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・グループディスカッションの時の書記の役割
・書記をやる時のコツ
・書記の気を付けるポイント
・グループディスカッションの対策をしたい人
・書記をやる可能性がある人
・書記をやる時のコツを知りたい人
はじめに
就職活動の選考において、「グループディスカッション」は通常の面接対策だけではうまくいかないことも多く、なかなか突破できず悩んでいるという就活生も少なくありません。
発言するのは苦手という方は、書記としてならグループディスカッションの選考を通過できるかもしれません。
この記事では、グループディスカッションにおいて、「書記」の役割を担う人が気をつけておくべき点、実際に議論を行ううえでのコツについて紹介していきます。
まさに今就職活動中で、グループディスカッションに悩んでいるという方はぜひ参考にしてください。
グループディスカッションにおける書記とは
グループディスカッションにおける書記とは、主に話し合いの内容を記録し、メンバー間での情報共有をスムーズに行う役割を担う人のことを指します。
書記は、議論の中で出た意見やアイデア、決定事項などを整理しながら記録することで、議論の流れを見える化し、全体の理解を助けます。
また、話し合いが複雑になったときには、記録をもとに内容を振り返ることができるため、議論の効率を高めるうえで非常に重要な存在です。
さらに、議論が迷走しそうなときに要点をまとめて確認することで、チーム全体を正しい方向に導くサポート役としても機能します。
書記は目立つ役割ではありませんが、グループ全体のパフォーマンスを支える要となる存在です。
オンラインと対面で求められる書記の違い
オンラインでは、画面越しのやり取りになるため、書記は発言の記録だけでなく、視覚的な整理が重要になります。
発言者の意見を短くまとめてチャット欄や共有スライドに入力することで、全員が議論を追いやすくなります。
一方で対面の場合は、メモのスピードや聞き取りの正確さが求められます。
ホワイトボードや紙を活用して全員が見える形にまとめることがポイントです。
また、対面では姿勢や表情も評価対象になります。
下を向きすぎず、定期的に周囲を見渡しながら議論を支える意識が大切です。
オンラインではタイピング速度と要約力、対面では視線やリアクションが評価される傾向があります。
状況に応じて書記の立ち回りを変えられる柔軟さが、高い評価につながります。
採用担当者が見ている「書記の態度」
書記を担当する学生は、単にメモを取っているだけだと誤解されがちです。
しかし採用担当者は、書記の姿勢や空気のつかみ方を細かく見ています。
たとえば誰かが発言に詰まった時に軽くうなずいたり、要点を口頭で確認したりする行動は、協調性と観察力の証拠です。
また、発言の記録をとりながらも全体の流れを理解し、必要に応じて発言を整理する姿勢は非常に評価されます。
大切なのは正確さよりも「チームの思考を支えている意識」です。
採用担当者は書記にリーダー的な要素も見ています。
控えめながらも議論を円滑に進める姿勢は、組織で活躍できる人材として高く評価されます。
グループディスカッションでの書記の役割
・メモをとる
・論点を洗い出し、議論を円滑に進める
初めに書記の役割について紹介します。
グループディスカッションではさまざまなロールがありますが、その中でも書記は自分の意見が言えない・目立たないなど、裏方のイメージから就活において不利だと思われがちです。
しかしグループディスカッションにおいて、書記は発言してはいけないというルールはありません。
書き起こしに徹するだけではなく、書記としてのアピール方法を押さえることで高い評価を得ることができます。
まずは、書記の基本的な役割、グループディスカッションにおいての立ち回りを理解するところからはじめましょう。
メモを取る
書記の仕事は、主に議論の内容をメモし、発表の際や振り返りに活用できるようにすることです。
議論中、さまざまなシーンで参照することが想定されているため、メモは字の丁寧さだけではなく、レイアウトなどの「見やすさ」も求められます。
またディスカッション中は、まず人の意見をしっかりと傾聴し、要約してメモに残していくのがメインの作業です。
人の話を集中して聞くことができなければ書記は務まらないでしょう。
また、議論のスピードが上がったとしても、聞き逃しやメモの取りこぼしはNGなので、相応の集中力や筆記スピードが求められます。
もしメモが追い付かずに議論が滞ってしまうと、ディスカッションの本質が損なわれてしまうためなかなか難しい役割だといえます。
メモする際に書記がよく使うもの
書記がメモを取る際、本番でよく使われるのは、大きく分けて2つの方法です。
一つ目は、昔ながらの紙とペンです。
特にオフラインのグループディスカッションでは、試験会場でA4用紙とペンが配布されるケースがほとんどです。
この方法の利点は、図や矢印、関係性などを自由に素早く書き込める点にあります。
チーム全員が見えるように紙の中央に置くことで、議論の進め方の参考にもなります。
当日慌てないよう、大きめの紙で練習しておくとよいでしょう。
二つ目は、Google DocsやWordなどの共有ドキュメントです。
これはオンラインのグループディスカッションで必須の方法となります。
