- 「長所」と「強み」の違いについて
- 面接官が長所と短所を聞く理由
- 長所と短所を答える際の注意点
- 長所と強みの違いを知りたい人
- 面接官が長所と短所を聞く理由を知りたい人
- 長所と短所を答える際の注意点を知りたい人
企業の面接では就活生の長所や短所について聞かれることが多く、しっかりと答えられればあなたの個性や魅力のアピールにつながります。
「長所と短所は紙一重」とよく言われますが、面接における短所・長所はどのように答えたら良いのでしょうか。
この記事では、長所と強みの違いや長所と短所を聞かれる理由、それぞれの具体的な例などについて解説しています。
これから面接対策をする方は、ぜひ読んで参考にしてみてください。
目次[目次を全て表示する]
【面接での長所と短所】「長所」と「強み」の違いとは?
面接では、長所の他に自己PRなどの形で強みを聞かれる場合があります。
「長所」と「強み」はどちらもあなたの「良いところ」であるという側面を持つため、両者の区別はつきにくいかもしれません。
しかし、長所と強みは決して同じものではありません。
そのため、これらは企業側からの聞かれ方や根拠として用いるエピソードの選び方、そして性質が異なります。
一方で、どちらもその性質が企業に対してどのようなメリットをもたらすのかを聞かれているという点は共通です。
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
長所
「長所」とは、人柄や性格といった個人がもともと持っている性質についての良いところです。
後天的に培われることもありますが、多くの場合は過去の経験の中で良さに「気付く」という形で表出します。
長所は人柄に関わるポイントであるため、企業側が「この人と一緒に働きたいか」「現場がうまく回っていきそうか」を判断する材料になるでしょう。
そのため、人との関わり方や仕事へのモチベーションの向上に役立ちそうな性質、具体的なエピソードを選ぶのがおすすめです。
強み
「強み」とは、仕事やアルバイトといった色々な経験を通じて、身につけたり磨いたりしたスキルです。
長所と比較して後天的に身につく場合が多く、仕事の進め方を有利にできるものが好まれます。
面接では直接「あなたの強みは何ですか」と聞かれるケースは少なく、多くの場合は自己PRなどで間接的に聞かれるものです。
「このような経験で培った」「このような状況で発揮した」など、そのスキルを身につけた経験や追い詰められて発揮した状況などを紹介すると、説得力を持たせられます。
【面接での長所と短所】面接官が長所と短所を聞く理由
続いて、面接官がなぜ就活生の長所や短所を知りたがるのかについて見ていきましょう。
多くの面接では、面接官は就活生の人柄や性質に多大なる関心を寄せます。
これは、面接官が個人的に就活生に興味があるからではなく、採用する人材の人柄が企業の利益に関わるためです。
現場や企業全体にプラスの影響を与えられる人材であれば、大きなコストをかけて採用する価値がありますし、そうでなければコストに見合った利益が得られない可能性があります。
さらに詳しく見ていきましょう。
人柄を知りたい
面接では、企業利益の観点から就活生の人柄がジャッジされます。
面接官は企業に入社する人材を見極めるために、あなたがどのような人物であるのかを具体的に知りたいのです。
就活生がどのような人でどのような性格なのかを理解することで、企業に入社後、どういった活躍が見込まれるのかを把握できます。
そのためには、長所と短所という隣り合わせで正反対の性質から考慮するのが効率が良いのです。
長所と短所を鑑みて、企業への利益が大きいと判断されればそのまま採用される可能性がありますし、どうしても短所が目立ち、改善の見込みがないという場合は見送られるでしょう。
現場で既に働いている方との相性もあるため、実際にはさまざまな要因から人柄をチェックされます。
企業にマッチしているかを知りたい
面接では、就活生の性質が企業にマッチしているかもチェックされています。
企業によって「求める人材像」をあらかじめ公開しているのは、業界や企業ごとに求められる人材が異なるためです。
