はじめに
就活を進めていく中で、特に大変なのが面接です。
業界・企業調査、自己分析や自己PR、面接など多くのことに時間がかかるでしょう。
そんな就活の中でも、とりわけ面接について解説していきます。
この先効率良く就活を進めていくうえで、役に立つ内容となっています。
対策法を知っていれば、短い時間でより大きい効果での練習が可能になるでしょう。
今回はベンチャー企業の面接に焦点を当て、面接の特徴や練習方法などを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
【ベンチャー企業の面接】ベンチャー企業の面接の特徴
練習方法に入る前に、ベンチャー企業の面接の特徴を掴んでおきましょう。
ベンチャー企業といってもさまざまな企業があるので、それぞれの企業に合わせた対策が必要になってきます。
しかし、共通する特徴を押さえておけば、無駄な練習を省き、複数社受ける場合も同じ対策法が打てます。
より短い時間で効率良く対策するためには、先に特徴を知っておくのが大切だとわかるでしょう。
次では、ベンチャー面接の特徴を3つに分けて解説していきます。
カジュアルな雰囲気
ベンチャー企業は比較的カジュアルな雰囲気で行われることが多いでしょう。
これは一般的な企業や大手企業などと比べ、大きく異なる点になります。
そのため、面接対策も一般的な企業と違ったものになることに注意が必要です。
面接会場も、企業のビルや面接質ではなく、カフェやレストランなどで行われる場合もあります。
ベンチャー企業は堅いビジネスマナーより人、柄や個性を重視する企業が多いので、面接もよりリラックスできるようカジュアルに行います。
しかし、いくらカジュアルな雰囲気だからといって、マナーや社会人としてふさわしくない態度を取ってしまうと、落とされてしまうでしょう。
雰囲気に流されず、最低限の服装やマナーには注意して臨むことが大切です。
1対1の面接が多い
ベンチャー企業では、グループ面接を行う場合はほとんどないと思って良いでしょう。
ベンチャー面接では、社員や社長などの役員と1対1で行われることが多いのが特徴です。
グループ面接だと、他の志望者との差異がより顕著にわかる利点があり、志望者の数が多い大企業などで効果を発揮します。
そのため、面接形式も面接官が質問を投げかけ、それにどんな回答をするかで判断する質問形式が多く用いられるでしょう。
それに対し、ベンチャーなどの少数で運営するような企業では、一人ひとりの希望や特徴がわかる形式で面接が執り行われます。
内容も質問形式ではなく、趣味や休日の過ごし方など会話形式で行われ、そこから広げていくことや深掘りされることがあります。
人柄を重視
ベンチャー企業は、大企業と違い少人数でチームを組んで活動や業務をしていくことが多いのです。
そのため、より企業にマッチする人材が選ばれやすいのが特徴です。
社風や、会社の価値観と合っているかなど、長く貢献してくれそうな人を選びます。
学歴や実績より、一緒に働きたいと思われるような人柄が好印象を持たれる傾向にあるでしょう。
特にこのような要素は、実際に対面して話さないとわからないことなので、面接ではその人の人柄や特徴を特に見られます。
チーム内でどんなポジションで貢献できそうか、円滑なコミュニケーションを取れそうかなど、実際に働く姿を想像させることが大事です。
他の人と差をつけるためには、企業とのマッチ度を意識して取り組むと良いでしょう。
【ベンチャー企業の面接】面接の一連の流れ
ベンチャー企業の面接の特徴について解説してきました。
一般的な企業と比べ、どのようなところを見られているかが理解できたでしょう。
次から面接の練習について解説していきます。
まずは入室から退室まで、一連の流れを理解しておきましょう。
流れを理解しておくと、当日になって慌てることがなく、より本番に近い環境で練習することが可能になります。
一般的な企業と共通する点もあるので、この際に一通りの流れを押さえ、自分の想定と違いがないかなどを確認しておきましょう。
入室時
まず名前を呼ばれたら、ドアを3回ノックします。
強すぎると粗暴な印象を持たれ、軽すぎると聞こえづらいので丁度いい強さで叩きましょう。
その場で面接官の返事を聞き、許可をされたら「失礼します」と言い入室しましょう。
ドアを閉める時は、体をドアの方に向けてそっと静かに閉めます。
入室後はお辞儀をします。
角度は気にしすぎる必要はありませんが、深すぎるとかえって緊張が伝わったりするので、30度ぐらいを目安にすると良いでしょう。
椅子の横に立ち、名前と学校に在籍している場合は学校名も伝えましょう。
「本日はお時間を取って頂きありがとうございます。よろしくお願いします」とお礼の言葉を伝えます。
「どうぞ」などの面接官の声かけ後に椅子に腰掛けます。
カバンなどの荷物は椅子の横に置くようにしましょう。
面接中
面接官の質問に対して答えていきます。
面接によって質問内容は変わりますが、どの質問に対しても話を長くせず、要点を押さえて簡潔に返答するよう心がけましょう。