タイピングで素早く入力でき、後からの修正や整理も簡単です。
また、メンバー全員がリアルタイムで同じ記録を見ながら議論できるため、認識のズレを防ぐのに非常に有効です。
オンラインでの選考に備え、タイピング練習やツールの使い方に慣れておく準備も大切です。
論点を洗い出し、議論を円滑に進める
人の発言をただメモするだけでなく、発言の内容やポイントをわかりやすく箇条書きにすることも書記には求められます。
このように工夫することで、筆記時間を短縮する効果に期待できるのですが、慣れていないとポイントを瞬時につかむことは難しく、日ごろから要約の力をつけておく必要があるでしょう。
また、自身が筆記した内容をもとに、課題や話し合うべきことの整理が可能なので、議論を円滑に進める役割を担っているという側面もあります。
たとえばメンバーから出た発言の内容が多少ずれている場合、書記が要約して伝えることも可能です。
出された意見を正しい形に仕上げ、グループ内で共有することができればより効果的なアピールにつながるでしょう。
議論のズレを防ぐファシリテーター補佐
書記は議論の土台を作る裏方ですが、実際にはファシリテーターの右腕のような存在です。
議論の内容が脱線しそうなときや、結論が見えにくくなっているときに、一言で方向を戻す力が求められます。
たとえばメモを確認しながら「今の話は〇〇の部分ですね」と自然に補足するだけで、全体の理解が整います。
また、論点が複数に分かれた場合も、誰が何を言ったのかを明確にすることで混乱を防げます。
書記がファシリテーターを支えることで、チーム全体の思考がスムーズに整理されます。
発言しすぎず、必要なタイミングで支えるバランス感覚が求められます。
メンバーの意見を可視化して全体最適化
グループディスカッションでは、全員が同じ方向を向いているように見えても、実際には意見が分かれていることが多いです。
書記の役割は、そのズレを早めに気づき、見える形に整えることです。
意見をホワイトボードや共有メモに整理し、対立している点を客観的に示すことで、議論が建設的になります。
また、発言していないメンバーの意見を拾い上げることも重要です。
書記が発言のバランスを意識して全体を見渡すことで、偏りのない議論が生まれます。
可視化によってチームが一体感を持ち、最終的により深い結論にたどり着けます。
書記は記録者でありながら、チームの方向性を見守る調整役でもあります。
議事録の要点を発表用にまとめる
グループディスカッションの最後に発表する際、書記のメモがそのままチームの評価を左右します。
発言をそのまま書き写すのではなく、論点と結論を整理して簡潔にまとめることが大切です。
また、誰の意見をもれなく反映するかという公平さも求められます。
発表者が迷わず話せるように、要点を箇条書きで整理し、流れを意識した構成にするのが効果的です。
オンラインの場合は、画面共有でそのまま発表に使えるよう、見やすさも重視する必要があります。
正確さと分かりやすさの両立が書記の力量を示し、発表直前の短い時間で要約を完成させる集中力が、最終評価を大きく左右します。
グループディスカッションの種類別の書記の動き方
グループディスカッションには、「抽象型」や「選択型」など、いくつかの種類があり、それぞれ進行のスタイルや重視されるポイントが異なります。
書記の役割も、ディスカッションの種類によって求められる動き方や意識すべき点が変わってきます。
どの場面でも適切に対応できるようにしておくためには、種類ごとの特徴を理解し、それに合わせた書記の立ち回りを把握しておくことが重要です。
ここでは種類別にその動き方を解説します。
抽象型
抽象型のグループディスカッションでは、「正解がないテーマ」に対して多様な意見や価値観が出されるため、書記には柔軟かつ的確な対応が求められます。
意見の方向性がバラバラになりやすいため、それぞれの発言の要点を正確かつ簡潔に記録する力が特に重要です。
また、議論が広がりすぎてまとまりを欠く場面では、書記が記録をもとに共通点や対立点を整理し、分類した内容を共有することで、議論を再び軌道に乗せる手助けができます。
終盤には、これまでの意見の流れや構造を提示しながら、メンバーが結論に向かいやすくなるようサポートする役割も担います。
抽象型では、書記の整理力と発信力が、議論の深まりと結論の質を大きく左右する存在となります。
選択型
選択型のグループディスカッションでは、複数の選択肢の中から最適なものを選ぶことが求められるため、書記は各選択肢の特徴を整理し、比較しやすい形で記録することが重要です。
具体的には、それぞれの選択肢についてメリット・デメリットを明確に分けて書き出し、議論中にメンバーが内容を把握しやすいように整理します。
また、議論が進むにつれて意見がどのように変化したのか、どの視点から選択肢が評価されたのかといったプロセスを丁寧に記録することで、最終的な結論の説得力も高まります。
特に、最終的にどの選択肢を選び、なぜその結論に至ったのかという理由を明確に残すことで、議論の論理性や納得感を可視化することができ、全体の完成度を高めることにつながります。
グループディスカッションの書記に向いている人
・マルチタスクが得意な人
・集中力がある人
書記は議論の書き起こしをするだけではなく、人の意見の要点をうまくピックアップしてまとめる力、またそれを行いながら自分の意見も発言する力が求められます。
