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・自己分析とは
・ジョハリの窓とは
・ジョハリの窓を活用した自己分析
・自己分析をこれからする人
・ジョハリの窓の自己分析が気になる人
・より良い志望動機、ガクチカを仕上げたい人
はじめに
自己分析をする際に、自分を客観視することは必要不可欠ですが、そうは言っても自分自身を俯瞰して見るということは簡単なことではありません。
自分自身のことは自分が一番よく理解していると思われがちですが、実は自分自身のことだからこそ盲点があったり、自分では気付いていない特性や特徴が隠れていたりするのです。
ジョハリの窓を用いることで、「自分から見た自分」と「他人から見た自分」を切り離し、2つの軸をもとに4つの窓を用いて主観と客観との両方向から自己分析することができ、自己理解を深めることができます。
【ジョハリの窓で自己分析】そもそも自己分析とは?
就職活動において、自己分析は避けて通れない道です。
企業は、あなたのスキルや経験だけでなく、人柄や価値観も見極めようとしています。
自己分析とは、自分自身を深く理解するための活動です。
「自分の強みや弱みは何だろう?」 「どんなことに興味や関心があるんだろう?」 「どんな価値観を大切にしているんだろう?」 「どんな人と働くのが楽しいんだろう?」といった疑問に、じっくり向き合い、自分自身を知ることを目指します。
自己分析をしっかり行うことで、「自分に合った企業を見つける」「説得力のある自己PRや志望動機を作成する」「面接で自信を持って受け答えする」ことができるようになり、就職活動の成功に繋がります。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓とは?
ジョハリの窓を活用することで、自己理解を深め、コミュニケーション能力を高め、人間関係を円滑にすることができます。
就職活動においては、自己PRや面接対策などにも役立ちます。
ジョハリの窓とはどういうものなのか、まず理解を深めましょう。
ジョハリの窓の概要
ジョハリの窓(Johari Window)とは、自分自身と他者から見た自分のギャップを分析するためのコミュニケーションモデルです。
1955年にアメリカの心理学者、ジョセフ・ルフトとハリントン・インガムによって考案されました。
自己分析というと、自分自身だけで行うものと思いがちですが、ジョハリの窓を使うことで、他者の視点を取り入れ、より多角的に自分自身を理解することができます。
ジョハリの窓は、他者と自分の関係から自己分析、自己への気づきを促し、人間関係やコミュニケーションの円滑な進め方を模索するために作られました。
ジョハリの窓は、2×2の4つの窓で構成されています。
縦軸は「自分」と「他人」の視点、横軸は「知っている」「知らない」という情報の状態を表しています。
ジョハリの「4つの窓」とは
ジョハリの窓には、「開放の窓」「秘密の窓」「盲点の窓」「未知の窓」の4つの領域があります。
これらの窓には「自分が知っているかどうか」「他者(相手)が知っているかどうか」という2つの軸で特徴づけられ、それぞれの窓の特徴で自己の認識を深掘りしていくことになります。
4つの窓には、以下のような意味があります。
・開放の窓: 自分も他人も知っている領域
・盲点の窓: 他人は知っているが、自分は知らない領域
・秘密の窓: 自分は知っているが、他人は知らない領域
・未知の窓: 自分も他人も知らない領域
自分自身も他人も知っている領域です。
例えば、あなたの性格や趣味、特技など、周囲に公開している情報は、この窓に属します。
コミュニケーションにおいては、この窓が広いほど、相互理解が深まり、スムーズな意思疎通が可能になります。
他人は知っているけれど、自分自身は気づいていない領域です。
例えば、あなたの癖や無意識のうちに出てしまう態度、言葉遣いなどです。
この窓を小さくするためには、周囲の人からフィードバックをもらったり、自分自身を客観的に観察することが重要です。
自分自身は知っているけれど、他人には隠している領域です。
例えば、過去のトラウマやコンプレックス、人に知られたくない秘密などです。
この窓を適切に管理することで、プライバシーを守りながら、良好な人間関係を築くことができます。<
自分自身も他人も知らない領域です。
例えば、潜在的な能力や才能、まだ見ぬ自分自身の可能性などです。
