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・スタートアップとは
・スタートアップに入社するメリット
・スタートアップに入社するデメリット
・スタートアップに興味がある人
・選考対策をしたい人
・就活の軸が定まっていない人
はじめに
「新たなビジネスで社会に貢献したい」「自分の実力が正当に評価される会社で働きたい」そんな人におすすめなのが、スタートアップ企業への就職です。
日本の企業においても実力主義の考え方が広がりつつある中、学生が就職先として選択するのは大企業ばかりではなくなってきています。
そこで今回は、「新卒でもスタートアップ企業への入社はありなのか」といった視点で、スタートアップ企業の概要やメリット・デメリット、適性、成功するためのポイントについて解説します。
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スタートアップ企業とは
「スタートアップ」というと、単に「起業したばかり」の企業といった意味合いで用いられることもありますが、本来それだけの意味ではありません。
今まで存在しなかったような「革新的な事業を展開する」というのがスタートアップ企業の大きなポイントです。
一見すると成功するかどうかもわからない、誰も思いつかないような事業を始めるので、リスキーな部分があるのも事実です。
ただその分、そこで働く社員にとってはやりがいが感じやすい側面もあります。
若者の仕事観が変わりつつある今、新たなことを始められて、自分の理想を形にできるチャンスがあるスタートアップ企業に対して、魅力的に感じる学生も少なくありません。
スタートアップ企業の概要についてさらに詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
新卒でスタートアップ企業に入社するのはあり?
結論から言うと、新卒でスタートアップ企業に入社するのは「あり」だと考えて良いでしょう。
スタートアップ企業において、企業規模ごとの新卒が占める採用人数の割合は、以下のようになっています。
500~1,000人未満:55.7%
1,000~2,000人未満:60%
2,000~3,000人未満:58%
3,000~5,000人未満:65.3%
このように、企業規模500人以上の会社では、中途採用よりも新卒採用の割合が高いことがわかります。
社会人経験のある転職者の方が多いわけではないということです。
企業規模や事業内容、労働環境によって異なりますが、新卒でスタートアップ企業へ就職することにはさまざまなメリットがあります。
何より、展開される事業が自身の興味がある分野であれば、挑戦してみるのは十分「あり」だと考えられます。
新卒でスタートアップ企業に入社するメリット
まだ世の中にない革新的なアイデアを形にして、ビジネスとして成功を目指すのがスタートアップ企業です。
そこで働くことには、どのような魅力があるでしょうか。
自分がどのような働き方に魅力を感じるのか、志望先がそれに該当しているか否かを理解しておくのは就活において必須です。
新しいことを始める、短期間で企業が急成長を遂げる可能性があるなど、スタートアップならではの特徴をもとに、新卒生にとってどういったメリットがあるのか解説します。
年齢問わず高収入が狙える
スタートアップ企業では年齢問わず、たとえ新卒生であっても高収入が狙えるのが大きな魅力の一つです。
なぜなら、実力主義の企業が多いためです。
新規事業を成功させるために、どんどんアイデアを出したり自ら率先して行動に移したりできるような人材は、正当に評価される傾向にあります。
成果が報酬に反映されるというのは、一般的な企業ではまだ難しいのが実情なので、スタートアップ企業ならではのメリットと言えるでしょう。
また、事業が波に乗れば短期間で急成長する可能性があるスタートアップ企業では、企業の成長に伴い大幅な給与アップが期待できるのもポイントです。
実力主義の世界で自分の能力やスキルを発揮したい人にとっては、最適の環境だと言えます。
企業の成長を身をもって感じられる