実際に書記の役割を与えられたときに慌てることがないよう、ここではどのような人が書記に向いているか、書記の適正について解説していきます。
グループディスカッションの中で書記として活躍したい方はもちろん、グループディスカッションに参加したことがない人もぜひ参考にしてみてください。
マルチタスクが得意な人
メモをしつつ自分の意見をまとめ、それを発言する力が求められます。
自分の意見を言わないことには、グループディスカッションにおいて自分の存在感をアピールできません。
就職活動の際、グループディスカッションを提示してくる企業の多くは、それを通して就職希望者が「実際に企業で働いた際、どのような姿で働いているか」を見ています。
そのため、書き起こしの役割のみに徹していて、個人の意見を発言しない書記では企業として評価のつけようがないのです。
グループディスカッションで書記の役割を担う場合、デフォルトでマルチタスクが求められることを念頭に置いておきましょう。
大変な役割に思えるかもしれませんが、しっかり勤められた場合、企業からの信頼や評価が大きくなる特別な役割です。
集中力がある人
実際の就職活動におけるグループディスカッションの実施時間は、30〜45分で設定されていることが多いです。
当然ながら、書記はその間に集中力を切らさずずっと手を動かしていなければいけません。
また、聞いたことをただ書き起こすだけでなく、どうしたら見やすいかを常に考えながらメモする必要があります。
それに加え、自分の意見も発言しなければならないので、単純にディスカッション中の作業量がほかのメンバーに比べ多くなる傾向にあります。
そのため、書記の役割を目指す人は日ごろからある程度本番を想定して練習しておく必要があるといえるでしょう。
複数の作業が同時進行できる集中力は、企業にとっても魅力的な能力なので、それをアピールすることができれば希望する進路にぐっと近づく可能性があります。
話の要点を捉えるのが得意な人
書記は参加者全員の意見や議論の流れを正確に記録する重要な役割を担うため、話の要点を素早く捉え、適切にメモを取る能力が求められます。
グループディスカッションでは時間が限られているため、すべての発言を詳細に記録することは難しいですが、発言の本質や論点を的確に理解し、簡潔にまとめることができる人が理想です。
ディスカッションでは多くの意見が飛び交う中で、その中から本質的な部分や結論に結びつく重要なポイントをピックアップする能力が重要です。
話し手の意見をそのまま書き写すのではなく、論理的に要点を整理し、後から見直してもわかりやすいようにまとめましょう。
これにより、チーム全体の議論がより効果的に進み、そしてまとめや発表の際も活用しやすい情報となります。
とにかく話したい人
書記はチームの意見を整理する立場にあるため、自分が積極的に発言しすぎると役割が崩れてしまいます。
とにかく話したい人は議論を引っ張る力がある一方で、メモを取る手が止まりやすく、全体の流れを把握できなくなることがあります。
また、話すことに集中するあまり、他の人の発言を聞き逃してしまうことも多いです。
書記には発言量よりも、聞きながら記録を整理する冷静さが求められます。
自分の意見を主張するよりも、他のメンバーの考えを引き出したり、要点をまとめたりする方が重要です。
もし話すことが得意であれば、ファシリテーターや発表者の方がその力を発揮しやすいでしょう。
書記は控えめに見えても、チームの意思決定を支える縁の下の力持ちです。
その意識を持てないと、書記としての評価は下がってしまいます。
アイデアマン
新しい発想を出すことが得意なアイデアマンも、実は書記には向いていないタイプです。
アイデアが次々と浮かぶ人は議論を広げる力がありますが、書記の役割は広げることではなく、整理して方向性を明確にすることです。
発想が豊かすぎると、書く内容が増えすぎてまとまりがなくなり、チーム全体が混乱してしまうこともあります。
また、自分のアイデアを伝えたい気持ちが強く、無意識に議論の流れを誘導してしまう傾向もあります。
書記には、意見を出すよりも「全体を見て整える」冷静さが求められます。
もし発想力を活かしたいなら、ブレーンストーミングの場や企画職向けのケース型ディスカッションの方が適しています。
アイデアマンの長所は創造力ですが、書記ではその力が裏目に出ることがあります。
発想を広げるよりも、整理と可視化に徹する姿勢が求められます。
話が発散してしまう人
議論中に話が広がりすぎたり、つい脱線してしまう人も書記にはあまり向いていません。
書記は議論の道筋を整える立場であり、話題を中心に引き戻す役割を担います。
自分自身が論点を見失いやすいと、記録の整理や議事の要約が難しくなります。
また、感覚的に話を進めるタイプの人は、内容を体系的にまとめることが苦手な場合があります。
書記に必要なのは、話を聞きながら情報を分類し、重要な部分を選び取る力です。
もし話が広がる傾向がある人は、ファシリテーターや発表者として流れを作る側に立った方が力を発揮できます。
書記は一歩引いた視点でチーム全体を見る冷静さが求められます。
発散しやすい人がこの役を担うと、議論の焦点がぼやけてしまい、採用担当者に「全体を管理する力が弱い」と判断されることがあります。
グループディスカッションでの書記に必要な力は?
