はじめに
近年、就活のためインターンに参加するという考え方が一般的になりました。
長期インターンに参加した経験を、自己PRやガクチカのエピソードとして使う就活生も年々増えてきています。
その一方で、どのようにアピールすればインターン参加の強みを活かせるのかわからず、悩んでしまう人も少なくありません。
当記事では、長期インターンの経験を就活でアピールしていくうえで、どういったポイントを押さえれば良いのか詳しく解説します。
長期インターンの経験はアピールできる?
長期インターンの経験を積んでいることは、就活において大きなメリットの一つとなり得ます。
まとまった期間で1つのことに集中して取り組む経験ができるため、ガクチカのエピソードとして取り上げるにはちょうど良い題材となります。
また、実際の職場に近い状況を体験することや業務に携わる社員と関わりながらプロジェクトに取り組むことで、その業界や会社についての理解が深まった状態にあると言えるでしょう。
最近では長期インターンに参加する就活生が多くなっていることから、参加経験そのものの貴重さは薄れてきつつありますが、体験したことを元に自分のエピソードや取り組みの経緯を語ることができるという点で、かなり効果的なアピールとなり得ます。
長期インターンの経験をアピールするメリット
長期インターンの経験を就活でアピールするメリットとしては、実際の職場に近い環境を経験している点が大きいと言えます。
現役社員と一緒に取り組む中で身につけた実務的なスキルや、社会人として求められる能力は、入社した後にも活かせるものです。
また、長期インターンに参加するという率先的な意識から、物事に対する主体性や積極性をアピールすることもできます。
長期インターンの参加者が少なく、他の就活生と明確に差別化できるという点も、大きなメリットの一つと言えるでしょう。
主体性があると見られやすい
社員の主体性や積極性を重視している企業にとって、その姿勢がわかりやすく現れているインターン参加者は魅力ある人材です。
たとえばベンチャー企業の場合、新しい事業やプロジェクトを手がけることが多いので、新しいことにも恐れず挑める社員を欲しがる傾向にあります。
そういった企業に対しては、長期インターンに参加したという事実が、就活生の強い主体性や物事への積極性をアピールする大きな根拠となり得るのです。
十分な時間を使ってプロジェクトに関わり、能動的にスキルや知識を身につけようとする姿勢は、主体性を重んじる企業から見て魅力的に映ります。
アピールする際はただ参加したという点だけでなく、自分がどのように考えてどう取り組んだのかも踏まえ、言葉にまとめると良いでしょう。
身につけたスキルを活かせる
長期インターンの経験は、実際に活用できるスキルを身につけているという点でも大きなアピールとなり得ます。
たとえば、参加したインターンが実際の仕事に携わるような内容であれば、現役社員から指導を受けながら実務的な知識や仕事のやり方を覚えることになります。
そのような経験を通して学んだことは、会社に入った後もすぐに使っていけるため、即戦力として期待の持てる人材として評価されるでしょう。
特にベンチャー企業の場合、社内の教育制度が十分に整っていないこともあり、ある程度仕事のやり方をわかっている人材を求めている傾向にあります。
そういった企業への就職を考えているのであれば、長期インターンの経験をベースに自身のスキルをアピールできるでしょう。
長期インターンの経験者は少ないので他の就活生と差別化できる
インターンシップに参加する学生は年々増えていますが、それでも長期インターンを経験する人はそこまで多くありません。
また、就活で志望する企業を狙ってインターンに参加し、改めて就活でアピールするという人もあまりいません。
したがって、他の就活生と違った経験を積み、より企業への理解や必要なスキルの蓄積ができているという点で、明確に差別化できると言えるでしょう。
企業としても、長期インターンを通して人物像や能力について理解を深めている方が、採用選考を行う段階でより積極的な評価をしやすくなります。
もし長期インターンで訪れた企業にエントリーするのであれば、インターンの参加経験についても必ず触れておきましょう。
自己PRにもガクチカにも使える
長期インターンの経験の良い点は、そのエピソードを自己PRの根拠としても、ガクチカの題材としても扱えるという点です。
仕事というテーマを通して、明確な1つの目標について取り組み結果を出すという過程を経ていることから、長期インターンの経験は話をまとめやすく伝わりやすいものと言えます。
また、プロジェクトの中での役割や担当区分が明確になっているので、自分が頑張ったことや目指したことがはっきりしているということも、メリットの一つとして挙げられるでしょう。
一方で、インターンのエピソードを自己PRとして扱うのか、ガクチカの題材として扱うのかで内容への触れ方は異なります。
