はじめに
新しいことにチャレンジをしたいという人や、成果次第で昇進、昇給が早く見込めるベンチャー企業は若者から人気です。
ベンチャー企業は新しいビジネスモデルやサービスを提供するため、設立から日の浅い企業がほとんどです。
新たなサービスが社会に流通していく過程、企業の業績アップがそのまま企業規模の拡大につながっていくのを体験できるのは、ベンチャー企業ならではでしょう。
それでは、ベンチャー企業で採用されるためにはどうすればいいのでしょうか。
今回は面接の回数とベンチャーの求める人物像、面接で注意すべき点を紹介していきます。
【ベンチャーの面接って何回あるの?】面接の回数は2~3回が多い
ベンチャー企業の面接は一般的に2~3回が多いです。
面接は回数を重ねるごとに面接官の役職が上がっていく傾向にあります。
3回の面接の場合には人事→現場社員→役員、社長というケースが多いでしょう。
しかし、面接の回数は企業の規模や、事業内容によっても変わってきます。
企業の設立から間もなく、社員数が少ない企業や社長が人事に直接携わっている場合は、いきなり社長面接で、面接は1回のみということもあります。
ベンチャー企業の中でも、専門知識や技術が必要となる場合には、面接の回数は増えるでしょう。
この場合は面接だけでなく、実技や筆記のテストを別途受ける場合があります。
このようにベンチャー企業の中でも業界、事業内容、従業員数などによって回数が変わることに注意しましょう。
1年前が2回の面接だったという情報を仕入れても、ベンチャー企業は1年で大きく成長する企業もあり、前年と同じ面接内容・回数とは限りません。
事前の対策を練るためには、最新の正確な情報を仕入れるようにしましょう。
【ベンチャーの面接って何回あるの?】ベンチャーの面接における特徴
面接の回数が3回もあったり、社長との面接があると聞いたりすると、萎縮してしまう人も多いです。
しかし、何も萎縮することはありません。
ベンチャー企業と一口に言っても、さまざまな業界やサービスはありますが、面接の特徴には共通点が多くあります。
共通点を理解すれば、ベンチャー企業向けの面接対策ができるでしょう。
次にベンチャー企業の面接について特徴を紹介していきます。
ベンチャー企業の面接に興味のある方は参考にしてください。
学歴よりスキルや人柄を見られる
ベンチャー企業では面接時に学歴よりもスキルや人柄を見られる傾向にあります。
ベンチャー企業は成長段階なので、企業と一緒に成長していける人材を求めるためです。
若い人材は採用段階で知識や経験が少なくても、これから成長をするポテンシャルは大きいです。
まだ、社会に染まっていない柔軟な発想ができ、企業方針に沿って成長が見込める若い人材は、ベンチャーでは好まれるでしょう。
人柄が重視される要因として、ベンチャーは従業員の規模も大きくありません。
したがって、社風に合わない人材を採用してしまうと、1人の社員の影響で会社の雰囲気が変わったり、業務の歯車がかみ合わなくなったりする危険性があります。
そのため、ベンチャー企業ではカルチャーフィットする人材を求めているのです。
企業研究をする際には企業の社風も合わせて調べておきましょう。
しかし、企業として即戦力を採用できるに越したことはありません。
若く、社風に合っているだけでなく、業界に適した知識、スキルをもっている方が有利であることは忘れないようにしましょう。
面接の雰囲気がフランク
ベンチャー企業における面接の特徴として2つ目にあげられるのは、雰囲気のフランクさです。
採用面接となると、対策を講じてきて、普通の質問をしても用意された模範解答しか聞き出せないことがあります。
企業の役員と面接となると緊張をする人も多いでしょう。
しかし、ベンチャー企業は先ほども紹介したように、面接で人柄を重視する傾向にあります。
したがって、採用担当者はできるだけ求職者の素の姿を見たいと思っています。
そのために、面接で緊張を解くためにフランクに接してくることが多いのです。
企業によっては、面接に私服を指定したり、面接会場を会社内でなく、近場のお洒落なカフェで行ったりする場合もあります。
敬語や身だしなみなど最低限のマナーに気をつけつつ、素の自分を見てもらえるように心掛けましょう。
【ベンチャーの面接って何回あるの?】ベンチャー企業で求められる人物像
ここまででベンチャー企業の面接では、人柄を重要視される傾向にあると理解していただけたでしょう。
人柄は社内のチームワークの構築だけでなく、ベンチャーはまだ知名度が低い場合も多いので、企業や商材について、顧客から信頼してもらうためにも人柄は重要なのです。