グループディスカッションにおける書記は、議論の記録を通じてメンバー全体の理解を支える重要な役割です。
話し合いをスムーズに進めるうえで欠かせない存在であり、その担い手にはさまざまな力が求められます。
記録だけでなく、議論の流れを整理し共有することも求められるため、適切なスキルがあるかどうかで議論の質も大きく変わります。
ここでは、書記として必要とされる力について、次に詳しく説明していきます。
聞く力
グループディスカッションの書記にとって、最も基本でありながら重要なのが「聞く力」です。
単に発言内容をそのまま書き取るだけではなく、話し手の意図や背景まで理解しようとする姿勢が求められます。
そのためには、参加者の言葉を注意深く聞き取るだけでなく、表情や声のトーン、話し方の変化といった非言語的な情報にも敏感になることが大切です。
これにより、発言のニュアンスや感情の流れを正確に捉えた記録ができ、グループ全体の理解の助けとなります。
また、誰がどのような立場で意見を述べたかを正しく把握することで、議論の偏りを防ぎ、公平な記録を残すことにもつながります。
聞く力は、書記が信頼されるための土台となるスキルです。
要約力
グループディスカッションでは、多くの意見や情報が飛び交う中で、すべてをそのまま記録するのは現実的ではありません。
そこで重要になるのが「要約力」です。
書記は、参加者の発言から冗長な表現や繰り返しを省きつつ、発言の背景や意図を正確に理解したうえで、論点を絞り込み、簡潔にまとめる力が求められます。
これにより、議論の本質が見えやすくなり、他のメンバーも内容を素早く把握することができます。
また、適切に要約された記録は、ディスカッションの流れを整理し、次に何を議論すべきかを明確にする手助けにもなります。
書記の要約力は、議論全体の効率や理解度を左右する非常に重要なスキルと言えるでしょう。
情報整理力
書記としてもう一つ欠かせないのが「情報整理力」です。
グループディスカッションでは、さまざまな意見や視点が出されるため、それらをただ並べるだけでは全体像がつかみにくくなってしまいます。
そこで、複数の発言の中から共通点や相違点を見つけ出し、意味のある形に整理する力が求められます。
たとえば、時系列に沿って整理したり、重要度の高い順に並べたり、賛成・反対の意見で分類したりと、状況に応じた枠組みを選ぶ判断力も重要です。
こうした整理がうまくできれば、議論の流れが視覚的にも明確になり、メンバー全員の理解が深まります。
情報を単に記録するのではなく、構造化して提示することで、書記は議論の質と効率を高める大きな役割を果たします。
文章力
グループディスカッションの書記には、「文章力」も欠かせないスキルの一つです。
書記が記録する内容は、その場にいなかった人が見ても理解できるように、正確で分かりやすい文章である必要があります。
発言者の意図が誤って伝わってしまうと、議論の内容そのものが歪められてしまう恐れがあるため、言葉選びや文の構成には十分な注意が求められます。
また、話し言葉をそのまま書き写すのではなく、読み手にとって自然で整理された形に整える力も必要です。
さらに、議論を振り返る際や、まとめを共有する際に、記録が明確であればあるほど全体の理解度が深まりやすくなります。
文章力は、書記が記録を通じてチームに貢献するための、基本でありながら非常に重要な力です。
優先順位をつける判断力
グループディスカッションの書記にとって最も重要なのが、優先順位を見極める判断力です。
議論では多くの意見が出されますが、そのすべてを同じ重さで記録していては、全体像が見えにくくなります。
書記は話の流れをつかみながら、どの発言が結論に関係しているのかを瞬時に判断し、要点をまとめなければなりません。
優先順位をつける力があると、議論の中心となる考えを明確にでき、参加者全員が今どの段階にいるのかを把握しやすくなります。
また、脱線した意見や枝分かれした話題を整理する際にも、この判断力が役立ちます。
全体のゴールを見据えて、どの情報を残すかを選び取る姿勢が大切です。
優先順位を正しくつけられる書記は、議論の効率を上げ、チーム全体の成果を支えることができます。
論理的構成力
論理的構成力とは、出てきた意見を筋道立てて整理し、わかりやすい形に整える力のことです。
書記は単なるメモ係ではなく、議論の内容を構造的にまとめる役割を担っています。
意見の関係性を整理し、原因と結果、課題と解決策などを正しく結びつけることで、議論の流れを明確にすることができます。
この力が弱いと、記録が単なる箇条書きになり、発表や共有の際に説得力を失ってしまいます。
論理的に構成できる書記は、チーム全体の思考を整理し、最終的なアウトプットの質を高めます。
また、発表者が話しやすいように、結論に向けての流れを意識してまとめることも求められます。
一つ一つの発言をつなげながら、議論全体を「筋の通った話」として再構成できる力が、評価される書記の条件です。
観察力
観察力は、議論の空気やメンバーの反応を的確に読み取るための重要な力です。
書記は言葉だけでなく、表情や雰囲気の変化にも注意を向ける必要があります。
あるメンバーが意見を言いたそうにしている場合や、話についていけていない様子が見えたときに、ファシリテーターへ目で合図を送るなど、さりげないサポートができるのも書記の役割です。
観察力が高い人は、議論の流れが停滞したり、一部の人だけで進んだりするのを防ぐことができます。
また、話の中で重要なキーワードや感情の変化をつかみ取り、メモに反映させることで、記録の精度も上がります。
書記にとって観察力は、チーム全体を見渡しながら最適な判断をするための基礎力です。
