明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
・企業が自己PRを聞く理由
・慎重さを持つ人の特徴
・面接官が受ける慎重さの印象
・慎重さをアピールしたい人
・自己PRの構成を知りたい人
・自己PRの構成について知りたい人
自己分析の結果、自分の強みは慎重さだと気づいた人もいるでしょう。
しかし、実際に社会に出てからその強みが通用するかわからず、「面接のときに言うことではないかも?」と不安に思うという人も多いです。
本記事では、慎重さという特徴は選考で受け入れられるものなのか、慎重さをPRするならどのようなことに気をつけたら良いのかなどについて解説しています。
自己PRのことで悩んでいる方に刺さる内容となっていますので、ぜひ一度読んでみてください。
目次[目次を全て表示する]
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】慎重さは評価されるのか
まず結論からいうと、就活において慎重な性格は、きちんと評価される要素の1つです。
そのため、慎重さがもっともアピールしたい部分であれば、そこを軸に自己PRを考えてみるのも良いでしょう。
人によっては少し地味なアピールだと考えてしまうかもしれませんが、大事なのは何よりも伝え方です。
つまり、伝え方を工夫すれば、どのようなアピールポイントであろうと採用担当者に刺さります。
【自己PRで慎重さをアピール】企業が自己PRを聞く理由
多くの企業は、就活生からの自己PRをその人について深く知るためのきっかけだと考えています。
特に知りたいのは、就活生のやる気の有無や自社への印象、自社にどれだけどのように貢献してくれるかといった将来の利益につながる部分です。
入社して働く人には給料を支払うことになるため、特に利益を生み出さないような人材を採用しようとは思いません。
自己PRは、その就活生が自分についてどのように考えているか、どのような点が自社とマッチしていると思っているのかを知るための効率の良い判断材料なのです。
志望度を見極めるため
企業は、自己PRの内容と妥当性からその就活生の志望度の高さを判断しています。
自分のことをしっかり理解しており、自社に入社した後にどのような形で貢献できるかを具体的に考えている就活生の方が、「どこでも良い」と考えて企業に応募したと思しき就活生よりも志望度が高い印象を与えるものです。
全体的にやる気がなく、仕事も適当に済ませようとするような人よりも、自社で働くことに対するモチベーションが高く意欲にあふれた人の方が採用される可能性が高いと言えます。
面接などの選考は、このような「いかに採用担当者にやる気をアピールするか」の繰り返しです。
そのため、自己PRでも自分のやる気をアピールできるよう、その企業に適した長所をピックアップするのが得策と言えます。
どのような人かを簡潔に知るため
企業が就活生に自己PRを聞くのは、その就活生の人となりを簡潔に把握して深掘りするきっかけをつかむためでもあります。
面接の時間は限られているため、なるべく短時間で就活生の性格を可能な限り深く理解したいと考えている採用担当者がほとんどです。
就活生の性格や特性がわかれば、自社に向いている人材かどうか判断できるほか、自社に入社した後にどのような仕事を任せられるかも考えられます。
逆に、この時点で自社の求める人材ではないと判断されると、採用を見送られる可能性が高いです。
だからといって、企業に合わせて自分に当てはまらないようなアピールをするのも好ましくありません。
主張の一貫性のなさを指摘される可能性が高いため、等身大の自分を伝えましょう。
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】慎重さが強く求められる職種
慎重さは就活において使えるアピールポイントになりますが、必ずしもすべての企業に対して使えるとは限りません。
そのため、どのような職種に対して効果的なのかを、あらかじめ理解しておく必要があります。
ここでは、具体的にどんな職種に対して刺さりやすいのか?その一例を3つ紹介しましょう。
もしこの中から志望する業界がある場合は、慎重さが高く評価されることが期待できます。
開発職
開発職は、文字通りさまざまな商品を開発する職種を指します。
例えば、食品や化粧品、医薬品など、私たちの生活に関わるあらゆる商品の製品化を担当するのが、開発職の仕事です。
よく研究職と混同してしまう人もいますが、研究職は0から1を作る職種であり、一方で開発職は1から10、あるいは100につなげるための商品開発をする職種ですので、厳密にいえば大きく異なります。
