はじめに
企業で働いている人に、現場のリアルな声を聞くことができる方法の一つにOB訪問があります。
今回は中でもベンチャーにOB訪問する際、失敗しない時間帯選びのポイントと提示のコツを紹介します。
大手企業と比べ、情報を得られる機会や窓口となる場が限られていると感じている方も多いのではないでしょうか。
せっかくの貴重な機会を無駄にしないためにも、お互いの都合を踏まえ、友好的かつスムーズなやりとりを心がけましょう。
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【ベンチャーにOB訪問する際の時間帯の決め方とは】OB訪問の時間帯はこちらから提示する
訪問するまでのやりとりとして、アポを取るために決めなくてはいけないことが多々あります。
事務的な内容ではありますが、だからこそ相手の第一位印象に大きく影響する部分です。
段取り良くやりとりを進めるため、こちらから時間を提示したうえで、相手の都合が良い時間を聞き出すようにしましょう。
自ら先に提示することにより、こちらの都合を踏まえ、相手の選択肢を絞ることもできます。
OBも仕事の合間など、自分の時間を割いて連絡を返してくれるということになります。
あくまでこちらの都合で協力していただく、ということを忘れないように行動することが大切です。
少しでも相手の負担が軽減するような方法で提案をしていきましょう。
【ベンチャーにOB訪問する際の時間帯の決め方とは】時間帯選びのポイント
時間帯を選ぶ際、相手がどの時間帯だと都合がつきやすいのか、こちらからは想像しづらいかと思います。
企業によっては、フレックスなどの独自の制度を設けているところやルーティンとなっている業務がある場合も少なくありません。
常に新しいことに対しチャレンジし、成長を目指す、ベンチャーの名前の由来にも通ずるところでしょう。
ここからは、日程や時間帯を決めるにあたってのポイントを押さえていきたいと思います。
①基本的には平日の昼間
前提として、OB訪問が就職活動の一環であるという点から、業務時間内を提案するようにしましょう。
基本的には業務時間内の平日昼間が望ましいです。
お昼休みにOB訪問を受けてくれる場合も多いです。
訪問を受けてくれる可能性が非常に高く、ランチを兼ねて、お昼休みが近い時間帯を指定されることもあります。
午前の仕事がひと段落するタイミングなので、周りとも距離が取りやすく、比較的動きやすい時間帯です。
また、詳しくは後述で触れますが、相手からすれば、始業前後や、中途半端な時間に来られてしまうと業務の妨げになってしまいます。
業務の時間を割くこともなく、お互い肩の力を抜いて話すのに、適した時間帯と言えるでしょう。
②土日・定時外は避ける
休日・定時外のみを提示するのはマナー違反となります。
一方で、ベンチャーはフレックスの導入など、日によって就業時間が違う場合があるので定時外に関しては提示する時間帯の幅に入れるのはOK(定時が18時の会社→提示する時間帯14時~19時など)です。
先述にもありましたが、OB訪問はこちらの都合で、相手に協力していただきます。
いくら業務時間内で、就職活動の一環であれど、OBは自分の時間を割いて対応してくれていることに変わりありません。
よって、相手のプライベートであろう日程、時間帯を提示することは失礼にあたります。
就活生からすれば、せっかくならゆっくり落ち着いて話を聞きたい、という本音もあるでしょう。
しかし、多忙なのは社会人であるOBも同じ、またはそれ以上です。
本来なら別のことに向けることができる時間を、自分のために使ってもらうということを忘れてはいけません。
先方から提示された場合、やむを得ない場合を除いては、避けるようにしましょう。
③年末年始は避ける
大手企業、ベンチャー、職種問わず、仕事納め、始めの、いわゆる繁忙期です。
年末年始は会社が忙しく、仮にアポが取れても面談に集中してもらえない可能性や急遽キャンセルになってしまう場合があります。
たとえ、時間を取ってもらえたとしても、会社自体バタバタした雰囲気の中では落ち着いて話すことは難しいでしょう。
社会の先輩に仕事について話を聞くために、勤務先を訪ねるというだけで、ハードルが高いと感じる人も多いと思います。
それがいつも以上に忙しい中での訪問となると、さらに大きなプレッシャーがかかります。
いくら訪問時のことをシミュレーションして来たとしても、想定外のことが起こる可能性が高いため、外すのが無難でしょう。
【ベンチャーにOB訪問する際の時間帯の決め方とは】OB訪問におすすめの時間帯
