はじめに
履歴書は自分自身の学歴や職歴などを記入するもので、個人の特徴を記す書類です。
就職活動の面接などで企業に訪れる際、履歴書を持参して渡す場面があります。
そこで、履歴書を渡す際に何に気を付けたら良いのか気になる方が多いのではないでしょうか。
履歴書の渡し方一つにもマナーが存在します。
そのため、履歴書の良くない渡し方をしてしまうと、あまり良い印象を持たれません。
本記事では、企業に履歴書を渡す際のマナーや気を付けるべきポイントを、タイミング別に分けて紹介していきます。
【履歴書の渡し方】履歴書は封筒に入れよう
履歴書に汚れや折れ線が付いていない状態で渡すのが正しいマナーです。
履歴書が汚れているからという理由で面接に落ちることはありませんが、なるべくきれいな状態で渡した方が好印象を持たれることは間違いありません。
履歴書を送付ではなく直接企業の方に手渡しをする場合、履歴書を「履歴書在中」と書いた封筒に入れるのが基本です。
その場合、封筒に宛名や送付状は必要ないので注意しましょう。
また、もちろん履歴書自体もそうですが、封筒も折れたり汚れが付いていたりしないようなきれいな状態で渡すべきです。
そのため、その封筒を透明なクリアファイルに入れて企業に持参するようにしましょう。
そうすれば、完璧にきれいな状態で企業に履歴書を手渡しすることができます。
【履歴書の渡し方】履歴書の渡すタイミング
履歴書を企業に渡す際にはなるべくスムーズに渡せたほうが好印象です。
また、少しでも焦らずに渡せたほうが精神的に万全の状態で面接に臨むことができるでしょう。
そのためには、実際に履歴書を渡す際のイメージを事前に持っておく必要があります。
そこで、どのような場面で履歴書を渡すのかを知っておいたほうが良いでしょう。
それでは、企業の方にどのタイミングで履歴書を渡すことが多いのでしょうか。
次に履歴書を手渡しするタイミングを2つの場面に分けて紹介します。
受付で渡す場合
1つ目のタイミングは、会社の受付ですぐに履歴書を渡す場面です。
受付で渡す必要がある場合、受付の方から履歴書をこの場で提出するように声を掛けていただけるはずです。
何も言われなかった場合も、念のため履歴書を渡すタイミングを受付で確認するのが良いでしょう。
受付の方に手渡しする場合でも、気を抜かずに丁寧に渡すようにしましょう。
なぜなら、会社の建物に入った瞬間から選考の一環として見られている可能性があるためです。
面接会場以外での行動は選考に関係ないと思わず、常に気を張った状態で履歴書を渡すよう注意してください。
履歴書を渡す際は、受付の方の目をしっかりと見てお辞儀をしましょう。
そして、履歴書は自分で封筒から出さずにそのままの状態で渡します。
面接官に渡す場合
2つ目のタイミングは、面接の時に面接官に手渡しで履歴書を渡す場合です。
面接の場となると、受付で渡すよりも緊張してしまうという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
面接官に渡す場合でも落ち着いて履歴書を渡せるよう意識するようにしましょう。
面接官に渡す場合は面接が始まってからすぐのタイミングで履歴書を渡すことがほとんどです。
基本的には、面接が始まると面接官の方から履歴書を提出するように声が掛かります。
もし面接官から何も言われなかった場合は、こちらから履歴書をいつ提出すれば良いか尋ねましょう。
そして、面接官に履歴書を渡す際には、手間取らずにすぐに出せるようしっかりと準備をしておく必要があります。
【履歴書の渡し方】渡す際のポイント
履歴書を会社で直接手渡しするタイミングは主に2つあると説明しました。
どちらの場合も手間取らずにスマートに渡せた方が好印象を持っていただけるでしょう。
少しでも良い印象を持っていただいた状態で面接に臨んだほうが、面接で最大限の力を発揮することができるはずです。
それでは、具体的にどのようなポイントに気を付けて履歴書を渡せば良いのでしょうか。
次に、履歴書を手渡しする時のポイントを4つに分けて紹介していきます。
すぐに取り出せる位置に入れておく
履歴書を渡す時には手間取ったりもたついたりしないように気を付けましょう。
履歴書をスムーズに取り出すことができないと、受付の方や面接官を待たせてしまうことになります。
1人あたりの面接の時間は限られています。
そのため、限られた時間の中で無駄な時間を取らせてしまうことは防がなければなりません。
また、相手を待たせることで相手からの印象が低下してしまうおそれがあります。
直接選考には関係なかったとしても、印象が悪い状態で面接を始めることになってしまいます。
そのような事態を防ぐために、カバンの一番取り出しやすい場所に履歴書を入れておくようにしましょう。
たとえば、カバンの一番上や内ポケットがある場合は、そこに履歴書を入れておくことがおすすめです。
クリアファイルに入れた状態で渡す
封筒に入れた履歴書はクリアファイルに入れてカバンにしまうべきだと説明しました。
そうすることできれいな状態で履歴書を持ち歩くことができます。
そして、履歴書を渡す時にもクリアファイルから出さずにそのままの状態で渡しましょう。
相手の手にクリアファイルが渡ることになるため、汚れや傷の付いていないきれいなクリアファイルに封筒を入れるようにしてください。
一般的にクリアファイルは傷が付きやすいので、新品のクリアファイルを使用しても良いかもしれません。
また、履歴書を受け取った面接官がクリアファイルを返却してくれるはずなので、その際にはしっかりとお礼を言って受け取るようにしましょう。
クリアファイルを受け取る時には、片手ではなく両手で受け取るようにしてください。
お辞儀をしてから渡す
実際に面接官に履歴書を手渡しする時に気を付けるべきポイントもあります。
履歴書を渡す際に無言で渡してしまっては面接官への印象が良くありません。
そのため、「本日はよろしくお願いいたします」と言ったり改めて自分の名前を言ったりしながら履歴書を渡すようにしましょう。
また、その際にあわせてお辞儀をするようにしましょう。
そうすることによって、面接官に好印象を持っていただくことができます。
礼儀がしっかりとした人だという印象を持っていただいた状態で面接に入ったほうが、面接の選考結果に有利に働く可能性が高いです。
面接の場では質問に対する受け答えだけではなく、その場の行動や人柄も見られているので気を付けるようにしましょう。
相手向きに渡す
履歴書を渡す際には、履歴書の向きにも注意が必要です。
無意識に気にせず渡してしまいがちですが、細かい部分にもしっかりと気を使いましょう。
自分のほうに向けたまま渡してしまっては、面接官に気が使えない人なのではないかという印象を持たれてしまう可能性があります。
相手がすぐに読み始めることができるように、相手側に向けた状態で履歴書を渡すようにしましょう。
また、封筒に履歴書を入れる時も向きが反対にならないように注意する必要があります。
面接官には、面接を受ける人の人柄を短い時間内で判断することが求められています。
そのため、面接の場では些細な行動一つも選考材料にされている可能性があります。
すべての行動に気を抜いてはいけません。
【履歴書の渡し方】NG行為
これまで、履歴書を手渡しする際のポイントを解説しました。
面接の場ではかなり細かい部分まで見られているので、履歴書の渡し方一つでさえ気を抜いてはいけません。
今度は、反対に履歴書を渡す際にしてはいけないNG行為を紹介します。
面接の場で面接官に少しでも良い印象を持っていただけるように、履歴書を渡す際にはこれから紹介するNG行為をしてしまわないように注意してください。
3つのNG行為を解説するので、面接で履歴書を提出する前にしっかりと覚えておくようにしましょう。
履歴書の汚れやキズ
1つ目のNG行為は履歴書に汚れや傷が付いた状態で面接官に渡してしまうことです。
これについては先ほども説明した通りですが、かなり印象が悪くなってしまう行為です。
面接の前には履歴書に汚れが付いていたり二つ折りより多い数の折れ目が付いたりしてないかをしっかりとチェックするようにしましょう。
また、履歴書をカバンに入れて持ち歩く際も丁寧に扱うように気を付けてください。
履歴書を持ち歩く過程で履歴書が汚れてしまうのではないかと不安を感じる場合は、念のため履歴書を2枚書いてそれぞれ別の封筒に入れて面接会場に持っていくことをおすすめします。
そうすることにより、万が一履歴書が汚れてしまった時でも安心して面接に臨むことができます。
手汗をつける
2つ目のNG行為は履歴書に手汗をつけてしまうことです。
面接の場はかなり緊張してしまうため、普段は手汗が出にくい人であっても手汗が出てしまう可能性があります。
そのため、履歴書を取り出した際に履歴書に手汗が付いてしまわないように注意する必要があります。
生理現象のため仕方のないことではありますが、履歴書に手汗が付いてしまっては印象が良くありません。
そのため、しっかりと対策をする必要があります。
その対策として、ハンカチで手を拭いたり、スーツのズボンの後ろでサッと手を拭いたりすることがおすすめです。
また、最近では手汗用のデオドラントなども売られているので、それを面接前に使用してみるのも良いでしょう。
デオドラントの成分が合わずに肌がかぶれてしまうおそれがあるので、事前にパッチテストをしておくことをおすすめします。
片手で渡す
3つ目のNG行為は履歴書を片手で渡してしまうことです。
履歴書に限らず、目上の方に書類などを手渡しする時には両手で渡すのが正しいマナーです。
しかし、面接の場ではかなり緊張してしまっている可能性があります。
そのため、本体は両手で渡すべきだとわかっていても、カバンから取り出した流れでつい片手のまま履歴書を渡してしまう人がいるはずです。
そのような事態を防ぐために、カバンから履歴書を出したら一度軽く深呼吸をしましょう。
そして、履歴書を両手で持った状態で、お辞儀をして面接官に渡すようにしてください。
面接の場では、どの行動においてもこちらの焦りが伝わらないように気を付ける必要があります。
そのため、いつも通りの精神状態で面接に臨むことが求められます。
まとめ
本記事では、就職活動における履歴書の渡し方についてタイミング別に説明しました。
タイミングによって気を付けるべきポイントやNG行動があるので、しっかりと覚えておきましょう。
会社の人に直接履歴書を手渡しするとなると、どうしても緊張してしまいがちです。
ですが、こちらの焦りが相手に伝わらないように気を付けながら履歴書を渡すように注意してください。
履歴書の渡し方一つで印象が左右されてしまう可能性があるので、少しでも良い印象を持っていただけるように正しく履歴書を渡しましょう