このような開発職では、時に危険が伴うようなこともありますし、何より世に出すための商品づくりをすることになりますので、非常に慎重さが求められる職種だといっても良いでしょう。
だからこそ、開発職ではとにかく慎重に行動できる人材を求めている傾向が強いと思っておいて間違いありません。
経理職
経理職は、さまざまな会計データを集計するのが仕事です。
経理担当者は伝票に記録した売上を帳簿にまとめることになるため、常に会社でおこなわれる取引の管理をすることになります。
もちろん少しでも実際と帳簿のデータに差異があれば、今後の事業運営に大きな影響をもたらしてしまうため、非常に重要な立場だといえるでしょう。
場合によっては、多大な損害を及ぼすことにもなりかねません。
だからこそ、経理職も慎重さが常に求められるタイプの職種だと断言できます。
普段からちょっとしたことでも、意識して見直せる人であれば、必ず経理職は向いているといえるでしょう。
もし経理職を志望している場合は、自分がどれだけ慎重な性格なのかどうかを、全面的に押し出すように意識してみてください。
それだけでも、企業は安心して採用しやすくなるはずです。
法務職
法務職は、簡単にいうと法律に関する知識を駆使しながら、会社で起こるさまざまな出来事における条文を確認するのが基本となります。
例えば、外部の人と何かしら契約を結ぶ際にも、必ず法務職の人が条文における契約事項を見て、安全に取引できるようにするのです。
つまり、トラブルなくビジネスができるようにする上で、法務職の人は必要不可欠な存在だといえるでしょう。
そのため、法務職においても慎重さはとても重要視される要素の1つです。
とはいえ、状況次第では大きなトラブルが発生してしまうこともあるかもしれません。
そんな時も、法務職の人が法律に沿って解決策を考えることになります。
特に他社とのトラブルに関しては、どのように論理を立てて問題をクリアしていくのかが問われるため、慎重な人じゃないとなかなか向かない職種だといえるでしょう。
【自己PRで慎重さをアピール】慎重さが長所の人の特徴
自己PRで慎重さをアピールしたいと言っても、自分の長所として慎重さをアピールしていいのかわからない人がいると思います。
そんな人のために、慎重さが長所としてアピールできる人の特徴についてまとめます。
ぜひ自分が当てはまっているか確認して、どんどんアピールしていきましょう。
①注意深さがある
②慎重な意思決定をする
③計画を立てる
特徴①注意深さがある
注意深さがあり、細かなことに注意を向けることができる人です。
慎重な人は細かいことにも注意を払っており、少しの違和感を見逃すことなく物事に取り組むことで小さなミスやエラーを防ぎ、大きなミスを未然に防ぎます。
プロジェクトなどを進行させるときに、状況をよく理解し、問題を解決するために慎重に計画を練ることで、より良い結果を生み出すことができます。
注意深く行動することはなににおいても求められる能力でしょう。
特徴②慎重な意思決定をする
物事を決める際、慎重に意思決定ができる人です。
慎重な人は意思決定を適当に行わず、様々な情報を入手し、検討を重ね、意思決定をします。
そのため、よく考えられたいい判断を下すことができるでしょう。
仕事をするうえで慎重に意思決定をし、タスクをこなすことは一つ一つの仕事をおろそかにしないということで、厚い信頼を得ることができるでしょう。
しかし仕事ひとつするときに時間がかかりすぎると企業側に伝わらないように注意しましょう。
特徴③計画を立てる
物事を行う前に頭の中で計画を立てる人です。
慎重な人は事前に計画を立て、考えられる課題やリスクを予想します。
体が動く前に頭で考えることで、行動してからの被害を最小限に収めることができます。
将来を考える際も、選択をミスしないように熟考することができるでしょう。
また、目標も明確に設定でき、そこまでの段取りも決められるので、効率的に行動ができます。
【自己PRで慎重さをアピール】企業が受ける慎重さの印象 (良い面・悪い面)
慎重と聞くと物事を行うのに多くの時間を要し、大人しい性格で、積極性のないように面接官がとらえがちです。
しかし慎重さも強みにし、面接官に評価されるような自己PRを考えましょう。
そのためまず慎重さの印象の違いについて良い面・悪い面を理解することが重要です。
悪い面①消極的
「慎重な性格です」と聞いて面接官が受ける印象はすべてのことに対して、積極性がなく、受け身の姿勢で過ごしてきたのではないかということです。