どちらを目的としたアピールなのか意識して言葉にしましょう。
長期インターンの経験をアピールする場合のポイント
長期インターンに参加した経験をアピールする際に意識すべきポイントは、参加した理由やそこで得られたものをしっかりとアピールすることです。
特に、なぜ長期インターンに参加したのかが明確になっていないと、主体性や積極性がなく、周りに流されて行動したかのように受け取られてしまう可能性があります。
また、インターンで経験したことをどのように活かせるのか具体的に取り上げると、内定後のイメージを印象付けやすくなるので、意識してアピールすると良いでしょう。
なぜ参加したのかを明確にする
長期インターンに参加し、プロジェクトに取り組む学生は基本的に自分なりの明確な動機を持っています。
短くても1ヶ月程度の期間をかけて参加する以上、取り組むにあたってはその企業や業界に対する興味や、自身のスキルを高めたいという意欲があって参加するはずです。
また、そのような積極性が評価されたからこそ選考を通過し、インターンへの参加を認められていると言えます。
したがって、もし参加の動機が伺えないアピールをしてしまうと、採用担当者から「この学生はなぜやる気もないのにインターンに参加したんだ」という印象を持たれかねません。
あなた自身がちゃんと目的を持ってインターンに取り組んだことを示すためにも、参加の動機をはっきりと答えましょう。
どんな経験をしたか・そこで何を得たかを伝える
インターンについてアピールする際は、そこでどんな経験をしたのか具体的に説明することも大切です。
志望先と同じ企業でインターンに参加した場合、採用担当者もその内容を把握していることが多いですが、その他の企業はそうではありません。
明確なイメージを共有するためにも、どのような課題やプロジェクトがあり、何を目標にして取り組んだのかはしっかりと説明した方が良いでしょう。
また、自己PRもガクチカも、インターンの経験を通してあなたが何を得たのか伝えることが重要です。
ただ参加して頑張ったというだけでなく、あなたの経験したことがどんなスキルや能力の発揮につながったのか、内容を整理して言葉を考えるようにしましょう。
経験したことをどう活かせるか
就活において企業が求めているのは、自身の能力や長所を仕事に活かせる人材です。
したがって、自己PRやガクチカにおいても、そこでの経験を入社後や社会の中でどのように活用していけるのかまでアピールする必要があります。
インターンを通して経験したことがインターンの中だけで完結してしまっては意味がありません。
課題に取り組む中で学んだことをアピールするのであれば、それを業務の中でどのように使っていけるのか具体的に挙げて答えましょう。
また、インターンシップ先と就活時では希望する部署が異なっている場合もあり得ます。
直接の業務知識やスキルが活かせなくても、そこで育んだ考え方を活かし業務に役立てていくことをアピールすると良いでしょう。
長期インターンの経験をアピールする際の注意点
長期インターンの話は、自分の経験や長所をアピールするうえで扱いやすいエピソードではありますが、扱いを間違えるとネガティブな印象を与えてしまう場合があります。
特に、インターンに参加した事実だけをアピールし、採用担当者の興味を惹こうとするのはかえって逆効果です。
あなた自身にとって意味があり、有意義な経験であったことを示せないと、「ただなんとなく参加だけはした」と受動的な意味で受け取られてしまいます。
気を付けた方が良いでしょう。
ただ参加した事実だけを説明しては意味がない
企業からすると、就活生が長期インターンに参加したかどうか自体にはあまり意味がありません。
自社の開催するインターンにいたからといって、その学生を必ず採用するわけではないので、過信は禁物です。
そもそも、企業が見ているのはインターンへの参加を通して学んだことや身につけたことを、社会人としてどのように活かせるかという点です。
たとえインターンに参加していても、そこで身につけたことが何もない場合や経験を役立てようとしない学生をわざわざ取ろうとは思いません。
あなたがなぜインターンに参加しようと思ったのか、どんなことに取り組んだのか、参加したことで何を得たのかといったことを細かく整理し、自分の言葉で答えられるようにしておきましょう。
まとめ
当記事では、長期インターンへの参加経験についてアピールする際のポイントや気を付けるべき点について、詳しく解説しました。
1ヶ月以上のインターンとなると、企業や仕事に対する理解を深めるだけでなく、取り組みを通じて仕事の能力も培われます。
そうした貴重な経験を語る際には、その内容を説明するだけでなく、そこで得られたことを今後にどう役立てていくのかも問われることとなります。
説明すべきことを答えられるよう、前もってまとめておきましょう。