女性にとってエンジニア職への転職は実際どうなのか?メリット・デメリット踏まえ詳しく解説!

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はじめに

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営業職や事務職に就いていて、将来に不安を感じセカンドキャリアを考える若者が増えました。

営業職だと「体力的に何歳まで働けるかわからない」また事務職だと「いずれAIに仕事を取って代わられるのではないか」という不安が、転職したいという気持ちを後押しするようです。

そして、現在手に職をつけたいという方に人気の職種がエンジニアです。

男性のイメージが強いエンジニアに、女性がキャリアチェンジすることは可能なのでしょうか?

エンジニアとはどんな職種なのか?

エンジニアはどんな仕事をするのかと聞かれて、的確に答えられる方は少ないのではないでしょうか。

「システムに関する仕事」「技術職」という漠然といたイメージはあっても、具体的にどのような業務を担当するのかと聞かれてわからないのは、現職で馴染みのない方でしたら当然です。

実は、ひと言でエンジニアといっても業務の内容によって仕事の内容が異なるため、いくつかに分類されているのです。

エンジニアの仕事内容について、詳しく掘り下げていきましょう。

エンジニアとは

エンジニアとは工学(エンジニアリング)に関する専門的な知識やスキルを持った人材のことを指します。

IT化が進んだ現在では、主にコンピュータを動かすための専門的な知識や技術を持った技術者の総称であるケースが多く見受けられます。

エンジニアの持つ専門的な技術や能力、知識は、システム構築から製品製造まで、ものを作る過程において必要不可欠であるため、あらゆる業界、業種で求められているのです。

しかし、ITの拡大に対してエンジニアの供給が間に合っておらず、慢性的な人材不足が問題視されています。

そのため、非常に需要が高い職種と言えるのです。

そして、先ほど述べたようにエンジニアはいくつかの種類に分類されています。

7つに分けてそれぞれを解説していきましょう。

SE(システムエンジニア)

システムエンジニアはソフトウェアエンジニアと呼ばれる、システムの開発においてクライアントの要望を聞き提案し設計し、テストまでの一連の工程を担当するエンジニアです。

クライアントの要望を取り入れながら予算や人員などの管理もし慣れればならないため、技術力だけでなくヒアリング力やコミュニケーション力、マネジメント力などの総合的な能力が問われます。

また、システムエンジニアとして活躍するためにはコーディングなどのプログラミングの知識が必須となります。

プログラマー

プログラマーとは、コンピュータを動かす「プログラム言語」を用いてさまざまなシステムやソフトウェアを作るための「プログラミング」を行う仕事です。

SEが設計したシステムを、細部まで正確に動くように調整します。

業務に応じたプログラミング言語を習得する必要があります。

また、システム上のバグを発見し、調整するのもプログラマーの業務です。

エンジニアの世界ではまずはプログラマーとしてキャリアを始めることが多く見受けられます。

インフラエンジニア

サーバーやネットワークなどのIT基盤の設計・構築・運用・保守を手がける技術者がインフラエンジニアです。

システムエンジニアがアプリやWebなどのITシステム全般を扱うのに対して、さらに土台となるサーバーを構築します。

エンジニアの中でも上流工程を担当する、縁の下の力持ちと言える存在です。

インフラエンジニアの中でも、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、保守・運用エンジニアと担当業務によって呼称が変わるケースもあります。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、専門知識を活かし、技術的な側面から営業をサポートします。

主に、IT関連の製品・サービスのシステム導入などを営業担当者とともにクライアントに提案し、クライアントの疑問や懸念をその場で解消することが主な業務です。

また、商談成立後も営業部門、技術部門の橋渡しをする製品の利用方法の説明などのアフターフォローも担当します。

技術職というよりも営業に近い立ち位置の、やや特殊なエンジニアと言えるでしょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、サーバーエンジニアによって構築されたサーバーを土台にネットワーク構築にする技術者のことを指します。

ネットワークエンジニアの業務は大きく4つに分けられます。

1つ目はクライアントの要件に沿ったネットワークの「設計」、2つ目は設計の仕様に沿いネットワーク機器を接続する「構築」、3つ目は利用開始後に管理を行う「運用」、そして最後がトラブル時に復旧対応をする「保守」です。

このように、システムエンジニアがコーディングする前のネットワークの礎を築く一連を担うのがネットワークエンジニアです。

Webエンジニア

Webサイトやアプリなどの設計・開発やプログラミングを主に行うのがWebエンジニアです。

これらの仕事はユーザーから見えるブラウザの開発をするフロントエンドエンジニアとユーザーから見えないOSやサーバーなどの開発を行うバックエンドエンジニアに2分化されます。