この窓を探求することで、新たな自己発見に繋がり、自己成長を促すことができます。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓を活用するメリット
ジョハリの窓は、自分自身を理解し、対人関係を改善するためのコミュニケーションツールです。
就職活動においても、自己分析や面接対策に役立ちます。
ジョハリの窓を活用することで、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
自分と他人との認識のズレが見つかる
ジョハリの窓は、「自分から見た自分」と「他人から見た自分」を比較することで、自己認識と他者認識のズレを明らかにします。
自分では気づいていない一面を、他人からのフィードバックを通して知ることができます。
例えば、「自分は口下手だ」と思っていても、他人からは「話しやすい」「聞き上手」と評価されるかもしれません。
逆に、「自分は明るい性格だ」と思っていても、他人からは「落ち着いている」「大人しい」と見られているかもしれません。
自分と他人との認識のズレを知ることで、自己理解を深め、コミュニケーションを改善することができます。
就職活動においては、自己PRや面接対策に役立ちます。
新しい自分を見つけ出せる
ジョハリの窓は、自分自身も他人も知らない「未知の窓」を探求することで、新しい自分を見つけ出すことができます。
「未知の窓」には、潜在的な能力や才能、まだ見ぬ自分自身の可能性が秘められています。
この窓を探求することで、新たな自己発見に繋がり、自己成長を促すことができます。
例えば、ジョハリの窓を通して、自分にはリーダーシップがあることに気づき、リーダーシップを活かせる仕事や役割に挑戦する、といったキャリア選択に繋がる可能性があります。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓を活用するデメリット
ジョハリの窓は、自己理解を深めるための有効なツールですが、使い方によってはデメリットが生じる可能性もあります。
メンバーの関係が浅いと誤解しやすい
ジョハリの窓では、他人からのフィードバックを通して自己分析を行います。
しかし、フィードバックをする相手との関係性が浅いと、誤解が生じやすくなる可能性があります。
例えば、まだ知り合って間もない人にフィードバックを求めた場合、表面的な印象だけで判断されてしまい、的外れな評価を受けてしまう可能性があります。
あるいは、相手との関係性によっては、遠慮や忖度によって、本当の意見を言ってもらえない可能性もあります。
ジョハリの窓を活用する際は、信頼関係があり、あなたをよく理解してくれている人にフィードバックを求めるようにしましょう。
ネガティブな評価に負の感情がループする
他人からのフィードバックには、ネガティブな評価が含まれることもあります。
ネガティブな評価を受けると、落ち込んだり、自信を失ったりしてしまう人もいるでしょう。
ジョハリの窓を活用する際は、ネガティブな評価を受ける可能性があることを理解しておくことが重要です。
しかし、ネガティブな評価は、決して悪いものではありません。
むしろ、自分自身を見つめ直し、成長するための貴重なヒントになります。
ネガティブな評価を受け止める際は、感情的にならずに、冷静に受け止めましょう。
そして、「なぜそのような評価を受けたのか」「どのように改善すれば良いのか」を具体的に考え、行動することで、自己成長に繋げることができます。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓の基本のやり方
ジョハリの窓は、自分自身を深く理解し、他者とのコミュニケーションを円滑にするための有効なツールです。
就職活動においても、自己PRや面接対策に役立ちます。
ここでは、ジョハリの窓を使った自己分析の基本的なやり方について解説します。
複数人集めて紙を用意する
ジョハリの窓は、自分自身と他者からの評価を比較することで、自己認識と他者認識のズレを明らかにするものです。
そのため、自分一人で行うのではなく、複数人に協力してもらいましょう。
友人や家族、職場の同僚など、信頼できる人にお願いするのがおすすめです。
人数は、3~5人程度が目安です。
多すぎると意見がまとまりにくくなる可能性があります。
紙は、A4サイズのコピー用紙やノートなど、ある程度の大きさのものがあると便利です。
