就活を始めて、少しでも早く内定をもらいたいと考える人は多いでしょう。
そのようなときに気になるのが、サマーインターンです。
「サマーインターンは就職に有利だ」という話を聞いたことがある人も少なくないでしょう。
しかし、実際にどのくらい内定につながるのか、どの程度有利になるのか、わからないことも多いです。
そこで今回は、サマーインターンで内定は出るのか、そのスケジュールや評価ポイントについて解説していきます。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターンで内定は出るのか
実際には、サマーインターンに参加するだけで内定が出る企業は少ないです。
とはいってもゼロではないので、内定獲得の可能性もあると考えてサマーインターンに臨みましょう。
インターン中に、採用担当者が「この人材をぜひうちの会社に欲しい」と思えば、後日連絡が来ることもあります。
内定が出るところまで行かなくても、サマーインターンで印象に残ると、選考で優遇される場合が多いです。
企業によっては、サマーインターンに最後まで参加した就活生だけが受けられる、早期選考の枠が用意されていることもあります。
サマーインターンに参加しないよりは確実に就活を優位に進められるので、前向きに検討してみましょう。
インターンで優遇してくれる企業は、インターネットの就活サイトで情報が出ていることもあるので、事前にチェックしておくことが大切です。
【サマーインターンで内定は出るのか】そもそもサマーインターンとは
サマーインターンとは、夏休み期間に実施されるもので、正式にはサマーインターンシップといいます。
就職を考えている学生が、実際に企業で仕事を体験することにより、仕事や企業への理解を深めるのが目的です。
サマーインターンの時期に決まった定義はありませんが、一般的には大学が夏休みに入る7~9月頃に実施されることが多いです。
実施される期間は企業によってさまざまで、短いところだと数日間、長いものなら数週間から1ヶ月以上の企業もあります。
サマーインターンでどのようなことを行うかも、企業によって違います。
実際に社員に同行して業務を一緒に行うケースや、グループワークを行うケース、実際の仕事の疑似体験としてプログラムが組まれているものもあるので、事前に調べておきましょう。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターンのスケジュール
では、実際にサマーインターンに参加するには、どのようなスケジュールで行動すれば良いのでしょうか。
サマーインターン自体は7~9月の夏休み期間に行われますが、参加するための準備はかなり前から始まっています。
まずは情報を集めて応募をし、選考を通過したら初めてサマーインターンに参加できるのです。
夏休みはまだ先だからといってのんびりしていると、気がつけばどのサマーインターンにも参加できなくなってしまう可能性があるので、計画的に行動しましょう。
ここからは、サマーインターンのスケジュールについて具体的に見ていきましょう。
4月中旬~5月中旬:サマーインターンの情報公開
サマーインターンに参加するための準備は、春からすでに始まっています。
例年では、4月中旬~5月中旬にかけて、サマーインターンの情報公開が始まります。
この時期に、インターンに応募する企業を大まかに決めておきましょう。
サマーインターンの情報は、企業のホームページに掲載されています。
また、就活サイトやインターンの合同企業説明会などでも情報を得られるので、幅広く情報を集めましょう。
そして、自分がどの企業のサマーインターンに参加するかを考えるうえで、自分がどのような仕事がしたいのか、どのような企業で働きたいのかを考えておくことも重要です。
そうすると、より具体的な企業をイメージして、サマーインターンの情報を集められるでしょう。
5月末~6月:サマーインターンの募集・エントリー
5月末~6月になると、サマーインターンの募集が始まります。
エントリーシートの提出が大変になる時期なので、計画的に対策をしておきましょう。
エントリーシートは、どの企業も同じ内容で良いわけではありません。
応募する企業や業界によって、記載する内容は異なってきますので、事前の準備が大切です。
例年、最もサマーインターンの申し込みをした人が多いのは、6月~7月といわれています。
企業によって時期は異なるので、事前の情報収集は欠かせません。
とくに就職を強く希望する企業については、早めに情報を集めておきましょう。
就活サイトでは、先輩方による過去の就活体験談なども掲載されていますので、参考にしてみるのもおすすめです。
6月末~7月中旬:サマーインターンの選考
エントリーシートが通過した企業から順番に、面接やグループディスカッションなどの選考が開始します。
