【面接対策】ベンチャー企業の面接って何が聞かれる?よく出る質問と面接での注意点を解説

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

・ベンチャー企業で求められる素質
・ベンチャー企業でよく聞かれる質問
・面接の際に注意するポイント

この記事をおすすめしたい人

・ベンチャー企業で求められる素質について知りたい人
・ベンチャー企業でよく聞かれる質問を知りたい人
・面接の際に注意するポイントを知りたい人

ベンチャー企業とは、独自のサービスやビジネスを展開する新興企業のことです。

その性質から、就活生に対して求めるものや面接での質問も、一般企業とは異なる場合が多くなります。

ベンチャー企業を意識した面接の対策をしておかなければ、面接で企業が求める人材像とマッチしない受け答えをしてしまったり、思わぬ質問に戸惑ってしまったりするかもしれません。

ここでは、ベンチャー企業が求める素質、そして面接でよく聞かれる質問や注意点について解説します。

【ベンチャーの面接でよく聞かれる質問とは】ベンチャー企業で求められる素質

ベンチャー企業と一口に言っても、その業務内容はさまざまなので、必要とする人材もさまざまです。

しかしベンチャー企業に共通する性質があり、それにマッチした新入社員を求めているという点では一致します。

ベンチャー企業に共通する性質とは、社員が少ないこと、そしてどんどん新しい事業に取り組み、事業規模を拡大しようという意欲が一般企業よりも強いことです。

こうした性質にマッチする素質としてベンチャー企業が共通して求めるのが、「主体性」「好奇心旺盛」「チャレンジ精神」の3つです。

主体性

ベンチャー企業では、新入社員に対しても主体性をもって、自ら仕事に取り組める素質を求める傾向があります。

ベンチャー企業は社員が少ない場合も多く、社員一人ひとりが企業に与える影響は大きいといえます。

各社員の裁量権が強くなるため、上司からの指示待ちや受け身の姿勢が強い社員ばかりでは、業務に支障が出てしまうのです。

もちろん、ベンチャー企業であっても先、輩や上司の指示を受けなければならない場面はあります。

そうしたときにも、自ら「教えてください」「ここは〇〇で良いでしょうか」と声を上げる、自分なりに提案する姿勢が必要です。

一般企業では、指示された業務を忠実にこなせる人材を求める場合もありますが、ベンチャー企業には少ないと考えて良いでしょう。

好奇心旺盛

ベンチャー企業では、部署を新設して新しい事業に取り組むことや、企業全体がそれまでとはまったく違う業種に乗り換えることもあります。

また、一人の社員が複数の業務や職種を掛け持ちする例も多く見られます。

そのため、新しい環境に飛び込むことを楽しめ、未知の世界や知識について学ぶことをいとわない、好奇心旺盛な人材を求めているのです。

「新設された部署で、手探りで仕事を作っていきたい」「開発から営業、販売まですべて自分の手でやってみたい」と考えられる、好奇心旺盛な人ほど、ベンチャー企業で活躍できる可能性が高いでしょう。

