【例文有り】転職面接での将来のビジョンの答え方は?考えるポイントやNG例を紹介

【例文有り】転職面接での将来のビジョンの答え方は?考えるポイントやNG例を紹介

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録

はじめに

転職活動の面接は、新卒の面接とはひと味もふた味も違います。

新卒の採用ではポテンシャルが重視されているのに対し、転職の面接では即戦力が求められています

そのため、見られているスキルやポイントが本質的に異なることを意識したうえでの、面接官の意図を汲んだ回答が必要です。

転職の面接の頻出質問項目はいくつかありますが、その中でも今日は「将来のビジョンは何ですか?」という質問の回答にスポットを当てて、回答するためのコツを紹介しましょう。

【転職面接の将来のビジョン】将来のビジョンで見られている項目

面接における「将来のビジョンや描いているキャリアは何か」または「あなたは5年後、10年後、どうなっていたいと思いますか?」という質問はなぜされるのでしょうか。

この質問をする意図や目的は、当然ながら企業によって異なります。

しかし多くの場合は、以下に挙げる3つの理由のどれか、もしくはすべてに該当するといわれています。

どう回答して良いか迷っている方は、まずはこちらを確認したうえで回答の内容を考えると近道になるかもしれません。

自社との整合性

まず、この質問から転職者の自社とのマッチングを図っていると考えられます。

採用担当者は就活生が語る将来の夢やビジョンを聞き、それが自社で実現ができるのか否かを確認したいという意図があるのです。

仮に、就活生の描くキャリアプランが自社では叶えられないものであれば、早期退職をして他社へ転職する可能性が高くなります。

実際に入社後3年以内の離職理由の1位は、希望する業務内容や希望とのミスマッチといわれているのです。

そのため、企業は将来の展望を聞くことで、早期離職のリスクを回避しようとしています。

逆に自社で実現可能なものであれば、マッチングしており長期にわたり貢献してくれる人材と判断され、プラスの印象を与えられるのです。

就活の軸

転職者における就活の軸についての確認という意図もあります。

就活の軸とは、仕事選びや企業選びについての基準であり、将来の展望について絶対に譲れないものです。

新卒の就職活動以上に具体的なキャリアプランが重視される転職活動において、就活の軸は非常に重要な役割を果たします。

採用担当者は、将来のビジョンを聞く中で就活の軸が何なのかを明確にし、転職者の主張の中でその軸は一貫しているのか、また主張する軸に自社の業務内容や社風があてはまっているかを確認するために将来のビジョンを問うのです。

