はじめに
キャリアアップしたい人や今の職場から変えたい人が転職を希望する時、多くの人が抱える課題が選考です。
新卒と比べて中途採用は選考が通りにくいというイメージがある人も多いでしょう。
中途採用は新卒採用と比べて、即戦力やポテンシャルを重視して選考を進める企業が多いのです。
今回はそんな転職を目指している人向けに、選考に焦点を当てて解説していきます。
自身の転職は成功するのか、またどうしたら確率を上げられるかのヒントとなるので、ぜひ参考にしてみてください。
・書類選考の通過率
・1次選考の通過率
・2次選考の通過率
・最終面接の通過率
・選考の通過率を上げるコツ
この記事をおすすめしたい人
・選考に自信が無い方
・通過率を知りたい方
・選考の対策前に通過率を知りたい方
【転職面接の通過率とは】選考の各段階の通過率はどのくらい?
一般的な企業の転職では書類選考・1次・2次・最終面接と進んでいくのが普通です。
選考を進めていくにあたり、多くの人が気にすることが通過率でしょう。
通過率を知っておけば選考を受ける際の心構えができ、内定獲得のため、どのぐらい志望したら良いかがわかります。
応募数の目安を把握しておくことで、効率良く就活を進めることが可能です。
的確な対策をするためには、前もって自分が受ける選考の通過率がどのくらいなのかを知っておくことが重要だとわかります。
また、それぞれの選考で通過率を上げるために何をしたら良いかも解説します。
企業によって通過率は変わってきますが一般的な目安もあるため、まずはそれぞれの通過率を参考にしてみてください。
書類選考の通過率
履歴書や職務経歴書などの応募書類を提出し判断する書類選考では、通過率はおよそ30~50%です。
人によっては意外と低いと感じる人もいるでしょう。
書類選考は最も応募者が多い選考なので、ある程度絞っておかないとこの後の選考が大変になることや余計なコストがかかるおそれがあるのです。
採用枠に対する応募人数の数によって絞り込み具合が変わってくるので、新卒より中途の方が通過率が高い場合もあります。
また、人手不足の場合や特別なスキルが求められない場合は、経験や技能を重視しないため書類選考の通過率は高いでしょう。
企業によっては書類選考を飛ばしてそのまま1次面接を実施する企業もあるので、経歴に自信がない場合はそういった企業を受けてみるのも良い方法です。
1次面接の通過率
書類選考を通過した人がはじめに受ける面接となる1次面接では、通過率は書類選考と同じ30~50%ほどです。
書類選考を実施している企業の場合は、1次面接に進めるということは、最低ラインの経歴や応募資格があることを意味します。
これも書類選考と同様に、人手不足である場合や高い技能を必要としない場合は通過率が高くなるでしょう。
逆に言うと、人手が足りている場合や高い専門性がある職業だと、1次面接から人柄や技能的な面など総合的に判断され通過率が低くなるのです。
また、書類選考を厳しくするか緩くするかの絞り込み具合により、通過人数が増減するため通過率にも影響してきます。
このように1次面接の通過率は書類選考によって左右する傾向にあることがわかります。
2次面接の通過率
2次面接の通過率は30%前後と、半分以上の人が落ちることがわかります。
ここを通過すれば最終面接ということもあり本当に採用したい人だけを通すため、合格率はかなり低い場合が多いでしょう。
企業によっては2次面接で採用が決まるところもあるので、通過率が低くなるのも納得できます。
2次面接では1次面接の時より深い内容を質問され、企業の志望度の高さや技能が水準を満たしているかを判断します。
書類選考や1次面接が志望者を絞り込むことを目的としているのに対し、2次面接では採用するかどうかを決めることを目的としているのです。
選考が進むにつれて、選考の目的も変わってくるので企業側から採用したいと思われることが重要だとわかります。
最終面接の通過率
最終面接は1次や2次、あるいは3次やそれ以上の面接を経て、最終的な合否を判断する面接です。
最終面接の通過率は50~70%と、これまでの面接と比べてかなり高いという特徴があります。
企業によって80~90%近いこともあり、最終面接までたどり着けばほぼ合格という企業も珍しくありません。
一方で、1次面接の次が最終面接といった場合は、最終面接でも合格率は50%前後になるので、最終面接だからほぼ受かると慢心しないことが大切です。
選考フローが長いほど最終での合格率は高い傾向にあるので、最終面接の通過率がどのくらいか予測するためには選考フローの長さも参考になるでしょう。
一般的に役員レベルの人が面接を担当し、場合によっては社長が行います。
【転職面接の通過率とは】内定を獲得するには何社の応募が必要?