反対に、常に安定した仕事ぶりを見せる、自分の専門性にこだわって1つのことを突き詰めるといった素質は、ベンチャー企業では武器になる可能性が低くなります。

チャレンジ精神がある

ベンチャー企業ではどんどん新しい事業に取り組み、事業規模を拡大しようという意欲が一般企業よりも強い傾向があります。

つまり、企業全体としてチャレンジ精神があるといえるでしょう。

そのため、社員にも、失敗をおそれず新しいことに挑戦するチャレンジ精神を求められます。

こうした性質から、ベンチャー企業ではチャレンジした結果であれば失敗をとがめない社風があったり、新規事業のアイデアに対して報奨金を出したりする場合もあります。

特に新卒採用では、企業は学生に対してスキルを求めていません。

その代わり、新しい発想や社内に新しい風を起こしてくれる、チャレンジ精神に期待をしているのです。

業種によっては、仕事をミスなく正確にこなすことや、コツコツ同じ作業を繰り返すことが評価される場合もありますが、ベンチャー企業には少ないと考えて良いでしょう。

【ベンチャーの面接でよく聞かれる質問とは】ベンチャー企業でよく聞かれる質問とは

ベンチャー企業は「主体性」「好奇心旺盛」「チャレンジ精神」という素質がある学生を見出すために、面接でどのような質問をするのでしょうか。

なかには突飛な質問をして就活生の反応をうかがう企業もありますが、大半の企業では質問の項目自体は一般企業とあまり変わりません。

その代わり、回答の内容が自社の求める人材像とマッチしているかを重視しています。

ここでは、ベンチャー企業の面接でよく聞かれる質問と、どんな意図でその質問をしているのかを見てみましょう。

自己PR

多くの企業の面接で「自己PRをしてください」「強みと弱みを教えてください」と質問をします。

この質問では、自社が求める人物像にマッチしているか、また自社の業務や社風に合っているかをチェックしています。

「私の強みは〇〇です」と言い切るだけでなく、「どうしてそう言い切れるのか」という理由や、「その強みによってこんな成功をしました」といったエピソードとともに回答しましょう。

ときには、「その強み・弱みがほかにあらわれているエピソードはありますか」と重ねて質問される場合があります。

これは、最初に語ったエピソードと次に語ったエピソードについて、矛盾がないか、強み・弱みについて再現性があるかを見るための質問です。

就活生が面接に向けて、自己PRやエピソードを事前に準備するのは当たり前ですが、なかには、企業の性質に合わせてエピソードをねつ造する就活生も存在します。

しかしそうしてねつ造した自己PRでは、ほかのエピソードを求められても、矛盾が生じてしまう可能性は高くなります。

突然もう1つのエピソードを問われて戸惑うかもしれません。

そこで理路整然と話せなくても、最初のエピソードとの間に矛盾がなければ問題はないのです。

ガクチカ

「学生時代に力を入れたことはなんですか」というのも、多くの企業で聞かれる質問です。

「そんなに頑張れた理由はなんですか」「なぜその取り組みをしたのですか」と、重ねて質問される場合もあります。

こうした質問は、どんなときにモチベーションを高く頑張れるのか、課題に対して論理的な思考・行動ができるかを見るためにたずねています。

つまり力を入れたこと自体ではなく、そのときにどんな考えだったのか、そしてその考えが企業の業務や社風にマッチしているか、という点が重要なのです。

たとえば、「コツコツ努力することが大切だと考え、4年間同じアルバイトを続けた」というエピソードは一見すると良いアピールになりそうです。

しかし、好奇心やチャレンジ精神を重視する企業であれば、かえって「1つのものにしがみつく人」として低評価になるかもしれません。

反対に、「漫然と続けられてきた学園祭の慣例を変革した」など、新しいことに挑戦したエピソードであれば、高評価を得られる可能性が高くなります。

志望動機

志望動機は、すべての企業で質問されるといっても良いでしょう。

特にベンチャー企業の場合は「なぜ自社を志望したのか」だけでなく、「なぜ大手企業ではなくベンチャー企業を志望したのか」という意味も含めて質問されていると考える必要があります。

その企業独自の製品やサービスに魅力を感じた場合は回答しやすい質問ですが、問題となるのはほかの企業、特に大手企業でも類似事業がある場合です。

一般的に、ベンチャー企業よりも大手企業の方が、待遇や福利厚生などは優れています。

それでもベンチャー企業を選ぶのであれば、相応の理由がなければ、採用担当者から「大手企業の採用試験に落ちたからベンチャー企業に来たのかな」と思われてしまいます。

「同業他社と比較して、〇〇のサービスに惹かれた」「大手企業よりも自分のアイデアを実現させられる可能性が高いと感じた」など、その企業やベンチャー企業ならではの部分に着目して、回答するのが望ましいでしょう。

そのためには、きちんと業界研究や企業研究をして、企業の特徴を把握しておくことが重要です。

挫折経験

「挫折した経験を教えてください」「人生で一番苦しかった経験はなんですか」という質問をされる場合があります。

こうした質問は「その経験をどう乗り越えましたか」ということも必ずセットで聞かれます。

これは「きびしい環境をどのように乗り越え、結果を出す人か」ということを見るための質問です。

したがって、挫折をしただけで、乗り越えていないエピソードでは、効果的なアピールになりません。

ベンチャー企業では一般の企業よりも主体性を重視しています。

そのため、自分の力よりも周囲の人の力が要因となって解決したエピソードも避けた方が良いでしょう。

たとえば「失敗したが周囲の人に助けられ、チームワークの大切さを学んだ」というエピソードは、チーム制で動くことが多い企業では高評価かもしれません。

しかし、ベンチャー企業では「主体性がない」として低評価になる可能性があります。

ベンチャー企業には、自分が主体的に考え、動いて挫折を乗り越えたエピソードや、未知の分野にチャレンジした結果として失敗を挽回したエピソードの方が向いています。

キャリアビジョン・キャリアプラン

キャリアビジョンといわれてもピンと来ないかもしれません。

大抵は「5年後・10年後にどういう人になっていたいか」「入社したらどんなことを成し遂げたいか」「将来のビジョンは」など、より具体的な形で質問されることが多いです。

