はじめに
観光ビジネスに大きな変革が起きています。今回は観光業界の現状を分析するとともに、観光業界で活躍するベンチャー企業について紹介したいと思います。
観光業界とは
観光業とは、文字通り観光に関する様々な物品やサービスを提供する業種のことです。
ホテルの接客業、航空会社、旅行代理店、お土産屋の仕事だけではなく大使館での仕事やディズニーランドやUSJと言ったテーマパークの仕事も観光業に当てはまります。
観光業界は観光に関わる、外国人の方に関わる多岐にわたる業界であり、観光業が主要産業の国もあるほどの重要な業界です。
観光業界の現状と今後
観光業はコロナ禍において大きな打撃を受けました。コロナ禍においてどう変化したのか、リストラの現状や新卒採用の状況から旅行者の推移に触れ、現状の観光業界はどのような状態なのか、今後どのように業界がなっていくのかご紹介します。
コロナ禍による変化
観光庁によると2020年4月以降は、宿泊施設の80%以上において宿泊者が70%以上減少していると言われています。航空会社の多くで減便が目立ち、赤字収支の航空会社が多いです。
それによって観光業界全体としての収支は大幅な赤字となりリストラする企業や、新卒採用を見送る企業が増えています。
実際のリストラの現状
大手企業の多くではコストカットのため、リストラを断行せざるを得ない状況です。JTBでは6500人、ANAでは9000人とも言われる人がリストラされました。
コロナ禍においてのリストラはまだ続くとも言われており、先の見えない不透明な状況です。
新卒採用
2021年度の新卒採用は、HISやJTB、近畿日本ツーリストなどの大手旅行会社においては中止やANA、日本航空といった大手の航空会社においても縮小と厳しい内容となりました。
一方2022年度においては、日本旅行などで再開の動きが見られるなど徐々に回復の様相を見せています。
JTBも2023年度入社から新卒採用を再開する方針を決めました。
観光業界全体としてある程度新卒採用の枠組みは回復していくと考えられます。
訪日外国人の変化
コロナ禍において、これまで右肩上がりであった訪日外国人観光客は99%減少しました。一方、コロナ以前の訪日外国旅行者の推移は上昇していることが分かります。これは日本が観光地としての価値が上昇してきていることを示し、観光業界が発展してきていることを意味します。
現状はコロナで厳しい状態ですが、コロナ後のインバウンドには大きく期待できるのではないでしょうか。
国内旅行者の変化
コロナ禍において国内旅行者は半減したと言われていますが、もともと国内旅行者は低迷の状態が続いていました。国内の不景気や観光需要の低下など要因は様々考えられます。
コロナ禍においてはGoToトラベルなど政府の対策は一定の成果を見せ、国内旅行者の数を大幅に増やしました。
観光業がさらに興業していくためには国内需要を引き起こすことが重要になってきそうです。
コロナ後の観光業界の展望
観光業界は伸びていきます。現在はコロナで低迷していますが、訪日外国人の増加から見ても分かる通り、日本の観光資源としての価値は上昇を続け、観光産業は右肩上がりしています。
コロナ後のインバウンドにより日本の観光業界はさらに発展していくと思われます。
観光系ベンチャー企業が増えている
観光系ベンチャー企業が増えているのをご存知でしょうか。インバウンド需要を取り込む動きや新しい観光の形体を作る動きが活発であり、観光業界に参入するベンチャー企業は増えています。
観光系ベンチャー企業に注目が集まっており、これらのベンチャー企業による観光業界の変革があるかもしれません。
観光系ベンチャーってどんな仕事する?