きちんと企業研究をしていれば、その求める人材像に触れる機会があり、自分がそれに当てはまるかも分かった上でその企業に応募するでしょう。
面接ではその確認も兼ねて、就活生の性質が企業が求めている人材像にマッチしているかを確認していくために長所や短所を聞いていきます。
企業ごとに求められる人物像にマッチする長所をアピールすることで、企業側に良い印象を与えることが可能です。
短所についても、改善の意欲を見せれば、マイナス面を打ち消せる可能性があります。
逆にそれらがしっかり企業の提示した条件にマッチしていない場合は、そもそも企業研究ができていない、志望度が低いと見なされる場合が多いです。
【面接での長所と短所】長所と短所の答え方の構成
続いて、面接で長所や短所を答える際の構成について見ていきましょう。
面接での受け答えでは、まず結論から話すことが大切です。
そして、結論を裏付けるエピソードを盛り込み、今後の仕事で活かす方法を伝えます。
順番を考えて話を組み立てないと、どこに何の情報があるのか分かりにくくなってしまうため注意が必要です。
社会では、まず結論が分かるように話すことを求められるため、場合によっては社会的な常識がないと見なされてしまいます。
それぞれのパートについて、詳しく見ていきましょう。
結論から話す
面接で長所や短所を答える際は、まず結論から話し始めましょう。
結論から答えれば、面接官に話を正確に伝えられます。
そして、聞かれたことに正確に答えられれば、良い印象を面接官に与えることができるでしょう。
結論を伝える際は、「自分の長所はコミュニケーション能力があるところです」「私の短所はマイペースなところです」といったように、簡潔にまとめると伝わりやすくなります。
はじめから色々な要素を付け足して話し始めてしまうと、「結局この人は何が言いたいんだろう」と思われる可能性が高まるため注意が必要です。
また、分かりにくい話し方をする人は、それだけで落とされてしまう可能性があります。
結論を裏付けるエピソードを伝える
続いて、結論を裏付けるエピソードを話す必要があります。
就活の回答におけるエピソードとは、要するに結論の根拠です。
挙げた長所や短所には、こういった根拠があるという情報を伝えることで、面接官にどのような人物なのかを正確に伝えることができます。
具体的にその長所や短所が現れた場面を説明できるため、入社後どのような場面でその性質が反映されるかをイメージしてもらいやすいです。
一方で、選んだエピソードがあまりその長所や短所の発現と噛み合っておらず、根拠として不十分だと面接官を納得させられません。
さらに、エピソードは分かりやすさを重視するため、ひとつに絞る必要があります。
今後に活かす方法を伝える
最後に、今後の展望や入社後その長所をどう活かすか、短所をどう改善するかについて述べましょう。
エピソードを通じて結論を補強したあとは、今後どのようにその性質を業務に反映していくのかを伝えることが重要です。
企業側は、単純に就活生の性格を知りたいのではなく、その性格や就活生自体が自社にどのような影響を与えるのかについて関心を寄せています。
そのため、長所と短所はこれ、という部分だけ伝えても、面接官は入社後に活躍する姿を想像できません。
今後に活かす方法や改善する方法などを伝えれば、自分が企業に対してどのように貢献していくのかを具体的に伝えることができるでしょう。
【面接での長所と短所】面接で質問に答える際の注意点
続いて、面接で長所や短所について話す際の注意点について見ていきましょう。
面接官の質問に答える際は、回答に一貫性を持たせること、ゆっくり話すこと、暗記感を出さないことが大切です。
面接は自分の人生を左右するイベントであり、普段の生活で体験することではないため、緊張してしまうこと自体は仕方がありませんが、その緊張を表に出してしまうのは望ましくはありません。
堂々と、説得力を持たせて話せるように回答を用意し、練習しておくと良いでしょう。
一貫性を持たせる
面接で長所や短所について答える際の注意点は、回答に一貫性を持たせることです。
長所や短所に限らず、面接では一貫性のある答えを返していくことが重要になっていきます。