おおざっぱでなく、慎重であるからこそとても重要になる職種もあります。
しかし積極性や挑戦欲をもって常に成長し続けたいという気持ちを大切にする企業には慎重という性格は裏目に出てしまうかもしれないです。
悪い面②効率が悪い
ものごとを慎重に進めるからこそ、一つのことに時間をかけすぎて物事を成し遂げるのに多くの時間を要してしまうのではないかという印象も与えてしまいます。
てきぱきと一つのことを進めて量を積んで成長してほしいという考えを持つ企業には物事を成し遂げるのに効率が悪いと思うかもしれないです。
逆に熟考するからこそ最高の状態を作り上げることができる職種や物事を成し遂げるのに着実にゆっくりでもいいから取り組んでほしいという企業には慎重さはプラスの印象を与えるでしょう。
良い面①失敗が少ない
ものごとを着々と進めるからこそ、小さなミスにも気づくことができ、失敗が少ないという印象を与えることができます。
些細なリスクにも対応し、無理に進めることなく、定期的なチェックを怠らないため、作業速度は遅れるもののリスクは下げられ、完全な成功につなげられます。
リスク管理を徹底している会社では慎重な性格は高く評価されるでしょう。
良い面②最善の状態で完成ができる
慎重であるからこそ、適当にやるということがなく、量より質を求めていると言えます。
これは物事の完成する数は少ないものの、一つ一つ最善を尽くしておこなっているため、一つの物に妥協することなく最善の状態まで挑戦し続けると言えます。
素早く仕事をこなすことを目指している企業には沿わないかもしえないが、一つの仕事を丁寧に行うことを重要視する企業は多いため高く評価されるでしょう。
【自己PRで慎重さをアピール】長所として慎重さをアピールするには?
面接官が受ける印象を受けて、うまく慎重さをアピールするには、どうすればよいのでしょう。
そもそも、慎重さは自己PRにおけるアピールポイントとなりえるのでしょうか。
煮え切らない、優柔不断、臆病などといったマイナスイメージを持たれそうと思いがちですが、慎重さはアピールポイントとして「あり」と言えます。
慎重であるということは、その分集中して物事に取り組めるということでもあります。
集中力はどの業種に対しても求められる能力であり、その人がどのような状況でどれくらいの集中力を発揮できるのかは企業としても知りたいところです。
自分の慎重さが役に立った状況を具体的に説明し、どれほどの結果を残したのかをしっかり伝えられれば成功と言えるでしょう。
そのためには、慎重さの根拠となるエピソード選びが重要です。
慎重さはベンチャー企業に刺さる!
慎重さは、意外なことにベンチャー企業でも求められる特性です。
エネルギッシュでチャレンジブルな企業だからこそ、決断が遅れるかも知れない慎重さは敬遠されがちに思えるかもしれません。
しかし、実際はベンチャー企業でも慎重さは重要なポイントとなります。
慎重さは、業務を正確に遂行するうえで役に立つ性質です。
特に、歴史が浅く業績が安定していないベンチャー企業は、小さなミスが大きな損害となってしまいます。
場合によっては、その損害が致命傷になってしまうことも珍しくありません。
そのため、特に深い考えもなく大事な決断を下してしまう人材は要注意と言えます。
大事な局面で判断を間違える可能性が低い人は、大企業はもちろん、ベンチャー企業でも重宝される存在なのです。
【自己PRで慎重さをアピール】長所として慎重さをアピールする際の構成
慎重さという特性をアピールするためには、自己PR全体の構成も大切です。
選考書類の文章や、面接での受け答えにおける構成がぐちゃぐちゃな状態になってしまうと、言いたいことがうまく伝わりません。
構成を工夫してすっきりまとめれば、相手も理解しやすく主張に一貫性を持たせられるため説得力が上がります。
具体的には結論、エピソード、経験から結果的に学んだこと、それらを入社後にどのように活用するかといった順番で文章を組み立てると良いでしょう。
結論(どんな慎重さを持っているのか)
文章や受け答えの構成で、最初に配置すべきなのは結論です。
自分がどのような点を自分のPRポイントだと感じているのか、簡潔に一文で表します。
「私の強みは慎重であることです」といった内容を、どのような場面で特に発揮できるのかを決めて述べることで、これから自分が何を話そうとしているのかを相手に印象付けるのです。
また、自分自身が途中で何を言いたいのかわからなくなってしまったなどという状況を回避することにも役立ちます。
しかし慎重さを述べるときに、「強みは慎重であることです」だけだと他の就活生と比べる材料になりません。
