履歴書の送付状って何書けばいいの?構成や書くべき項目を徹底解説

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はじめに

転職活動を行う際にまず取り掛かるのは提出書類の作成です。

エントリーシートや履歴書、職務経歴書など、必要な書類を作成して郵送します。

しかし、ここで忘れてはいけないのが送付状の同封です。

採用担当者の元には毎日大量の応募書類が送られてくるため、それらの保管や管理にも労力を使います。

また、次から次へと書類に目を通していると、一人ひとりの応募者の印象も薄れがちです。

ですが、送付状というツールには、読み手の労力を軽減することや応募者の意図や気持ちを知ってもらう効果もあるのです。

普段あまり目にすることのない送付状ですが、ここでは送付状が一体どのようなものなのかを詳しく解説していきます。

【履歴書の送付状】送付状とは

送付状とは、郵送される書類や小包に添付される文書です。

ビジネスでは常識であり、転職活動をするうえでも送付状の送付は必須となります。

特に転職活動を行う際には社会経験がある以上、どれだけビジネススキルを身につけているのかも見られますので欠かすことはできません。

さらに、入社後には事務作業の中で取引先や顧客に対して送付状を一筆したためる場合やパソコンで作成する機会も増えるでしょう。

そのため、履歴書に送付状が添付されていると、採用担当者には「できる人」という印象を持たれやすくなります。

挨拶になる

送付状は、時世の挨拶の役割も果たします。

ビジネスではどのような場面でも、話題においていきなり本題から切り込むことはありません。

そうしてしまうとその場が緊張に包まれてしまい、相手先には非常識であると捉えられてしまうことがあります。

そのため、まずは時世の挨拶などを交わしてコミュニケーションを図り、相手やその場の空気を和らげる配慮が必要なのです。

文書においても同様の心遣いは必須であり、送付状がその役目を担います。

具体例を挙げると、卒業式の言葉などのように「桜が満開に咲く季節になりました。」というような季節の話題などですが、ビジネスの場でもこのような時世の挨拶はよく見られます。

転職活動においても、送付状を付けずに履歴書などの必要書類だけを郵送することは、初対面の相手に対しコミュニケーションを持たず、本題だけを切り出す行為と同じになってしまうのです。