規模がコンパクトな場合はシステムの企画からサイト誘導やマーケティングまですべて1人で担う場合もあります。

幅広い知識と技術が求められる、市場でも需要が高いエンジニアです。

サーバーエンジニア

サーバーの構築と運用と保守を行うのがサーバーエンジニアです。

まず、構築の場面ではサーバーの設定やOSのインストールを行います。

運用と保守の場面ではトラブルの復旧などのサポートを担当するのです。

エンジニアの中でも一番上流の、ITシステムの土台を担う非常に重要な任務を端としているエンジニアと言えるでしょう。

そのため、クライアントに常駐し、ウィルスの脅威から守り安定したサーバーの提供をするために、セキュリティの専門的な知識を活かして活躍しています。

女性にとって働きやすい?エンジニアに転職するメリット

このように、エンジニアは作業工程が上流か下流か、関わるサービスが何かによって作業内容は大きく異なるのです。

そのため、自らの適性に合わせてキャリアを選択できるのも魅力の一つと言えるでしょう。

エンジニアは需要の高い人材ですが、激務である場合や男性社会というイメージを持つ人も多い印象があります。

果たして女性にとって働きやすい環境と言えるのでしょうか。

女性がエンジニアに転職するメリットを4つピックアップしました。

肉体労働ではない

まず、肉体労働ではないために女性でも活躍しやすいことがメリットと言えるでしょう。

エンジニアは基本的にデスクワークであるため、男性と比較すると体力面では必然的に劣ってしまう女性でもキャリアを積みやすいのです。

同じデスクワークでも事務職よりも平均給与が高く、営業と異なり外回りや出張の機会が少ないエンジニアは年齢を重ねてもキャリアを継続したい向上心のある女性に向いていると言えるでしょう。

しかし、プロジェクトの納期間近になると残業時間は増え、休日出勤が余儀なくされるケースも少なくはありません。

残業月○時間と謳っている企業もありますがまだ少数派で、多くの企業において繁忙期は長時間労働になることは覚悟した方が良いでしょう。

評価に男女差がない

評価に男女差がないのもエンジニアに女性が転職するメリットの一つです。

男女雇用機会均等法が施行されてから30年以上の年月が経ちますが、いまだに管理職の比率は圧倒的に男性が多く、女性がキャリアアップしやすい環境とは言えません。

しかし、エンジニアの仕事は成果物で評価される完全実力社会です。

性別や年齢、在宅勤務などの働き方に問わずスキルがあれば仕事は途切れないのがエンジニアです。

ある程度経験を積めばフリーランスとしても活躍できます。

良い意味でジェンダーバイアスのないフラットな業界なので、現在の職場で女性という理由でキャリアアップが阻まれていると不満を持つ方の新しいキャリアアップする場所として非常におすすめできます。

スキルさえあれば長期間休んでも復帰しやすい

長時間休んでも、休業前と同じ立場でキャリアを継続できるのもエンジニアに女性が転職するメリットです。

女性にとって、ライフステージの変化でどうしても働き方を変えざるを得ない場面があります。

産前産後・育児休暇などで中・長期間仕事を休むことも想定されますし、復帰後もしばらくは時短勤務で働きたいと考える方も少なくはないでしょう。

しかし、エンジニア職であれば技術や経験があればすぐに復帰が容易であるため、ワーキングマザーにとっては働きやすい業界と言えます。

仮に現職の働き方が難しくても、スキルが評価されれば別の企業で望む形で新しくキャリアを積むことも難しくはありません。

ライフスタイルに合った働き方を選択できるのは、スキルが物を言う意技術職ならではのメリットと言えます。

見た目の自由度が増える

ファッションやヘアスタイルの規定が緩いことも女性にエンジニアを勧める理由の一つです。

営業職だと、顧客と接する機会があるためにどうしてもビジネスマナーに沿ったスタイルが求められます。

そのため、欲しくもないスーツに数万円支出したり、ネイルアートができなかったり、本当にやりたいヘアスタイルができないことに窮屈さを感じる女性は少なくはありません。

しかし、特にベンチャー企業のエンジニア職では、服装や髪色などの見た目の規定や制限がないケースが多く、それはスタイルにこだわりのある女性にとっては嬉しいメリットになるでしょう。

自分の働いたお金を本当に欲しいアイテムに費やせるというのは、ほかの業種ではなかなかできないことかもしれません。

女性がエンジニアに転職するデメリット

「仕事がきつい」「男社会」などのイメージが多いエンジニアですが、勤務時間に融通が利く、産後も復帰しやすい、デスクワークでもスキルアップすれば高給が狙えるなど女性が働くメリットも非常に多いのです。

しかし、当然女性がエンジニアとして働くうえでのデメリットもいくつか存在します。

キャリアチェンジをするのなら、メリットだけでなくデメリットも十分に理解したうえで慎重に考えることをおすすめします。

女性エンジニアとしてキャリアを積むうえでのデメリットを早速3つ紹介しましょう。

残業などが多い

先ほども述べたように、多くの企業で長時間労働になる可能性が高いのはデメリットの一つです。

エンジニア職はシステムをただ作るだけではなく、作成後の運用やメンテナンスも任されます。

そのため、ミスや不具合などがあった場合、企業の業務が円滑に回るために迅速に修正をしなければなりません。

予期せぬ残業が発生するケースは珍しくはないのです。

また、ベンチャー企業のWebエンジニアなどでは、自分の役割の垣根を超えてさまざまな仕事を任される可能性が高いため、莫大な量の業務を抱える傾向があります。

そのため、エンジニアを目指すのであれば納期の間近やトラブルの対応の際は、時間外労働時間が他職種よりも長くなることを覚悟しておく必要があります。

女性の同僚が少ない

女性の同僚が比較的少ないことも、同職の女性同士で交流を図りたいという方はデメリットに感じるかもしれません。

エンジニア職で務める女性の割合は数年前に比較すると他業種と比べれば飛躍的に向上していますが、まだまだ男性の比率が圧倒的に高く、決して多いとは言えないのが現状です。