自分の慎重さは具体的にこういうものだと明記すると慎重さを長所として持つ他の就活生とも差別化ができます。
人それぞれ慎重さの形は違いますよね。
ただ「慎重な性格が取り柄です」というだけでは面接官は引き込まれないでしょう。
エピソード
結論を述べた後は、その主張を裏付けるためのエピソードが必要です。
あなたのことをよく知らない企業の採用担当者は、根拠なしに主張している長所に耳を傾けません。
どのような場面で慎重だと判断できたのか、自分の慎重さがどのような状況で発揮されたのか、どのように活用できたのかを自分の経験の中から実際の例として選んで説明できるようにしましょう。
具体的な例を挙げられれば、結論の説得力や独自性が増します。
仮にほかの就活生と自己PRの結論が被っていても、どうしてそのように考えたのかという過程が異なれば、あなた独自の長所だと判断してもらえる可能性が高くなります。
結果学んだこと
エピソードによって結論を補強したら、その経験から自分が学び取ったことを述べましょう。
採用担当者は、就活生の単なる自慢話を聞きたいわけでも、過去のことについておしゃべりに興じたいわけでもありません。
自分の長所やそれを強く確信するにいたった経験からどのようなことを学び、社会に出てからどう活かすつもりであるのかが最大の関心事です。
したがって、慎重さが長所だと気づいたエピソードでどのようなことを学んだのかは必ず伝えるようにしましょう。
入社後にどのように活かせるか
最後に、先に述べた経験からの学びを活かして、志望先の企業の社員としてどのように会社に貢献できるのかを話しましょう。
単に自分が思う「社会貢献」を前面に押し出してしまうと、「実はあまり企業のことを考えていないのでは?」と思われかねません。
事前に企業の経営理念や事業内容を調べ、それらと絡めたうえでどこに自分の強みを活かせるのか具体的に説明するのが適切です。
採用担当者に、「それなら確かに自社への貢献が期待できそうだ」と思ってもらえるような内容にしましょう。
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】自己PRで慎重さをアピールする際のコツ
これから大事な就活において、どのように慎重なところをアピールすれば良いのか悩んでいる人も多いでしょう。
単純に自分が慎重であることを主張するだけでは、もちろんアピールの方法としてはレベルが低くなってしまいます。
つまり、どんなに自分の中では頑張って臨んでいたとしても、どんなに熱意があったとしても、採用されにくくなるのです。
だからこそ、アピールの仕方に関しては最大限の注意を払わなければいけません。
ここからは、具体的にアピールする際のコツを4つ紹介しますので、ぜひ覚えておいてください。
仕事にどのように活かせるのかを盛り込む
まず就活においてもっとも大事なことは、あくまでも相手から高く評価してもらうことです。
つまり、自分目線ではなく相手目線になった上で、アピールの仕方を考える必要があります。
そのため、慎重さを伝える際には、実際の仕事でどのように慎重さを活かせるのかまで伝えるようにしましょう。
例えば「大事な書類を扱う際には、必ず3回以上は丁寧に読み直すことを心がけたいと思います」のようなアピールの仕方で締めることができれば、それだけで相手は採用後のイメージがしやすくなります。
この一文があるのかないのかだけでも評価は変わってくるので、これから仕事にどう活かすのかは伝え忘れないようにしてください。
長所と短所で分ける
自己PRで慎重さを伝える際に、もう1つ意識してほしいのが、その言葉の良い部分と悪い部分をきちんと理解しておくことです。
「慎重」という言葉は、ポジティブな意味に捉えることもできれば、逆にネガティブな意味に捉えることもできます。
例えば、物事に慎重な人は、丁寧かつ責任感のある行動ができる一方で「優柔不断」や「素早く行動できない」のような、悪い特徴もあるでしょう。
そのため、企業から長所と短所を両方聞かれることがあった場合は、この2つのポイントを押さえておくことで、自然な答え方ができます。
どのような慎重さなのかを明確にする
慎重さをうまく企業にアピールする上で、必ず意識してほしいのが、何がどう慎重なのか?を伝えることです。
単純に言葉で「自分は慎重に行動できるところが強みです」と伝えるだけでは、残念ながら評価につながらないといっても良いでしょう。
なぜなら、慎重なことを伝えたところで、相手に何もイメージしてもらえないからです。
つまり、どのように自分は慎重に行動できるタイプなのか?を明確にする必要があります。
