- 玉手箱のボーダー
- 玉手箱の対策方法
- 企業別玉手箱のボーダー
- 玉手箱の対策が進んでいない人
- 玉手箱のボーダーを知りたい人
- 就活で失敗したくない人
このページでは就活生なら誰もが経験するWebテスト、その中でも一番利用されている玉手箱について説明します。
玉手箱って何?どんなテストなの?どのくらい難しいの?など様々な疑問があるかもしれません。
玉手箱について何もわからなくてもこの記事を読めば一通り理解できるはずです。
この記事で疑問を解決して、内定に近づきましょう。
Webテストとは
まずはWebテストとは何かについて説明します。
Webテストとは就職活動の選考過程の初期段階で使われるテストのことです。
面接等、選考の次のステップに進む人をふるいにかける目的で行われるため、Webテストを実施する企業では、これを通過しないとインターンシップの参加や内定は不可能となります。
Webテストは複数の企業が開発しているためいくつかの種類がありますが、テストごとに出題傾向が異なりますし、採用するテストは企業ごとに様々です。
受験するテストは企業側から指定されますが、その際テストの名称が提示されない場合があります。
しかし、企業から送られたURLからテストの種類はある程度推測できるため、対策は可能です。
玉手箱とは
上記でWebテストについて紹介しましたが、次にその中でも主要な「玉手箱」というテストについて紹介していきます。
玉手箱とは日本SHL社が提供する自宅で受験可能な適性検査のことです。
同じ日本SHL社が提供する、C-GAB(WEB-GAB)というテストセンターで受ける玉手箱も存在します。
従来型の自宅受験の玉手箱は電卓が使用できるのに対し、C-GABは電卓が使用できないことが2つのテストの違いとなります。
ただ、問題形式には違いがないので電卓の使用に関すること以外は一般的な玉手箱の対策をすればどちらでも対応できます。
玉手箱では大きく分けて能力検査と性格検査の2つが測られます。
玉手箱にボーダーはある?
玉手箱を受験して不安な人は「玉手箱ってボーダーはあるのか?」と考えると思います。
結論からいうと、公表はされていませんがボーダーはあります。
企業によって異なりますが、大体6割がボーダーと言われています。
一般的な企業であればこの程度取れていれば足切りされることはないでしょう。
ただ、足切りされなければ良いというわけではなく、もちろんいい点数であればあるほどいいです。
「6割は取れそうだから」と安心しないようにしましょう。
問題形式
能力検査は「言語」「計数」のそれぞれの3種類から1つずつ、「英語」は2種類から1つを選択することになっていて、企業によってその組み合わせ方は異なります。
「英語」は実施しない企業があります。性格検査の問題数や制限時間は企業ごとに異なる場合があります。
性格検査は設問ごとに用意される選択肢について、自分自身に一番当てはまる選択肢と一番当てはまらない選択肢を選びます。
そこから応募者と企業の求める人材像がマッチするかを測ります。
ここでは能力検査について詳しく見ていきましょう。
言語
論理的読解、趣旨判定、趣旨把握の3種類があります。
論理的読解
玉手箱と同じSHL社が提供しているGABという別のテストと同じ形式となっています。
長文を読んで設問文に対して、
A:本文の内容から明らかに正しい、または正しい内容が含まれている。
B:本文の内容から明らかに間違っている、または間違った内容が含まれている。
C:本文の内容からは、正しいか間違っているかは判断できない。
の3つの選択肢から当てはまるものを選びます。
8つの長文が出題され、1つの長文ごとに4問設置されているので、計32問で制限時間は15分です。
そのため、1問にかけられる時間は30秒弱と大変短くなっています。
趣旨判定
IMAGESという玉手箱とは別の会社が提供しているしている簡易型の適性テストと同じ形式です。
長文を読んで、設問文について
・筆者が最も言いたいことが述べられている
・本文に書かれているが最も言いたいことではない
・本文に書かれていないことである
の3つの選択肢の中から当てはまるものを選びます。
論理的読解と同じように8つの長文から各4問、計32問を10分間で解くため、1問にかけられる時間は20秒弱です。
趣旨把握
文章を読んで、筆者の訴えに最も近い選択肢を選びます。
10問で制限時間は12分なので1問にかけられる時間は約1分です。
計数
四則計算、図表の読み取り、表の空欄の推測の3種類があります。
