本の種類を見ても多数の役立つ本もありますが、今はYouTubeも大変おすすめです。
さまざまな方が就活生へ向けて、グループディスカッションの対策方法について紹介してくれています。
文字ではわかりにくいと感じる部分も、動画で動きなども交えて説明してくれているものもあり、目でも確認ができるので覚えやすいです。
グループディスカッションの際中での立ち回りや、言い回しの参考にもなります。
ほかにも、動きのなかでもこれは失敗という例なども紹介してくれていますので、ぜひ参考にしてみてください。
YouTubeを見ながら、参考にしたい動きを実際に真似て、練習してみるのもよいでしょう。
立ち振る舞いの練習は繰り返すことも重要です。
【グループディスカッション対策に役立つ本】知識を得た後は実践してみよう
本やYouTubeを見ると、どんな立ち振る舞いや思考をすればいいのか参考になります。
しかし、頭ではわかっていても、実際何人かのグループで集まったときにその通り行動できるかというと難しいものです。
事前のイメージではこういった流れだとわかっていても、現実はさまざまなハプニングもあるかもしれません。
本やYouTubeから知識を得たあとは、多少のハプニングがあっても動じず焦らずに実践できるよう、場数を踏んで慣れることが重要です。
イベントやセミナーに参加する
1人でもグループディスカッションの練習はできますが、さまざまな人とグループを組んでおこなうのはまた違うものです。
イベントやセミナーを探してみると、グループディスカッションの練習をできるものが多々あるのでぜひ参加してみましょう。
なかでも、ただ皆で集まってディスカッションするようなものよりも、フィードバックつきのイベントがおすすめです。
自分ではこれでいいと思っていても、プロから見ると、立ち回り方に問題がある場合もあります。
フィードバックしてもらえれば、今後の練習で直していけますので成長にもつながります。
実際に企業の選考を受けてみる
本命企業のときには失敗したくないものです。
ある程度、グループディスカッションは得意だという状態で臨みたいものです。
そうなるためには場数を増やすのがおすすめです。
実際に企業の選考を受けてみるといいでしょう。
なかには多少気になるものの、優先度が低い企業もあると思います。
万が一グループディスカッションで失敗をしてしまっても、本命ではない分ダメージが少ないです。
このような企業を利用して、緊張した空気感、本番に近い経験をしておきましょう。
【グループディスカッション対策に役立つ本】AIも活用しよう
近年の選考で重要視されるグループディスカッションですが、従来の対策には時間や客観性の課題がありました。
AIを活用すれば、場所を選ばずいつでも実践的な練習が可能です。
AIは多様な意見を提示し、議論の対応力を養うだけでなく、発言の論理性を客観的に分析しフィードバックを提供します。
自身の弱点を的確に把握し、自信を持って本番に臨むための新たな手法として、その活用が期待されます。
【グループディスカッション対策に役立つ本】就活エージェントを利用しよう
ご紹介した本を読むことで、グループディスカッションへのイメージがつき不安が軽減され、自信を持って準備を進められるでしょう。
しかし、グループディスカッションの対策に役立つ本を読んだとしても、ひとりで対策することには不安が残る場合もあります。
対策は進めているが、不安を感じる場合は就活エージェントを利用することがおすすめです。
グループディスカッション対策以外にも、面接練習やエントリーシート添削など、選考対策を効果的に進めるための充実したサポートを受けられます。
就職活動に悩みのある方は、以下のリンクから確認してぜひ検討してみてください。
まとめ
多くの就活生は、グループディスカッションについての知識をもっていなくて当たり前です。
だからこそ、苦手なまま本番を向けないように本で基本や論理的思考力、司会の仕方などについて学んでおきましょう。
知識がつくだけでも、苦手意識は薄くなり、さらにイベントなどへ参加して実践していけば慣れていくものです。
場数を踏んでさまざまなケースを体験すれば、本命の企業でのグループディスカッションでも成功しやすくなります。


