就職活動はさまざまな作業を行う必要があるので、どんなことをどのように進めていいか迷うことが多いですよね。
また、就職活動は人によって開始する時期が少々異なるため、周りの人に後れを取り焦ってしまう方も少なくありません。
今回は、就職活動に臨むにあたって、志望動機の書き方や、エピソードの見つけ方などについて詳しく解説していきます。
重要なポイントをしっかりと押さえて、自信を持って就職活動を行えるよう準備をしていきましょう。
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【新卒向け志望動機の書き方】志望動機で企業が見ていること
就職活動において重要なのは、なぜその会社で働きたいのかという「志望動機」です。
しかし、なぜ企業は学生に志望動機を聞くのでしょうか。
志望動機を学生から聞くことによって、いったい何を判断しているのでしょうか。
相手が求めている答えを知ることで、的外れな回答をせず効果的なアピールができるようになります。
またより密なコミュニケーションを取ることができ、その結果内定を得る可能性が高くなります。
まずは、企業が質問する「意図」をしっかり押さえましょう。
自社のどこに魅力を感じているか
企業が志望動機で見ているポイントの1つ目は「自社のどこに魅力を感じているか」という点です。
世の中には多くの企業が存在しますが、なかには同じような職種や業種で、実際に行っている仕事もほとんど同じということがよくあります。
そのため、企業は「なぜ他社ではなく自社で働きたいのか」というポイントを非常に重視しているのです。
その回答が曖昧な場合は、「自社で働きたいという理由が明確ではない」という印象を与えてしまいます。
多くの企業は、当然ながら自社を第一志望としている学生に内定を出したいと考えています。
なぜ魅力を感じているのかを明確に話せないと、志望度が低いと判断されますのでしっかりと理由を話せるように準備しましょう。
自社で何を実現したいか
2つ目は「自社で働くことで何を実現したいか」という点です。
「御社で働きたい」ということを伝えることは大事ですが、それよりも大事なのは「入社した後に何がしたいのか?」という点にあります。
「何となくここで働きたい」という人と、「どうしても達成したい目標があるから入社したい」という人材がいたとしたら、より自発的に働いてくれそうな後者の方が採用されやすいと言えます。
また企業は「なるべく入社後のミスマッチを防ぎたい」と考えているので、具体的な入社後の活躍イメージができている方が志望動機としては適切であると言えるでしょう。
志望動機を書く際は、将来の目標や理想のビジョンを端的に説明するようにしてください。
【新卒向け志望動機の書き方】志望動機で記載するべきこと
企業が志望動機のどんなところを見ているのかがわかったところで、次に実際に志望動機に記載した方が良いポイントをご紹介します。
これから紹介するポイントは、志望動機を書くにあたってぜひ押さえておいてほしいものばかりです。
企業からすると、これらのポイントは「押さえてあって当たり前」という認識を持っています。
周りの就活生と同じスタートラインに立てるよう、まずはこのポイントをしっかり押さえたうえで志望動機を記入しましょう。
その業界・企業を志望する理由
物事の判断基準には、基本的にはそれなりの理由があるものです。
これと同じように、「どんな業界で働きたいのか」「どんな企業で働きたいのか」という気持ちや考えにも、大なり小なり理由があるはずです。
「なぜこの業界で働きたいのか」「なぜこの会社で働きたいのか」という理由は、いかなる場合でも明確にしましょう。
また、志望理由となる内容が濃ければ濃いほど、「志望度が高い」と判断されやすい傾向にあることを忘れないでください。
第一志望の企業であれば、明確な理由を必ずセットでつけるようにしましょう。
ここの内容が薄いと、会社に対する理解度や志望度が低いとみなされてしまうおそれがあります。
さらに、「入社後もすぐに退社してしまうのではないか」というネガティブな印象も与えかねないので注意が必要です。
就活の軸との関連
就職活動の面接では、就活の軸を聞かれることも珍しくありません。
就活の軸とは、自分がどのような価値観・判断軸で就職活動を行っているのかということです。
軸を知ることによって自ずとその就活生の人柄や価値観・考え方が見えてくるので、自分の軸に沿った決定なのかどうかをきちんと相手に伝えることは大切です。
もし自分の軸とブレているようなことを述べると、「妥協して就職活動を行っているのではないか」と疑われてしまうかもしれません。