四則計算
方程式の空欄を埋める問題です。
50問で制限時間は9分間なので1問にかけられる時間は約10秒と大変スピードが求められる分野です。
図表の読み取り
図表を読み取って、素早く計算する問題です。玉手箱の場合電卓を使用することはできますが、電卓を絞らずに概算で選択肢を絞ることが時短につながります。
29問で制限時間は15分間なので1問にかけられる時間は約30秒です。
表の空欄の推測は20問で制限時間は20分なので1問にかけられる時間は1分です。
英語
論理的読解と長文読解の2種類があります。
論理的読解
長文を読んで、設問文が本文の内容に
・当てはまる
・当てはまらない
・判断できない
の3つの選択肢から選びます。
GABと同じ形式で8つの長文からそれぞれ3問ずつ、計24問を制限時間10分で解くので、1問にかけられる時間は25秒です。
長文読解
長文を読んで、それぞれの設問に対して本文の内容について正しい選択肢を選びます。
IMAGES形式で8つの長文からそれぞれ3問ずつ、計24問を制限時間10分で解くので、1問にかけられる時間は25秒です。
玉手箱の特徴
制限時間が短い
上記からわかるように、例えば計数の四則計算の場合1問にかけられる時間はわずか10秒と制限時間のわりに問題数が多いので、正確さはもちろんですが、スピードが重視されます。
ただ、問題形式のパターンは少ないので事前にしっかり対策して慣れておけば対応できるようになります。
解法がわかっていないと時間がかかる
玉手箱と並んで主要なWebテストであるSPIと比較して、玉手箱は問題が特徴的です。
ただ、問題形式に慣れていればパターンを見抜けるようになるので時間をかけずに解答を導けるようになります。
問題文をよく読まないとミスする
「正しいもの」を選択するのか「誤っているもの」を選択するのかなど問題ごとに解答するものが異なるので注意。
誤謬率は関係ない
誤謬(ごびゅう)率とは回答した問題の中で間違えた問題の割合のことです。
誤謬率を計測している場合、間違った問題は減点されるため、わからない問題を適当に選択肢を選んで無理やり回答を埋めようとして間違えると逆に全体の点数が下がることがあります。
ただ、玉手箱は誤謬率は関係ないので、わからない問題があったとしても必ず回答は埋めることが重要です。
ちなみに誤謬率を測定しているテストの場合は「わからない問題は回答しないでください(飛ばしてください)」という記載があるので、問題の注意書きはしっかり確認しましょう。
企業が玉手箱を実施する目的
企業はどのような意図を持って玉手箱を実施しているのでしょうか。
企業側の立場になって考えることで、より的確に対策ができるようになります。
ぜひ企業側の意図を把握した上で、玉手箱の対策に臨むようにしましょう。
問題に対して正確に対処できるかを知りたい
企業が玉手箱を実施する理由の1つとして、応募者が問題を正確かつ迅速に対処できるかを知りたいと考えていることが挙げられます。
特に計数や言語の問題において正確性とスピードが求められるため、これらのスキルが必要とされる業界でよく利用されるのです。
企業は玉手箱を通じて、応募者がプレッシャーの中でミスをせずに迅速に対応できるかを確認しています。
特に金融やコンサルティングなど、精度が重視される業界においてはこの能力が非常に重視され、玉手箱は有効なツールとなっています。
企業は応募者が試験でどれだけ正確に問題を処理できるかを測ることで、自社で活躍できる人材を選び出そうとしているのです。
自社とのマッチ度を測りたい
企業が玉手箱を実施するもう1つの理由として、応募者と自社のマッチ度を測ろうとしていることが挙げられます。
玉手箱には性格検査も含まれており、これを通じて企業は応募者の価値観や行動特性が自社の文化や業務に適しているかを評価しているのです。
例えば、協調性、リーダーシップ、ストレス耐性などがテストで測定され、応募者が自社の環境でどのように適応するかを判断しています。
企業はこの情報をもとに、長期的に組織に貢献できる人物かどうかを見極め、自社に合った人材を採用することにつなげようとしているのです。
応募者を絞りたい
企業の多くは、応募者を効率的に絞り込むための手段としても玉手箱を利用しています。
特に大量の応募があるような人気企業の場合、玉手箱の結果や点数をもとにして応募者をふるいにかけようとしています。
これにより、一定の基準を満たす候補者のみが次の選考ステップに進めることが可能です。
