はじめに
OB訪問で電話をかける時に知っている先輩であれば電話をしやすいでしょうが、知っているOBが自分の興味がある業界、企業に就職しているとは限りません。
そのため、OB訪問のアポイントをかける人は見ず知らずの人ということがほとんどです。
同じ学校の卒業という共通点はあっても、OB訪問をすることに二の足を踏んでいる方も多いでしょう。
今回はOB訪問をする時の電話でのアポの取り方について説明していきますので、OB訪問を考えている方は参考にしてください。
【ベンチャーにOB訪問する時電話でアポを取るやり方】電話する際に気を付けたいポイント
OB訪問の際にはOBとは良好な人間関係を築きたいものです。
良好な関係を築くことができれば、OBは企業情報の説明だけでなく、ESの添削や面接対策なども親身になって相談に乗ってくれるでしょう。
良好な人間関係を築くためには第一印象が重要となります。
そのため、ファーストコンタクトとなる電話でのやりとりは十分に気を付けなければなりません。
では、電話でアポを取る時にどのような点に気を付けるべきなのかを説明していきます。
時間
まず電話をかける際に気を付けなければならないことは、電話をかける時間帯です。
OBは仕事をしており、いつでも電話に対応してくれるとは限りません。
忙しい時間帯に電話をかけてしまうと迷惑に思われることがあるのです。
そのため、比較的業務が忙しくない時間帯にかけるように心がけましょう。
一般的に避けるべき時間帯としては、始業直後、昼休み、終業直前です。
始業直後はミーティングを行っている可能性が高く、昼休みはランチで外出していることもあり、繋がらないことが多いでしょう。
終業前には1日の仕事のまとめや、翌日するべきことの準備に忙しい時間帯です。
そのため、電話をかける時間としては始業1時間後~昼休み1時間前、昼休み明け1時間後~就業1時間前が望ましいでしょう。
業界、企業によって営業時間や忙しい時間が違うことがあるので、事前に企業情報は確認するようにしましょう。
電話をかける時間を間違えると、常識がないととらわれてしまうことがあるので注意してください。
場所
次に気を付けるべき点は電話をかける場所です。
電話に集中できるように電波の良い場所から電話をかけるようにしましょう。
繁華街を歩きながら、電車の乗り継ぎの合間などに電話をすることが避けましょう。
周りの音が相手に聞こえてしまうことで、時間が空いた片手間で電話をかけているように思われてしまう危険性があるからです。
空き時間があるから電話をしてきたと思うと、OBの方は誠意を感じ取ることができません。
OBの方は社会人であり、先輩なので、礼儀を持って電話をかけることを心がけましょう。
カフェなどからかける際にも注意が必要です。
カフェといえども、周りの会話がうるさく電話に集中することができない可能性があります。
また、店舗によっては店内で通話を禁止されていることも多いので注意しましょう。
メモ・スケジュール帳
アポイントの電話をかける前にはメモ、スケジュール帳、ペンを用意しましょう。
日程の調整をする時に慌ててスケジュール帳やペンを探すと、事前準備ができてないと悪印象を与えてしまう可能性があります。
また、OBの勤務時間中での電話なので、無駄な時間を取らせてしまうことで、相手に迷惑をかけてしまうことがあるからです。
日程の調整をスムーズに進めるためにも、スケジュール帳の事前準備は必要です。
OBとの電話で話した内容を忘れないようにメモする準備をしておきましょう。
OB訪問の際の身だしなみや持ち物の注意点などを書き込んでおくようにするためです。
初めてOB訪問の電話をかける人や社会人や目上の方との電話で緊張してしまう人は、電話をかける前にメモ帳に話す内容を書き込んでおくと安心です。
【ベンチャーにOB訪問する時電話でアポを取るやり方】電話の流れ
ここまで電話をかける際の事前準備や環境などについて説明をしてきました。
しかし電話をかけた後に、どのようなことを話せば良いのかわからない方もいるでしょう。
OB訪問の電話は社会人、企業相手への電話なので、挨拶や話し方、聞く内容については十分に注意が必要です。
次に電話での話し方や会話に入れるべき内容や注意すべきポイントについて説明をしていきます。
例文を挙げながら説明していきますので、話すべき内容を理解し、OB訪問のアポイントメントが取れるようにしましょう。
挨拶と取り次ぎ
電話をかけたら、まずは自己紹介をしましょう。
「お忙しいところ失礼致します。私〇〇大学〇年生の山田太郎と申します。●●課の鈴木花子さんはいらっしゃいますか?」と挨拶をします。
注意すべき点としては、自分の名前、OB訪問の相手の名前はフルネームで伝えるようにしましょう。
会社に電話をする際には、OB以外の会社の方が取り次ぐケースが多いです。
会社の方から目的のOBに電話を取り次いでもらったら再度同じように挨拶をしましょう。
目的のOBの方へ挨拶が終わったら、次にどのような経緯でOBの存在、連絡先を知ったのかを明らかにしてください。
OBとしては、同じ学校の後輩だとしても、いきなり知らない人から連絡が来たら、自分の個人情報が漏洩しているのではないかと不安になる方もいます。
大学の就職課や共通の知り合いから連絡先を聞いたなど、情報先を伝えることで安心感を与えることができます。
これからOB訪問のお願いをするにあたって、OBへ警戒心を与えないように注意をしましょう。
OB訪問のお願い
目的のOBに取り次いでもらい、挨拶が終わったらOB訪問をしたい旨を伝えましょう。
