【グルディスのコツ】グループディスカッションの前提ってどうやって決めるの?

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この記事を読んでわかること
  • グループディスカッションの前提とは
  • グループディスカッションの前提の決め方
  • グループディスカッションの前提を決める際の注意点
この記事をおすすめしたい人
  • 初めてグループディスカッションを行う人
  • グループディスカッションに不安を抱えている人
  • グループディスカションで選考突破したい人
柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

はじめに

就職活動を突破して内定を獲得するためには、ESや面接といった各選考の内容を把握し、それぞれの対策を考えることが大切です。

とくに、日常生活で経験する機会が少ないタイプの選考においては、対策が不十分だと何もできないままおわってしまう可能性もあるでしょう。

グループディスカッションも事前準備が重要な選考の一種であり、ノウハウを知っているかどうかで突破率が大きく変わってきます。

そこで今回はグループディスカッションについて、実施される目的や種類、前提の決め方を解説します。

【グループディスカッションのコツ】企業がグルディスを行う目的

就職活動で実施される各選考や尋ねられる質問には、企業側がそれを行う何らかの目的が存在します。

その目的をしっかり把握しておけば、より企業の意図に沿った回答や行動ができるようになり、選考突破の確率が高められるでしょう。

一般的に企業が選考でグループディスカッションを実施するのは、就活生の能力を把握しようとするためです。

ここからは、企業がグループディスカッションをとおして知りたがっているポイントとして「協調性」「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」の3つをピックアップして解説します。

協調性

自分以外と協力して仕事や議論を進めていく際に発揮される協調性は、社会人にとって重要なスキルの1つです。

企業とは個人が集まった集団であり、そこで大きな成果を上げるためには、チームワークや協調性は欠かせません。

職場によっては、個人のスキルの高さよりも、円滑な人間関係が構築できるかどうか、気持ちよく働くための雰囲気を作り出せるか、といった点が重視されるケースも多く見られます。

複数名で行うグループディスカッションでは、チームワークを意識して動けるかどうか、周囲の状況を把握して動けるかどうか、といった点から協調性が判断されます。

そのため、適切な結論を導き出すことや自身の意見を押し通すことに固執すると、協調性が低いとみなされて採用担当者に悪印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。

リーダーシップ

リーダーシップとは、特定の目標に向けて周囲の人々の心をまとめ、動かしていく能力であり、指導力や統率力とも呼ばれます。

グループディスカッションにおいては、メンバーの意見をまとめたり、議論を進めるキーとなる発言ができていた場合、リーダーシップが高いと判断されます。

リーダーシップも協調性と同様に企業というチームで働くうえでは欠かせないスキルなので、選考でアピールできれば大きな強みになるでしょう。

ただし、リーダーの素質があるかどうかは個人によって差があり、全員がリーダーシップを発揮した結果チームワークが乱れてしまうケースも少なくありません。

基本的には協調性を第一に考え、リーダーシップは必要なタイミングで発揮できるように意識しておくと良いでしょう。

コミュニケーション能力

自己PRにおける強みとしてもしばしば用いられるコミュニケーション能力ですが、実際のところ正確な定義はありません。

人とのコミュニケーションに関わる全般的なスキルと定義すれば、先述の協調性やリーダーシップもコミュニケーション能力に含めて良いでしょう。

ほかにも、相手の話をしっかり聞いて会話を引き出す傾聴力や、ほかのメンバーの動向を把握して適切に対処する観察力も含まれます。

また、議論が行き詰まったり険悪な雰囲気になった際に緊張を解して空気を変えるムードメーカーのスキルもコミュニケーションにおいては重要です。

複数人で議論を進めるグループディスカッションでは、さまざまなコミュニケーション能力が発揮されます。

あらかじめ自身の強みを把握したうえで、それを活かす方向性を決めておくことが大切です。

【グループディスカッションの前提の決め方】グループディスカッションの種類

次は、グループディスカッションの種類について見ていきましょう。

選考で実施されるグループディスカッションはいくつかの型にわかれており、それぞれ議論のプロセスや目的が異なります。

採用担当者から型の種類が明言されるわけではありませんが、あらかじめそれぞれの特徴を知っていれば、早い段階でどのように議論を進めるべきか見通しが立てられるでしょう。