その内容によって企業は自社に欲しいタイプなのかどうかを判断できるようになるため、これは大前提として覚えておいた方が良いポイントだといえるでしょう。
具体性を持たせる
慎重なところを自己PRで伝える上で、さらに重要なのが具体性を持たせることです。
要するに、根拠となるエピソードもセットで伝えなければいけません。
なぜなら、ただ伝えるだけではそもそも信じてもらえないからです。
そのため、慎重なところがわかるようなエピソードを、あらかじめ用意しておく必要があります。
また、エピソードを伝える際には、できるだけ細かいところまで相手に伝えるようにしましょう。
エピソードの内容が抽象的になってしまうと、それだけでせっかくのアピールがぼんやりしてしまいます。
だからこそ、その時の状況がどんな人にもわかるように、詳しく説明しないといけません。
そうすればどんな人でも慎重さがうまく伝わりやすくなるでしょう。
【自己PRで慎重さをアピール】長所として慎重さをアピールする際の注意点
慎重さを自己PRとして打ち出す際は、表現の仕方に気を配らなければなりません。
言い方が悪ければ、優柔不断で臆病な性格だと判断され、マイナスな印象を与える可能性もあります。
また、ポジティブな性質として主張する場合も、本当に主張したいテーマやゴールを見誤ってはいけません。
企業に伝えるべきなのは、その性質をもとにあなたがどのような活躍が期待できる人材なのかという点です。
慎重だからすごいのではなく、それによって貢献できるから役に立つというポイントに重きを置くと良いでしょう。
面接官に悪く伝わらないようにする
上記に述べたように、慎重という長所は伝え方によって悪く伝わってしまう可能性もあります。
しかし慎重さはリスク管理がうまく、失敗が少ないというアピールポイントを持っています。
また物事を行うのに時間がかかってもやり遂げられる可能性が高いです。
こんなに長所がたくさんあるので面接官にはたくさんのアピールポイントを伝えられるように伝え方に注意して考えましょう。
慎重さがゴールにならないようにする
自分の強みをPRする際、その強みをアピールすることに注力しすぎて本来の目的を見失ってしまうことが多くあります。
慎重さはアピールのゴールではなく、仕事において成果を出すためのツールでしかありません。
その強みでどのような貢献ができるのかをアピールするために、慎重さが発揮された場面や得られた成果をもとに、どのようなことを達成できたのかについて言及する必要があります。
入社後の自分の活躍を採用担当者に想起させることを目標とし、強み自体のアピールがゴールにならないよう気をつけましょう。
「新しいプロジェクトを立ち上げるとき」「金額が大きい契約をするとき」など、実際に慎重さが求められるシーンは多々あるので、このような点に触れると良いでしょう。
今後の貢献につなげる
自分の強みとなる慎重さをもとに、どのような分野でその企業に貢献できるのか将来を見据えた内容にも触れるようにしましょう。
10年後、20年後に自分がなっていたい社会人の姿や、企業とのつながりや関わり方を軸に述べると効果的です。
これは、自分の将来像を具体的に描けている人物の方が、より明確な目標を持って仕事に取り組んでもらえると判断されるためです。
特にそれが自身の強みとマッチしていれば、内定を獲得できる可能性が高まるでしょう。
このとき、時間軸に沿って伝えることができればより良い印象を与えられます。
ただし、「10年後に社長になる」など、再現性が低い理想像を掲げてしまうと逆効果なので、現実味を帯びた内容を伝えるようにしてください。
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】慎重さが強みとなる言い換え
これから就活で慎重さをアピールする際は、他のライバルのことも意識しなければいけません。
なぜなら、ストレートに伝えるだけでは何も個性がないからです。
つまり、他のライバルに埋もれてしまい、採用担当者から注目されにくくなってしまいます。
だからこそ、慎重さを強みにしたい人のために、どんな言い換え方をすれば良いのかを紹介しましょう。
ここでは4つの例を挙げますので、自分がアピールしやすそうなものを選んでみてください。
仕事が丁寧
まず慎重な人といえば、どんな仕事も丁寧にこなせるタイプだといえます。
そのため、スピードを重視しなければいけない職種においてはアピールしづらいポイントですが、正確性を重視される職種においては、このアピール方法がもっとも刺さる伝え方になるでしょう。
1つの小さなミスが大きなトラブルにつながるようなところでは、採用における必須条件になっていることも多々あるので、自分がいかに丁寧な作業ができる人材なのかを、自己PRでしっかりアピールしてみてください。