観光系ベンチャー企業とはどのような仕事があるのでしょうか。旅行業界などで見られる仕事からベンチャー企業ならではの仕事の観光領域を広げる、地域の観光課題を解決するなどの主な仕事内容をご紹介します。
旅行業界の仕事
接客や旅行のプランを立てると言った仕事があります。旅行業界の基本的な仕事であり、旅行においての基礎となる部分です。
ベンチャー企業では特に旅行のプランに重きをおいて、独自の新しい旅行プランをつくる動きが活発です。
観光領域を広げる
新しい観光資源を見つける仕事です。日本にはまだ知られていないけれども魅力的な場所がたくさんあります。それらを発掘し、新しい観光プランに加えていくのも仕事のひとつです。インスタ映えなど旅行需要が多様化している中で、注目される分野です。
地方の観光課題を解決
地方の観光課題を協力して解決する仕事があります。観光地のブランド作り、情報発信、プロモーションといった地方の観光を創生する仕事があります。地方創生が注目されている中で見逃せない分野です。
オススメの企業
ここからはオススメする観光系ベンチャー企業を紹介します。観光系ベンチャー企業の具体的な中身を知ってみてください。
アソビュー株式会社
国内のアクティビティ・ツアーのオンラインサイトです。レジャーや観光施設・プランを立てる日本最大級の遊び予約サイト「asoview!」を運営しています。
日本全国380種類もの遊びを紹介するサイトです。ちょっとした遊びから本格的な旅行まで幅広く対応できるのが魅力であり、東京でのデートプランなども手掛けています。
地方創生の事例もあり、「のんびり奄美」サイトという奄美大島に旅行に行きたいユーザーに対して現地の魅力を最大限楽しむための情報をワンストップで提供するサイトを手掛け、奄美大島の観光を活性化させました。
コロナ禍でも成長を続けており、目が離せません。
アソビュー株式会社:https://www.asoview.co.jp/
株式会社trippiece
旅行・観光。お出かけのまとめアプリ「RETRIP」と旅行コミュニティーEC事業の「trippiece」を運営している会社です。「trippiece」は、利用者が旅行の企画となり企画を作ることができるのが魅力であり、50%を超えるリピーターがいます。
新しい旅行の形を作ることができ、利用者のニーズに合わせた旅行を提供することができます。リピーターが多い優良なメディアのため、これからも伸びてくるでしょう。
株式会社trippice:https://culturestudio.jp/company_retrip
株式会社Fun Group
オプショナルツアーアクティビティの予約サイト「タビナカ」を運営する会社です。国内外での観光アクティビティを提供するサイトであり、2020年1月時点では、利用者国籍数が68か国に達成しました。
「地球上の感動体験にアクセスできる」という大きなミッションのため世界を舞台に観光、新しい遊びを企画、運営できるやりがいのある企業です。
2年で10倍に成長した会社であり、企業買収も続いているためこれからの成長も楽しみです。
株式会社Fun Group: https://fungroup.inc/
株式会社Hosty
オンラインとオフラインが融合した新しいホテル創出を目指し、東京と福岡で無人コンパクトホテル「mizuka」を展開しています。無人コンパクトホテルとは、ホテルでも民泊でもない新しいホテルの形であり、都心にお洒落な個室を低価格で用意することに成功しました。
Airbubなどホテルとは違う宿泊形態が人気になりつつあるなかで、無人コンパクトホテルがこれから流行っていく可能性は高いと思います。
株式会社Hosty:https://www.hosty.jp/
株式会社Payke
バーコードに商品情報を載せて伝えるサービス「Payke」を運営しています。訪日外国人が自国語で商品サービスを確認でき、パッケージ以上の情報さえ知ることができます。
データの収集も行っており、訪日外国人の興味がリアルタイムで分かり、マーケティングとして活用できます。
訪日外国人の需要が大きい画期的なサービスであり、コロナ後はより成長すると思われます。
株式会社Payke:https://payke.co.jp/
まとめ
観光業界は変革の時代がきています。新しい観光の形が作られ、観光の仕方が多様化してきました。日本の観光業界の発展はこれからさらに勢いをましていくでしょう。
観光系ベンチャー企業がこれからどのように観光業界に新しい風を吹かすのか楽しみです。