単に聞くのではなく、状況を読み取る姿勢が、議論を円滑に進める鍵となります。
グループディスカッションの書記で気をつけるポイント
・字は綺麗に書く
・発言量に気をつけよう
・表情が硬くならないようにする
グループディスカッションで書記の役割を担う場合、注意してほしいことが2点あります。
基本的な事項に気をつけるだけでもグループディスカッションの中で自らの存在感をアピールすることができるので、以下に解説するポイントを本番の前にチェックにしてください。
また、自分は書記に向いていないかもしれないという人も、役割決めの際その役割の特性を知っておくことでグループのバランス調整に役立つので、各役割の特徴について一度確認しておくことをおすすめします。
字はきれいに書く
書記の役割の中で、特に基本となるのが文字の見やすさです。
字が汚い人が書記になってしまった場合、自分が読めてもグループのメンバーには判読できないという状況が生まれる可能性が高く、円滑に議論を進める妨げになってしまいます。
書記を選ぶシチュエーションになった場合は、「字のきれいな人を選ぶ」基準を持つようにしましょう。
また、書記を任された場合は、特に達筆である必要はありません。
大切なのは、滞りなくグループのメンバーに情報が伝わることです。
そのため、グループディスカッションの書記はまず、「文字の大きさ・きれいさ」のほか、「誤字・脱字」に気をつけることを意識しましょう。
なお、マーカーや太文字などを使うとより見やすいメモに仕上がるため、余裕があれば自分なりに工夫してみてください。
発言量に気をつけよう
グループディスカッションにおいて書記を担当すると、議論の記録に集中するあまり、発言量が少なくなりがちです。
しかし、書記であっても発言が評価されるポイントであることを忘れてはいけません。
書記としての役割をしっかり果たしつつ、適切なタイミングで自分の意見を発表しましょう。
適切に発言をすることで議論に積極的に参加している姿勢を示すことができ、評価にもつながります。
また、書記の立場だからこそ見える「全体像を踏まえた意見」を出すことができるため、グループの議論の進行に大きく貢献することもできます。
例えば、「皆さんの意見をまとめると、現時点では〇〇が重要という結論に近づいていると思います。
これに対して他に補足や意見がある方はいらっしゃいますか?」といった発言をすることで、議論の流れを整理できるでしょう。
表情が硬くならないようにする
グループディスカッションで企業が求めていることは、多くの場合「問題解決ができているか」「グループ内で円滑なコミュニケーションが取れているか」です。
そのため、面接官が「この人と働きたい」と感じられるかも重要なポイントになってきます。
書記はその役割ゆえに、必死になるあまり無表情になりがちです。
いくら鋭い指摘ができても、それを無表情で話すとチームの雰囲気が下がってしまいます。
グループディスカッションでは、全員で合格するつもりで臨むことが望ましいといわれているようにチームワークも問われているので、指摘をする際は身振り・手振りを用いつつ笑顔で伝えることを心がけましょう。
なお、自分は笑顔のつもりでも相手にはそう見えないというケースも珍しくないので、日ごろから鏡の前で笑顔の練習をするようにしましょう。
字をきれいに書く
これは特にオフライン、つまり紙とペンで書記をする際に非常に重要なポイントです。
書記が取るメモは、自分だけが理解するためのものではありません。
それはチーム全員で共有し、議論の土台となるべきものです。
もし書かれた字が汚くて読めなければ、他のメンバーはメモを活用できず、議論がどこまで進んだのか、前提は何だったのかをいちいち確認する必要が出てしまいます。
これでは議論が停滞する理由になってしまいます。
採用担当者もそのメモを見ています。
きれいで読みやすい字を書くことは、他者への配慮ができるという印象を与えるだけでなく、議論をスムーズに進めるための基本的なスキルとして評価されます。
受かった人の特徴として、丁寧なメモ書きを実践していたという経験談は多いのです。
オンラインでの書記の場合は存在をよりアピールする
オンラインのグループディスカッションでは、書記はチャットや共有ドキュメントへの入力が中心となり、対面よりも存在感が薄くなりがちです。
ただ黙々とタイピングしているだけでは、議論に参加していない、あるいはただの作業者としてしか評価されない危険性があります。
そのため、オンラインで書記を担当する場合は、意識的に声を出して自分の存在と貢献をアピールする対策が必要です。
例えば、議論が一段落したタイミングで、「ここまでの流れをドキュメントにまとめました。
〇〇さんの意見はこういう理解で合っていますか?」と確認を兼ねて発言したり、「論点が整理できたので、次のステップに進みませんか?」と議論の進め方を提案したりすることが有効です。
書記の役割を活かし、議論を整理・推進する話し方を意識しましょう。
オンラインの場合はメモを共有できるようにしよう
オンラインでのグループディスカッションで書記を担当する際にはメモをリアルタイムで共有できるようにすることが大切です。
画面越しのコミュニケーションとなるため、メンバー全員が同じ情報を視覚的に確認できるようにして、議論の進行をスムーズにしましょう。
あらかじめ、共有方法について準備しておくことが重要です。
リアルタイムで編集ができるツールを活用し、メモを視覚的に共有する方法を事前に調べ、共有しておくと良いでしょう。
「下を向きっぱなし」に見えない工夫
書記として議論をまとめる際、ついノートに集中して顔を下げ続けてしまいがちです。