成長過程にあるスタートアップ企業で働くことは、これから自社が成長していく過程を、身をもって感じられるということです。
そこに自分自身が関わっていくことは、やりがいにもつながります。
また、スタートアップ企業の多くは成長スピードが速く、短期間で急成長を遂げることがあるのも魅力です。
顧客や売上アップに伴い、任される業務が増えたり、社員が増えて職場が活気に満ちあふれたりなど、自社の成長が体感できるはずです。
こういったことは、「すでに成長している」大企業や一般的な企業ではなかなか体験できるものではありません。
自分の関わったことが企業の成長に貢献していると感じられると、モチベーションアップにも役立つでしょう。
社員間の距離が近い
社員同士の距離が近く、仕事がしやすい環境だということもメリットとして挙げられます。
基本的にスタートアップ企業は少数精鋭となるため、必然的に社員間の距離感が近くなりやすいと言えます。
すると、新入社員でも自分の意見を出しやすいなど、風通しが良く明るい職場環境である場合が多いのが特徴です。
企業規模が小さければ、意思決定のスピードが速く仕事が進めやすいといった利点もあります。
それが、短期間で成長を遂げる理由の一つと考えられます。
また、一般的な企業において無駄な慣習であることも多い、内容のない定例会議や形だけの報告書などは不要とされ、効率良く業務が遂行できる環境にあるのもスタートアップ企業の魅力です。
自己成長がしやすい
スキルアップしやすいのも、スタートアップ企業で働くメリットです。
大手企業と比較すると研修制度は整っていないのが一般的ですが、経営者やスキルが高い社員から直接指導してもらえる環境にあるため、自己成長しやすくなります。
そのほうがかえって実践的な知識やスキルが身につくので、学びが実際の業務に役立てやすいと考えられます。
また、スタートアップ企業では、一社員に与えられる裁量が大きいため、実力に応じて重要な案件を任されたり、責任が伴うポジションを与えられたりする可能性が高いです。
それは自己成長するための大きな要因となり得ます。
いずれは独立して自ら事業を起ち上げたいという目標を持つ人にとっても、メリットが大きいと言えます。
新卒でスタートアップ企業に入社するデメリット
これまでにない事業を開始することで、企業が急成長する可能性も秘めているスタートアップ企業には、収入や働きがい、仕事のしやすさ、自己成長などさまざまな面でメリットがあります。
その反面、どういったデメリットがあるのかも知っておきましょう。
選択肢が多く与えられている新卒だからこそ、良い面も悪い面も理解したうえで慎重に選択したいところです。
スタートアップ企業には、新規事業立ち上げ企業ならではの注意点がいくつか挙げられます。
将来どうなるかわからない
これまでにない新たな事業を始めることで企業の急成長が期待できる一方、将来の見通しが立たないことがあるのも事実です。
当然、事業の成功は確約されたものではないため、将来への不安が拭えないのはデメリットと言えます。
期待していた業務に携われない可能性も考えられます。
また、事業が波に乗るまでは業務がハードになりがちです。
精神的にも肉体的にも、どういった職場環境でも耐え得るタフさが求められます。
さらに、将来への漠然とした不安だけでなく、収入面で実質的な影響が出ることもあるかもしれません。
いざという時には転職という選択肢が取れるように、スキルアップを図るなど、常に努力する姿勢を持っていることが望ましいでしょう。
教育制度が整っていない
大企業と比較すると、教育制度が整っていないケースが多いため、人によってはそれを不満や不安に思うことがあるかもしれません。
スタートアップ企業では、短期的に急成長を目指していることからも、教育制度を整えることを重要視していない企業が多いのが実情です。
また、成長途中であることから、予算や人材が不足しがちなスタートアップ企業では、そういった環境を整えるのが難しいこともあります。
その反面、経営者や能力のある上司から直々に学べる機会が多いので、より実践的な知識やスキルが身につきやすいのが特徴です。