今回はグループディスカッションの主要な型として「課題解決型」「ディベート型」「選択型」「自由討論型」の4種類について解説します。

課題解決型

1つ目の課題解決型は、企業が提示した課題に対してグループで議論を行い解決策を探すタイプのグループディスカッションです。

進行のセオリーとしては、まずテーマとなる課題を確認し、そこから目指すべき目標を設定することになります。

そして、議論のなかで現状を分析しながら、適切な解決策を模索していきます。

比較的議論の方向性が決めやすいので、話題がズレる心配は少ないでしょう。

テーマの具体例としては「売上を上げるためには」「円安を止めるには」「キャッシュレス経済を普及させるには」といったものが挙げられます。

テーマの専門性が高い場合は、知識量の差が発言量の差に影響する可能性もあるので、普段から広くアンテナを張り、さまざまな問題やその解決策に関心を持っておくことが大切です。

  • 「売上を上げるためには」
  • 「円安を止めるには」
  • 「キャッシュレス経済を普及させるには」

ディベート型

2つ目のディベート型は、異なる主張を持つ2つのグループにわかれ、対立する意見をぶつけ合いながら議論を進めていくタイプのグループディスカッションです。

対立するテーマの具体例としては「仕事で大切なのはやりがいかお金か」「大学へ行くべきか否か」「大企業と中小企業のどちらが良いか」といったものが挙げられます。

お互いに意見をぶつけ合う形になりますが、最終的な目標は統一的な結論を導き出すことや、説得力のある主張をすることであり、相手を否定することではありません。

そのため、自身の意見を主張するだけでなく、相手の意見に耳を傾けることも必要となります。

場合によっては、自身の本来の意見とは異なる立場に立って議論を行わなければいけない可能性もあるので、柔軟性も大切です。

  • 「仕事で大切なのはやりがいかお金か」
  • 「大学へ行くべきか否か」
  • 「大企業と中小企業のどちらが良いか」

選択型

3つ目の選択型は、2つ以上の選択肢のなかから適切な答えを発見したり、優先順位を決めたりするために議論を行うタイプのグループディスカッションです。

テーマの具体例としては「人材、商品、店の立地のうち売上を伸ばすために最も重要なものはどれか」「国語、算数、理科、社会のうち最も重要な教科はどれか」といったものが挙げられます。

選択型は、選択肢の数や優先順位の付け方の幅が広いので、グループ内の意見が割れた際の対応が重要なタイプのグループディスカッションです。

各々が自身の意見だけを主張した場合は方向性が定まらずに時間だけが過ぎ、適切な結論が導けない場合もあるでしょう。

そのため、議論の進行役やリーダーシップを発揮して意見を取りまとめるメンバーの存在が重要になります。

  • 「人材、商品、店の立地のうち売上を伸ばすために最も重要なものはどれか」
  • 「国語、算数、理科、社会のうち最も重要な教科はどれか」

自由討論型

4つ目の自由討論型は、明確な答えや選択肢が定まっていない抽象的なテーマについて自由に議論を進めるタイプのグループディスカッションです。

具体的なテーマの例としては「働く意味とは」「10年後の日本はどうなっているか」などが挙げられます。

ここまでに解説してきたなかでもとくに自由度が高いタイプのグループディスカッションであり、進行にも決まったセオリーがないため議論が脱線しやすいのが特徴です。

そのため、自由検討型ではとくに議論をまとめる力が重要になります。

テーマや用語の解釈もメンバーによって異なる可能性があるので、議論を円滑に進めるためには、しっかりと前提や定義を共有しなければいけません。

最初に時間配分を決定し、その枠組みに沿って議論を進行することも大切です。

  • 「働く意味とは」
  • 「10年後の日本はどうなっているか」

【グループディスカッションの前提の決め方】前提とは?