ネガティブな印象を与えてしまうおそれがあるので、きちんと自分の就活軸と企業選びがマッチしていることを説明しましょう。
その説明を行えるようになるためには、自分自身の就職活動の軸を最初に定めておくことが求められます。
こちらも併せて事前に準備しておきましょう。
入社後に実現したいこと
3つ目のポイントは「入社後にどんなことを実現したいのか」という記載をするということです。
まだ社会に出て働いたことのない就活生にはイメージしにくいかもしれませんが、「入社後どのように活躍するのか」という点は明確にしておく必要があります。
たしかに働いてみないとわからないものですが、企業にとって新卒採用とは「何ができるかわからない学生を採用する」という投資でもあります。
学生自身が自分の特性を理解したうえで、入社後に実現したいことを具体的に提案してくれれば、企業も安心してその学生に内定を出せるでしょう。
まずは志望先の企業がどのような会社で具体的にどのような業務を行っているのか、そこで求められる資質と得られる価値はどんなことなのかを把握してください。
将来的になりたい人物像
「自分が将来的にどのような人物になりたいのか」ということも記載すると良いでしょう。
どのような人物になりたいのかと言われても少々難しいかもしれませんが、要するに「仕事を通してどんなスキルや考え方を持った人間になりたいのか」ということです。
過去の経験から自分が憧れる人物や尊敬する人物がいる人は、そのエピソードや具体的な理由を話しても良いでしょう。
ここで大切なのは、なりたい人物像を列挙するだけではなく、「どうしたらその人物像に近づけるのか」ということです。
そのために必要だと思われる手段や努力など、自分がすべきことも併せて話すようにしましょう。
将来なりたい人物像になるために必要な手段や、なりたい人物像と会社の理念がマッチしていればしているほど採用される確率が上がるようになります。
過去との関連性
最後のポイントは「エピソードや志望理由と過去にどれくらい関連性があるか」というところです。
自分自身の過去の何らかの経験やきっかけに基づいて志望理由が書かれていると、志望理由としての納得感が一気に高まります。
もちろん「具体的な理由がなければ志望理由としてふさわしくない」というものではありませんので、過去との関連性がないからといって志望動機を書くことを諦めてはいけません。
どんな些細なきっかけや理由でも立派な志望動機として成立しますので、少し時間を作って過去のことを思い出してみましょう。
自分にとっては小さなきっかけかもしれませんが、そこから何か大きなヒントが見つかることも多いので、ぜひ取り組んでみてください。
【新卒向け志望動機の書き方】志望動機のおすすめ構成
続いて、志望動機を書く際におすすめの構成に関して解説していきます。
構成はある程度型に沿っていた方が、全体の流れがスムーズで読みやすくなる傾向にありますので、まずは基本の構成をしっかりと意識しましょう。
その中でいかに自分らしさを出すか、オリジナリティを出すかということが求められます。
この基本の構成は志望動機を書くだけではなく、就職活動のほかのさまざまな場面で応用ができますので、ぜひ押さえておくようにしましょう。
結論
志望理由を書く際には最初に「結論」を述べます。
結論とは、「なぜこの会社を志望しているのか」という簡潔な理由です。
たとえば、「御社を志望する理由は〜です」といった具合です。
結論を先に話すことでその後に話す内容がスムーズに頭に入ってくるようになるので、話の冒頭にはまず簡潔に結論を話すようにしましょう。
ここで明確に理由を話せないと、話の軸がわからず聞き手に不安感を与えてしまいます。
場合によってはせっかくの志望動機をきちんと伝えきれないという結果になる可能性もあるので、導入部分を特に意識をしながらわかりやすく話せるように準備をしましょう。
理由
結論を話した後は、その理由を詳しく述べましょう。
この理由に関しては、1つに絞る必要はありません。
最初に話した結論を裏付けられる内容であれば、複数のエピソードを話しても大丈夫です。
このときのポイントは、「あまり普遍的な話をしすぎない」ということです。
広くほかの業界にも当てはまりそうなことを話してしまうと、「志望度が低いのではないか」と判断されてしまうことがあります。
そういった誤解を招かないためにも、志望している企業や業界にしか当てはまらないような理由を述べるように意識しましょう。
エピソード
次に述べるのは、具体的なエピソードです。
ここでは、先ほど述べた「なぜこの会社を志望するのか?」という理由につながるエピソードを話します。
その企業でなくてはいけない理由に対し、そう思うようになったきっかけや背景などの自分の内面から湧き上がる気持ちや想いを話しましょう。