その姿勢が長く続くと、面接官や他のメンバーには「消極的」「話に参加していない」と誤解されることがあります。
そうした印象を防ぐためには、定期的に顔を上げてグループ全体を見ることが大切です。
発言の合間や話題の区切りごとに軽くうなずいたり、発言者に視線を向けたりすることで、聞いている姿勢を自然に伝えられます。
また、要点をまとめたタイミングで「今の内容はこういう方向で合っていますか」と確認を入れるのも効果的です。
この一言で、単なる記録ではなく議論の整理役として参加している印象を与えることができます。
さらに、ノートを机の端に置くなど、常に全体の様子を視野に入れやすい姿勢を心がけることも重要です。
表情やうなずき、視線の動きだけでも、積極的な印象を作ることができます。
記録係で終わらないための一言テクニック
書記は議論の流れを支える立場でありながら、発言が少ないと評価されにくくなります。
そのため、メモを取りながらもタイミングを見て一言加えることが大切です。
たとえば、意見が出そろった段階で「今の議論をまとめるとこういう方向ですね」と確認を入れることで、整理力と理解力を示せます。
また、話が複雑になった時には「この部分を優先的に考えた方がよさそうです」と軌道を整える提案も効果的です。
このような発言は主張というよりもサポートであり、他のメンバーからも感謝されやすい立ち位置になります。
さらに、発表前には「内容の構成をこの順でまとめましょうか」と自然に提案することで、リーダーシップも感じさせることができます。
発言が苦手な人でも、短い言葉で議論を前に進める意識を持てば十分に印象を残せます。
グループディスカッションでうまく書記をするためのコツ
・決定事項とアイデアは必ず分けてメモする
・議論のまとめを言う
・全員の意見に耳を傾ける
・対立点は書き留めておく
・結論をメモする
・あらかじめ書記のテンプレを作っておく
前述のとおり、書記は意見の書き起こし役に留まらず、発表者が発表しやすいように意見をまとめる必要があります。
また、議論の流れを把握できるよう構造化して要点をまとめるなど、さまざまなスキルが求められるケースも少なくありません。
難しい役割だからこそ、上手な書記は面接官の目に留まりやすく、さらにグループ内の雰囲気も良くなるため、やり遂げることで就職活動においてプラスに働くことが多くあります。
ここからは、書記の役割をうまく遂行するコツについて紹介していきます。
決定事項とアイデアは必ず分けてメモする
書記の役割をうまく果たすためには、議論の中で出された「決定事項」と「意見・アイデア」を分けてメモすることが重要です。
メンバーが出すアイデアや提案は多岐にわたりますが、すべてが結論に結びつくわけではありません。
アイデアの段階で出された意見と、議論の結果としてチームで合意した決定事項は別物であり、これを混同してしまうと議論の後半で混乱を招く可能性があります。
決定事項をしっかりとメモしておくことで、議論の進行中に他のメンバーが迷わずに住むだけでなく、最終的な発表やまとめの段階で全員が合意した内容を正確に伝えることができます。
具体的にはメモを取る際は二列に分けて「決定事項」と「アイデア」を整理して記録しましょう。
全員の意見に耳を傾ける
グループディスカッションの目的は、グループの中で課題に対して議論を行い、それを解決することです。
つまり、グループ全員が一丸となって問題解決に向かっていない場合、大きなマイナス評価につながります。
その中で書記は、間接的に議論をコントロールできるポジションともいわれていますが、あくまでも全員の意見に平等に耳を傾けることが必要になってきます。
自分に近い意見にだけ耳を傾け、都合の良いように議論を進めてしまってはディスカッションの意味がありません。
聞き取れなかった発言や、理解が難しかった場合は聞き返して問題ないので、必ず確認してメモを取るようにしましょう。
また、自身の役割を果たしたうえで意見を言えば、より説得力のある意見として採用されるかもしれません。
対立点は書き留めておく
メモを取る際、ただ発言した順に並べていては有用なメモとはいえません。
出たアイデアや意見の共通点を見つけ、類似した意見のグループ化をすることはもちろんですが、逆の意見が出た場合はそれを「対立点」としてわかりやすく書き起こすことが重要です。
また、もし議論が止まってしまった場合、書記の立場を利用して対立点をグループに提示しましょう。
これにより、新たな問題点や課題についてのさらなる議論を促すことに期待できます。
全員の意見を把握している立場だからこそ、気がつける視点を持っているのが書記の強みです。
また、課題を発見できる能力は、事業が成長段階にある企業やその部署などで非常に重視される能力なので、グループディスカッションにおける書記の大きなアピールポイントといえるでしょう。
結論をメモする
書記の役割において特に重要なのは「結論」を素早くメモすることです。
ディスカッションでは多くの意見が飛び交うため、すべての意見や理由を詳細にメモしようとすると、手が回らなくなってしまいます。
要点をしっかりと把握し、議論がまとまった段階で結論を素早く記録することが大切です。
結論を簡潔にメモすることで、時間を効率的に使い、議論の進行を妨げることなく書記の役割を果たすことができます。
ただし、もちろん、場合によっては結論だけではなくその結論に至るまでの理由や背景をメモすることが重要になることもあります。
議論が複雑で、発表やまとめの段階でその理由を求められる可能性が高い場合は、特に詳細に記録しておきましょう。
余裕がない場合は結論を中心にメモし、余裕があるときには理由をしっかり追加することを心がけると良いです。