送付状はビジネスでは必須の項目であるため、ビジネスマナーを知っているかどうかも確認されていると言えるでしょう。

一番上に入れる

送付状には挨拶の意味があるため、採用担当者にはまずはじめに見てもらう必要があります。

そのため、送付状が一番上に見えるように封筒の中へ入れることが重要です。

その際におすすめなのが、クリアファイルを使うことです。

まずクリップで履歴書と職務経歴書を一つにまとめ、その一番上に送付状を挟みます。

履歴書用紙に合わせたサイズのクリアファイルを用意し、その中に書類をすべて挟んだ状態で封筒に入れます。

そのため、封筒もクリアファイルが入るような大きめのサイズを用意すると良いでしょう。

市販の履歴書用紙には封筒が同封されていることが多いのですが、多くが長方形型のコンパクトな封筒です。

書類を何枚も重ねて折りたたむと封筒がパンパンに膨らんでしまううえ、書類にも折り目がついてしまうため、見栄えも良くありません。

しかし、クリアファイルに入れて郵送すると、開けた時に送付状が真っ先に目に入るうえ、整然としていてスマートな印象も与えます。

また、採用担当者にとっては書類の保管や管理も楽になるため、心遣いが印象に残るでしょう。

要件を明確にする

送付状の役割の一つに、要件の概要を伝えるということがあります。

企業には日々多くの書類が届きますし、それは人事だけでもかなりの量です。

届いた郵便物を開封して逐一内容を確認し、要件ごとに書類を振り分けるのは、なかなかの手間と言えます。

そんな時、内容物の一番上に送付状が添付されていると要件が一目で確認できるため、受取人にとってありがたい心遣いとなるのです。

そのため、送付状には「誰が」「いつ」「何のために送ったのか」という要件を明確に記載する必要があります。

また、中に何を何通同封しているのかの記載があると、受け取る側も郵送されてきた書類がすべて揃っているかが照会しやすくもなります。

このような小さな心遣いが、ビジネスでは人間関係の維持や構築の良い潤滑油となるのです。

【履歴書の送付状】送付状の用紙

送付状用の用紙というものは存在していません。

そのため、履歴書と同サイズの白い紙に書くのが一般的になっています。

規定はないので、100円ショップで売られている白くて丈夫な紙やコピー用紙などでも作成することは可能です。

しかし、転職活動やビジネスの場では、できるだけ便箋などを使うことがおすすめです。

なるべくシンプルで季節を感じるような、品のあるデザインのものが良いでしょう。

時間を割いて、読み手に対するふさわしいものを選ぶことは相手に対する一つの心遣いになりますし、そのような気持ちは必ず伝わります。

便箋は文具店でも手軽に買うことができるので、ぜひ探してみてください。

【履歴書の送付状】送付状の書き方

送付状はビジネスにおいて必須のツールです。

郵送書類の中でも真っ先に目にするもののため、送り主に対する第一印象にもつながります。

当然、きれいに読みやすく作成する必要がありますが、要件が不明瞭である場合や見た目が雑然としてしまうとかえって相手に読む手間を与えてしまうでしょう。

そのため、読み手がスムーズに読めるように書くことが大切になりますが、具体的にどのように作成すれば良いのかわからない方もいるかもしれません。

ここでは、送付状の書き方について、具体的に解説をしていきます。

パソコンか手書きかは履歴書に合わせる

送付状はパソコンで作成しても手書きで作成してもどちらでも構いませんが、一般的には履歴書に合わせるのが無難です。

最近ですと、履歴書をパソコンで作る人もおり、そうすることによって自身のパソコンスキルを採用担当者にアピールできるメリットもあります。

その際には送付状も履歴書に合わせてパソコンで作成すると良いでしょう。

履歴書を手書きで書く人は、送付状も履歴書に合わせ手書きで書くのが無難です。

用紙は前述のように、季節を感じるシンプルで上品な便箋を使うと好印象になります。

さらに、もう一歩他者と差をつけるのであれば、文字は万年筆で書くと良いでしょう。

万年筆はペン先が手に馴染むため、ボールペンよりも字がきれいに書けます。

また、昔から公式文書や重要書類のサインに使われてきた経緯があるため、万年筆で書くことにより、読み手に対する敬意を表すと同時にビジネスマナーもアピールすることができます。