そのため、女性ならではのライフステージの変化によるワークライフバランスについてや体調の悩みなどを打ち明けられる同僚が職場に少ない可能性があるため、働きづらさを感じるこも十分に考えられます。

また、女性エンジニアが少ないために、目指すべき先輩の姿がなく将来のキャリアプランが描きづらいことも女性エンジニアの進出に歯止めをかけていると言えるのかもしれません。

一から覚えることが多い

スキルの習得に時間と労力を必要とするのもデメリットと言えるでしょう。

エンジニアに未経験からなることは可能ですが、コーディングなどのスキルは一朝一夕で身につくものではありません。

プログラミング言語を習得するためには、スクールに通うか、独学で学ぶ必要があります。

どちらの方法を選ぶにしても、現職の業務をこなしながら勉強するのは学生の時とは比較できないほど大変なことです。

そして、1つの言語だけではなく、数種類の言語が使用可能ではないと一人前とは言えませんし、転職の際にはポートフォリオを作成できる程度のレベルが求められます。

学ぶことが多いために途中で挫折してしまう人が多く、ハードルが高い業種であるために目指すのであれば相応の努力が求められます。

女性でエンジニア転職に向いている人の特徴

エンジニアはメリットと同様に長時間労働などのデメリットもある業種ですが、コーディングを丁寧にしていく細やかさなどの側面を見れば、女性に適性がある職業と言えます。

そして、数万人規模の人材不足が問題として嘆かれているIT業界は、新しいキャリアを始めるのに適した業界です。

しかし、自分に向いているかわからないと躊躇する方も少なくはないでしょう。

エンジニアに適性がある人の条件を3つ紹介しますのでぜひ参考にしてください。

人とのコミュニケーションが好き・得意

人と関わるのが好きな人はエンジニアに適性があります。

技術職というと黙々とデスクで作業をするイメージがあるために、意外に思われるかもしれません。

しかし、SEをはじめ、エンジニア職にはプロジェクトを進めるためのチームを編成する場面が多いため、周囲と円滑に業務を進める能力は必須なのです。

特にベンチャー企業は少数精鋭のチームで業務をこなす必要があるため、より綿密なコミュニケーションが必要になります。

また、社内の人間同士だけではなくクライアントに対しても要望を掴むヒアリング力やプレゼン力などが求められます。

そのため、人とコミュニケーションを取ることが好きである場合や得意な人にエンジニアは向いていると言えるのです。

根気良く続けられる人

何事も粘り強くやり抜く方も、エンジニアに向いています。

エンジニア職の仕事はトライアンドエラーの繰り返しです。

コーディングにはエラーがつきものであるため、そのたびに修正し、改善しながら動作を検証していく過程を繰り返さなければならないのです。

途中で投げたさず、どんなに時間をかけてもプログラムを完成させるという忍耐力がなければ一人前のエンジニアになるのは難しいでしょう。

また、エンジニア職は一つの仕事に対して多くの時間を費やすだけではなく、未経験からの場合、勉強することが多岐にわたるために、スキルを身につけるまでにも時間や労力がかかります。

すべての過程をやり抜く根気強さに自信がある方はぜひチャレンジしてください。

自ら学ぶ主体性の高い人

主体性を持って前向きに学ぶ姿勢がある方も、エンジニアに適性があると言えるでしょう。

エンジニアは一度プログラミング言語を身につければ安泰というわけではありません。

IT業界は急速に変化していくために、求められるスキルや技術も変わっていきます。

そのため、スクールで学んだ知識が実際の業務においてまったく役に立たないというケースも見受けられるのです。

時代に沿ったスキルを提供できるエンジニアでいるためには、常に最新の情報や知識を取り入れておく必要があります。

また、時代をけん引するサービスを作るためには、知識だけではなく好奇心を持ってさまざまなことに取り組み視野を広げる必要があります。

そのために、主体性を持って学ぶ能力は現在エンジニアに求められる大切な要素なのです。

まとめ

「専門的なスキルを身につけたい」とエンジニアの道を選ぶ女性は増えています。

実際に女性エンジニアの転職市場は非常に活発化しており、応募人数も求人数も倍増しているのです。

デジタルシフトの加速が留まることを知らない中、しばらくこの傾向は続くと予想されます。

女性エンジニアのロールモデルがいないなどの問題点もありますが、自ら女性エンジニアとしてのキャリアパスを切り開くチャンスと言えるかもしれません。

論理的思考は男性が得意、というジェンダーバイアスが崩れつつある今こそ、ぜひ女性エンジニアとしてキャリアをスタートさせてください。

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