面接で一貫性のない回答をしてしまうと、面接官側は就活生が本当のことを正直に答えているのか判断できません。
「私の長所はスケジュール管理が得意なことです」と言ったのに、あとから「私の短所は遅刻癖があることです」と言われたらどっちが本当のことなのだろう、と思ってしまうでしょう。
その結果、面接官からの信頼がなくなってしまいます。
一度信頼を失ってしまうと、そこから面接官に良い印象を与えるのは難しいです。
そのため、面接での回答は全体的に一貫性を持たせ、説得力と信頼性を保てるよう心がけましょう。
ゆっくり話す
面接では、なるべくゆっくり話すように気をつけましょう。
人は緊張すると早口になる傾向があり、ゆっくり話すことで面接官に落ち着いた印象を与えられる可能性が高いです。
早口で話してしまうと聞き取りにくくなるため、面接官に話を正確に伝えることが難しくなります。
また、大事な場面でそわそわしてしまうと、落ち着きのない印象を与えてしまう可能性も高いです。
ビジネスの世界では、緊張してしまう状況でも落ち着いてどっしり構えていることが求められる場面が多く、あまりに緊張が表に出すぎてしまうのは好ましくありません。
急にゆっくり話すのは難しいため、なるべく本番前に面接の状況を再現して話す練習を実施し、話すスピードを調節するようにしましょう。
暗記感を出さない
面接で回答する際は、なるべく暗記感が出ないよう抑揚をつけることが大切です。
回答する内容を事前に準備しておくことは大切ですが、準備した内容を文章として暗記すると棒読みになってしまいます。
暗記していることを感じさせる読み方で伝えてしまうと、用意された原稿を読んでいるだけの状態に感じられ、本人の意思のこもった言葉として受け取られず、面接官に良い印象を与えるのは難しいです。
面接ではなるべく面接官に良い印象を与える必要があるため、回答を丸暗記するのは控えた方が無難でしょう。
事前に用意した回答の要所をもとにその場で文章を組み立てて、抑揚をつけて棒読みにならないよう話す訓練をしておく必要があります。
加えて、焦って関係のないことや、重複する内容を口走らないようにも気をつけましょう。
【面接での長所と短所】短所を答える時の注意点
続いて、短所について回答する際の注意点について見ていきましょう。
なるべく自分の悪いところは知られたくないものですが、面接で短所について聞かれた場合は答えないわけにはいきません。
短所を聞かれた際は、短所はないと答えないこと、長所としても使える表現を使うこと、企業側があまりにも敬遠する短所は伝えないことが大切です。
長所と短所は紙一重であり、どういった人間にも良い点と悪い点は存在します。
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
短所はないと答えない
短所について聞かれた際、自分を良く見せようとするあまり「短所はない」と答えるのは望ましくありません。
長所に関しても同様ですが、企業は短所は何かを聞くことで、自己分析ができているかを確認しています。
どのような人間であっても長所や短所は存在し、短所のない完全無欠の人間は存在しません。
「短所がない」と答えることは、自己分析をしていない、または自分の良くない面から目を背けているのだと企業側にとらえられてしまいます。
自己分析が不十分ということは、就活生が「御社と相性が良いと考えています」と主張しても、それが間違っている可能性が高いということです。
自分の良くない面から目を背けていると感じられると、今後改善の見込みがないどころか、かえって悪化する懸念を抱かせます。
そのため、きちんと自分の短所について正直に答える必要があるのです。
長所としても使える表現を使う
短所について答える際は、長所として言い換えられる表現を使うようにしましょう。
長所と短所は表裏一体であり、お互いを言い換えることが可能です。
短所はネガティブな性質のことではあるものの、面接ではネガティブな印象で終わらないようにする必要があります。