以上をまとめると、OB訪問には昼前~夕方がおすすめです。
始業直後・終業前はバタつくため、迷惑にならない時間帯を提示するようにしましょう。
時間帯選びのポイントとして、基本的には平日の昼間が望ましいという話がありました。
次点でおすすめしたいのが夕方です。
企業にもよりますが、夕方は定時も近付き、仕事が落ち着くタイミングのため、受けてくれる可能性が高いです。
また、夕方は社内で行われる場合が多く、案内してもらう際にオフィスの様子を見ることができるでしょう。
昼間は話を聞きやすい雰囲気の中で、夕方はより会社の雰囲気を掴みやすい、とそれぞれメリットがあります。
昼前~夕方の中で満遍なく候補を提示するようにしましょう。
【ベンチャーにOB訪問する際の時間帯の決め方とは】時間帯を提示する際のコツ
日程、時間帯のポイントを踏まえたうえで、いざアポを取ろう、という段階までやってきました。
では、具体的に相手とどのようなやりとりをしていったら良いのでしょうか。
メール、電話どちらの場合でも、まずは要点をわかりやすくまとめておくことが大切です。
スムーズなやりとりをするために、挨拶などの定型的な部分以外は簡潔に伝えましょう。
ここからは、OB訪問を依頼するにあたって、時間帯を提示する際のコツを押さえていきたいと思います。
①時間は30~1時間を目途にする
OB訪問する時間は、相手の仕事に支障が出ないように長くても1時間までにしておきましょう。
聞きたい内容が絞られている場合は、依頼の段階で大まかに伝えておくのも一つの手段です。
相手もどのような内容を聞かれるのかわかっていれば、心の準備をすることができます。
限られた時間になりますので、これだけは聞いておきたい、ということはまとめておきましょう。
各質問に対して、大体の時間配分を決めておくと、スムーズな進行につながります。
また、本題に入る前に、用意してきた質問を提示してから話し始めると、段取りも良くわかりやすいです。
結局何が聞きたかったのか、ぼやぼやと終わってしまうことのないように、目的をハッキリさせて行きましょう。
②時間帯の選択肢は多めに
お互いに業務や就活で忙しい中、合間を縫ってのOB訪問になる場合が多いのではないかと思います。
自身の都合とピッタリOBの都合が合う可能性は高くないでしょう。
まず前提として、できるだけ相手の都合に合わせる方向で調整していくことが必要です。
候補を挙げる際には、複数日程かつ、一日の中にも時間帯の幅を持たせましょう。
たとえば、2週間の中でそれぞれ二日ずつ、昼と夜バラバラの時間帯を挙げるなど、4つ~5つは欲しいところです。
同じ時間、同じ曜日など、日程に偏りが出ないように注意しましょう。
また、会社によっては決まった曜日にルーティンとして打ち合わせや定例会議を設定しているところもあります。
なので、こちらから候補日を挙げると同時に、ルーティンとなっている予定があるか聞いておいても良いと思います。
幅広い日程を提示するためにも、繁忙期を避け、比較的余裕のありそうな時期を見計らい、打診するようにしましょう。
③余裕を持って日程を選ぶ
訪問する日程は、メールを送った日の翌週や翌々週から日程を選びましょう。
メールを送った日の数日後を提示されても日程が空いてないことも多いうえに、相手の状況を考えられない人という悪いイメージを持たれてしまう可能性があります。
反対に、あまりに先の予定を提示しても、相手も見通しを立てることができません。
また、基本的に一度決まった日程、時間帯の変更はしないようにしましょう。
改めて日程を組み直すのも非常に手間がかかるうえ、たまたま別の日程で受けてもらうことができても、印象は良くありません。
日程が合わなければ、訪問を受けてもらえなくなってしまう場合もあります。
やむを得ない場合を除いて、私的な理由での変更は避けましょう。
ただ、OB側から、仕事の都合などで改めて変更をお願いされることはあるかもしれません。
その場合は柔軟に対応できるよう、あらかじめ訪問予定付近のスケジュールには余裕を持たせておくのが理想です。
まとめ
以上がOB訪問する際、失敗しない時間帯選びのポイントと提示のコツになります。
日程や時間帯を決めるだけでも、相手に失礼がないように、細かなルールや礼儀があり、大変だと感じるかもしれません。
しかし、社会に出てから、実際に取引先や目上の方とのアポを取らなくてはならない場面が必ずやってきます。
OB訪問を機に、ビジネスマナーや基本的な礼儀作法を学び、まずは社会に出る前の練習として訪問を試みましょう。