これらは、「明確に目標をもち、その目標に向かって頑張れるか」を見るための質問です。

「5年後までに〇〇の部門で、チームリーダーになりたい」「障害の有無によらず使いやすい、ユニバーサルな〇〇を製品化したい」など、目標を掲げるとともに、それをどう実現するかも答えられるとなお良いでしょう。

回答が明確で、かつその企業でしか実現できないものであれば、採用担当者に「本気で自社の仕事をしたいと思っているな」という印象を与えられます。

実際に働いていない状態では、なかなか具体的に目標を描けないという人や、「大胆なことを言って笑われないかな」と不安に思う人も多いかもしれません。

しかし、ベンチャー企業では好奇心やチャレンジ精神が重視されます。

「未知の分野に飛び込みたい」「大それた目標でも挑戦したい」という意欲があれば、十分アピールになるのです。

【ベンチャーの面接でよく聞かれる質問とは】ベンチャーの面接を受ける際に注意しておきたいポイント

ベンチャー企業では、面接の質問内容だけでなく、面接の雰囲気や着眼点も一般企業とは異なる場合があります。

一般企業では言葉づかいやビジネスマナーを重視し、服装までチェックすることもあります。

しかし、ベンチャー企業の場合、そうした部分はあまりチェックしていない場合がほとんどです。

その分、就活マニュアル通りではうまくいかないこともあるでしょう。

ここでは、ベンチャーの面接を受ける際に注意しておきたいポイントを2つご紹介します。

なるべくありのままの姿を見る

ベンチャー企業の面接は、多くの場合、フランクな雰囲気で行われます。

これは、ベンチャー企業ではビジネスマナーなどよりもその人の考え方や内面を重視し、堅苦しい面接では見えにくい就活生のありのままの姿を見たいと考えているからです。

なかには就活生に対して「スーツではなく私服でお越しください」と服装を指定し、採用担当者や役員も私服で面接を行う企業もあります。

こうした企業では、就活生が堅苦しい態度を崩さなかったり、就活マニュアル通りの受け答えをしていたりすると、「内面が見えない」「どんな人かわからない」として、評価が下がってしまいます。

面接で緊張してしまうのは仕方がありません。

しかし、企業側がフランクな雰囲気で面接を進めようとしているのなら、できるだけその雰囲気に合わせて自然体のまま面接を受けましょう。

正しい敬語を使うことや、完璧なビジネスマナーを披露することよりも、自分の考えやありのままの姿を相手に見せることが重要です。

成長・裁量権・市場価値などの言葉に対して自分なりの定義をもっておく

ベンチャー企業を選ぶ理由として、「仕事を通して自分も成長できる」「裁量権が大きい」「市場価値が高い」という言葉がよく使われます。

しかし、こうした言葉の定義は、使う人の意識によって大きく左右されます。

定義をはっきりさせないと、互いの話がかみ合わなくなったり、思わぬ誤解が生じてしまったりすることもあるでしょう。

そのため、企業側が就活生の真意を知るために「あなたの考える成長とはなんですか」「市場価値が高いとは、具体的にどんな状況だと考えていますか」と質問する場合があります。

その際、言葉の定義を自分なりにもっていないと、ほかの言葉に言い換えたり、相手に説明したりできません。

こうした質問に答えられないと、採用担当者に「自分独自の考えがない人なのかな」「マニュアルそのままの言葉だったのかな」と思われてしまいます。

言葉の定義に絶対的な正解はありませんが、自分なりの定義は事前に準備しておく必要があるでしょう。

まとめ

ベンチャー企業が求める素質、そして面接でよく聞かれる質問や注意点について解説してきました。

ベンチャー企業では一般企業以上に主体性・好奇心・チャレンジ精神を求められますが、もちろんこうした素質の有無だけで合否は決まりません。

面接対策をして「本当にその企業に入社したい」という意欲を見せることも必要です。

ぜひここで紹介した、面接でよく聞かれる質問や注意点も参考にして、ベンチャー企業の面接に臨んでください。

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