はじめに
就職活動では、ライバルよりも早くスタートダッシュをすることは非常に重要です。
企業が開催しているインターンシップでは、実際の職場で仕事を体験できるため、経験として価値が高く、多くの就活生が参加しています。
しかし、インターンシップには就業期間によって、さまざまな特徴があるのです。
今回は、数あるインターンシップの中でも、長期インターンにスポットを当てて解説していきます。
インターン参加を迷われている方はぜひチェックしてみてください。
長期インターンとは?
長期インターンは、実際に企業で社会人同様の業務を任されることが特徴です。
仕事の流れから、求められる能力まで、実際に体験できます。
また、給料が支払われ、最低でも1ヶ月以上そこから期限を設けず卒業まで働ける場合が多いのも、長期インターンのポイントです。
アルバイトより本格的な仕事を体験できる貴重な機会と言えます。
時間をかけてじっくりとスキルを養っていけるので、付け焼き刃の技術にならず、就職したあとでも使えるノウハウを得られるのです。
就活生に限らず、大学1年生のうちから参加できるものもあります。
多くの場合IT企業や、ベンチャー企業、スタートアップ企業が開催しているので、興味をもったら企業ホームページなどを見てみましょう。
長期インターンは成長できる?
「前に短期のインターンに参加したけれど、身になった感じがしない」「就活に具体的に結びつくものなの?」などの疑問を抱いている方もいるかもしれません。
長期インターンは、ほかの短い期間のインターンと異なり、ものによっては1年以上、その企業で働くことができるのです。
あこがれの企業で働くという楽しみのほかにも、就活を進めていく段階で役に立つ経験がたくさんあります。
ここでは、長期インターンで得られる、4つのメリットについてお話しします。
ビジネススキルが身につく
まず、実際の正社員と遜色ない状況で仕事をするため、社会人に求められるビジネススキル一般が身につきます。
学生の間から、多くの社会人と関われる環境は貴重です。
短期のインターンなら、1・2日でマナーやスキルを身につけることは難しく、企業側もそこまでの完璧さは求めません。
しかし長期インターンは、半年や1年、仕事をしていく場合もあります。
ずっといるのに、いつまでも学生気分というわけにはいかず、長い期間にわたって行っていれば自然とマナーは身につくものです。
普通なら社会人になってからの研修で教わることを、人より早くマスターできるのは大きなメリットになります。
また、研修では実際の現場でのマナーがわからないこともありますが、インターンなら、生で社員のやり取りが見られます。
現場に沿った行動ができるのも、ほかの就活生に対して一歩差がつくポイントになるでしょう。
実務経験が身につく
あこがれている仕事や、気になっている職種がすでにある方もいるでしょう。
大抵の場合、そうした業務は、実際に入社するまで経験できません。
アルバイトの場合、雑用しかさせてもらえなかったり、明確に社員とバイトで業務が異なったりすることもあります。
しかし長期インターンなら、社会人になるまで得るのが難しい実務経験をある程度まとまった期間が得られます。
半年以上の実務経験を積んでいれば、企業によっては「ビジネス経験者」として見てくれる場合もあるでしょう。
営業やマーケティングといった実際に携わってみないと想像が難しい職種も、インターンを通じて、自分のビジョンを描く際の具体性が高まります。
ESを書くときや面接のときなどに、話す内容に厚みをもたせられるでしょう。
責任感が強くなる
長期インターンで任される業務は、基本的に社員と同じ内容です。
実際に働いている社員と変わらない仕事を任せられるため、ノルマやタスク、成績や数字などを求められることもあります。
営業職やマーケティングなどは、仕事の特徴から、学生であっても比較的きびしい目標が課せられるかもしれません。
ビジネスの場でミスや失敗をしてしまった場合、周りにどういった影響が出るか、その身をもって体験することになるでしょう。
そうした社会人としてのきびしさに直面しながらも、業務を日々遂行することにより、責任感が生まれます。
仕事をしていく難しさについて理解している学生は、企業にとって仕事を任せやすい存在です。
ほかの学生が遊んでいる間に、会社員としての自覚を養えば、就活では圧倒的に有利でしょう。
コミュニケーション能力が高くなる
長期インターンに参加することで、社会人に求められるコミュニケーション能力を養うこともできます。
当たり前ですが、仕事は1人ではできません。
社員やほかのインターン生などと連携を取ったり、報告・連絡・相談を徹底して行ったりと、仕事を円滑にするために重要なコミュニケーションが自然と身についていきます。
特にプロジェクトをチームで進めるなどの業務は、コミュニケーションが必要になる場面が頻発します。
周りの状況を把握し、みんなで目標に向かうために、密に連絡を取り合い、進捗を確認するなど常にコミュニケーションが必要です。
そうした能力の高い学生は、企業にとっては非常に助かる存在になるため、選考での採用率も上がるでしょう。
長期インターンに向いている人の特徴
長期インターンに参加すると、以上のように多くのメリットが存在します。
就活にとって良い点もたくさんある長期インターンですが、人によってはただ疲れてしまったり、仕事に苦手意識が生まれてしまったりすることもあります。