また、ペンや色鉛筆なども用意しておきましょう。
「自分」に該当する項目を書き出す
用意した紙に、4つの窓を描きます。
そして、19項目の中から自分の性格に当てはまるものをすべて書き出します。
19項目
・発想力がある
・段取り力がある
・表現力がある
・話し上手
・聞き上手
・親切
・リーダーシップがある
・空気が読める
・向上心がある
・行動力がある
・情報通
・根性がある
・責任感がある
・プライドが高い
・自信家
・頑固
・真面目
・慎重
この時、他人の評価は気にせずに、自分自身で素直に判断することが大切です。
「他者」に該当する項目を書き出す
次に、協力者に、同じ19項目の中からあなたの性格に当てはまるものを選んでもらい、書き出してもらいます。
協力者には、事前にジョハリの窓の目的や質問内容を説明しておきましょう。
また、率直な意見を言ってもらうようにお願いすることも大切です。
「4つの窓」に分類する
自分と他者が書き出した項目を、4つの窓に分類します。
開放の窓に分類された数が多いと、自分の能力や性格を他人にしっかりと伝えられている、つまり自己開示ができている傾向が強いと言えます。
反対に、個々の数が少ない場合は、自己開示ができていない傾向が強いでしょう。
盲点の窓に分類された数が多いと、自分の性格や能力を把握できていない、自分についてよく理解できていないという傾向が強いと言えます。
自己理解が低いと自分のスキルを充分に活かすことができなかったり、知らぬうちに誰かを傷つけてしまったりすることがあるため注意が必要です。
秘密の窓の場合は、自己開示できないのではなく、意図的にしていないということもあります。
意図的にしていないのであれば問題はないですが、もし意図的でない場合は自分の個性を表現できていない可能性が高いです。
つまり、未知の窓に分類された項目については、これから伸ばすことができる能力ということになります。
そのため、未知の窓に分類された項目についてはどうしたら自分にも身につけることができるのかを考え新たな能力を開発していきましょう。
分類ができたら、それぞれの窓に項目を書き込みましょう。
フィードバックする
項目の分類を行ったら、その紙を基にフィードバックを行いましょう。
まずは自分でチェックし、自分と他人との認識のずれを確認し、個人での考察が終わったら、次は参加者で結果を見せ合い、ディスカッションを行いましょう。
一人で考察しているとどうしても主観的になり考えが固まってしまうことがあるため、多くの人と意見交換をし合い、客観的な視点からも自分を理解することが大切です。
ディスカッションをする際は「なぜ自分はこのように思われるのか」を深堀していくと、より自分について客観的に知ることができるでしょう。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓を一人でやる方法
ジョハリの窓は、本来、複数人で実施することで効果を発揮する分析手法ですが、友人や同僚に協力してもらうのは難しいと感じる人もいるかもしれません。
時間や場所の都合がつかない、周りの人に気を使ってしまう、そもそも頼める人がいない…など、理由は様々です。
しかし、諦める必要はありません。
近年では、一人で ジョハリの窓を活用できる自己分析ツールが登場しています。
インターネット上で、ジョハリの窓を一人で行える自己分析診断テストを提供しているサイトがあります。
これらのツールでは、質問に答えるだけで、自動的に4つの窓に分類され、分析結果を表示してくれます。
自分の性格や特徴についての質問に答えるだけでなく、「他人からどのように見られていると思うか」という質問にも答えることで、他者の視点をシミュレーションすることができます。
一人で行うジョハリの窓には、以下のようなメリットがあります。
「時間や場所を選ばない」「周囲の人に気兼ねなく分析できる」「客観的な視点を得やすい」「分析結果が数値やグラフで表示されるため、分かりやすい」といったメリットがあります。
もちろん、複数人で行うジョハリの窓には、他人から直接フィードバックをもらえるというメリットがあります。
可能であれば、両方の方法を試してみるのも良いでしょう。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓を自己分析する際の注意点
ジョハリの窓は、自己分析を深めるための有効なツールですが、使い方によっては注意が必要な場合もあります。