自ら学ぼうという姿勢が求められますが、それができる人にとっては、教育制度が整っていないことはそう大きな問題とならないでしょう。
業務のレベルが高い
スタートアップ企業は、少数精鋭で急成長を目指しているケースが多いため、業務のレベルが高いのも特徴です。
すでに高いスキルを持つ社員や中途採用の人がいるうえ、新入社員でも一定以上のスキルが求められる可能性が高くなります。
そのため、自分の知識・スキル不足を感じることにより、モチベーションが下がってしまう人もいるでしょう。
また、基本的に少人数となるため明確な役割が定まっていないケースもあり、あらゆる業務に対応しなくてはならず、ついていけないこともあります。
ただし、レベルが高い環境に揉まれることで自身が成長できることも多く、努力次第では重要なポジションが与えられることもあるなど、成長意欲のある人にとっては最高の環境だとも考えられます。
新卒でスタートアップ企業の入社に向いている人
ここまで解説してきたように、スタートアップ企業で働くことには、メリット・デメリットが存在します。
双方を理解したうえで、入社を検討する必要があります。
またその際には、自身の適性についても考えておきたいところです。
新卒でスタートアップ企業で働くのに向いている人とはどんなタイプの人物なのかを紹介します。
共通して言えるのは、意欲的で前向きな姿勢が欠かせないということです。
以下でさらに詳しく見ていきましょう。
変化を楽しめる人
どのような変化にも対応できる、むしろその状況を楽しめるような人が向いていると考えられます。
スタートアップ企業では、想定外のトラブルが生じたり、経営状況が著しく変化したりすることがあります。
また、それに伴い、会社としての方針や労働環境が変わる可能性もあるので、そのような変化に対応できる力が不可欠です。
時には、自分の考え方を変えたり、知識やスキルをアップデートしたりすることも求められるでしょう。
そのため、柔軟な思考も必要です。
何事に対しても慎重で、現状維持を好む性格の人は、少し捉え方を考えなければ難しいかもしれません。
変化することを良しとして、前向きに取り組めるようになれば、スタートアップでも活躍が期待できます。
主体的に行動できる人
業務に携わるうえで主体性が不可欠です。
特にスタートアップ企業ではスピード感が求められるので、やるべきことを自ら考え、能動的に行動できる人が向いていると言えます。
いわゆる「指示待ち人間」と言われる人は、必要とされません。
自分で仕事を見つけて、率先して行動できる人には最適な環境です。
成果を正当に評価されやすいのもスタートアップ企業ならではの魅力なので、主体的に行動できるタイプであれば、早期の出世も期待できます。
また、主体的に行動することの根本には、仕事への熱意があります。
「仕事が好き」「こんなことを成し遂げたい」などの思いが強い人も適性があると考えられます。
そのためにも、まず自分がどんな仕事をしたいのか、どのような形で業務に携わりたいのかなどを考えておくと良いでしょう。
感情をコントロールできる人
会社を取り巻く環境が変化しやすく、社員同士が密に関わるスタートアップ企業では、感情のコントロールができることも重要な資質です。
新卒で入社した場合には、仕事がうまくいかないことは多いものです。
さらに、スタートアップ企業には職場環境が変化しやすい側面があるので、気持ちが左右されてしまうこともあるでしょう。
そこで気持ちを切り替える力が求められます。
また、社員同士の距離が近く、社内外問わずたくさんの人と接する機会が多いという特徴もあるので、時には自分の感情を抑えることも必要です。
自分の意見を伝えることと自分の思いを押し通すこととは、似て非なるものです。
自分なりに考え、それを実現しようとする積極的な姿勢は大事ですが、感情のままに進めるのではなく、建設的に考えて物事を遂行することが重要です。
学習意欲が高い人
新卒でスタートアップを目指す上で、旺盛な学習意欲は不可欠な資質です。
多くの場合、スタートアップには大企業のような体系化された研修プログラムは存在しません。
日々の業務そのものが学びの連続であり、時には自身の専門外や未経験の領域にも果敢に足を踏み入れる必要に迫られます。