そうすれば、採用を勝ち取れる可能性が高いといえます。
責任感が強い
慎重に行動できる人は、すなわち責任感のある仕事とも相性が良いといえるでしょう。
なぜなら、ミスをする可能性が極めて低くなるからです。
これまで誰かから物事を任された経験が多い人であれば、自分では気づいていなかったとしても、慎重に行動できるタイプであり、責任感を持って行動できるタイプだといえるので、自信を持ってください。
また、責任感のある人といえば、すべての物事の原因は自分にも原因があると認識できる傾向があります。
このような考え方で行動できる人は、企業からすると責任感の強い人材だと認識できますし、何より成長できる人材であることもイメージできるので、非常に高く評価されるでしょう。
学生時代とは違って社会人の場合はすべての物事に責任が伴いますので、アピールポイントとして活用してみてください。
計画性がある
今までさまざまなことに対して慎重に行動してきた人は、おそらく軽率な行動をすぐにはとらなかったはずです。
つまり、どんな物事においても、きちんと計画を立てながら確実に1つずつこなしてきたことでしょう。
そうなると、計画性のあるところを自己PRでアピールするのが、より効果的だといえます。
どんな仕事においてもまずは計画を立ててから取り組むことが重要なので、計画性のあるところを伝えることができれば、間違いなく高く評価されるはずです。
そのため、実際にアピールする際には、自分がどのような計画を立てて行動してきたのかを詳しく話せるエピソードを用意しておいてください。
ここで根拠となるエピソードができれば、採用担当者の心を一気に鷲掴みできるでしょう。
リスクに目を向けられる
仕事をする上で大事なことはたくさんありますが、特にミスが許されないような職種の場合は、どれだけ危機管理能力を持って取り組めるのかが重要視されます。
そのため、きちんとリスクを意識しながら行動できるところをアピールできれば、それだけで慎重な性格であることを伝えられるでしょう。
現状を踏まえた上で、常に先のことを考えられる能力は、どんな企業においても魅力的に映るアピールポイントです。
だからこそ、リスクヘッジができるところを重点的に伝えるようにすることで、職種によっては採用率が一気に跳ね上がるでしょう。
【自己PRで慎重さをアピール】長所として慎重さを自己PRに用いる際の例文
最後に、「慎重さ」を自己PRのアピールポイントとして用いる場合の例文をご紹介します。
ここに挙げる例文はよくあるパターンであり、実際に重要なのはあなた自身の経験であり、あなた独自の言葉です。
文章の書き方を参考に、自分の経験の中から自分ならではの特色を見出しつつ、それを自己PRに盛り込みましょう。
人目を惹くような独自性があれば、採用担当者の目に留まる確率も高くなります。
全体の構成などにも気をつけながら、あなたならではの自己PRを作り上げましょう。
例文①長期インターン
学生時代、私は貴社での長期インターンシップにおいて、営業活動に関わる事務の仕事を任せていただきました。
その際、持ち前の慎重さを活かして実際の営業活動の事前準備を入念に行い、お客様のプロフィールや傾向、商品のアピールポイントや効果的なコミュニケーションの方法などの情報を集めました。
それらを資料としてまとめ、営業中に何が起きても対応できるようにしたところ、開始3ヶ月でインターン生の中でも営業成約率1位になることができたのです。
この経験を活かし、貴社への入社後も慎重かつ入念に情報を集めて準備を重ね、本番でどのような状況になっても対応できるようにしたいと考えております。
例文②学業
学生時代には、その慎重さを活かして授業の論文を文字数ごと、章ごとなど基準を設けてこまめなチェックを行いました。
そのため誤字や脱字、資料の引用間違いや誤読を減らし、ミスなく論文を書き上げることができました。
そうすれば課題再提出の手間が減り、その分の時間をほかの科目の勉強に活用できます。
これによって課題以外の予習や復習の時間を多めに取れたため、同学年の中でも優秀な成績を収めることができたのです。
貴社に入社した後も、提出する書類やプレゼンテーションなどの資料の作成において慎重にチェックを行い、ミスによるリテイクやタイムロスが発生しないよう努めたいと考えております。
例文③留学
まず、留学先の国や大学を選ぶ際には、詳細なリサーチを行い、適切なプログラムやコースを見つけるために努力しました。
また、ビザ申請や奨学金の手続きにおいても、細部にわたって慎重に注意を払い、ミスを最小限に抑えました。