あらかじめ書記のテンプレを作っておく
あらかじめ書記用のテンプレートを作成しておくのも良いでしょう。
グループディスカッションの議論の流れは基本的に一定のパターンをたどることが多く、例えば課題解決型の場合は最初に前提を確認し、その後原因を特定し、最終的に解決策を提案するという流れが一般的です。
これに対応する形で、あらかじめ「前提」「原因の特定」「解決案」「まとめ」といった項目を用意したテンプレートを作成しておくと、議論が進む中でどの部分に何を記録するかを迷わずに進めることができます。
議論の進行に合わせてメモ取りがスムーズに行えるため、焦らずに効率良く記入できるでしょう。
また、もし自分以外のメンバーが書記を務めることになった際は、このテンプレートを教えてあげるのも選択肢の1つです。
議論のまとめを言う
グループディスカッションにおいて書記の役割を担う際は、議論のまとめを適宜発言することが非常に重要です。
議論が進む中では意見が交錯したり、話題が脱線したりすることがあるため、議論の方向性を整理し、次の話し合いがスムーズに進めましょう。
例えば、意見が出尽くしたタイミングや話題が一区切りついた時点で「ここまでの議論をまとめると〇〇という意見が出ています。
次に議論すべき点は〇〇でしょうか」といった具合に、要点を簡潔に整理して伝えると良いです。
このように議論を整理することで、メンバー全員が現時点での共通認識を持つことができ、次の議論が進めやすくなります。
また、議論のまとめを言う際には中立的な立場で客観的に発言することが重要です。
感情的にならず、意見を公平に整理することで、グループ全体から信頼を獲得できます。
発表も担当しよう
グループディスカッションの最後では議論の内容をまとめて発表する場面があります。
最初の段階で発表者が決まっている場合はそのまま担当者に任せても良いですが、決まっていない場合は、書記を担当していた自分が発表を担当するのも良いでしょう。
議論の流れを把握し、要点を整理してきた自分が発表することで、スムーズかつ的確に発表できます。
発表者によっては伝えるべきポイントがずれてしまう、または議論の流れを正確に把握できていない場合にうまく伝えられないことなどの問題があります。
しかし、書記が発表を行うことでそのリスクを軽減可能です。
書記としてまとめてきた要点を最大限に活かし、質の高いプレゼンを行いましょう。
議論をコントロールする
書記は記録係というだけでなく、議論全体の流れを把握し、必要に応じてコントロールする役割も担っています。
客観的に情報を記録している立場だからこそ、話が論点からずれていたり、同じ内容が繰り返されていたりする場合に、それを指摘し、議論を本筋に戻すことができます。
また、議論が停滞している場面では、「今のところ〇〇という意見が出ていますが、他にありますか?」などといった発言を促すことで、活発な意見交換を引き出すことも可能です。
このように、記録という客観的な視点を活かして場の流れを整える動きは、チーム全体の議論を前に進める力として評価されやすく、面接官からもリーダーシップや協調性の高さといった点で好印象を与える要素となります。
書記だからこそできる貢献を示す
グループディスカッションにおいて書記として高評価を得るためには「書記だからこそできる貢献」を意識することが重要です。
例えば、ただ発言をメモするだけではなく、議論の論理的な構造を明確にしたり、意見の対立点や共通点を客観的に整理して共有することで、チーム全体の思考をクリアにし、結論へと導く手助けができます。
自分自身は発言が少なくても、全体の方向性を支える存在として機能することは、面接官にとっても強いアピールポイントになります。
特に、議論が複雑になっている場面で冷静に情報を整理し、意思決定をサポートする動きができれば、論理的思考力や俯瞰的な視点を持った人物として高く評価されるでしょう。
書記の立場を活かした主体的な貢献こそが、選考での差につながります。
理由や理由の補足はメモしない
書記の役割を初めて担う人が陥りがちな失敗は、全ての人の発言を一言一句メモしようとして、議論のスピードについていけなくなることです。
グループディスカッションの目標は、完璧な議事録を作ることではなく、時間内にチームとしての答えを出すことです。
そのために書記が意識すべきコツは、まず結論やキーワードだけを拾うことです。
誰かが意見を述べたとき、その意見に至った詳細な理由や具体例の補足までメモしていると、次の発言に追いつけません。
大切なのは、A案、B案といったアイデアや、賛成、反対といった立ち位置を素早く記録し、議論の全体像を把握することです。
理由は後から本人に確認することもできます。
まずは要点を押さえる習慣をつけましょう。
ロジックツリーを書く
特に課題解決型や企画立案型のお題が出された場合、書記が評価される非常に強力な方法が、ロジックツリー、つまり思考の樹形図を書きながら議論を整理することです。
これは、まず中心となる課題や目標を紙やドキュメントの真ん中に書きます。
そして、その課題を構成する要素や原因、または解決策のアイデアを線でつなぎながら枝分かれさせていく手法です。
例えば、売上を上げる方法というお題なら、客単価を上げると客数を増やすという大きな枝を作り、さらに客数を増やすの枝から新規顧客とリピーター顧客に分ける、といった具合です。
この型を使うと、議論の全体像が可視化され、今どの部分を話しているのか、他に漏れている視点はないかが一目瞭然になります。
この方法は、書記自身の論理的思考力をアピールする最強の実践テクニックです。
グループディスカッションにおいて書記は不利?