特に経営者や会社役員、年配社員には今でもこのような文化を実践している人も少なくないため、好印象を持たれるでしょう。

万年筆は手頃なものだと数百円で買うことができますので、文具店で探してみるのがおすすめです。

「です」「ます」調で書く

送付状は郵送書類や送り主の第一印象につながる書類です。

転職活動においては特に、相手企業へとお願いする挨拶にもなるため、ここはしっかりと敬語で丁寧に書きます。

悪い例を挙げると、「同封しているのは履歴書と職務経歴書。」など、文末が体言止めで終わるのはNGです。

語尾は必ず「です」「ます」調で書きましょう。

また、繰り返し何度も同じ語尾が続いてしまうと稚拙な印象を与えてしまうため、語尾が不必要に重複していないかのチェックも必要です。

その際には二重敬語になっていないかなども合わせて注意すると良いでしょう。

送付状の文章を書く際には、美しく文字を書くことが大切です。

あまりにも読みにくい文字ですと採用担当者に読む手間を与えてしまうため注意しましょう。

余白を設ける

送付状の主な役割は、相手先に挨拶をすることと、要件の概要を簡潔に伝えることです。

しかし、読みにくい送付状を作成してしまうと、これらの役割を果たすことができなくなります。

最悪の場合には、送付状はおろか同封された書類も読みにくいだろうと判断をされて、大雑把に扱われてしまいかねません。

そうなることを防ぐには、受け取った相手が読みやすくなるような文書全体のレイアウトを考える必要があります。

文字を最初から最後までびっしり詰め込んだりするのではなく、余白を設けて見やすい構成を心がけると良いでしょう。

また、用紙全体と文章の配分を考え、上に文章を詰めすぎたりするのではなく、バランス良く用紙いっぱいに満遍なく振り分けるのがおすすめです。

そうすることにより、受け取った相手が思わず読みたくなるようなきれいなレイアウトにすることができます。

送付状を書く際のマナー

送付状を書く際には、守らなければならないマナーが存在します。

それらを押さえることにより、採用担当者に対して自身が基本的なビジネス文のマナーを身につけていることをアピールすることもできるのです。

ビジネス文のマナーは送付状だけではなく、入社後の社内メールや顧客への文書のやりとり、会社に提出する書類など、今後さまざまなシーンにおいても使うことがあるでしょう。

ここでは送付状のみならずビジネス文書でも必要不可欠なマナーをいくつか説明します。

日付

送付状を書く際に、まず一番はじめに記入するのは日付です。

2022/○○/○○ではなく、2022年◯月◯日、令和◯年◯月◯日といように丁寧に書きましょう。

元号で書く方が多いですが、決まりはありません。

履歴書などに用いられている表記に、書き方を合わせるのが良いでしょう。

ここで注意すべきなのは記入する日付です。

よく執筆日を記入してしまう人がいますが、それは誤りです。

執筆日を書いてしまうと、その日から投函までの間、さらには投函してから相手先に届くまでの間、下手をすると担当者が不在で目を通されるまでの間さえ、空いてしまうこともあります。