企業によって設定される基準は異なり、点数の他にも特定のスキルや特性が評価されることもあります。
このプロセスにより、企業は効率的かつ公平に採用活動を進めることが可能となるのです。
このように、玉手箱は企業にとって応募者を適切に選別するための有効なツールと言えます。
玉手箱の対策
上記の特徴にあるように、短時間で多くの問題をこなさないといけないので、繰り返し問題を解いて形式に慣れることで回答にかかる時間を短縮することが大切です。
本選考に関係するWebテストは就活が始まる情報解禁の3月1日以降に行うことができます。
そのため、12月や1月頃にはエントリーシートや面接の対策に加えて玉手箱などのWebテストの準備を始めておくと良いです。
サマーインターンで実施する企業もあるので余裕があればサマーインターンの情報解禁日の6月1日以前に対策しておくと有利に就活を進めていけます。
おすすめの対策本
対策本を利用して玉手箱の対策をすることは非常に有効な手段です。
対策本を利用して繰り返し問題を解くことで、形式に慣れ、玉手箱で最も課題となる時間短縮を期待することができます。
対策本を選ぶ際は、実際の問題の難易度に近く、問題数が多いものにしましょう。
ここではおすすめの対策本を二冊ご紹介します。
Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策2024年度(就活ネットワークの就職試験完全対策)
この対策本は実際の玉手箱と同じ難易度、同じ問題数で問題が掲載されているため
本番に近い内容で勉強できます。
また、解説が丁寧でわかりやすく、数理に不慣れな文系の学生でも取り組みやすいことが特徴です。
一方で、問題数が少ないというデメリットがあるので注意しましょう。
Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策2024年度(就活ネットワークの就職試験完全対策)
5日で攻略!Webテスト
こちらは短期間で学習できることが特徴の対策本なので、「あまり時間をかけたくない」という方にピッタリです。一回15分でこなす実践テストや、60分かけて解くテストを収録しています。
また、オリジナル性の強い計算問題については、直前対策として主な問題パターンと解き方を例題を交えて解説しています。
解答と解説が別冊になっており、照合しやすいのも特徴です。
おすすめの対策アプリ【玉手箱対策PRO】
言語と計算のセットで1500円の有料アプリにはなりますが、最も洗練されたアプリです。
テストモードがあり、実際の問題と時間で学習可能です。
学習モードでは、正解・不正解・未解答に問題を分類することや、自分の学習度をグラフなどのデータでみることが可能です。
アプリなので場所を選ばずに学習できます。
「隙間時間に勉強したい」、「あまりガッツリ勉強したくない」といった人におすすめです。
WEBサイトを活用する
玉手箱の対策におすすめの方法として、WEBサイトの利用が挙げられます。
WEBサイトは基本的に無料で利用できるだけでなく、ネット回線さえあればいつでもどこでも利用できるため、スキマ時間にも活用しやすいです。
ぜひ以下の3つのサイトの中から気になるものがあれば利用してみてください。
『SPIレベル診断』
『SPIレベル診断』は、短時間で自分の能力を把握できるオンラインツールです。
5分で取り組める簡単な問題集と、12分で挑戦できる本格的な問題集の2つが用意されており、自分の学習目標や時間に応じて選択できます。
特に玉手箱のような時間制限が厳しいテストの対策にも適しており、制限時間内でスピーディーな回答力を養うのに役立ちます。
また、診断後には詳細な解説付きの結果が表示されるため、自分の弱点をスムーズに確認できるのも魅力です。
効率的な学習計画を立てることができるため、気になる方はぜひ利用してみてください。
適性検査対策WEBテストマイナビ2026
「適性検査対策WEBテストマイナビ2026」は様々な適性検査の対策ができるサイトです。
年10回開催される全国模擬テストでは、全国規模のランキングや偏差値を確認できます。
また、実力アップ講座として各分野に分かれた問題を解くことで、苦手分野の克服が可能です。
特に制限時間が厳しい玉手箱のような対策には、テスト形式に慣れることが練習において非常に重要です。
言語、計数、英語など、幅広い分野の問題に実践的に取り組むことができるため、初学者から上級者まで、様々な方におすすめできるサービスです。