ここまでで書類選考から最終面接までの通過率の目安が理解できたでしょう。
では実際に転職を進めていくにあたり、何社に応募したら内定に結びつくのかという疑問が出てくるでしょう。
2022年のマイナビ転職動向調査によると、採用までの応募は平均8社程度という結果があります。
これは書類→1次→最終のフローが多い場合、10社前後応募するとだいたい内定が取れる計算です。
もちろん人によって希望する職種や待遇により、転職の難易度も異なるのであくまでも目安として参考にしてみてください。
また年齢によって内定までの応募数は増加する傾向にあります。
31~35歳の応募数8社を平均として考えた時、19歳以下では4社、61歳以上では15社と振れ幅が大きいことに注意が必要です。
業界・職種や企業の年齢層と照らし合わせ、総合的に判断し必要な応募数を導き出してみてください。
現職で仕事をしながら転職活動をする場合は、それなりに労力や時間がかかることを想定しておくことが大切でしょう。
複数の企業に同時に応募するのはアリ?
結論から述べますと、複数の企業に同時に応募するのはありです。
複数の企業を同時に応募することは、企業側も悪いこととは捉えません。
それは、比較をしたうえで自分の行きたい企業を選んでいることであるため、軸を持ったうえで興味のある企業には応募しましょう。
また、一社のみの選考に絞ってしまうとそこが万が一落ちてしまった場合、他がありません。
「次がある」と思い、切り替えることも就活では求められます。
納得した企業に就職するためにも、複数の会社を用意しておきましょう。
【転職面接の通過率とは】選考の通過率を上げるには
それぞれの選考の通過率がわかったところで、通過率を上げるにはどうしたら良いかを解説していきます。
先述した通り、選考によって目的や担当する人も変わるので、それぞれで有効な対策も異なるのです。
転職活動がうまくいってない人は、いつもどの段階で落とされるかを把握し適切な対応策を練ることが重要でしょう。
これから転職活動を進めていこうと考えている人も、それぞれの選考で通過率を上げる方法を理解し効率的に進めていきましょう。
書類選考
書類選考では、応募している条件に見合う経歴や資格を持っているか、応募書類の文書から最低限のビジネスマナーやスキルがあるかを判断します。
応募者を絞る選考のため落とすことを目的としているため、減点方式で判断されるのです。
企業側は書類選考で応募条件に合致している人材かを見ています。
そのため、この段階で落ちる人は応募条件を満たしていないか、書類に不備がある場合が多いでしょう。
応募書類が適切か、募集要項を満たしているかを今一度確認してみましょう。
ほかの人から添削してもらう
書類選考を通過するためには、適切な履歴書や職務経歴書を作り上げる必要があります。
そのためには、書類を見る人の目線になって考えることが大切でしょう。
自分が書いた文章から、どんな人物でどんなスキルや経験があると受け取ったかを、自分以外の人に判断してもらうと良いでしょう。
その時に自信が想定していた人物像とかけ離れている場合やアピールが弱いと感じた場合は添削して改善してください。
また、ほかの人に見てもらうことで、自分では気付かなかった不備や間違いに気付けることもあります。
これらの改善を試みても書類選考で落ち続ける場合は、募集要項を満たしていないことが考えられるので、転職する企業のハードルを下げるなどの対策が必要でしょう。
自己PRや志望動機がマッチしているか
自己PRと志望動機が企業にマッチしているかどうかはとても重要になります。
自己PRや志望動機を通して、企業は入社後活躍する姿をイメージできるかどうかを評価しています。
アピールする強みやエピソード、志望理由が企業が求める人物像や業務の情報と合っているかを今一度確認しましょう。
ホームページや説明会でも、企業側がなにを求めているかの情報を得ることができるため、照らし合わせて自己PRや志望動機を構成しましょう。
定着性があるか
またその企業で勤めるうえで、どれだけ定着性があるか、も評価しています。
転勤回数や在籍年数から定着性を判断します。
また転勤回数が多いとしても、在籍年数が長いなどの納得できる理由があれば問題はありません。
定着性は、勤務者を雇う上で重要なポイントです。
安定しない人であると、業務に支障が出てしまうためです。
定着性を見せ、安定して働くことができることもアピールできると良いです。
書類選考で落ちてしまう原因