このエピソード部分は、仮に就活生が10人いたら10人とも違う内容になります。
そのため、自分独自のエピソードでないといけません。
誰かの体験を引用したり嘘をついたりするとすぐにバレてしまうので、きちんと自分自身の経験からエピソードを話しましょう。
再度結論
ひと通り「結論」「理由」「エピソード」を話したら、最後にもう一度結論を話しましょう。
ここでは、「なぜこの会社を志望するのか」「なぜこの業界を志望するのか」ということを今一度強く伝えます。
初めに結論を話したときには知り得なかった情報が面接官の頭の中にインプットされている状態ですので、より理解度が高い状態であらためて志望理由を知ってもらうことができます。
最初に話したことの繰り返しで構いませんので、再度志望理由を明確に述べるようにしましょう。
【新卒向け志望動機の書き方】志望動機で使うエピソードの見つけ方
ここまで、「志望動機には自分の過去に経験した話や実際のエピソードを書きましょう」と説明しましたが、すぐにパッと思いつくものではないでしょう。
エピソードをしっかり話せるようになるためには、事前にいくつかの準備をしなくてはなりません。
準備なしに思いつきで話してしまうと、話が途切れ途切れになったり一貫性がなくなったりしてしまうので、きちんと事前に準備をすることが大切です。
自己分析や他己分析、OBOG訪問などさまざまな手法があるので、その中から自分の志望動機を引き出せそうなものを選び実践してみましょう。
自己分析を行う
志望動機で使うエピソードの引き出し方の1つ目は、「自己分析を行う」ということです。
自己分析をすると、「自分はどういう性格なのか」「どういうときにモチベーションを感じるのか」「どういうことが苦手なのか」が徐々に見えてきます。
その中で、自分が志望する企業に入ろうと思ったきっかけや志望理由になるようなエピソードが見つかることがあります。
過去の経験を深掘りし、志望理由で使えそうなエピソードを見つけてみましょう。
また自己分析をすることによって、自分の長所や短所も見えてくるので、志望動機以外、たとえば自己PRのときに活用するエピソードを発見するときにも便利です。
なお、自己分析に不安がある人は、こちらの記事も参考になりますので、ぜひチェックしてみてください。
他己分析を行う
自己分析を通じて志望動機が明確に洗い出せれば良いですが、自分の力だけで自分の話や過去の経験をすべて引き出すのはなかなか難しいことです。
そんなときは、他人に自分のことを聞き、そこから新たな発見を得るという「他己分析」を実施すると良いでしょう。
自分では気がつかないような新しい発見があるかもしれません。
このときに気をつけなければならないのは、相手との関係性です。
気を遣って短所を言ってくれないような間柄の人にお願いするよりは、気の知れている家族や仲の良い友人・先輩に頼んだ方が良いでしょう。
自分のことをよく知っているので、的確な分析につながります。
なお、他己分析のやり方を詳しく確認したいという人は、こちらの記事をご確認ください。
OBOG訪問を行う
志望動機で話すエピソードが見つからないという人は、OBOG訪問を検討すると良いでしょう。
OBOG訪問とは、これから受けようとしている会社で働いている先輩を直接訪ね、会社の雰囲気や実際の業務などの情報を直接聞くことを指します。
会社のホームページや会社説明などでは、実際の会社の雰囲気や具体的な業務内容まではわからないことが多いです。
その会社のことや業界のことをよくわかっていないのに、志望動機で明確で確固たる動機を話すのは非常に難しいです。
しかし、きちんと調べてイメージをつかめていれば、どんなことを話せば良いのか自ずと見えてくることがあります。
「ホームページを見て会社のことを調べたけどうまく志望動機が書けない」という人は、ぜひOBOG訪問を検討してみてください。
【新卒向け志望動機の書き方】志望動機作成時の注意点
志望動機を作成するとき、いくつか注意しなければならないことがあります。
どんなに良い内容であったとしても、これから話すポイントが守られていないと、「小さなミスが多い人」だと判断されてしまうかもしれません。
せっかく準備をしたのに、実際の人柄や熱意とは関係ないポイントでマイナスな評価をされるのは非常にもったいないことです。
これらのミスや失敗は、以下のポイントを意識して書くことによって防げますのでぜひ覚えておきましょう。
指定文字数の8割は埋める
1つ目のポイントは「指定文字数の8割は埋める」ということです。
志望動機を書く際に、丁寧に「○○文字以上書いてください」という表記をしている企業はそこまで多くありません。