参加することでより自身の成長を促せる人は、積極的に参加していきましょう。
ここでは、長期インターンに向いている人がもっている特徴について紹介します。
自分が当てはまるかどうか考えながら読み進めてみてください。
成長意欲が高い
成長意欲が高い人は、知識を吸収する力があるため、インターンでの経験を自分の力に変えられます。
何事も積極的に取り組むことで、さまざまなことを学び、取り入れていけるため、長期インターンに向いていると言えるでしょう。
わからないこと、聞きたいことがあればすぐに社員へ質問するなど「とにかくインターン中に学べることを全部学んでいくぞ」という意識が重要です。
インターン中の業務経験の価値をどこまで高められるかは、業務に取り組む姿勢次第です。
また、インターン中は、自分が行った仕事を、社員や社長からフィードバックしてもらえることもあります。
人からの意見を真摯に受け止めることも自身の成長につながるので、積極的に聞きましょう。
実務経験やスキルを身につけたい
一般的に、ビジネススキルや実務経験は、社会人になってからでないと身につけられないことがほとんどです。
そのため、学生のうちからそうした実用的なスキルを身につけたいと考える人にとって、長期インターンは良い環境と言えます。
パソコン操作なども、習得できるスキルの1つです。
出勤のたびにタイピングやメール返信などをすれば、誰でもある程度の操作ができるようになります。
文書作成ソフトを用いた資料作成などのスキルは、学生の間でも有用なものです。
その場に合った敬語や立ち振る舞いができるようになると、人から一目置かれることもあるかもしれません。
実際に社会人として仕事を始めたとき、慌てて覚えるものが減るというのも魅力と言えるでしょう。
能動的に動ける人
ただ言われたことをやるだけでは、社会人失格と言えます。
なぜなら、雑用程度の働きしかしなければ、アルバイトを雇うだけで済んでしまうからです。
長期インターンは、インターン生という立場ではありますが、業務内容は社会人と同様です。
特にベンチャー企業の長期インターンでは、やる気次第で幅広い業務を任せてもらえます。
成長のために、何事も主体的に取り組める人は、長期インターンに向いていると言えるでしょう。
もちろん失敗すれば、周りに影響がおよんでしまう場合もあります。
しかし、企業側はインターンを受け入れる時点で、ある程度のハプニングは織り込み済みです。
反省するべき点はしっかり反省し、消極的になりすぎないよう注意しましょう。
長期インターンに参加する前に確認しておきたいこと
長期インターンに向いている人について紹介してきました。
ここまでの解説で、長期インターンに興味が湧いてきたでしょうか。
もしかすると応募を考え始めた方もいることでしょう。
しかし、ただ参加するだけでは、その経験がもったいないまま終わってしまう可能性もあります。
これから、長期インターンに応募する前に確認しておくべきことを2つ、説明します。
大切なのは「なんのために参加するのか」「なぜその企業に応募したいのか」ということです。
下記の内容を踏まえて、インターンでの経験をより良いものにしてください。
参加する目的を明確にする
インターンに参加する目的、理由は必ず明確にしておきましょう。
目的のないままインターンに参加しても、身につくもの、得られるものはありません。
せっかくの長期インターンに参加する強みが意味をなくしてしまう可能性もあります。
なんとなく参加してしまうと、忙しさに追われ、なんとなく終わってしまい、記憶にも残りにくくなります。
また実務は学生にとって貴重な経験ですが、その分、慣れない緊張感や責任感がともなうものです。
ただ苦しいだけの経験になってしまっては、元も子もありません。
自分がこのインターンで何を学びたいのか、何を知りたいのかをきちんと把握しておくことにより、能動的に学ぼうという意識が芽生えるのです。
せっかく長期間働くのであれば、実りのある体験にしましょう。
参加するインターン先についての情報を調べる
事前に必ず、参加するインターン先について調べておきましょう。
インターン先の企業が、実際に自分の興味がある業界・企業なのか、やりたいと思っている業務内容なのか、インターン先の事業内容はどんなものかなど事前にリサーチしておきます。
そうすることにより、実際にインターンに参加した際のギャップが減り、有意義な時間を過ごせるはずです。
逆にリサーチが足りないと、自分の創造と実際の仕事内容などのギャップに負けて、インターンがつらい経験になってしまいます。
また、企業についての情報を知っておくことは、マナーでもあります。
何もわかっていない学生が来たら、企業側も「なぜ自社のインターンに来たんだ?」と疑問に思います。
当然そういった学生は、企業から見れば印象が良くありません。
自身の評判を不用意に落とさないよう注意しましょう。
まとめ
長期インターンシップがどういったものなのか、理解していただけたと思います。
インターンシップへの参加することで、就職活動が有利になるのはもちろん、入社後に自分自身が活躍できるかどうかを判断する材料にもなります。
入社を希望する企業がある場合は、なるべく長期インターンシップに参加し、企業との相性を確認しましょう。
また、多くの時間が取られてしまう点を念頭に置いて、始める前に学業との両立は可能か、アルバイトも並行でできるかをしっかり考えることも必要です。
参加できる、と思ったら、ぜひWebからインターンの募集を探してみてください。