「現在●●業界の企業研究をしており、御社に大変興味を持っており、御社に興味を持っております。現場で活躍されている鈴木様のお話を伺いたいと考えております。恐れ入りますが、OB訪問のためにお時間を取っていただけないでしょうか?」
このようにOB訪問のお願いをします。
なぜこの業界、企業に興味を持っているのかなど、詳細についてもっと話したいことはあるでしょうが、OBは仕事中であまり電話に時間が取れないこと多いです。
本題はOB訪問のアポイントメントが決まり、実際に会った時にお話しすれば良いので、OB訪問のお願いの電話はなるべく簡潔に要点を伝えるように心がけましょう。
要点はまとめつつもなぜその先輩の話を聞きたいのかを伝えると好印象を得られるでしょう。
ただ、その業界、企業に興味があるから話を聞きたいというよりも、そこで活躍をしている人の話から現場の生の声を聞きたいというほうがOBの方も引き受けやすいでしょう。
日時・場所の調整
OBの方がOB訪問を受けてくれたら、次に日程の調整に入ります。
OBが都合の良い日時を教えてくれたが、その日は自分に予定が入っているので別の日程に変更してもらうというのは失礼です。
OBからすれば、OB訪問を必ず受ける義務はありません。
自分の都合に日程を合わせられないのであれば、断られることもあります。
そのため、スケジュール調整の際にはあらかじめ自分の大丈夫な日時を3パターンほど提示し、その中から選んでもらうようにするとスムーズに話が進みます。
例として「〇日~〇日の午後の時間でご都合の良い日程はございますか?」や「来週の月曜日、火曜日、金曜日でご都合の良い日程はございますか?」というように聞くと良いでしょう。
もし、自分がいつでも都合を合わせられるのであれば「〇〇様のご都合のよろしい日時を教えて下さい」と聞いても良いです。
OBからスケジュールを提示されてから断るということだけはないように注意しましょう。
【ベンチャーにOB訪問する時電話でアポを取るやり方】OBが不在の場合はどうするか
ここまでOB訪問の電話の流れを説明してきましたが、必ずしもOBが電話した時間に在社しているとは限りません。
営業などで外出していることもあれば、会議などで電話に出られないこともあります。
不在だからといって、要件などを伝えずに電話を切ってしまうと失礼ですし、その後連絡もしにくくなるでしょう。
不在の際の対応にも注意点がありますので、次にOBが不在の際の対応について説明をしていきます。
OB訪問の電話をかける前に確認して参考にしてください。
折り返しのお願いは基本的にしない
OB訪問はこちらからOBにお願いしている立場のため、OBから折り返してもらうということは、手間を取らせてしまうということなのでマナー違反になります。
そのため、自分の連絡先を伝えて、折り返し電話をくださいと言うことはやめましょう。
企業側から折り返し電話をしましょうかと申し出てくださる場合があります。
自分からの提案ではなく、企業からのご厚意なので受けても良いかと思ってしまうかもしれませんが、この申し出を受けることもマナー違反となります。
申し出てくださったことに対しての感謝の気持ちを伝えつつ、丁寧にお断りするようにしましょう。
企業側、OBの手を煩わせることは基本的にマナー違反だということを覚えておいてください。
かけ直しても良い時間を聞く
不在の際には企業側に手を煩わせることはマナー違反なので、こちらからかけ直すようにしましょう。
しかし、かけ直す旨だけ伝え、何度も都合の悪い時間にかけてしまうと、取り次いでもらう方の迷惑になります。
何度も電話をかけることで、しつこい、効率が悪いなどの悪印象を与えてしまう可能性もあります。
そのため、OBが不在だった場合には、いつならOBと連絡がつくか、連絡可能な時間を伺うようにしましょう。
予定を聞いておけば、OBの方に取り次いでもらえる可能性は高くなりますし、再度都合が合わなかった場合でも失礼にはなりません。
次回にスムーズに取り次いでもらい、アポイントメントが取れるように連絡が可能な時間は必ず聞くようにしましょう。
言付けしてもらえる際は電話の目的も合わせて伝える
OB不在時に、取り次いでくれた人から、何か言付けはないか聞かれることがあります。
言付けをしてもらうこと自体はマナー違反ではありません。
電話があったことをOBに伝えておいていただくことで、OBと連絡が取れた時に話がスムーズに進むことがあるので、企業側から申し出があった場合にはお願いしても良いでしょう。
しかし、言付けの内容が整理できていないと、相手を混乱させてしまうことがあります。
言付けでは、自分の指名、大学名、OB訪問のお願いで電話をかけたこと、いつにこちらからかけ直すかの4点は必ず伝えましょう。
電話をかける際に用意しているメモ帳に言付けを依頼する際に伝えることなども書き込んでおけば、落ち着いて対応できます。
まとめ
OB訪問は対社会人への連絡となり、気を付けるべきマナーも多く、緊張する方が多いです。
統計ではOB訪問を実施する人は2割程度しかいませんが、OB訪問を行うことで業界、企業の情報をより詳しく知ることができます。
OB訪問を行うことで行わない8割の人より有利な情報を仕入れられる可能性があるのです。
OBから見て印象が良ければ、より詳細な情報やアドバイスを貰える場合があります。
電話のアポイントの時点で第一印象が左右されることがあるので、アポイントの電話はマナーに細心の注意を払いましょう。
これからOB訪問を考えている方は今回の記事を参考にしてください。