記載がないからといって、本当に自由な文章量で書けば良いということでもありませんので、間違った解釈をしないよう、注意が必要です。
基本的には、指定文字数の8割以上は埋めるようにしましょう。
「そんなに書くことがない…」と思う方も多いかとは思いますが、8割以下だと内容が薄いと判断されてしまいます。
「内容が薄い=志望度が低いのではないか」と判断されることもよくあるので、もっと具体的にできるところはないか今一度志望動機を見直して、内容を膨らませるような努力をしましょう。
話し言葉に気をつける
2つ目のポイントは「話し言葉に気をつける」ということです。
今現在就活をしている学生の方にはあまり馴染みがないかと思いますが、社会人になった場合、社内・取引先とのやり取りの際には「ビジネス文書」を活用します。
この場合、話し言葉ではなく書き言葉で文章を作成するのが基本です。
いわば社会人の基本とも言える、ビジネスで使う「書き言葉」は就活をするときにもきちんと使えている必要があります。
志望動機を話し言葉で書いてしまうと稚拙な印象を与えるだけではなく、「自社に入ったときにビジネス文書に対応できないのではないか」というマイナスなイメージを与えかねません。
志望動機を書く際には、きちんとした書き言葉で作成しましょう。
誤字脱字に気をつける
最後のポイントは「誤字脱字に気をつける」ということです。
これは基本中の基本ですが、普段から自分の書いた文章を見直す習慣がない人だと、一度書いた文章が間違っていないか読み返すことは少ないかと思います。
もしここでミスがあると、「雑な人」「ミスが多い人」という印象を与えてしまうおそれがあります。
実際にはそんなことがないのに、たった1つの誤字や脱字でネガティブなイメージを持たれてしまうのは非常にもったいないことです。
誤字脱字に関しては、提出する前に丁寧に確認をするだけで修正できます。
どうしても不安だという人は、誰か別な人に確認してもらうことをおすすめします。
自分では気がつかなかったミスを指摘してもらえるかもしれません。
事前の念入りな確認は忘れないようにしましょう。
【新卒向け志望動機の書き方】業界別志望動機の例文紹介
ここからは新卒の方に向けて、志望動機の書き方の例文を紹介します。
基本的な構成や書き方は基本的に共通となっていますが、志望業界によって書く内容や強調するポイントが若干変わってきます。
なお、これから紹介する例文はあくまでも参考程度の一例です。
志望先の企業の面接担当者に響く志望動機を書くためにも、先ほど述べたような自己分析・業界研究・OBOG訪問などを踏まえて、自分自身のオリジナリティのある志望動機を作成しましょう。
IT業界
私は学生時代に学祭を運営する団体に所属していました。
学際は大学創立以来毎年行われている「伝統」のあるイベントですが、近年学生の価値観の多様化に伴い規模が縮小傾向にあります。
話し合いを重ねた結果、学祭期間中に全学生の所属が必須なゼミの公開説明会を一斉に開催するという試みを行うことにしました。
これにより、それまで学祭に足を運ぶ機会がなかった学生が参加してくれるという流れが実現したのです。
基本的なことを継続するためには、何か今までにない変化を起こすことが重要であると強く実感した瞬間でした。
以上の理由から私は貴社の理念に深く共感し、その考え方を持つ方とともに働ける環境に魅力を感じ、貴社を志望しました。
コンサルティング業界
私は、学生時代に所属していた学生団体の活動で、毎年3万人規模のイベントの運営を行っていました。
しかし、学生の考えることやできることには限りがあります。
そこで、普段から学生団体の活動を支援してくれている企業の社員の方にアドバイスをいただくことにしました。
この結果、「自分たちだけで話し合ったときに行き詰まっていた課題に対する解決の糸口が見つかる」ということを経験しました。
「自分たちだけで何かをすることも大事だけれど、有識者の知恵や力を借りてより良いものを作り上げることも重要」ということを実感した瞬間です。
これらの経験から、「困っている誰かに寄り添いながら一緒に課題の解決をデザインしていく」という貴社の仕事のスタイルに魅力を感じるようになりました。貴社に入社した際には、先輩たちの力を借りつつクライアントに役立つ提案をしていきたいと考えています。
金融業界
私の父は信用金庫に勤めています。
信用金庫は大手の銀行に比較してより密接に地域とつながり、信頼関係の中で仕事ができているという話を何度も耳にしました。
人との関係性が希薄になりつつある昨今、お客さんと信頼関係を構築しながら働くことができるという貴社の環境を魅力的に感じました。