次は、グループディスカッションにおいて重要な前提について解説します。

グループディスカッションを円滑に進めるためには、型の種類を把握するだけでなく、議論の前提についてもほかの参加者と共有しなくてはいけません。

ここが曖昧なままだと、お互いの意見がズレたまま時間だけが過ぎ、全員が良い印象を与えられなくなってしまう可能性もあるでしょう。

今回は議論の前提を、情報整理のフレームワークとして広く知られている5W1Hに分類し、それぞれの内容を解説します。

who(誰が)

議論をする際に重要な前提の1つは、明確なターゲットを設定することです。

「誰の立場でこの問題について考えればいいのか」といったターゲットをあらかじめ決めておくことによって、より適切な意見が出せるようになります。

先述した具体例を引き合いに出すと、ディベート型の「仕事で大切なのはやりがいかお金か」、自由討論型の「働く意味とは」といったテーマはターゲットの年齢や状況次第で回答が変わるケースも多いでしょう。

ターゲットの選択肢は幅広く考えられますが、スムーズにグループディスカッションを進行するためには、参加者にとって馴染み深いターゲットを設定することも大切です。

たとえば「大学生」をターゲットにすると多くの参加者が共感がしやすいので、議論を進めやすいでしょう。

when(いつ)

ターゲットを設定した後は、時間に関する前提を共有することも大切です。

季節や年代といった時間の想定が違っていると、お互いの意見が噛み合わず、議論が空回りするケースも少なくありません。

たとえば、課題解決型の「キャッシュレス経済を普及させるには」というテーマについて話し合う場合、普及の期限や活動期間が重要な前提になります。

「今年中に少しでもキャッシュレスを普及させる」ことを前提とした参加者と、「10年後に完全キャッシュレスを目指す」ことを前提とした参加者がいた場合、なかなか議論は成立しないでしょう。

また、店舗の売上を向上させるようなテーマの場合は、時間帯レベルの前提も共有することをおすすめします。

時間に関する認識はなかなかズレに気づかない場合もあるので、早い段階で問題提起しておくことが大切です。

where(どこで)

グループディスカッションを円滑に進めるためには、場所に関する認識も共有しなくてはいけません。

場所が異なっていれば、テーマが同じであったとしても適切な解決策や、説得力の感じられる主張は変わってきます。

やや極端な例ですが「大学へ行くべきか否か」というテーマについて語る場合、日本の話か海外の話かによって議論の方向性は変わってくるでしょう。

なかには、海外の大学への進学や留学についても前提を共有したほうが良いケースもあるかもしれません。

店舗の売上向上といったテーマについて議論する場合は、その店の立地が重要なポイントになります。

どのような駅に近いのか、駅から何分の距離にあるのか、周囲はどんな環境なのか、どのような層の住民が住んでいるのかなど、複数の側面から場所の前提を固めていきましょう。

what(なにを)

グループディスカッションの型によっては、そもそもなにをテーマとして扱うのかも自分たちで考えなければいけない場合があります。

店舗の売上向上を目指す施策を考えるようなテーマの場合は、その店舗がなにを売っているのかについても明確化して共有しなければいけません。

また、結論としての施策そのものがこの「what」に該当するケースもあるでしょう。

自由度が高いタイプのグループディスカッションでは、この「what」の前提を忘れてしまう場合があるので、しっかり共有しておきましょう。

why(なぜ)

グループディスカッションで質の高い結論を導き出すためには、テーマの背景にある動機の部分を掘り下げ、それを前提として共有することも大切です。

たとえば店舗の売上を向上させるテーマについて議論する場合、なぜ売上を上げたいのかについて考えておくと良いでしょう。

「キャッシュレス経済を普及させるには」というテーマの場合も、キャッシュレス経済を普及させたい目的が異なれば、適切な回答は変わってきます。

「why」の部分が最初からテーマに盛り込まれているケースは少ないので、意識的に掘り下げることが大切です。

how(どうやって)