「せっかち」は「積極性や行動力がある」、「頑固」は「自分なりの考えがある」、「優柔不断」は「熟慮して行動できる」など、ポジティブな言い換え表現を使って面接官に良い印象を与えていくことが大事です。
また、短所についてはどのように改善していくつもりか、今どのような取り組みを行っているかも合わせて伝えるとポジティブな印象を持たせられます。
短所をそのまま伝えてしまうと、「改善するつもりがないのか」と思われてしまうため気をつけましょう。
企業側が敬遠する短所は伝えない
短所を伝える際は、企業としてあまりに敬遠するような性質は選ばないようにしましょう。
企業が短所について聞くのは、自社にどれだけマイナスの影響がありそうかをチェックするためです。
そのため、あまりにも事業の支障になりそうな短所を持った人物を採用することはありません。
「責任感がない」「興味のないことに集中できない」など、社会人として働くのに致命的な短所を持った人を企業は敬遠します。
したがって、面接での回答を準備する際は、企業がどのような人物を求めているのかに合わせて、企業が手がける事業に向いていない人物がどのような存在なのかを理解していく必要があるでしょう。
社会人として、そしてその企業個別の社員として敬遠されるのがどのような性質なのか、リサーチする必要があります。
【面接での長所と短所】長所一覧
続いて、面接での回答に使える長所と、その長所を聞いた際の企業側の印象について見ていきましょう。
企業の面接官は長所について聞いた時、言葉通りに受け取るだけではなく、その長所がどのように業務に反映されるのかもイメージします。
例えば、就活生が「自分には行動力がある」と主張する時、企業はその人を「新しいことに挑戦できる人材」として評価するのです。
企業側にどう思われるのかを知っていれば、どのような印象を与えたいかによって自分の長所を選び分けられ、より具体的で説得力のある回答が可能になるでしょう。
長所とその長所が企業側に与える印象をまとめましたので、参考にしてください。
・行動力がある→新しいことに挑戦できる人
・柔軟性がある→状況に応じて臨機応変に対応できる人
・協調性がある→チーム業務で活躍することができる人
・社交的である→円滑なコミュニケーションを取れる人
・論理的思考力がある→分析力を活かした課題解決ができる人
・責任感がある→正確な業務を行えるよう努力できる人
・継続力がある→困難な課題の解決ができる人
【面接での長所と短所】長所の例文
ここからは、長所について回答する際の例文を7つご紹介します。
長所について回答する際は、長くなりすぎても短すぎても望ましくありません。
文量としては250文字程度で簡潔に、その上でしっかりエピソードを盛り込んで回答するようにしましょう。
自分の良いところをアピールしようとするあまり嘘のエピソードを使うと、その後の深掘りなどでバレる可能性が高いです。
嘘がバレると他の回答もすべて信用を失ってしまうため、正直に回答するようにしましょう。
行動力がある
この長所は、学生時代のボランティア活動で発揮されました。
学生時代はボランティアサークルに所属しており、定期的な施設訪問やゴミ拾いの他に緊急時の災害支援などにも携わっていました。
施設訪問やゴミ拾いなどではほとんどやるべきことが決まっていますが、災害支援の現場ではある程度自力でやるべきことを見つけ出す必要があります。
私は持ち前の行動力を活かして現場の状況を見て回り、自分にできることがあれば積極的に行動を起こしました。
御社への入社後も、この行動力を活かして自分にできる仕事を見つけ、積極的に関わっていきたいと考えております。
柔軟性がある
この長所を発揮したのは、学生時代のアルバイトでの経験です。
学生時代、私は観光地の飲食店でアルバイトをしていました。
観光地であるため日本人の方だけでなく、海外の方もお客様として来店してくださり、言語面で意思の疎通が難しいことがありました。
その店舗には外国語のメニューがなかったため、どのような材料が使われているのか外国語で聞かれることが多く、私はスマートフォンの翻訳アプリを活用して、お客様に正確な情報を伝えられるよう努めていました。
御社への入社後も、柔軟性を活かして問題への解決方法を見つけ、業務に適用していきたいと考えております。