逆に就活の軸があやふやであれば、待遇や企業のネームバリューだけで適当に転職活動をしているというイメージを与えかねないので、注意が必要です。

価値観

就活生の仕事に対する価値観を知りたいという意図も含まれています。

就活における価値観とは、仕事で何を重要視しているか、どのように仕事に取り組むかといった業務に対する心構えを指します。

将来のビジョンを聞く中で、転職者が仕事に対してどのような姿勢で向き合っているかを読み取り、その価値観が自社とあっているのかを確認したいと考えているのです。

完璧に企業の価値観と一致している必要はありませんが、目指す方向性や業務への考え方があまりにも異なると、共に仕事をしていくのは難しいと判断される可能性があります。

企業との相性を図るためにも、キャリアを築くうえでの価値観のマッチングは確認しなければならない重要な項目なのです。

【転職面接の将来のビジョン】将来のビジョンの考え方

採用担当者は将来のビジョンを聞くことで、転職者の仕事への価値観や就活の軸、自社とのマッチングなどの重要な事柄を見極めようとしているのです。

そのため、将来のビジョンをいかに魅力的に語るかが、転職面接の成功の可否を握っているといっても過言ではないのです。

しかし、考えたくてもどこから手をつけたら良いか分からないと困惑している方も多いでしょう。

将来のビジョンを考える際の2つのコツについて、以下で紹介していきます。

自分の興味や尊敬から考える

純粋に自分の興味や関心を惹く事柄、尊敬している人物などを思いつくままに列挙してみて、そこから考えるのも一つの手段です。

過去の事柄に対する感情や行動を深掘りをしていき、自分の価値観を見出す自己分析に似ている方法といえるでしょう。

今まで自分がやりがいや楽しさを見出した事柄や、こうなりたい、こうありたいと思わせる人物の間には、何かしらの共通点があるはずです。

その共通点こそが、自分が目指す将来のビジョンの核となる部分なのです。

どんなに待遇が良く安定した企業でも、仕事に対してモチベーションを感じなければ長続きしません。

自分の関心を惹きつける、行動力の原動力となるものをまず見つけるのは、将来のビジョンを描き出す第一歩なのです。

企業の募集している人材から考える

自分の内面から考えるのも一つの方法ですが、企業の求める人物像から逆算して考えるのも有効な方法です。

求める人物像とは、企業が人材を募集する際に、このような人に入社してほしいと公表しているものを指します。

自分自身の長所をその人物像にあてはめて近づけてから、その人材に合う将来のビジョンを考えてみると、企業の狙いとずれることなく将来のビジョンを語れるでしょう。

しかし、企業の求める人物像を意識するあまり、自分の本来の性格とまったく違うものになってしまっては、企業とのマッチングが分からずに本末転倒です。

転職活動のゴールは入社ではなく、長期にわたり自分の能力を活かし伸ばしながら活躍することです。

自己分析をして、自分の強みや価値観を把握したうえで、企業の必要とする人材の要素に一致するものを強調するように心がけてください。

【転職面接の将来のビジョン】将来ビジョンのポイント

キャリアプランを考えるコツについて説明しました。

このように、自分の価値観と企業の求める人物像、2つを照らし合わせたうえで語ることが効果的といえるでしょう。

そして、これらを採用担当者へ効果的に伝えるためには、いくつかのポイントがあります。

そのためには先ほども述べたように、「企業の質問の意図」を踏まえて回答を考えることが大切です。

将来のビジョンを作成するときに大切にしてほしいことを、以下の4つにまとめました。

その企業でなければならない理由を作る

まず、その企業でなければ描けないキャリアであることを強調しましょう。

将来のビジョンに限らず転職で重要なのは、その企業に入りたいという強い意志です。

熱意が伝わらなければ、「ほかの同業他社でも良いのではないか?」と思われてしまう可能性があります。

キャリアプランには、その企業だからこそ実現できるという目線を持ちましょう。

たとえば「今までの経験や〇〇という強みを活かして、御社の△△という分野に携わりたい」というように、将来のビジョンはその企業に特化して具体性を持たせるほどに良い印象を与えます。

なぜなら企業に特化した目標は、綿密な企業研究がなければ決して語れないものであり、本気で入社したいという意思を感じさせる大切な要素だからです。

具体的な目標を数値で出す

キャリアビジョンを答えるときは、最初に結論として「具体的な目標」を提示しましょう。

ビジネスシーンで将来のビジョンや目標を設定する際には、SMARTのフレームワークに沿って考えることが推奨されています。

これは

・Specific:具体的であり

・Measureble:測定可能であり

・Attainable:現実的に達成が可能で

・Relevant:企業の経営目標に関連しており

・Time-bound:期限を設定している

の頭文字を組み合わせた造語です。

具体的な数字で目標や数値を述べることにより、客観性を持たせられるのです。

新卒のときよりも現在のスキルが評価対象となる転職の面接では、当然目標設定力も見られます。

実現可能で、無理のない数値を用いてビジョンを語るようにしましょう。

将来ビジョンのための行動を考える

将来のビジョンのために、自分が何をするべきかをしっかりと述べましょう。

その際には、これまで何をしてきたかというスキルの証明と、今目標のために何をしているかという努力の過程、そしてこれから何をしていくのかという目標の3つの観点から考えることをおすすめします。