そうなると、不自然なほどのタイムラグが発生してしまうため、きちんと投函日を書くのが良いでしょう。

時世の挨拶

送付状に時世の挨拶は不可欠です。

前述のように、送付状やビジネス文書において、単刀直入にはじめから本題述べることは失礼にあたります。

そのため、まずは季節に合わせた時世の挨拶から書き始めることが大切です。

時世の挨拶はインターネットや文書ソフトなどにもたくさん例文があるため、これらが参考になります。

時世の挨拶のフレーズにはややもすると硬い印象を持つかもしれませんが、一般的なフレーズとして広く使われていますので、テンプレート的な文章で問題はありません。

書き出しの仕方は「拝啓」から続けるようにすると良いでしょう。

また、あまりにも長々と書きすぎると肝心な要件が何か見えなくなってしまうため、2文程度でまとめるのがおすすめです。

記法を記す

ビジネスの文章では、基本的な記法を記すことが大切です。

たとえば、手紙の冒頭には「拝啓」という文言から書き始めますが、こちらは「謹んで申し上げます」という意味を持ちます。

そして、文末には対となるように「敬具」と書きますが、こちらは目上の方へのお辞儀を表しています。

これらを手紙に記すことにより、まずは礼儀正しい挨拶から始まり、最後は相手へのお辞儀で締めくくるという読み手に敬意を払った文書になるのです。

また、送付状の見出しには「応募書類の送付につきまして」などのような文章を入れるのがふさわしいと言えます。

このように、「拝啓」から始まり「敬具」で締めくくると言ったような文章や簡潔な見出しを設けることなど、ビジネスで基本となる記法を押さえた構成を心がけましょう。

同封書類を記す

送付状はあくまで送付するためのものであり、メインの書類ではありません。

そのため、文章の最後には封筒の中に何が在中しているのかをしっかりと明記しましょう。

送付状の役割の一つに、要件の概要を簡潔に伝えるという部分があります。

受取人には何の目的で送られてきた封書なのかがわかるようにすることが大切です。

同時に、それらの同封書類が合計何枚入っているのかもあわせて記入します。

そうすることにより、受取人は不足書類がないかどうかの照会もしやすいため、記載すると親切です。

また、応募書類を読む人は複数人いる場合が多いため、同封書類の枚数を記入することは紛失防止にも役立ち、管理や保管もスムーズになります。

このように送付状には読み手の手間を軽減する効果もあるのです。

【履歴書の送付状】送付状に書くべき内容

送付状は送付するためのものなので、メインの書類ではありません。

主な内容としては挨拶の代わりになる文章や、封書の中に何が何通同封されているのかを記載します。

ビジネス目的の文書やメールでは、ここで文面が完結することもあるでしょう。

しかし、企業への応募書類に付ける送付状には、ほかにも採用担当者に向けて書くべき項目がいくつも存在するのです。

まず一番はじめに目にされる文書なので、履歴書などメインの書類に対する導入部の役割も担っています。

それでは、転職活動の送付状にはどのような内容を書くのか、詳しく解説をしていきましょう。

宛名・差出人の情報

まず外してはいけないのは、送り先の企業や採用担当者の基本情報です。

添え状は挨拶の役目も果たすため、間違いのないようにしっかりと書いていきます。

社名は正式名称を使うことがマナーであるため、「(株)○○」などと省略せずに「株式会社○○」と記載しましょう。

もし担当者の名前がわかっているようならば名前も書き、わからなければ「株式会社○○人事様」などと書きます。

自身の情報としては、郵便番号、住所、電話番号、氏名の記載が必要です。

これらの内容を、大きく読みやすい文字で書いていきます。

前述のように、応募書類は複数人で読まれることが多いため、年配の社員や役員も目を通す機会があります。

もしも老眼の人が書類を読むと、小さな文字は大変読みにくいので、相手に時間のロスを与えてしまうのです。

誰が読んでも読みやすい文書になるように、文字は大きくきれいに書くことが大切です。

応募理由

送付状にはなぜ応募しようと思ったのかの理由を書くようにします。

そうすることにより、採用担当者には送り主がどうしてこの企業を選んで応募書類を送ってきたのか、その意図がわかるからです。

また、履歴書を読む前に、まず送り状で志望動機にも軽く触れることができると、その後の内容も把握しやすいため好印象になるでしょう。

送付状に志望動機を書く際に注意が必要なのは、文章を長々と書かないことです。

あくまでも本題への導入や挨拶代わりとなる文書のため、ここでは1文か2文ほどに留めましょう。

履歴書の志望動機を丸写しにするのではなく、内容を推敲して簡潔に書き記します。

送付状で軽く触れた志望動機が、履歴書でより詳細に述べられていると説得力も増すと言えます。

自己PR

送付状には志望動機のほかに、あわせて自己PRも記載します。

そうすることにより、採用担当者はまず応募者の強みを知ることができるため、履歴書を読む前から印象に残るでしょう。

ここで気を付けなければならないことは、文章を長く書きすぎないことです。

送付状は自己PRをするための場ではないため、200字程度、4行程度でまとめるようにしましょう。

また、履歴書や職務経歴書と内容が重らないように書くことも大切です。

採用担当者には貴重な時間を割いて読んでもらうため、同じ内容が何枚にも続けて書かれていると読む手間だけを与えてしまいます。

さらに、同じ文面ばかりが続くと、それ以外には書くことがないのかと憶測されてしまうため、しっかりと内容を考えて書き分けましょう。

面接の希望

送付状には、自身が望む今後の展望も記載します。

転職活動のために送る書類になりますので、送付状には「ぜひ面接を行っていただきたい」という面接のお願いを書きましょう。

書き方で注意が必要なことは、お願いを書くにあたり直接的な表現は避けることです。

まだ対面もしていない相手に対して何かをお願いする場合、直接的な表現を使うと不躾な印象を持たれてしまうことがあります。

送付状やビジネスの場においては「幸いです」「何卒」などの婉曲的な表現を使いましょう。

まとめ

送付状にはさまざまな役割がありますが、これらはすべて受取人に対する敬意や配慮によって考えられた様式です。

応募先の採用担当者の元には毎日大量の応募書類が届きますので、それらに目を通すのは大変な作業です。

貴重な時間を割いて読んでいただく書類になりますので、送付状は丁寧に心を込めて書きましょう。

自分が受かりたいと思う気持ちと同じくらい、採用に関わる人たちへの感謝の気持ちや敬意を表すことが大切になります。

心を込めて送付状を書くことで、自身のそのような気持ちはきっと採用担当者の心にも伝わるでしょう。

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