会話形式での面接でも、要点を簡潔に伝え、口調や態度などが砕けすぎないように、ですますなどの語尾には注意しましょう。
また、企業によっては逆質問をする時間を設けている場合があります。
この時に何も質問がないと、企業によっては意欲が薄いものとされる場合もあるので、いくつか用意して臨むのが無難でしょう。
退出時
「面接終了です」と伝えられたら座った状態で「この度はお時間を頂きありがとうございました」などのお礼を伝え、お辞儀をします。
立ち上がり、席の横で再度一礼し「ありがとうございました。失礼いたします」と述べドアの方へ向かいます。
ドア前でもう一度面接官の方に向き、「失礼します」と伝えドアをそっと開け退出しましょう。
ドアを閉める時もそっと閉め、大きな音が出ないように注意しましょう。
また面接会場を出るまでが面接なので、敷地内から出るまで気を抜かずに丁寧な所作を心がけます。
一つひとつの動作にはメリハリをつけ、一連の流れが自然に見えるようにすると良いでしょう。
一貫してハキハキとした言葉遣いや、キビキビとした動きは印象が良く映る場合が多いので、意識すると良いです。
【ベンチャー企業の面接】身だしなみのマナー
ベンチャー企業の面接の一連の流れについて理解できたでしょう。
当然ですが、当日担当する面接官とは初対面であることがほとんどです。
そのため、志望者を判断する際に重要になってくるのが第一印象です。
次では、身だしなみのマナーについて解説していきます。
第一印象が悪いと、どんなに能力があったとしても、本当は人柄がマッチしていても、採用に対してかなりマイナスになってしまいます。
自分の身だしなみがマナーに反したものではないか、今一度確認し良い第一印象を与えましょう。
服装
ベンチャー企業はリクルートスーツだけでなく、服装を指定しない場合があります。
そういった場合は、オフィスカジュアルな服装を心がけ、シワのない服などだらしない印象を与えないような服装を選ぶようにしましょう。
服装が指定されていないからといって、普段着など自分の好きな服装で行くのはやめた方が良いでしょう。
ルール違反ではないですが、マナーに反する行為にあたり、あまりにも奇抜な服や個性的な格好だと、常識がないとみなされてしまうおそれがあります。
着用する前は、きちんとアイロンをかけ、目立った汚れやヨレなどがないか確認してから着ましょう。
どうしてもわからない時は、衣服店などのプロに相談して揃えてもらうのも、良い手段になります。
髪型
髪型も服装同様、基本的には地毛で、奇抜すぎる髪型で行かないようにしましょう。
男女ともに、顔の表情がよく見えるように短くすると良いでしょう。
具体的には、前髪は眉毛が見える位置で揃え、横髪や後ろ髪は耳や服にかからない程度です。
当日はお辞儀などをするので、乱れないような髪型にするのがベストです。
女性の場合は、ピンや髪留めにも注意し、派手な装飾や色は避けたものを選ぶようにしましょう。
第一に考えるのは清潔感で、爽やかで好印象を与えるためには、他人から見て不潔に映らない髪型を目指すのが重要です。
これも直前に美容院などで面接がある旨を伝えると、清潔感のあるようにカットしてくれるので、活用してみると良いでしょう。
メイク
女性の場合はノーメイクは避けた方が望ましいでしょう。
特に営業系の就職だと、客先に出向くため外見のマナーなどは厳しくチェックされる可能性があります。
光沢のあるコスメは避け、ナチュラルメイクが基本となります。
自身を美しく見せるためではなく、清潔感があり知的な印象を見せる目的があるからです。
また直前に汗などでメイクが崩れたりする可能性もあるため、最低限のメイク道具を持参し、余裕を持って面接会場に到着しメイク崩れがないかチェックしておきましょう。
肌のトラブルやアトピーなどがある人の場合は、眉毛だけでも書いておくと良いでしょう。
ナチュラルメイクは入社後も出社する際や、客先に出向く時など多用するので覚えておいて損はないです。
【ベンチャー企業の面接】面接で好印象を与えるための準備
面接の際に気を付ける、身だしなみのマナーについて解説してきました。
服装・髪型・メイクのどれにも共通することは、清潔感を大事にすれば良いということが理解できたでしょう。
次では、具体的に面接の中で、好印象を与えるためにはどんな準備をしたら良いかを解説します。
これらを理解し、しっかりと事前に準備をすることで、採用される可能性を上げることが可能になります。
面接を直前に控えている人も、見落としがないか参考にしてみてください。
企業研究
企業研究は事前にしっかり行いましょう。
ベンチャー企業の面接でよくされる質問には、「なぜ弊社を選んだのか」や「なぜベンチャーなのか」というものがあります。
いずれも入念な企業研究を行うことで、最適な回答することができるでしょう。
企業の社風や価値観を踏まえたうえで、それが自身の特徴や性格とどのように一致するかを考えておきましょう。
企業と自身の紐付けを意識した回答をすることで、自分が企業にとって有益な人物だと印象付けることにつながります。
また企業研究をすることにより、その企業が理想とする人物像が理解できます。