私自身、学生時代には接客のアルバイトを通じ多くの人とコミュニケーションを取ってきましたが、こちらが親身になり接客を行ったお客様がそのままリピーターにつながったという経験を何度もしたことがあります。
これらの経験から、地域のお客さんと密接な信頼関係を築きながら働くことができる貴行に魅力を感じ、志望した次第です。
将来は、地域の皆様との信頼関係を結び、より良い関係性を維持しながら貴行の発展に尽くしていきたいと考えています。
人材業界
人材業界では主に「人」と関わることが多く、私は誰ひとりとしてまったく同じ考え方の人はいないと考えています。
そんな個性や価値観の異なる人と関わり、より多様な価値観・キャリアの選択肢に触れる中で、自分自身も視野の広い人材へと成長したいと思っています。
主に転職活動をサポートするビジネスを展開している貴社には、そのために必要とされる環境が整っており、自分自身を成長させるためにこのうえなく最適な環境であると考え志望しました。
自分自身も広い価値観を持ち、さまざまなお客様の転職というターニングポイントを支えられるよう精進していきたいと思います。
商社業界
私は、海外で小学生に英語で授業をするというボランティア活動を行う学生団体に所属しており、そこでは代表を務めていました。
私が代表だった年はちょうどコロナ禍で海外には渡航できず、「このままでは団体が継続できなくなってしまう」と焦る日々が続きました。
そこで、これまでしたことがなかった「オンラインで海外の子どもたちに授業をする」という方針に切り替え活動を始めることにしたのです。
最初は思うように活動できない日々が続きましたが、徐々にやり方にも慣れ、オンラインでの交流も定着しました。
どんな困難な状況においても挑戦し続けた結果、挑戦することの大切さやそこから新しい価値を生み出すことのすばらしさを学びました。
以上の理由から、貴社の理念に深く共感し、このたび貴社を志望するに至り、入社した際はさまざまな挑戦をして事業を発展させていきたいと考えています。
不動産業界
私は大学入学とともに上京し、一人暮らしを始めました。
初めての一人暮らしは不安なことだらけでしたが、アパートを契約する際の担当の方がとても親身になり一緒に部屋探しをしてくださいました。
その結果、自分でも納得のいく部屋を見つけることができ、気がつけば実家と同じくらい一人暮らしの部屋が安心できる場所になっていたのです。
これらの経験から住む場所の大切さや豊かさを実感し、自分がそうであったように暮らしを通して誰かの生活の豊かさをともに考えていきたいと思っております。
以上の理由から貴社を志望し、入社した際には目の前にいるお客様一人ひとりに合った物件を紹介していきたいと考えています。
製造業界
私は子どもの頃から自分で何かを作ったり組み立てたりすることが好きでした。
高校時代には技術部に所属し、オリジナルの扇風機を作ったりと、さまざまな製作活動を行いました。
バラバラだと何の効力も発揮しない部品がうまく組み合わさることで、私たちの生活をより便利にさせているということに大きな魅力を感じていたのです。
そこでふと日常のさまざまなものに目を向けたとき、今自分が使っているスマートフォンも、日本の製造技術によって成立しているということに気がつきました。
以上の理由から、常にイノベーションを起こし続けながら日本の技術発展と向き合う製造業界に興味を持ちました。
その中でも貴社は独自の製造技術を持っており、そこにたしかな将来性を感じたため、貴社を志望したという次第です。
マスコミ業界
私は学生時代に、新興国のスラム街に住む子どもたちとともに音楽を作るプロジェクトに参加していました。
そこで私は、これまでテレビや本で見てきたような新興国の貧困の様子だけではなく、心から幸せだと胸を張って生きて、純粋に音楽を楽しむ子どもたちの姿を目にしました。
ある日そのプロジェクトがとある日本のメディアに取り上げられ、それを見た多くの方から寄付や支援が届き、そのおかげもあり子どもたちは日本でのオーケストラ公演を成功させたのです。
メディアで放映されていなければ、子どもたちの未来が変わっていたかもしれないことを実感した瞬間でした。
これらの理由から、大きな発信力を持って、社会に常に新しい価値観を提供することのできるメディア業界を志望するに至りました。
物流業界
小学生のとき、地域の物流を担っている会社に見学に行く機会がありました。
そのとき、私たちが普段当たり前に使っているものは、すべて誰かが運び消費者に届けているから成立しているということに気がつきました。
キラキラした仕事ではないように見えますが、物流を支える人がいなかったら、物にあふれる現代社会において、私たちは生活をすることができません。
そんな誰かの生活を陰で支える物流という業種に強い憧れを抱き、私も物流業界に身を置き人々の生活を支えることで社会に貢献したいと考えています。
サービス業界
私はイタリアンレストランのホールのアルバイトをしており、マニュアル通りの接客だけではなく、自分で状況を判断して「どうしたらお客様にもっと満足してもらえるか」ということを常に考えながら働いています。
その結果、その人がどんなことを求めているのかを想像する能力が身につきました。
ある種サプライズのような気遣いを続けるうちに、お客様にとって「特別な1日だった」と言っていただけることが何度もありました。
そのような経験を重ねるうちに、サービス業は単にサービスを提供しているだけでなく、「誰かの人生をより豊かにするものを提供しているのだ」と考えるようになったのです。
このような経験をしたことから、私はBtoCで直接お客様の顔を見ながら接客ができるサービス業に興味を持つようになりました。
【新卒向け志望動機の書き方】ベンチャー企業に刺さる志望動機
ここまで、業界ごとの志望動機の例文を紹介しましたが、今度はベンチャー企業に限定した志望動機の書き方について解説します。
ベンチャー企業とそれ以外の企業では、企業の性質や風土、考え方や価値観などが少々異なるため、それらを押さえたうえで志望理由を書く必要があります。
なお、ベンチャー企業への就職を検討されている方は、ベンチャー企業の志望理由の書き方をより詳しくまとめたこちらの記事も参考にしてみてください。
例文①
日々IT化が進む現代の世の中において、ITインフラという分野は欠かせないものとなっています。
インターネットはもはや人々の生活に欠かせない、命綱のようなライフラインとなりました。
2011年の東日本大震災のとき、私の住んでいる地域が停電し、しばらくITインフラが使えない状況を経験しました。
現在の状況を把握できず、不安な日々を過ごしたことを今でも強く覚えています。
地震から数日後には復旧し、強く安心できたあの瞬間の裏では、ITインフラ復旧のために寝る間も惜しんで尽力した人たちがいたと知りました。
これらの経験から、今や当たり前となったITインフラを支えることで、社会の基盤を支えるだけではなく新しい価値や経済活動の発展のために貢献したいと考え貴社を志願するに至りました。
ポイント
ベンチャー企業の志望動機を書く際に重視されるポイントは、「将来のビジョンや入社後に成し遂げたいことの粒度がどれほど細かいか」ということです。
ベンチャー企業は大手企業と比較して、個人の裁量が多く任せられる範囲も大きいのが特徴です。
それらを担保するためには、将来の目標・ビジョンが明確である必要があります
誰かに指示をされるのではなく、自分から自発的に動ける人材の方が重宝されやすいです。
志望動機を書く際にも、入社後のビジョンを明確にしておくことで、ベンチャー企業に刺さりやすい志望動機になります。
例文②
ユーザーのことを第一に考えている貴社では、チームメンバーのそれぞれが常にスキルアップに励んでいます。
自分もそのような仲間がいる環境で働きたいと思い、貴社を志望しました。
また、その中で新たな発見や気づきをチームで共有するなどして、自分自身だけではなく仲間や企業の成長に活かしていきたいと考えています。
さらに、仕事に対する価値観が多様化する中で、自分の仕事に責任と誇りを持って働いているメンバーが多い点にも魅力を感じています。貴社に入社した際には、アプリ開発という仕事に取り組み、貴社の売上アップに貢献できるような人材となるよう、努めていく所存です。
ポイント
仕事への意欲や自分自身の向上心の高さをアピールすることは、成長段階にあるベンチャー企業にとって非常に良いアプローチ方法です。
ただしここで注意したいのは、自分の成長だけではなく、企業や一緒に事業を推進する仲間の成長に貢献したい旨を伝えることです。
規模が小さいことの多いベンチャー企業では、社員一人ひとりが責任を持って事業を進めていくことが求められます。
そういったときに必要なリーダーシップや協調性、コミュニケーション能力も一定数備わっていることを志望動機の中でアピールできると良いでしょう。
おわりに
今回は、多くの方が手こずる志望動機の書き方について詳しく解説しました。
志望動機のことについてイメージしやすくなったのではないでしょうか。
志望動機は、あなたのやる気や気持ちを企業が推しはかる、大切な機会です。
「もっと別な表現で伝えればよかった…」と後悔しないように、事前にしっかりと準備を行ってから志望動機を書くようにしましょう。
また、就活において何か困ったことや不安なことがあれば、信頼できる先輩や就活エージェントなどに相談してみてください。