以下の注意点に目を通して、ジョハリの窓で自己分析をしましょう。
メンバーによって結果が異なる
ジョハリの窓は、他人からのフィードバックを通して自己分析を行うため、フィードバックをしてくれるメンバーによって結果が異なる可能性があります。
親しい友人や家族は、あなたに良い印象を与えようとして、良い面ばかりを評価してしまうかもしれません。
逆に、あまり親しくない人は、表面的な印象だけで判断してしまい、的外れな評価をしてしまう可能性があります。
ジョハリの窓を活用する際は、できるだけ多様なメンバーからフィードバックを集めるようにしましょう。
年齢や性別、職業、立場などが異なる人に意見を聞くことで、偏りのない客観的な評価を得ることができます。
結果を重く受け止めすぎない
ジョハリの窓の結果は、あくまで参考程度に捉えましょう。
結果に一喜一憂したり、重く受け止めすぎたりする必要はありません。
特に、盲点の窓にネガティブな評価が多かった場合は、ショックを受けるかもしれません。
しかし、ネガティブな評価は、決して悪いものではありません。
むしろ、自分自身を見つめ直し、成長するための貴重なヒントになります。
ジョハリの窓の結果を分析する際は、感情的にならずに、冷静に受け止めましょう。
そして、「なぜそのような評価を受けたのか」「どのように改善すれば良いのか」を具体的に考え、行動することで、自己成長に繋げることができます。
【ジョハリの窓で自己分析】ジョハリの窓の活用例
ジョハリの窓は、自己理解を深め、対人関係を改善するためのコミュニケーションツールとして、様々な場面で活用することができます。
ここでは、ジョハリの窓の活用例を2つ紹介します。
フィードバックによる自己成長
ジョハリの窓は、他人からのフィードバックを通して、自分自身では気づかなかった一面を明らかにすることができます。
特に、盲点の窓には、他人からは見えているけれど、自分自身は気づいていない弱点や改善点が隠されています。
この盲点の窓を小さくするためには、周囲の人からフィードバックをもらうことが重要です。
フィードバックをもらうことで、自分の行動や言動が他人にどのように映っているのか、客観的に知ることができます。
そして、ネガティブなフィードバックだったとしても、素直に受け止め、改善に努めることで、自己成長に繋がるでしょう。
コミュニケーションの改善
ジョハリの窓は、コミュニケーションを改善するためにも役立ちます。
4つの窓のバランスを意識することで、よりスムーズなコミュニケーションを取ることができます。
例えば、開放の窓が広すぎる場合は、相手に対して警戒心がなさすぎる可能性があります。
秘密の窓が広すぎる場合は、相手との距離を縮めるのが苦手な可能性があります。
ジョハリの窓を活用し、自分自身のコミュニケーションの特徴を理解することで、相手に合わせたコミュニケーションを取れるようになります。
就職活動においては、面接官とのコミュニケーションを円滑に進めるためにも、ジョハリの窓を活用することができます。
【ジョハリの窓で自己分析】就活エージェントを利用する
就職活動を進めていく中で、自己PRや志望動機の書き方、企業選び、面接対策など、悩みが尽きないものです。
また、どの企業が自分に合っているか、何を基準に選ぶべきか迷うことも多いでしょう。
そんな時は、就活エージェントに相談するのがおすすめです。
エージェントは、就活のプロとして豊富な知識や経験を活かして、適切なアドバイスを提供してくれます。
就活に関して総合的にアドバイスをしてくれるだけでなく、就活に関する不安や疑問を話すことにより解決することができます。
それに加えて、履歴書やエントリーシートの添削、面接練習、企業の紹介など、個別にカスタマイズされたサポートが受けられます。
まとめ
ビジネスにおいて、社会において、より自分らしく人生を歩んでいくためには、常に積極的に自己開発をしながら成長していく必要があります。
そのためには、まずは自分自身を知ることが何よりも重要です。
ジョハリの窓を活用することで、さまざまな視点から自分を見つめ直すことができ、より深く自己を認識し、自己分析を行うことができます。
自分と他者との認識の違いを理解することで、他者とのコミュニケーションも円滑になります。
ジョハリの窓を活用して、積極的に自己開発を進めることで、開放の窓の領域がより拡大し、人生がより豊かに成長できるものになっていくことでしょう。