転職採用は、新卒採用に比べ、採用枠に限りがあることが多いため、書類選考で落とされることも多いです。
誤りなく書類を作成することはもちろん、文章でも差別化できるような内容を書くと望ましいです。
スキル不足
企業が掲載している求人情報の中に、求めているスキルが記載されていることは多いです。
そのスキルレベルに一致していないと、書類の段階ではじかれてしまいます。
どうしてもその企業に入りたい場合は、スキルを身に着けることが求められますし、自分が今持つスキルが活かせる範囲内で企業を探すということも大切です。
まずはどんなスキルが必須となっているのかを認識し、そのうえで自分がその条件を満たしているのかを確認するようにしましょう。
定着性の不安
先ほど述べた「定着性」が感じられないことも、書類選考で落ちてしまう原因になります。
転職回数や在籍期間から定着性が低いと判断がされてしまうと、はじかれてしまいます。
もちろん経歴を変えることはできませんが、辞めた理由を明確に持った状態で選考に臨むようにしましょう。
年収希望が合わない
年収希望額が企業とマッチしていないとはじかれる要因につながります。
年収は働くモチベーションにも関係し、それを満たすことができない企業側からすれば、熱意をもって働いてもらえるとは考えにくくなり、書類選考の時点ではじかれる可能性が高いです。
前職と比較して、高すぎる希望額は控えましょう。
年齢が高い
基本的に若い層をターゲットとして採用をしたい企業が多いです。
採用ページや転職エージェントに、ミドル層でも転職入社することは可能かを確認しておきましょう。
もちろんのこと、働く年齢も採用するうえで重要視する部分であり、条件であるため、それを満たしているかどうかは必ず確認するようにしましょう。
また、未経験採用をしているかどうかを確認することも有効です。
未経験採用をしている場合は、20代30代前半を募集していることが多いため、ミドル層であると経験者を求めている企業の方が枠に入りやすいという傾向があります。
大手の転職エージェントだけでは埋もれてしまう
大手の就活エージェントは、サービス規模が広く、求人が多いですが、その分利用者も多く、応募数が多くなります。
応募人数が多いと、埋もれてしまい、抜群に企業の求める条件とマッチしていなと書類選考の時点ではじかれてしまうことが多くなります。
業界が決まっているのであれば、業界特化型や職種に限定したエージェントを併用することをお勧めします。
1次面接
1次面接では採用担当者と初めて顔合わせするため、第一印象が重要になるでしょう。
志望者の人柄や基本的なビジネスマナーなど、入社しても問題ない人物かを判断しています。
応募書類に書いてあった話を詳しく聞く中で、求めている条件に本当に合致しているか見ているのです。
こちらも書類選考同様に志望者を絞り込むことが目的のため、減点方式で採点されることが多く、条件に見合わないと判断された時点で不採用と判断されるでしょう。
第一印象の良い振る舞いを身につける
すぐに効果が期待できる対策としては、第一印象の良さを上げることです。
ハキハキとした聞き取りやすい声やスピードで話す、姿勢良く座るなど、すぐに改善できることで第一印象は上げられるので見直してみましょう。
また、ビジネスマナーに加え表情を明るくするといった工夫も、自身や余裕が感じられ、人あたりの良い性格を印象付けることができるので効果的です。
どの職業や企業でも自信があって明るい人柄は好印象を得られることが多いので、普段から意識したり動画を撮ってみたりして身につけていきましょう。
どの企業でも良い第一印象を身につけられたら、企業ごとに求められる人物像を把握しそれに合致するような振る舞いや受け答えができると通過率が上がります。
想定される質問への回答を準備しておく
1次面接は、質問の受け答えからその人が企業にとってふさわしい人材かということを判断します。
そのため、形式的な質問をされることが多いため、よく出る質問を事前に予習しておくことが可能です。
たとえば、自身の経歴や経験による質問はどの企業でも共通してされることが多いので、事前に回答を準備しておくことができるでしょう。
質問に対して瞬時に答えられるだけでも、しっかりとした考えを普段から持っていることを示せ、知的な印象を与えることが可能です。
想定される質問をリストアップしておき、対応する回答を頭の中に入れ面接に望むことで通過率アップにつながります。