また、留学先でも大学の授業は異言語のため、事前に授業の内容を予習し、授業の内容についていけるように勉強しました。
貴社に入社したら、不確実性を低くするため、さまざまなリサーチを行い、プログラムを成功させるために慎重にリスクなどにしっかり配慮し、進めていきたいと考えています。
例文④アルバイト
オーダーを取る際にミスを減らし、キッチンスタッフやホールスタッフと連携し、効率的な業務遂行をサポートしました。
飲食店のアルバイトにおいて、注文を正確に取り、料理を丁寧に提供することが非常に重要だと考えています。
お客様の特別なリクエストやアレルギーに気を配りながら、安全で満足度の高いお食事になるように提供することを心がけました。
忙しい中でも、お客様への配慮とオーダーミスをなくし、常に焦らず冷静にお客様や他のスタッフと接するようにしました。
この経験を活かして、貴社に入社したら、会社のメンバーと連携をとりながら、リスクを事前に把握し、効率的に業務を遂行したいと考えています。
例文⑤ゼミ
プロジェクトが始まる前に、慎重にリサーチを行い、問題点やリスクを事前に予測しました。
プロジェクトの間もプロジェクトの参加者がそのプロジェクトの目的を達成しながら楽しむことができるように常に先のことを考え、起こるかもしれない問題点を後回しにせず、対応策を考えて動くようにしました。
また、ゼミのディスカッションにおいても、他のメンバーの意見を注意深く聞き、議論の際には論拠をしっかりと裏付けることを心がけました。
これを活かし、貴社でも他のメンバーの意見を尊重し、様々な意見をしっかり聞いたうえで判断し、プロジェクトを進めていきます。
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】やりがちNG例文紹介
慎重さは自己PRにおいて使えるアピールポイントの1つですが、伝え方が悪いとネガティブな意味に捉えられてしまい、結局失敗に終わることもあります。
そのため、誤った伝え方をしないように、あらかじめ注意しておかなければいけません。
では一体、どのような伝え方をしてはいけないのでしょうか。
ここでは、どんな人もついやってしまいがちな、NG例文を3つ紹介します。
これから就活を控えている人は、このような文章をESで書いたり、面接でやらかさないように気をつけてください。
結論が最初にない
私は学生時代に、居酒屋でアルバイトリーダーをしていました。
私はそこでキッチンを担当していたのですが、忙しい時間帯になると、基本的に複数の料理を同時進行でこなすことになります。
そのため、時にはミスをしてしまいそうになることもあるのですが、私はバイトリーダーとして周りを引っ張っていける存在であり続けなければいけないので、とにかくミスをしないように1つ1つ指差し確認をしたり、他のスタッフとの連携も細かく取りながら、とにかく丁寧さを重視した行動を心がけました。
その結果、どんなに忙しくなってもほぼミスをすることなく、自分を含め周りのスタッフ全員が仕事をできるようになったので、店長にも褒められた経験があります。
貴社でも状況に左右されることなく、常に冷静かつ慎重に行動できればと思っています。
解説
エピソードやアピールポイントに関しては何も問題ありませんが、ここで1つ欠けているのが、結論が最初にないことです。
前述しましたが、自己PRを伝える上で大事なのは、相手に何を伝えたいのかをすぐに明確にすることなので、これでは出だしだけを見ても、よくわかりません。
そのため、エピソードに入る前に、必ず冒頭で冷静さをアピールしたいことを伝えておく必要があります。
そうすれば、どんな採用担当者にもこれから自己PRしたいことをすぐに理解してもらえるので、その先の文章もスラスラと読んでもらえるようになるでしょう。
具体性がない
私は慎重に行動できるところが強みです。
高校時代からずっとサッカー部に入っていて、その当時からとにかく慎重にプレーすることを心がけてきました。
私のポジションはディフェンスだったのですが、ディフェンスは何よりも危機管理能力が重要視されるものなので、人一倍慎重に動く必要があります。
最初は自分のミスで失点になることもよくあったのですが、4年以上やってきた今では、ほとんど失点を回避できるようになり、今ではディフェンスとして重宝されるような存在にまで成長できました。
貴社に入社した際にも、この慎重さを活かして、常にミスしないように頑張っていきたいと思っています。
解説
こちらの例文も、基本的には問題のない文章になっていますが、具体的にどのようなプレーをしてきたのかがイマイチわかりません。