協調性がある
この長所は、学生時代の実習で発揮されました。
学生時代、私は資格取得のためのグループ研修に参加し、グループでの展示を企画して実施した経験があります。
グループ内では、展示のテーマを決める際に2つの派閥に分かれてしまい、意見がまとまらなくなってしまいました。
そこで、私は両方のグループの意見を聞き、両者がどのような願いでその展示を行いたいと考えているのかを聞き取り、折衷案を提案して納得してもらうことができました。
この長所を活かし、御社への入社後もまず相手の話を聞いて、希望に寄り添いながら業務を進めていきたいと考えております。
社交的である
この長所は、学生時代の海外旅行で発揮しました。
学生時代の夏休み、私は一人で海外旅行に出かけ、現地の方に道やおすすめのスポットを聞きながら、1週間ほどその国を見て回りました。
知らない相手にも臆することなく話しかけ、目的地までの道のりやおすすめの飲食店、見ておくと良い場所などを教えてもらい、時には連絡先を教えてもらいながら旅を続けました。
この長所を活かして、御社への入社後もさまざまな相手に自分から話しかけてコミュニケーションを取っていきたいと考えております。
論理的思考力がある
この長所は、学生時代のゼミでの研究に役立ちました。
ゼミでの研究で実験を行っていた際、多くの人が利用する機械が頻繁に動かなくなってしまっていました。
その時私は原因が何なのかを突き止めるため、直近でどのように機械を使用したかを整理し、電源に問題はないか、動作を阻害するような要因はないかなどを一つひとつチェックしていきました。
結果として、装置の稼働時間が長かったため負荷がかかりすぎてしまい、動作がストップしていたことを突き止めました。
御社への入社後も、この長所を活かしてトラブルの因果関係を明らかにしていきたいと考えております。
責任感がある
学生時代、学校行事の実行委員会の一員としてさまざまなサークルとの交渉役を担っており、パンフレットに載せる文面を期日までに提出してもらえるようお願いしたことがあります。
多くのサークルは普段の活動で忙しいこともあり、期日が近付いてもなかなか提出してもらえない状況が続いていました。
しかし、お願いしたからには期日までに提出してもらえるよう働きかけるのが自分の役目だと考え、粘り強く声かけを続けて、しっかりすべてのサークルに提出してもらうことができたのです。
御社への入社後もこの長所を活かして、自分の役目を最後までやり通したいと考えております。
継続力がある
この長所は、資格取得の勉強の際に発揮しました。
大学3年生のはじめまでに資格を取得しようと考え、大学1年生の半ば頃から勉強を始めました。
そこから1年半ほど、毎日2時間は資格試験の勉強を行う時間を設け、移動時間や授業の休み時間などのスキマ時間も活用して勉強を進めました。
それにより、目標としていた大学3年生のはじめの頃に無事資格試験に合格でき、資格を取得できたのです。
この長所を活かし、御社への入社後は初めてのことにも積極的に挑戦し、習得できるようコツコツ努力を継続したいと考えております。
【面接での長所と短所】短所一覧
続いて、面接で提示してもマイナスな印象で終わりにくい短所について見ていきましょう。
短所について述べる際は、その短所に対して自分が取っている改善方法も合わせて述べるとポジティブな印象になります。
例えば、「せっかちなところ」が短所だと思っているのであれば、「余裕を持って生活を送るよう意識している」と締めくくれば、面接官側も「改善しようとしているんだな」と思えるでしょう。
他にも、頑固なところを直したいと思っているのであれば、多くの視点を持って自分の考えが絶対だと思い込まないようにしている、などの改善方法があります。
よくある短所と、セットで伝えておきたい改善方法についてまとめましたので、参考にしてみてください。
・せっかち→余裕を持って生活を送る
・頑固→多くの視点を持つ
・優柔不断→時間を決めてから行動する
・緊張しやすい→事前準備を徹底してから行動する
・心配性→計画を立ててから行動する
・負けず嫌い→高い目標を設定してその目標に向かって動く
・マイペース→いざという時に周りに流されずに決断する
【面接での長所と短所】短所の例文
ここからは、面接で短所について聞かれた際の回答例文を7つご紹介します。
短所について答える際は、その短所について自覚していることをアピールするだけでなく、自分なりにどう改善しようとしているのか、具体的な取り組みを挙げる必要があるでしょう。
直そうと思っていることだけ述べても、具体的な対策方法がなければ、口だけだと思われてしまいます。
そのため、どのような短所なのか、どういった時に出てしまったのか、そこからどう改善に取り組んでいるか、入社後はどうしたいかについて述べるようにしましょう。
せっかち
学生時代、友人との会話で相手の話を遮って意見を述べようとしてしまうなど、ゆっくり結論が出るのを待っていられない欠点がありました。
途中でこれは良くないと思い直し、友人や知人の話を聞く時は落ち着いて、相手が話し終わるのを待って、相手の意見を咀嚼してから自分の考えを話すよう心がけました。
その結果、現在ではある程度落ち着いて会話ができるようになり、会話以外のところでもまずはしっかり情報を集めてみようと思えるようになりました。
御社への入社後は、落ち着いて行動できるよう努めつつ、必要な場面では瞬発力として応用するなどしていきたいと考えております。
頑固
学生時代、個人競技の部活動に所属していたのですが、周りからプレーについてアドバイスを受けつつも、自分がこのやり方が良いと考えていたものをなかなか改善できていませんでした。
結局その状況では成績が伸び悩んでしまい、頑固なところから直そうと考え、アドバイスされたことはまず一旦取り入れてみるようにしました。
アドバイスの中に、たしかにこれは改善点として正しいと感じられるものもあり、前よりも素直に人の話を聞けるようになったと感じています。
御社に入社したあとも、自分の考えに固執するのではなく、さまざまな方のアドバイスを参考にしていきたいと考えております。
優柔不断
ひとつの物事に取り掛かる前にさまざまな情報を集めるあまり、決断が遅くなってしまう欠点があり、大事なタイミングを逃す経験が何度もありました。
そこで、決断するまでにタイムリミットを決め、そのタイミングで情報収集を打ち切ってしっかり結論を決めることを心がけました。
最初はそれでもなかなか決められなかったのですが、意識して繰り返すほどに、決断までの時間が短くなっていると感じています。
御社への入社後も、入念な情報収集能力は活かしつつ、重要な決断のタイミングを逃さないよう意識していきたいと考えております。
緊張しやすい
ゼミでの研究成果の発表の際、緊張で声が震えてしまった上途中で話せなくなってしまい、発表がストップしてしまったことがあります。
現在は社会に出ればプレゼンテーションなど、人前で話す機会が増えると考え、少しでも緊張を緩和できるよう事前に話す練習をじっくり行い、入念に準備を行えるようにしています。
発表の際はゆっくり話すよう心がけ、緊張しながらも相手に話の内容が伝わるよう努めています。
御社への入社後は、場数を踏んで人前で話すことに慣れつつ、失敗を恐れて緊張しすぎないよう準備をしておきたいと考えております。
心配性
本当に起きるか分からないトラブルを想定するあまり荷物が増えすぎてしまうなど、行動に無駄が多いのではと感じています。
そのため、ひとつの物事に取り掛かる時に想定するトラブルに対し、対処法をある程度絞るなど、行動の無駄や時間の間延びを防ぐための対処を行っています。
その一方で、トラブルへの対処を考えること自体は失敗しないために重要なことだとも考えています。
御社への入社後は、事前にトラブルを防げるよう準備しつつ、それに時間をかけすぎないよう気をつけていきたいと考えております。
負けず嫌い
上を目指すという観点からは重要なことだと考えてはいますが、周りの人よりも良い成績を残したい、勝ちたいと思うあまり、人のことを気にしすぎてしまうきらいがあります。
そのため、現在は周りの人のことを気にするのではなく、自分の過去の成果などをもとに高い目標を設定し、それを乗り越えることで自分に勝てるように努力を続けています。