1次面接でよく落ちる人は対策不足が原因であることも多いので、質問対策や企業情報などには時間をかけると良いでしょう。
2次面接
2次面接では志望者の絞り込みがある程度終わった状態から、本格的に採用に向けた判断をしていきます。
どれだけ自社で働いてほしいと思われるかが、採用のカギとなるでしょう。
そのため、企業理解の深さや志望度の高さをアピールできると通過率が上がります。
ほかの志望者と比べて付加価値があることや一緒に働きたいと思わせる人柄を示すことが大切です。
1次面接の時より深いことを質問されるので、答えられるように理解を深めておくと良いでしょう。
企業に対しての自分の意見を持っておく
2次面接を落ちる人の特徴に、企業研究が不十分なことが挙げられます。
企業に対しての質問をされた時に答えられない場合や的外れなことを言ってしまうと、志望度が低いものと受け取られてしまうでしょう。
しっかりと企業理解を深め、事業に対しての自分の意見などを持っておくことが大切なのです。
企業研究に十分に時間をかけ、深掘りした質問に対しても答えられるよう準備しておきましょう。
また、1次面接や応募書類と違うことを言ってしまうことで一貫性のなさが露呈します。
就活の軸やしっかり持ち、自身の価値観や主張がブレないように意識しましょう。
業界によっては技術的なことや知識を問われることも多いため、業界でよくされる質問を調べておくのも対策として挙げられます。
最終面接
最終面接では、入社に対しての意思や辞めずにやっていけそうかを確認しています。
最終面接ともなると、役員や社長が直接面接を担当するのが一般的です。
内定を上げても辞退されてしまえばコストや時間が無駄になり、早期退職をされると会社にとって大きな損害となるでしょう。
これらを防ぐため、入社して働いていくことに前向きか、福利厚生などに不満がないかなどの質問がされる場合があります。
また、社長や役員から見て人間性はどうか、考え方はどうかを見られ、会社の価値観や企業理念に合致している人物かが重要になるのです。
志望動機や将来のキャリアなどにより具体性が求められるので、自身がどういう思いで志望したか、入社後にどんなキャリアを思い描いてるかを熱意や実現性とともにアピールしましょう。
何を聞かれても志望度の高さと辞めずに続ける固い意志を見せる
最終面接で通過率を上げるには、どんな質問に対しても志望度の高さや強い意志を見せることが有効です。
たとえば、入社したら今までにないほど忙しくなるが大丈夫か、ほかから内定が出たらどうするかなどの本音の考えを聞き出すような質問がされます。
ここで一瞬でも迷った場合やどっちつかずの返事をしてしまうと不採用を決める決定打になるおそれがあるでしょう。
最終面接で落とされてしまう人の中には、このような意志の弱さを見せてしまっている可能性があります。
嘘をつくのは良くないですが、その企業に本当に受かりたいなら志望度の高さはしっかりとアピールするべきでしょう。
複数社受けている場合は正直に言ったうえで、第一志望であることを伝えることやその企業で働きたい旨を伝えると効果的です。
謙虚さを忘れない
最終面接まで進んだということは、それだけ企業から評価されている証拠です。
しかし、だからといって気を抜いて砕けた態度を取ることや傲慢な印象が見られたらすぐに落とされてしまいます。
社長や役員の立場から見たら候補者は未熟です。
自社をどう思っているかなど会社に対する意見などを聞かれても、謙虚さを忘れずに答えることが重要です。
自分の欠点や足りないところを把握し、入社した後に克服することや成長していきたいという姿勢を示すことで、社長や役員に対しても良い印象を与えることができるでしょう。
また前職を辞めた理由を聞かれた際に、前の職場での不満や自身の正当性を主張するのも謙遜とはほど遠い態度になるので避けたほうが良いでしょう。
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まとめ
今回は書類選考から最終面接までの通過率と、どのようにすれば通過率を上げられるのかという対策について解説してきました。
転職活動を進めている人の中でいつも同じ選考段階で落ちている人は、必ず原因があるので、今回紹介した対策を実践することで通過率アップにつながる可能性があるでしょう。
選考が進むにつれて深掘りされて聞かれる傾向にあるので、より具体的に答えることや志望度が高いことを示せるような印象を与えることが重要です。