特にもっとも強くアピールしたい部分である「慎重さ」についての話が何も書かれていないため、「慎重なプレー」についてもう少し深く掘り下げるようにした方が良いでしょう。
そうすれば、相手により伝わりやすい自己PRになりますし、何より慎重であることの根拠にもつながりますので、よりいっそう信憑性の高いエピソードになります。
短所が強調されている
私はどんな時でも、慎重に考えて行動できます。
学生時代はずっと居酒屋でのアルバイトをする日々を送っていましたが、人気のお店だったのでほぼ毎日忙しい状況が続いていました。
特に仕込みをしなければいけない量が多く、最初は慎重に行動するあまり、なかなか時間通りに終わらないこともありました。
しかし慎重に行動できたからこそ、余計な仕込みをせずに済んでいたので、お店に無駄な出費や手間をかけることなく仕事ができました。
貴社に入社した際にも、常に丁寧な仕事をして、ミスだけはしないようにしていきたいと考えています。
解説
どんな状況でも丁寧に仕事ができることをアピールしていますが、この文章の内容ではポジティブな面よりも、ネガティブな面の方が、どちらかというと目立ってしまっています。
特に「時間通りに仕事が終わらないことがあった」という部分は、自己PRの内容としてはあまり適切とはいえないでしょう。
採用担当者の立場で考えると、決して採用したいと思えるような内容とはいえません。
そのため、もう少し慎重さから生じるポジティブなことを、全面的に押していけるようにしてみてください。
【自己PRで慎重さをアピールする際の例文】完成度を高めるために
自己PRをESに書いたあと、そこですぐに終わってしまう人もいるでしょう。
もちろんそれがいけないことではありませんが、当然その自己PRが完璧なものになっているとは限りません。
なぜなら、その自己PRが良い内容なのかどうかを判断するのは、第三者だからです。
つまり、しっかり見直して完成度を高める必要があります。
ここではそのために、やってほしいことを2つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
声に出して読んでみる
まず自分で書いた自己PRを見直す際に、単純に目で文章を追いかけるだけではいけません。
なぜなら、目視での確認は見間違えてしまうことも多々あるからです。
そのため、できることなら声に出しながら、自分の書いた自己PRをチェックするのが良いでしょう。
実際に文章を口ずさむことによって、目だけではなく自分の口や耳でも、間違いがあるのかどうかに気づきやすくなります。
つまり、より精度の高い見直しができるのです。
たったこれだけで誤字脱字はもちろん、日本語的な違和感にも気づきやすくなるため、やっておいて損はないといえるでしょう。
決して目視確認を過信しすぎないようにしてください。
他の人に添削してもらう
自分で声に出して読み直すだけでも自己PRの完成度を高めることができますが、あくまでもミスに気づきやすくなるというだけです。
つまり、その自己PRの内容自体が本当に良い物なのかどうかを判断することは、おそらく難しいといえるでしょう。
だからこそ、ここで重要になってくるのが、第三者の力も借りてみることです。
例えば、身近に就活の経験者はいませんか?
知り合いはもちろん、家族でもまったく問題ありません。
他の人に自分のESを添削してもらうことにより、初めて客観的な評価を得ることができます。
今では就活エージェントと呼ばれる、無料で利用できる便利なサービスもありますので、ぜひ第三者にも頼りながら、最高の自己PRを完成させてみてください。
【自己PRで慎重さをアピール】ぜひ就活エージェントを活用しよう
数多くの就活生にアドバイスを送ってきた経験があり、人事担当とも関わりが深い就活エージェントからは、自己㏚の確認から、エントリーシートの添削までさまざまなアドバイスを受けられます。
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おわりに
今回は、慎重さという特性が自己PRに役立つかどうかや、自己PRで気をつけるべき内容、慎重さをアピールする場合の具体的な例文について解説してきました。
自己PRにおいて慎重さは、大企業でもベンチャー企業でも通用するすばらしい特性です。
しかし、慎重であるという点のみを重視して文章を組み立てると、肝心な「どう貢献できる人材か」というアピールがおろそかになってしまいます。
自分のアピールしたいポイントをしっかり見定めたうえで、慎重さという長所をうまく使いこなしましょう。