こうした環境では、受け身の姿勢では成長が難しいでしょう。
自ら必要な知識やスキルを特定し、書籍やオンラインリソース、そして何より周囲の経験豊富なメンバーから貪欲に吸収しようとする姿勢が求められます。
壁にぶつかった際も、それを単なる障害ではなく学びの機会と捉え、原因を探求し次に活かす。
この知的好奇心と、現状に満足せず常に自分を高めようとする向上心こそが、新卒という経験の少なさを補い、速いスピードで成長を遂げるための強力なエンジンとなるのです。
0→1を生み出すことが好きな人
スタートアップの醍醐味の一つは、文字通り「何もないところから新しい価値を創り出す」プロセスにあります。
既存の仕組みや事業を改善・効率化する能力ももちろん重要ですが、それ以上に、まだ世の中にないサービスやプロダクト、あるいは社内の新しい仕組みや文化などを、ゼロから考え形にしていくことに面白さや情熱を感じられる人が強く求められます。
これは、答えのない問いに向き合い、仮説を立て、試行錯誤を繰り返す創造的なプロセスです。
新卒であっても、既存のやり方にとらわれず自由な発想でアイデアを出し、それを実現するためにどうすれば良いかを考え、周囲を巻き込みながら小さな一歩を踏み出すことが奨励されます。
前例がないことを楽しみ、不確実な状況下でも粘り強く形にしていく。
そんなプロセスにやりがいを感じる人にとって、スタートアップは最高の舞台となり得るでしょう。
挑戦心がある人
挑戦心、すなわち困難なことや新しいことに果敢に挑む精神力は、スタートアップで活躍するための重要な要素です。
スタートアップが取り組む事業領域は、多くの場合、まだ誰も正解を知らない未開拓の分野であったり、既存の常識を覆すような革新的な試みであったりします。
成功が保証されていない中で、失敗のリスクを恐れずに一歩を踏み出す勇気が求められます。
新卒にとっては、自身の経験や能力を超えるような高い目標や、前例のない難易度の高い課題に取り組む機会も少なくありません。
こうした状況で、「無理かもしれない」と尻込みするのではなく、「どうすればできるか」「まずはやってみよう」と考え、困難な状況をむしろ楽しむくらいの気概が大切です。
高い壁に挑み、それを乗り越えることで得られる達成感や自己成長を求める人にとって、挑戦の機会に満ちたスタートアップ環境は、非常に刺激的で魅力的なはずです。
新卒でスタートアップ企業の入社に向いていない人
ここまで解説してきたように、スタートアップに向いている人の特徴はあります。
自分にスタートアップは向いているのかを理解したうえで、入社を検討する必要があります。
またその際には、スタートアップに向いていない人の特徴も理解しておく必要があります。
新卒でスタートアップ企業で働くのに向いていない人とはどんなタイプの人物なのかを紹介します。
安定志向な人
確立された事業基盤や、長期的に安定した雇用、予測可能なキャリアパスを強く求める安定志向の方は、スタートアップの環境に戸惑うことが多いかもしれません。
スタートアップは、事業モデルのピボット(方向転換)、組織体制の頻繁な変更、時には経営状況の変動など、変化と不確実性が常態です。
福利厚生や研修制度なども、発展途上であることが少なくありません。
将来の見通しが立ちにくい状況や、常に変化し続ける環境に対してストレスを感じやすい場合、精神的な負担が大きくなる可能性があります。
数十年先まで見据えたキャリアプランや、確立されたルールの中で着実にステップアップしていく働き方を理想とするならば、歴史と実績のある、より安定した企業文化を持つ組織の方が、安心して能力を発揮しやすいでしょう。
受動的な人
自ら考えて行動するよりも、具体的な指示を受けてから動きたいという受動的な姿勢の方は、スタートアップのスピード感や仕事の進め方に馴染むのが難しいかもしれません。
スタートアップでは、新卒であっても、常に明確で詳細な指示があるとは限りません。
むしろ、「これを実現したいが、どうすれば良いか?」といった曖昧な状況の中で、自ら課題を設定し、情報収集し、周囲と連携しながら最適解を探していく場面が多くあります。
指示を待っているだけでは仕事が進まず、成長の機会も逃してしまう可能性があります。