グループディスカッションにおいて、「書記は目立たないから不利では?」と不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、書記を担当することは決して不利ではなく、むしろチャンスでもあります。
議論を記録し整理するという立場は、客観的に全体を見渡せるポジションであり、意見の流れをまとめたり、話が停滞した際に次の一手を示したりすることで、議論を前に進める貢献ができます。
そのような行動は、論理的思考力や協調性、リーダーシップといった点で面接官から高く評価される可能性があります。
ただ発言の量だけで判断されるわけではなく、「どのような役割で、どのように貢献したか」が重視されるため、書記であっても十分にアピールできるポジションです。
適切な意識を持って行動すれば、むしろ評価を上げるチャンスとなります。
書記は目立たない=誤解!
書記は議論内容をまとめる裏方のように見えるため、発言量が少なく評価されにくいと感じる人もいます。
しかし、実際の選考では、書記は議論の流れを整理し、全体を見渡す冷静さを持つ人として高く評価される傾向があります。
特に、他のメンバーの意見を正確に捉え、要点を分かりやすく記録している姿勢は、傾聴力や理解力の証拠として見られます。
また、議論が混乱した際に「今の話を整理するとこういう意見が出ています」と一言入れるだけでも、場を落ち着かせる効果があります。
このような姿勢は、協調性と調整力を示す大きなアピールポイントです。
書記が静かに全体をまとめている様子は、面接官から見るとチームの安定を支える役割として高く評価されます。
目立たないように見えても、正確に整理し、チームの進行を助ける行動こそが、書記の本当の強みです。
司会・書記どちらが有利?
司会と書記のどちらが有利かという質問はよくありますが、どちらが上ということはありません。
評価の基準は役割の内容よりも、どれだけ自分の役割を理解し、グループに貢献できたかにあります。
司会は議論の方向性を示すリーダーシップが問われますが、書記は全体の構造を整理する分析力と理解力が求められます。
どちらも同じようにチームに不可欠な存在です。
書記の場合は、発言が少なくても「内容を正確に把握している」「他人の意見を丁寧に扱っている」といった姿勢で高評価につながります。
逆に、形だけで司会を務めても、議論を混乱させてしまえば印象は下がります。
重要なのは、自分の役割を通してグループ全体の成果に貢献していることを伝えることです。
オンラインGDで書記が有利になるパターン
オンラインでのグループディスカッションでは、書記がむしろ有利になる場面があります。
画面越しの会話は発言のタイミングが重なりやすく、話が整理されにくい傾向があるため、書記が議論を整理してくれるとチーム全体が助かります。
また、オンラインではメモを共有しながら議論を進めるケースが多く、書記がリアルタイムで要点をまとめると、全員の理解が深まりやすくなります。
議論中に「今の意見をまとめるとこういう方向ですね」と発言すれば、場を円滑に進める中心的存在として印象が残ります。
さらに、カメラ越しでも相づちやうなずきを意識的に入れることで、参加姿勢を伝えることができます。
オンラインでは話のテンポよりも「見える貢献」が評価されるため、書記のように記録を共有する立場は非常に有利です。
視覚的にもチームの理解を助ける存在として、面接官からの信頼を得やすいポジションと言えるでしょう。
就活で困ったら就活エージェントに相談しよう
ここまでグループディスカッションにおける書記の役割について詳しく紹介してきましたが、就活において対策すべきなのはグループディスカッションだけではありません。
ESや面接の対策もしなければなりませんし、業界研究や企業研究も欠かせません。
そこでおすすめなのは、就活エージェントを利用することです。
プロにESの添削や面接の練習相手を依頼し、より入念な対策を行いましょう。
ジョブコミットは完全無料で利用でき、代表的なサポートだけでなく、おすすめ企業の紹介やグループディスカッション対策のお手伝いも可能です。
ぜひ、気になる方は以下のリンクから登録してみてください。
おわりに
この記事では、グループディスカッションにおいての書記の役割について解説しました。
大学の授業におけるグループディスカッションと就職活動とではどうしても「別物」だと考えてしまいがちですが、基本的な役割はシチュエーションが異なっても変わることはありません。
そのため、大学でグループディスカッションをする機会があれば、この記事を参考に積極的に書記に挑戦してみてください。
書記の能力は、就職活動はもちろん今後の社会活動でもきっと役に立つはずです