これら3つに整合性を感じられて、初めて将来のビジョンに説得力を持たせられます。

この3つの中で、とくに今何をしているかは非常に重要です。

たとえば、資格の勉強に取り組んでいる、もしくは現職の業務の中でしている工夫など、ビジョンのための行動が何かしら取り入れられていれば高評価につながります。

どんなに高尚な目標でも何もアクションをとれなければ絵空事になってしまうので、エピソードを組み立てる際は実際の行動に重きを置くようにしましょう。

退職理由との整合性を取る

転職の面接で新卒の面接と最も異なるのは、退職理由について聞かれることでしょう。

転職の面接では必ずといっていいほど、前の企業の退職理由が聞かれます。

その際に「人間関係に疲れた」「待遇に不満がある」などのネガティブな理由を語るのは「現職から逃げるために転職する」という印象を与えるためにおすすめできません。

退職理由は、将来のビジョンを実現するための行動というポジティブに捉えられるようにしましょう。

そのため、退職理由と将来のビジョンの整合性は非常に重要なのです。

これらがちぐはぐであれば、双方のエピソードの説得力が大幅に欠けてしまいます。

まずは将来のビジョンを明確にしてから、退職理由を考えることを推奨します。

【転職面接の将来のビジョン】将来のビジョンのNG例

このように将来のビジョンを伝える際には、さまざまなポイントを踏まえたうえで具体性を持たせることが重要です。

熱意を込めるだけではなく客観性を持たせることが、説得力のあるキャリアプランを作成するキーポイントとなります。

そして、ビジョンを考える際には踏まえてほしい大切な要素と同様に、NGとされる項目もあります。

以下で述べる2つのNGポイントに該当しないかどうか、振り返りながらエピソードを作ってください。

仕事内容と関係ない

将来のビジョンを聞かれたときに、仕事と無関係なエピソードを語ることは避けましょう。

たとえば、「世界を1周したい」という目標は、プライベートの時間で実現するものですので当然NGです。

それ以外にも「将来的には独立して~」というビジョンも早期退職を感じさせ、企業を踏み台のように見ているようにも感じさせるため避けた方が良いでしょう。

転職の面接は、企業に雇用してもらうために自分の能力をアピールする場所であり、それどころか個人的な夢を伝える場ではありません

このような回答は仕事への熱意がなく、常識がない印象を与えます。

将来のビジョンについて聞かれたときには、企業の中で実現できるビジョンを語るように心がけてください。

実現可能性が低い

将来のビジョンは、実現可能で現実的なものであるようにしましょう。

実現不可能なビジョンはどのようなものかというと、たとえば「3年で社長になりたい」「1年で営業成績の社内記録を塗り替える」などというものです。

志が高いのは素晴らしいことですが、あまりに非現実的だと子どもじみている印象を与えかねません。

また実現可能性が低い目標は、企業の業務フローや入社後の流れについて理解が乏しい、つまり企業研究に欠けるイメージを抱かせます。

そして、そのためにとるべきアクションやその企業でなければならない理由を述べる際にも、目標設定値が高すぎると説得力がなくなってしまいます。

まずは、自分の能力と現職の立ち位置を客観的に捉えたうえで、その企業において着実に歩んでいける目標を設定しましょう。

【転職面接の将来のビジョン】例文

私の将来のビジョンは、精鋭の営業担当になり、御社の〇〇をより広く世間に認知させることです。

具体的には営業成績で上位3位に入り、企業の売り上げに貢献していきたいと思っております。

前職でも△△部門で営業職につき、過去3年間の営業成績は部署内で3位内を納め続けていました。

しかし、大きな取引を行いたい、より社会的影響が大きな仕事をしたいと思い、御社の「人々の生活に寄り添い利便化のために日々進化する」という企業理念に共感して転職を決意しました。

前職では、BtoB営業、BtoC営業の両方を経験しました。

その豊富なノウハウを活かしながら、先輩方に必死に食らいついて多くを学びとり、御社の戦力となる営業マンとなれるように、成績を伸ばしていきたいと考えております。

【転職面接の将来のビジョン】自信を持って話そう

将来のビジョンは、エピソードや構成も大切ですが、それと同様に自信を持って話すことも大切です。

小さな声でうつむきがちに話していたら、どんなに素晴らしいキャリアプランであっても「実現できると思っているのか?」「自分の将来のビジョンに不安を感じているのか?」などの不信感を抱かれてしまう恐れがあります。

せっかく実現可能で具体性を持たせた将来のビジョンを語るのであれば、自分ならやれるという自信に満ち溢れた態度で、相手に能力をアピールしましょう。

背筋を伸ばして目線を合わせ、ハキハキとゆっくり聞き取りやすい声で話せれば大丈夫です。

スマートフォンで録画するなどして、自分の口調や表情を確認するのは、手軽にできるおすすめの練習法です。

まとめ

将来のビジョンは、面接の頻出の質問項目であるだけではなく、今後の人生の指針にもなる非常に大切なものです。

自分の中に持っているビジョンを、そのまま応募先の企業へ伝えても相手には響きません。

企業研究と自己分析をしたうえで、企業の求める人物像と自分のキャリアビジョンとが重なる部分を把握したうえで、企業で実現可能なビジョンを形成しましょう

熱意と自信に満ちた態度で語れば、企業にもあなたの熱意が伝えられるでしょう。

 

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます