はじめに
自分の力をどんどん試していきたいと考える方は、就職先にベンチャー企業を見据えている方も多いと思います。
しかし懸念すべき点は、ベンチャー企業はサービス残業が多いと聞くところではないでしょうか。
今回は、ベンチャー企業を目指したい方に向けて、本当のところサービス残業はどうなっているのかをご紹介していきます。
サービス残業が多い業界や見分け方などもご紹介しますので、ぜひ就職先を決めるヒントにしてみてください。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】サービス残業とは?
そもそも、サービス残業がどういうものなのか、残業との違いを踏まえて知っておきましょう。
まずサービス残業は、企業側が従業員に対して、規定を超えた時間に無賃金で労働・残業させることを指します。
本来は、労働基準法の規定を超えて労働をさせる場合、超えた分の給与を残業代として別途で支払う必要があるのです。
違いを簡単に説明すると、サービス残業が無賃金なのに対し、残業は別途で給与が発生しているという点になります。
残念ながら日本では、サービス残業がいまだになくなっていないのが現状です。
しかし、サービス残業は本来違法となります。
残業代を請求したり、サービス残業を断ったりするのが可能であることを覚えておきましょう。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】サービス残業の実態
それでは現在、実際のサービス残業の実態についてご紹介していきます。
まず、現在の日本では42.6%が「サービス残業をせざるを得ない状況になったことがある」と回答しているのが現状です。
これは、従事者の約半数がサービス残業を経験しているといった状況になります。
また、役職が上になるにつれて、サービス残業経験の割合も増加傾向になっています。
具体的な数値で表すと、一般社員では48.6%、主任だと57.8%、係長クラスでは63.9%がサービス残業を経験していることになっているのです。
とくにベンチャー企業だと、従業員が少数精鋭となってくるため、個人のタスクが重くなってしまい、サービス残業につながる傾向にあります。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】サービス残業が多い業界
サービス残業があると言っても、業界によって多いかどうかは変わってきます。
そこで、ここではサービス残業が多い傾向にある業界について紹介してきます。
とくに、人手不足なことが多い3つの業界について、確認してみましょう。
IT業界
サービス残業が多い傾向にある業界として、はじめにご紹介するのはIT業界です。
IT業界は常に人手不足であり、システムトラブルなどにも対応しなくてはならないため、サービス残業をしてしまうケースがあるのです。
とくにIT業界にはベンチャー企業も多く、サービス残業を強いられているケースもあります。
また、IT業界は専門技術を必要とする場合も多く、1人前となるまでに時間がかかってしまいます。
そのため、すぐに人手不足を解消できないことも、原因の一つと言えるでしょう。
IT業界でベンチャー企業への就職を考えている場合は、この後にご紹介するサービス残業の有無の見分け方を覚えて、就職先を選ぶ際の参考にしてみてください。
飲食業界
次に、サービス残業が多い業界としてご紹介するのは、飲食業界です。
飲食業界では、お客様と直接関わることが多いため、お客様の都合に振り回されることも少なくありません。
そのため、時間通りに進めることが難しい場面も多く、残業時間が増えることもあります。
また、従業員の労働時間=接客時間のみとする考え方もあります。
接客時間だけを労働時間として認めている店舗なども出てきており、サービス残業が当たり前の業界になりつつあるのが現状です。
飲食業界はお客様と直接関われるため、やりがいのある仕事です。
しかし、企業がスタッフを大切にしてくれるのか、どういう理念を持っているのかを、就職前に入念に確認しておいた方が無難かもしれません。
保育・介護業界
最後にご紹介するのは、保育・介護業界です。
中でも、介護業界は高齢化が進んでいる日本で、とくに万年人手不足の傾向があります。
介護される側の人数とバランスが取れていないため、一人ひとりの仕事量が多くなってしまうのです。
また、業務時間中は子どもなどの世話をしていなくてはならず、業務時間外でデスクワークなどをやらざるを得ない場合があります。
とくに小さな子どもが相手であれば、決めた時間通りに予定を進めていくことは難しく、プライベートな時間に皺寄せが行ってしまうのです。
必要不可欠な仕事だからこそ、長く続けられるように、サービス残業の有無などは就職前にしっかりと調べておくことが大切と言えるでしょう。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】サービス残業の有無の見分け方
サービス残業が多いと言っても、すべてのベンチャー企業がそうであるわけではありません。
そこで今回は、サービス残業がある企業かどうか、見分けるポイントをご紹介していきます。
とくにサービス残業の多い業界を目指す方は、就職先を探す前にぜひ参考にしてみてください。
求人情報を確認
まずは、志望する企業の求人情報を確認してみましょう。
その際に、サービス残業のない企業の求人情報には、年収などの給与のほか、残業代の支給について詳細に掲載されています。
基本的に、残業なしや残業代全額支給という文言があれば、強制的な残業はないと考えていいでしょう。
しかし、すべての企業の求人情報が信用できるわけではありません。
とくに、サービス残業を強要する企業であれば、わざわざ公言してくれるところも少ないでしょう。
求人情報に書いてあったから大丈夫だと安心するのではなく、可能な限り、その企業に実際に就職した先輩などの話を聞いてみることが大切になります。
ぜひ慎重に情報を収集するよう心がけてみてください。
離職率に着目
求人情報の残業代について調べたら、次は志望する企業の離職率に着目してみるといいでしょう。
離職率が高ければ、労働環境は悪いと言えます。
サービス残業が常態化している可能性もあるため、避けたほうが無難でしょう。
とくに給与が高いのに、離職率が高い場合は注意するべきです。
求人情報で分からなかった場合は、3年後の離職率と平均勤続年数が分かる就職四季報を見てみましょう。
それでも上手く情報が集められないと感じるのであれば、早めに就職エージェントや就職支援センターなど、就活のプロに相談してみるのも一つの手です。
就活中は、たくさんの企業の情報を集めることが成功のカギとなるため、1人で抱え込まないことも重要になります。
従業員数に着目
最後に目をつけるべき点は、従業員数です。
他の企業と比べて売上が高いのに、従業員数が少ないようなところなどは要注意です。
売上に対して従業員が極端に少ない場合は、一人ひとりの負担が大きい傾向にあります。
また、売上に比べて従業員が極端に多い場合も、人海戦術を取っており、激務である可能性があるため注意が必要です。
とくに、ベンチャー企業では少数精鋭を謳っている企業が多く、成長する機会は多いですが、その分一人ひとりの仕事の比重は重くなってしまいます。
このとき、志望企業を見極めるためには、同じ業界の企業の売上や従業員数などの情報をたくさん目にしておかなければなりません。
就職先をしっかりと見極めるためにも、業界研究、企業研究が重要と言えるのです。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】サービス残業をしないためには
サービス残業を自らやりたいと志願する方は、少ないのではないでしょうか。
ここでは、サービス残業をしないためにできることをご紹介していきます。
すでにサービス残業があり転職を考えている方や、もしサービス残業を強要された場合に参考にしてみてください。
会社に直訴
サービス残業は労働基準法に違反しているため、会社に直訴することで改善される可能性があります。
もちろん、先輩や上司もしているから当たり前だという空気を作られている場合は、直訴しづらいことも多いでしょう。
しかし、この主張は当然の権利であり、違法なのはサービス残業を強いている企業の方だと強い気持ちでいることが大切です。
また直訴する場合、話が拗れてしまわないよう、後から弁護士へ相談したいと思ったときのためにも、証拠を集めておくことも重要になります。
社会人になりたてだと、当たり前のことだと言われれば納得してしまうかもしれません。
しかし、サービス残業は違法であるということは法律で決まっているため、騙されないように気を付けましょう。
労働基準監督署に相談
会社に直訴することが躊躇われる方は、労働基準監督署に相談することも一つの手です。
労基法に違反しているため、労働基準監督署に相談に行けば、会社に対して残業代の支給や労働時間に対する指導を行ってくれます。
ただサービス残業を証明する資料が必要になること、相談したことが経営者側に漏れれば冷遇される危険性があることを踏まえたうえで、準備をしてから実行すべきでしょう。
また、弁護士とは違い、残業代を請求してくれるわけではありませんので注意が必要です。
自分で会社とやりとりをすることが嫌な方や、よく分からないからすべてを丸投げしたい方は、早めに弁護士の方へ相談する方が良いかもしれません。
その際も、サービス残業が証明できるものを持参していると話が早く進みます。
【ベンチャー企業はサービス残業多いの?】ベンチャー企業は注意が必要
確かにベンチャー企業は少数精鋭なところも多いため、サービス残業が常態化してしまうケースも少なからずあります。
とくに、前述したIT業界や飲食業界、保育・介護業界などは、就職先を決める際に十分な注意が必要と言えるでしょう。
しかし、すべてのベンチャー企業が該当するわけではないため、ベンチャー企業に就職を考えているのであれば、残業事情を正確に把握しておくことが大切になります。
残業はあるのか、残業代は出るのか、どういった方法を採用しているのかなどを、事前にインターネットや口コミサイトなどで確認しておくことがおすすめです。
また、志望する先がベンチャー企業でなくても、しっかりとした企業研究は必要と言えるでしょう。
ベンチャー企業を志望している方の中で、ベンチャー企業についての情報を集めることに限界を感じた方には、ベンチャー就活ナビをおすすめします。
ベンチャー企業に就職するための詳しい情報を得たい方はこちらから
まとめ
ベンチャー企業は、サービス残業が多い傾向にあることは事実です。
とくに、人手不足である業界は注意する必要があります。
しかし、すべてのベンチャー企業がサービス残業を強要しているわけではないことは、他の大手企業などと変わりません。
大事なことは、就職先を選ぶためには、たくさんの企業や業界の情報を集めておくことが必要ということです。
このことに気を付けておけば、志望先がベンチャー企業以外に変わったとしても、自分の求める企業を探すことができるでしょう。