目標達成の手段や、そのプロセスも前提として共有しておくと、議論がスムーズに進みやすくなります。

たとえば「キャッシュレス経済を普及させるには」のテーマについて話し合う場合は、結論がまさにこの「どうやって」に該当するでしょう。

また、具体的な施策が挙げられた場合も、それぞれの「どうやって」を考え、実現可能なプロセスかどうかを考えなければいけません。

逆に「このような施策は避けよう」といったNGのプロセスについても前提を共有しておくことが大切です。

【グループディスカッションの前提の決め方】前提を決める際の注意点

先述のとおり、グループディスカッションをスムーズに進める際には前提を決めることが大切です。

しかし、その前提を決める際にミスをしてしまうと、議論に大きな悪影響を与えてしまうケースも少なくありません。

場合によっては、自身のミスにほかの就活生を巻き込んでしまう可能性もあるでしょう。

今回は、グループディスカッションの前提を決める際に意識しておきたい注意点を3つピックアップしました。

選考を突破するためには、これらの点を忘れずに議論に臨むようにしましょう。

決めすぎない

先程は、グループディスカッションを円滑に進めるためには5W1Hの前提を決めておくことが重要だと解説しました。

しかし、前提を細かく決めすぎると、議論の発展性が失われ、スムーズな進行の障害となるケースも少なくありません。

議論の幅が狭くなった結果、新しい意見が主張されなくなり、多人数で話し合うことの意義が失われてしまう可能性もあるでしょう。

そのため、前提はあくまで議論を円滑に進めるための方針的なものと考え、決めすぎず、決めなさすぎずの適度な塩梅を保つことが重要です。

どの程度前提を決めるのが適切なのかはグループディスカッションのタイプやテーマによっても変わってきます。

事前の練習などでさまざまな議論の経験を積み、感覚的に理解できるようになっておくと良いでしょう。

時間をかけすぎない

選考におけるグループディスカッションは、20分、30分、40分、60分といったように議論の時間があらかじめ決められています。

時間管理は社会人にとって重要なスキルなので、規定の時間をオーバーしてしまった場合は、どれほど良い議論をしていても悪印象は避けられないでしょう。

そのため、与えられた時間のなかで「前提の決定」「意見発表と議論」「最終結論」といった時間配分を決めて議論を進めていくことになります。

前提をしっかり詰めて全員で共有することは重要なプロセスですが、それに時間をかけすぎて肝心の議論の時間が足りなくなってしまっては本末転倒です。

先述したように前提を細かく決めすぎても議論は進めにくくなってしまうので、最初に決定した時間配分内で必要な前提を決められるように練習しておきましょう。

1人よがりにならない

最初に解説したように、企業はグループディスカッションをとおして、就活生の協調性やリーダーシップ、コミュニケーション能力を判断しようとしています。

最終的な目標は円滑に議論を進めて全員が納得できる結論を導き出すことであり、相手を論破したり、自身の主張を強引に納得させたりすることではありません。

そのため、1人よがりに議論を進めてしまうと、主張そのものは正しくても採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。

とくに、リーダーシップを発揮することを意識しすぎると、前提を自分だけで決めてしまったり、強引に議論を進めてしまったりするケースも少なくありません。

議論はコミュニケーションの場であることをしっかり理解し、自分の意見を主張するだけでなく相手の意見を聞くことも心がけましょう。

就活エージェントに相談する

グループディスカッションは、議論するためのテーマやメンバーが必要なので、ESや面接といった選考に比べると対策に手間がかかります。

しかし、就職活動ではしなければいけないことが多いので、グループディスカッションだけに時間を割けない方も多いでしょう。

そういった方には、模擬面接やさまざまな相談が可能な就活エージェントの活用がおすすめです。

少しでもグループディスカッション突破の可能性を上げたい方は、以下の就活エージェントの利用も検討してみてください。

まとめ

グループディスカッションは、企業が就活生の協調性、リーダーシップ、コミュニケーション能力などを把握するために実施する選考の一種です。

日常生活における議論や話し合いとは異なる点も多いので、採用担当者に好印象を与えるためには、型の種類や前提の決め方や注意点を把握しておかなければいけません。

うまく活用できればほかの選考では伝わりにくい自身の強みをアピールできる場にもなるので、就活エージェントなども駆使して、しっかり対策してから選考に臨むと良いでしょう。

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