御社への入社後は、前日の自分の成果、先週の自分の成果など、過去の自分をどんどん越えていけるよう、自分との戦いに負けないよう努めていきたいと考えております。
マイペース
普段自分のペースで作業を進めるあまり、周りの人と合わせるのが難しいと感じることがありました。
マイペースな性質は、グループの輪を乱してしまう場合もあるため、自分の作業に集中しすぎるのではなく、なるべく途中で周りの様子などを確認しながらペースの調整をするようにしています。
現在は、きちんと周りのメンバーとコミュニケーションを取りながらスケジュールをお互いに調整し、プロジェクトに間に合うよう作業を進めています。
御社への入社後も、周りの方との協調性を意識しながら、コミュニケーションを取りつつ業務にあたりたいと考えております。
【面接での長所と短所】長所と短所の見つけ方
続いて、長所と短所を見つける方法について見ていきましょう。
長所や短所など、自分の性質について知るためには、自己分析や他己分析による情報収集が大切です。
なるべく多角的な視点から過去の経験を深掘りしていき、自分の良い点や悪い点がどう発揮したかを考えていきましょう。
また、自力での分析が難しい場合は、診断ツールを用いた探し方もおすすめです。
どのように自己分析や他己分析を進めていったら良いのか、詳しくご紹介していきます。
自己分析をする
長所や短所を見つけ出すためには、入念な自己分析が重要です。
自己分析を行えば、過去の経験を通して、自分の長所や短所を一人称視点から見つけることができます。
マインドマップや自分史、モチベーショングラフを用いて行えば、効率的で効果的な自己分析が可能です。
自己分析の方法はひとつに絞るのではなく、複数の方法を併用するとより多面的に自分のことを深掘りできます。
また、一度の自己分析で終わらせるのではなく、就活のさまざまな区切りの度に行うと、新たな自分の一面や前回からの心境の変化などを比較できるでしょう。
自己分析の内容は、あとから見返せるようにノートなどに書き留めておくと、比べやすくておすすめです。
自分にとって印象的だった過去の経験をピックアップしながら、長所や短所を探しましょう。
他己分析をしてもらう
自己分析の他にも、他己分析による深掘りを行うのがおすすめです。
他己分析では、自己分析とは異なり、友人や家族といった自分以外の第三者視点から自分を分析していきます。
自覚のなかった言動なども見つめ直せるため、自分一人では気が付かないような長所や短所をさまざまな視点から見つけることができるでしょう。
自分との距離が近い親や兄弟、外での顔を知っている友人、あまり自分との関わりが深くない大学の教員やキャリアセンターの職員、就活エージェントなど、なるべくさまざまな距離感の相手に他己分析してもらうとより多面的な深掘りができます。
とくに、短所は自分で自覚しにくい面があるため、他己分析で素直に指摘を受けるようにしましょう。
診断ツールを使う
自己分析や他己分析では、どうしても自分や周りの人の主観が含まれてしまいます。
そこで、より客観的な視点から調べたい場合は、診断ツールを活用するのがおすすめです。
診断ツールを使えば、自己分析が難しい場合でも、長所や短所を見つけることができます。
必要な情報を入力していけば短時間で分析が完了するため、就活中の貴重な時間を無駄にすることなく長所や短所を探せるでしょう。
なるべく時間を有効活用し、客観的な視点から分析を行いたい場合は、診断ツールを活用した自己分析が有効です。
一度診断ツールを利用して、長所や短所とその根拠となるエピソードを探してみましょう。
まとめ
長所や短所は、就活生の人柄を企業に伝え、相性を図るために重要な情報です。
そのため、長所を伝える際はその長所がどのように企業で活かせるのか、短所はどう改善するつもりがあるのかについて説明する必要があります。
長所や短所について面接で答える際は、なるべく暗記していると思われないよう、ゆっくりと話すようにしましょう。
また、短所と長所には一貫性を持たせる必要があります。
自己分析や他己分析で長所や短所を分析し、面接で堂々と回答しましょう。