ただ、人柄といっても、さまざまな人柄があります。
それでは、具体的にベンチャーではどのような人物を求めているのでしょうか。
次にベンチャー企業の面接官が重要視している人物像のポイントを説明していきます。
柔軟性
柔軟性とは機転をきかせて、臨機応変に対応する能力です。
ベンチャー企業は設立日から日が浅く、会社の仕組みに変化が起こりやすいです。
新しい社内システムの導入導入されることもあれば、新しいプロジェクトの発足など、日々環境は変化していきます。
会社が大きくなっていく過程で、社員数が増えたり、部署が増えたりすることもあるでしょう。
またベンチャーは新しいビジネスモデル、サービスを提供していくベンチャー企業では、固定概念にとらわれない、柔軟なアイデアが求められます。
その変化していく環境に、柔軟に対応していく人物がベンチャー企業では求められるのです。
転職でベンチャー企業を考えている方は、前の会社のやり方にとらわれず、企業の方針に合わせられるかを面接官は重要視するでしょう。
主体性
ベンチャー企業で働くには主体性が求められます。
主体性とは自分の判断で物事に前向きに取り組む能力です。
社員数が少ないベンチャーでは社員一人ひとりの働きが業績、企業の成長に影響します。
社員が与えられた仕事、役割をただこなしていくという意識では、社員も企業も成長していきません。
事業に対して常に当事者意識をもって働けることが大事なのです。
当事者意識をもって働くということは、細かい指示を待つのではなく、事業の目標を把握し、能動的に動ける人材をベンチャー企業は求めているのです。
事業の拡大、目標達成をするために、ときには自分の専門ではない職種を掛け持つ積極性も必要になるでしょう。
主体性は高度な能力であり、習得するまでに長い時間を要します。
まずはわからないことは、そのままにせず、自分で調べることから始めるといいでしょう。
成長意欲
ベンチャー企業では、急な企業業績アップ、事業拡大をしていくことがあります。
しかし、社員がその現状に満足をしてしまうと、企業の成長はそこで止まってしまいます。
企業が成長し続けていくためには、企業とともに社員も成長していくことが不可欠です。
つまり自分磨きをおこたり、会社にしがみつくような人材は、ベンチャー企業では必要としていないのです。
先ほども説明したように、ベンチャー企業の面接の特徴は人柄を見て、自社の社風に合っている人を求めています。
成長しようとしているベンチャー企業では、新しいことにチャレンジする意欲や、自分のもっているスキルをさらに磨こうとする姿勢の人は好印象を与えられるでしょう。
面接時には自分の成長のために頑張ってきたことや、自分が将来どうなりたいのか、しっかりと自己分析をしておいてください。
【ベンチャーの面接って何回あるの?】ベンチャーでよく聞かれる質問
ここまでベンチャーの面接の特徴や、求められる人材について説明してきました。
面接がラフであることは説明しましたが、実際に面接ではどのようなことを聞かれるのかと不安になる方もいるでしょう。
すでに業績、知名度が上がっている企業では、大手と似たような質問内容が多くなるでしょう。
しかし、創業期のベンチャーの面接では、大手企業とは違った角度の質問をされる場合があります。
次にベンチャー企業の面接でよく聞かれる質問を2つ紹介してきます。
なぜベンチャーなのか
まず聞かれる質問は「なぜ大手企業ではなくベンチャー企業を志望しているのか」ということです。
特に、日系の大手企業から転職する場合は、聞かれることが多いです。
面接前に、なぜベンチャー企業に就職しようと思ったのか、再度自己分析をしましょう。
注意点としてベンチャー企業は前向きな人が好まれます。
したがって、ネガティブな発言は避けるべきです。
同じ内容であっても、「大手では〇〇ができない」というネガティブな発言より、「ベンチャーであれば〇〇に挑戦できる」とポジティブな発言を心掛けましょう。
自分の目標ややりたいことをしっかりともっており、ベンチャーに勤めることで、その目標に近づける・達成できるとアピールしましょう。
なぜ知名度も高くない弊社に興味をもったのか
「なぜ知名度も高くない弊社を選んだのか」ということは、面接官として気になる部分です。
自分のキャリアアッププランを明確にし「達成するためにはその企業でなければならない」と相手が納得できるように説明しましょう。
ベンチャーでは先ほども説明したように、企業と一緒に成長していける人材を求めています。