研修や教育体制もOJT(オンザジョブトレーニング)が中心となることが多く、自ら学ぶ姿勢がなければスキルアップも困難です。
積極的に質問したり、自ら仕事を見つけにいったりする能動性がなければ、組織の中で埋もれてしまいがちです。
失敗を極度に恐れる人
失敗することを極度に恐れ、リスクを取ることに強い抵抗を感じる方は、スタートアップの文化に適合するのが難しい可能性があります。
スタートアップの成長は、挑戦と失敗の繰り返しの中から生まれると言っても過言ではありません。
新しい市場の開拓や、革新的なプロダクト開発においては、前例のない試みが多く、失敗は避けられないプロセスの一部と捉えられています。
失敗から学び、素早く改善して次に繋げる「Fail Fast, Learn Fast」の精神が重視される環境です。
失敗を過度に恐れるあまり、挑戦をためらったり、行動が慎重になりすぎたりすると、スタートアップならではのスピード感を損ない、個人の成長機会も限定されてしまいます。
心理的な安全性が確保された環境で、確実に成功できる道筋を歩みたいと考える方には、プレッシャーが大きいかもしれません。
マルチタスクが苦手な人
スタートアップ、特に設立間もないフェーズの企業では、一人ひとりが複数の役割や業務を兼務することが一般的です。
限られたリソースの中で事業を推進していくため、新卒であっても、当初の職務内容にとどまらず、様々なタスクに柔軟に対応することが求められます。
例えば、企画職として入社しても、マーケティングリサーチや資料作成、時には営業同行やイベント運営の手伝いなど、多岐にわたる業務に関わる可能性があります。
一つの業務にじっくり集中したい方や、複数のタスクを同時に進行したり、頻繁に頭を切り替えたりすることに大きなストレスを感じるマルチタスクが苦手な方は、目まぐるしい業務進行に疲弊してしまうかもしれません。
専門性を深めつつ、特定の領域で着実に業務を進めたいタイプの方には、やや厳しい環境と言えるでしょう。
待遇を重視する人
入社する企業を選択する上で、給与、賞与、福利厚生の手厚さ、あるいは企業の知名度やブランドイメージを最も重要な判断基準とする方は、スタートアップへの入社で期待とのギャップを感じる可能性があります。
もちろん近年は待遇改善が進むスタートアップも増えていますが、特にアーリーステージの企業では、大手企業と比較して初任給が低めであったり、福利厚生がまだ十分に整備されていなかったりするケースも少なくありません。
企業のブランド力も、これから築き上げていく段階です。
仕事のやりがい、裁量権の大きさ、事業の成長性、得られる経験やスキルといった要素よりも、目先の条件面や安定性、世間体を最優先する場合は、入社後に不満を感じてしまうリスクがあります。
ストレスを感じやすい人
スタートアップを取り巻く環境は、本質的にストレス要因が多いと言えます。
事業の不確実性、目標達成へのプレッシャー、リソース不足、予期せぬトラブル、時には長時間労働が必要となる局面など、精神的な負荷がかかる場面が少なくありません。
変化の激しさや曖昧な状況、あるいは厳しいフィードバックに対して、ストレスを感じやすく、精神的に落ち込みやすい、または回復に時間がかかるタイプの方は、心身の健康を維持するのが難しい可能性があります。
もちろん、ストレス耐性は経験と共に向上しますが、元々プレッシャーに弱い自覚がある場合、自身のキャパシティを超えてしまうリスクも考慮する必要があります。
困難な状況でも、ある程度は楽観的に捉え、粘り強く乗り越えていく精神的なタフさが求められる環境です。
新卒でスタートアップ企業の入社を成功させるコツ
適性があると考えられるのであれば、新卒でスタートアップ企業に入社するというのも選択肢の一つにすると良いでしょう。
自分が会社の成長に直接関わる実感が持てるうえ、自分の行動次第でスキルアップや早期の出世が期待できます。
また、実際に規模が500人以上の企業では、中途採用よりも新卒採用の割合が高くなっていることから、企業側も新卒生を求めていることがわかります。
入社を成功させるためには、以下の4つの取り組みをしておくことがおすすめです。