どのような人材を現在求めているのかを調査しておくことで、面接を有利に進められるのは間違いないでしょう。
自己分析
自己分析は面接に臨む際、必須でやっておかなければならないことの一つです。
特に人柄が重視されるベンチャー企業では、自身のことを深く理解できる自己分析の重要度は上がります。
自己分析をして、自身の理解を深めておくことで、強み・短所や性格などの内面的な特徴から、企業へのマッチ度を示すことが可能になります。
自身の特徴をアピールする際は、矛盾した発言をすることや一貫性が失われないように気を付けましょう。
そのためには正しい自己分析をして、自身を客観的に評価したうえでの特徴を割り出すことが大切です。
また他己分析とあわせることで、説得力のある分析が可能になります。
その企業の価値観に絡めた長所や強みをアピールできると、より内定に近づくでしょう。
逆質問を準備する
ベンチャー企業では、面接の終わりなどに逆質問の時間を設けられる場合があります。
この時に逆質問をすることで、志望度が高く入社に対して強い意欲を持っているという印象を与えられます。
企業研究をする時に、その企業に対しての疑問点や興味があることはないのかを同時に考えると、効率良く進められるでしょう。
しかし、企業ホームページやパンフレットなどを見ればわかるような初歩的な質問を避ける必要があります。
そういった質問は、貴重な逆質問の時間が無駄になるうえ、基礎的なことも調べていないと思われ、かえって逆効果になるおそれがあるからです。
面接担当者の役職や年次によって適した質問はあるので、それぞれ用意しておくなどの工夫をしておくと良いでしょう。
【ベンチャー企業の面接】面接の練習方法
面接で好印象を与えるために、どんな準備をしたら良いかを解説しました。
何事もそうですが、事前準備に時間をかけるのとかけないのでは、他の人と大きく差が出てしまいます。
しっかり時間に余裕がある時に、入念な準備をしましょう。
次では面接の練習方法について解説します。
練習する際は、なるべく効率の良い方法で行った方が、より意味のある時間になるでしょう。
どのような練習方法が有効かわからない人は、ぜひこれを参考にして効果的な練習を行いましょう。
家族や友人とロールプレイングで練習
家族や友人に面接官役をしてもらい、ロールプレイング形式で練習する方法です。
この練習方法の利点は、入退出までの流れを確認しながら練習することができる点です。
面接の流れを頭では理解していても、面接直前になって緊張で頭が真っ白になったりして、次何をすれば良いかわからないという状況に陥ることがあります。
入退出まで何回も繰り返し練習しておけば、体に覚えさせることができ、一つひとつの動作もより自然にスムーズに行えるでしょう。
練習前に、一連の流れを何かに書いておき、チェックシートとして利用し問題があれば指摘してもらうようにすると良いです。
また忌憚無く意見を貰え、実用的なアドバイスを得られるのも大きなメリットでしょう。
動画を撮る
自分が話す姿や動きを動画に撮り、確認することで客観視することが可能です。
この方法では、相手の時間を気にせず何度でも繰り返せるため、しっかりと定着させることができる点でしょう。
自分ではきちんとできているつもりでも、意外と客観的に見ると抜けがある場合や改善点が見つかるものです。
面接が終わった後に後悔しないためにも、早めに改善できる要素を見つけておくのは、重要なことになります。
特に話し方や声の大きさ、スピードなどは意識していても難しいものなので、丁度良い話し方になるまで繰り返し練習することが大切です。
自分の理想とする面接対応ができるように、面接や話し方が上手な人を参考にして、近づけてみると良いでしょう。
就活エージェントを使う
どうしても一人でやる自信がない場合や事情により家族や友達の協力を得られない状況の人は、就活エージェントを使うのも有効な手段です。
就活エージェントの大きなメリットは、やはり確実な対策ができる点でしょう。
サポートしてくれるのは、多くの就活生を相手にしている就活のプロなので、信用度が高く的確なアドバイスを貰うことが可能です。
自身の特徴に合ったサポートを受けられるので、より企業との結び付きを強めた対策を練ることが可能になります。
しかし、多くの就活エージェントが存在するので、どれを選ぶべきか困っている人もいるでしょう。
そこで、おすすめの就活エージェントを紹介するので、どこに頼もうか迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
おわりに
就活の面接において、ベンチャー企業を志望する人向けに対策や練習方法などを解説してきました。
ベンチャー企業は人柄を重視され、それに伴い面接もカジュアルに行われることが多いでしょう。
しかし、雰囲気に流されずにしっかりとしたマナーや振る舞いを意識することが大切です。
面接は事前準備が採用のカギを握っているといっても過言ではないので、準備にはしっかり時間をかけ、今回紹介した方法や手順で効率良く進めていきましょう。