つまり、キャリアアップをどう考えているかを伝えることは有効なのです。
しかし、自分の思い描くキャリアアッププランを納得してもらうためには、その企業情報をくわしく理解しておく必要があります。
どのような社風で、何に一番力を入れているのか、企業の今後の展望などしっかりと把握し、自分の将来設計と合致しているか確認しておきましょう。
また、キャリアアップだけでなく「自分のもっているスキルが、その企業であれば一番活躍できる」というアピールも好印象です。
何か1つでも、その企業でなければならないという明確な理由を見つけましょう。
【ベンチャーの面接って何回あるの?】面接で注意すべき発言
ベンチャー企業の面接は求職者の素の姿を見るため、フランクになります。
そのため、言葉づかいやマナーに対する気が緩んでしまう危険性をはらんでいます。
特に世間話のような会話の中で、つい出てしまった発言がきっかけとなり、面接官の印象を悪くしてしまうケースがあるのです。
発言は何を注意すべきかを知っておくだけで、面接時に避けることも可能です。
それでは、具体的にどのような発言に注意すべきなのでしょうか。
次にベンチャー企業の面接で注意すべき発言を3つ説明します。
他責志向の発言
ベンチャー企業の面接では他責志向の発言をしてはいけません。
他責志向とは、何かミスや失敗があったときに自分のせいではなく、他人や環境のせいにすることです。
理由としては、設立して間もないベンチャー企業では資金、人手が足りていない・社内インフラが整っていないことも多く、環境のせいにしてすぐ辞めてしまうと思われるからです。
辞めないとしても、他責志向の人は周りに責任転嫁する傾向にあるので、チームワークを乱す危険性があると判断されてしまいます。
転職で面接をする際は、前の職場を辞めた理由が「会社や同僚のせいだった」という発言は控えましょう。
自分では人のせいにしているつもりはなくても、面接官が聞いたときに他責に感じてしまう可能性もあります。
前職の退職理由などは自分の意思や、新しいことへのチャレンジだと伝えましょう。
安定志向の発言
安定志向な発言もベンチャー企業の面接では避けましょう。
安定志向の特徴として、以下の特徴があげられます。
・将来の安定を求める
・環境が変わることをおそれる
・給与の保証が欲しい
・挑戦をせず指示に従っていれば良い
このような特徴がある人は、常に事業拡大、変化をしていくベンチャーには適していないと判断されるでしょう。
そもそも安定志向の人はベンチャーには向いていません。
ベンチャー企業では研修制度が整っていないこともあり、業績によって給与の浮き沈みもあります。
また、福利厚生が整っていない、事業失敗の際には倒産リスクがあるなどの不安要素があることは理解したうえで、ベンチャー企業の面接に臨みましょう。
言葉には出さずとも、給与や福利厚生などの説明をされたときに不安な表情をしないようにしてください。
受け身な姿勢が目立つ発言
ベンチャー企業では、自分で考え行動できる人が求められます。
仕事やアドバイスなど与えられるのを待っている姿勢では、印象は悪くなるでしょう。
受け身だと面接官にどのような印象を与えてしまうのか説明します。
①言われたことしかやらない
②自分で成果をあげるための工夫、努力をしない
③他人に合わせ、自分の意見を言わない
④モチベーションが低い
このような印象を与えてしまう可能性があるのです。
しかし、受け身だと思われてくないからといって、自分だけ話したり、質問と関係ないことを話したりするとかえって逆効果になってしまいます。
加えて、「今まで受け身だった」という内容の発言をしないようにしましょう。
積極性をアピールしたいのであれば、面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれるケースが多いので、ここで質問をしましょう。
自分から主張し、チャンスをつかみに行く姿勢をアピールするのです。
まとめ
ベンチャー企業は成果次第で若くして昇進、高給を望めるため、若者に人気です。
しかし今回の記事で説明したように、ベンチャー企業の面接対策は日系大手の面接対策とは異なる点があります。
ベンチャーと一口に言っても、企業によって環境は大きく違い、面接回数も変わってきます。
詳細な対策をするためには企業研究が必須です。
まだ企業は定まっていないが、ベンチャー企業への転職を考えている方は、今回の記事で紹介したポイントを意識しながら企業研究、面接対策をしてください。