自分のやりたいことを明確にする
就職して自分がしたいことは何でしょうか。
やりたい業務、成し遂げたい目標を明確にしておくことが大切です。
スタートアップ企業かどうかよりも、まずその企業が自分の望む場所なのかを考える必要があります。
また、自分のスキルが活かせる企業であるかも考えておきたいところです。
スタートアップ企業での就活を考えるうえでも、ビジョンを明確にしておくことが欠かせません。
主体性を求められる企業が多いことからも、やりたいことやそのためのスキルの活かし方がハッキリしているほうが有利に働くためです。
入社後のビジョンとして「こんな形で社会貢献したい」「この分野で活躍したい」など、まずは自分のやりたいことを明確にしておきましょう。
事前に企業調べを徹底する
志望する企業については、徹底リサーチしておきましょう。
自分のやりたいことと合致しているか確かめるためにも大事なポイントです。
たとえば、創業年数や社員数、離職率に加えて、自分が希望する職種での業務内容やすでに軌道に乗っているか否かなど、自分軸で企業調べを行うことが重要です。
スタートアップ企業の場合、情報が少ないことがあるかもしれませんが、だからこそ可能な限り情報収集する必要があります。
企業のHPや口コミサイトを見るだけでなく、企業説明会インターンへの参加などすることで、そこで働く社員と話せる機会を設けたいところです。
インターン参加の必要性については後述します。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、事前の企業調べは徹底的に行いましょう。
インターンに参加する
就活に向けて時間がある場合には、スタートアップ企業のインターンに参加することをおすすめします。
本当に自分に向いているかどうか、スキルを活かして活躍できるかどうかが実感できるはずです。
一般的な企業とは勝手が違う部分も多いので、仕事のやり方一つとっても、イメージと異なることがあるかもしれません。
特に新卒で社会人経験なく入社する場合、スタートアップ企業独自の方針や環境についていけない可能性も考えられます。
研修制度や福利厚生の不十分さに不満や不安を感じることもあるでしょう。
スタートアップ企業だからこそ、機会があればそれを活かして、その企業の実態を知ることが大切です。
また、その際に自分の強みが発揮できれば、採用につながることもあります。
スキルを身につける
スタートアップ企業で採用されるには、一定レベルのスキルが求められる場合が多いと心得ておきましょう。
もちろん未経験でも採用している企業はありますが、スキルがあれば入社後にも役立つので磨いておきたいところです。
志望する企業の業界や業種、就きたい職種に関連する知識やスキルを習得すると良いでしょう。
スタートアップ企業に向いている人の特徴から考えると、共通して必要なスキルとしては以下のようなものが挙げられます。
・変化を受け入れアップデートし続ける力
・実行力
・さまざまなことへの耐性
就活に向けて、また入社後を見据えて、その企業で必要なスキルを身につけましょう。
そのためにも、企業調べやインターンへの参加が有効です。
就活エージェントに相談する
就活で困ったことがあれば、就活エージェントを利用してみましょう。
就活に関する様々なサービスを無料で使うことができ、周りの就活生と差をつけることができます。
具体的には、本番さながらの模擬面接をしてもらうことができたり、ES添削をしてもらうことことができます。
就活で少しでも悩みがある方、一度登録をして利用してみましょう。
まとめ
新規事業により急成長する可能性が高いスタートアップ企業には、収入面や働きがい、仕事のしやすさ、自己成長など、さまざまなメリットがあります。
ただし、スタートアップ企業だからという理由で就職を決めるのではなく、自分のやりたいことを踏まえて検討するようにしましょう。
自分の目標が実現できる企業だと考えられるのであれば、新卒でスタートアップ企業へ入社するのもありです。
企業の方針や職場環境、業務内容などの情報をもとに、自分の理想と合致しているか見極めることが必要です。