キャリタス就活「お試し!Webテスト」
キャリタスの「お試し!Webテスト」は、玉手箱やSPIなど、さまざまなWebテストの再現問題を無料で体験できるサイトです。
特に玉手箱のように時間制限が厳しいテストにおいては、このようなサイトを活用して実際に出題される問題形式に慣れることが重要です。
テスト終了後には回答と解説が表示されるため、自己評価がしやすく、効率的に学習ができます。
また、無料で利用できる点も大きな魅力であり、就職活動の初期段階から本番さながらの環境で対策ができるため、安心して本番に臨めます。
特に、玉手箱のようにスピードが求められる試験に向けたトレーニングとして、多くの就活生に支持されているサイトです。
玉手箱を利用している企業
コンサル、証券会社、外資系企業全般、メーカー、ITなど幅広い業種で利用されているため、大手企業を志望するなら玉手箱の対策は必須となります。
一方、ベンチャー企業で玉手箱を利用している企業は少数です。
短時間で多くの問題を解くという玉手箱の特徴から、銀行や商社など、仕事において正確さとスピードと正確さが求められる職種で利用される場合が多いです。
問題形式の組み合わせは企業によって異なります。
ここではインターンと本選考という実施時期ごとに玉手箱の利用企業を紹介します。
あくまでも過去の情報なので最新の情報は企業のホームページ等で各自で確認するようにしてください。
玉手箱をインターンで実施する企業
コンサル
- アクセンチュア
- KPMGコンサルティング
金融
- 三井住友銀行
- バンクオブアメリカ・メリルリンチ
- JPモルガン
- シティグループ(68文字)
本選考で実施する企業
コンサル
- Pwcコンサルティング
金融
- バンクオブアメリカ・メリルリンチ
- シティグループ
- 三井住友銀行
- みずほフィナンシャルグループ
- 大和証券
メーカー
- ファイザー
- スリーエムジャパン
- 日立製作所
- 日産自動車
- 島津製作所
広告・マスコミ
- TBS
- 読売広告社
インターネット・通信
- KDDI
インフラ
- 東京ガス
- 川崎汽船
- 商船三井
- JR西日本
- 東京電力
不動産
- 三菱地所
企業別!玉手箱のボーダー
本選考で玉手箱を利用する企業をご紹介しましたが、企業によって玉手箱のボーダーは異なります。
足切りを行わない企業もあればボーダーが8割を超える企業も存在します。
ここでは、代表的な企業の玉手箱のボーダーを紹介します。
5割
- ローソン
- 雪印メグミルク
- 日本生命保険
6割
- オリックス生命保険
- 神奈川銀行
- 住友林業
- 積水ハウス
7割
- みずほ証券
- 大和証券
- 野村証券
- 日産
8割
-
任天堂
- ファイザー
- 野村アセットマネジメント
- モルガンスタンレー証券
9割
-
Amazon
-
アクセンチュア
- 三菱地所
- ベイン
- PwC
- JPモルガン
- シティーグループ
玉手箱以外のWebテストは?
この記事ではWebテストの一種である玉手箱を解説してきました。
玉手箱以外にも、SPI3、TG-WEB、WEB-CABなどいくつかのWebテストが存在します。
特にSPI3はWebテストの中でも最も一般的なものです。
自分の受けたい企業がどのWebテストを採用しているかチェックするようにしましょう。
こちらの記事で他のWebテストについて解説しているのでぜひご覧ください。
【SPI・玉手箱・TG-WEB】三大Webテストの問題例と解答を解説!
就活エージェントに相談する
今回は玉手箱の対策方法や、企業がどのような意図を持って玉手箱を実施しているのか、ボーダーが存在するのかなどについて紹介しました。
本記事で具体的な対策方法については理解できたかもしれませんが、実際に取り組めるかどうかは別の話です。
もし、なかなかやる気が出ない、まず何から始めれば良いのかわからないと悩んでいる方は、就活エージェントに相談してみましょう。
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まとめ
ここまで玉手箱について見ていきました。
玉手箱がどんなものなのかや、しっかり対策して慣れておかなければ対応できないテストであることが伝わったのではないでしょうか。
書店には玉手箱の対策本が豊富にありますし、ネット上でも練習問題が公開されている場合があります。
これらを活用してしっかり対策し、選考の次のステップに進んでいきましょう。