一般的なサマーインターンの選考内容としては、書類選考・適性検査・筆記試験・面接などがあります。
企業によって選考方法が異なるので、募集要項をよく読んでおきましょう。
また、昨今の社会情勢に対応して、対面型の面接以外に、Webを使った面接も増えています。
対面型の面接は、言葉だけでなく表情や身振りなどで自分を表現することが可能ですが、Web面接の場合はより話す内容が重視される傾向にあります。
もしWebを用いたコミュニケーションの経験がないなら、事前に体験しておくのもおすすめです。
家族や友人などに手伝ってもらい、Web面接の練習を一度でもしておくと、本番であわてずに済むでしょう。
7月末~9月:サマーインターンの実施・参加
7月末~9月にかけて選考結果が出始めて、実際にサマーインターンへの参加となります。
サマーインターンへの参加が決まったら、早めに服装や必要な持ち物を確認しておきましょう。
サマーインターンは、企業を内側から見られる貴重な機会です。
漠然と参加するのではなく、しっかりと目標を持って参加しましょう。
「どのような企業か実際の雰囲気を知りたい」「多くの社員の方と交流してみたい」という目標でも「自分に足りない部分を見つける」というものでも構いません。
短い期間でも、得られるものはきっとあるはずです。
また、サマーインターンは、その企業で働いている先輩社員の話が聞けるチャンスでもあります。
どのようなことを聞いてみたいか事前に想定しておくと、いざというときにスムーズに質問ができるでしょう。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターンの種類
サマーインターンは就業体験ですが、内定への影響がある企業も多いです。
インターン優遇といって、インターン参加者のみを早期選考の対象とする企業もあります。
もし自分が就職を希望する企業がインターン優遇を行っている場合、サマーインターンに参加しない手はありません。
サマーインターンと一口にいっても、実はさまざまなタイプがあります。
ここからは、サマーインターンの種類についてくわしく説明していきます。
主なものはジョブ形式・ワークショップ型・企業見学型の3つです。
ジョブ形式
ジョブ形式のサマーインターンは、外資系のインターンに多く見受けられます。
就活生により実務に近いプロジェクトを担当させて、働きぶりが企業側の期待値を超えていれば、内定を出すというものです。
この形式はサマーインターンが内定に直結しているタイプで、そのぶん参加ハードルも高いといわれます。
採用選考の選考フローにインターンが組み込まれているので、内定をもらうためにはインターンへの参加が必須です。
企業側のメリットとしては、必要なスキルを持ったより専門性の高い人材が確保できる点や、入社してやりたいことが明確に定まっている人材を採用できる点があります。
就活生側としても、やりたい職種を絞って就活ができる点や、より早期の内定を確保できるという点でメリットが大きい形式です。
ワークショップ型
ワークショップ型は、多くの日系企業が実施するサマーインターンの形式です。
ワークショップ型の特徴は、複数のメンバーで物事に取り組む点にあります。
つまり、周囲の人とともに課題を解決していく過程が重要視されているわけです。
企業側はワークショップ型のインターンを行う中で、その人材が組織の中でどのような動きをするのか、見定められるというメリットがあります。
また就活生にとっても、ワークショップ型サマーインターンを経験することで、就職後に職場の環境に適応しやすくなるというメリットがあります。
大手企業のプログラムは人気が高く倍率も高くなりやすいので、情報をいち早くつかんで応募して、積極的に参加していきましょう。
業界知識を教えてもらえる企業見学型
企業見学型のサマーインターンは、これまで説明したジョブ形式やワークショップ型に比べると、比較的参加のハードルが低く、参加しやすい形式です。
一般的には説明会形式で行われる場合が多く、業界の知識や企業についての説明を聞くことができます。
そのため、まずは業界を見てみたい人や、業界や志望企業についてくわしく知りたい人におすすめです。
中には、実際の社員との座談会や、グループワークなどを実施する企業もあります。
短期間で志望する業界や職種について理解を深められるので、初めてのサマーインターンにもぴったりといえます。
ただし、企業見学型のサマーインターンでは選考案内がないところもあるので、その点は注意しておきましょう。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターン中に評価されるには
ここからは、実際にサマーインターンに参加して、企業に評価されるにはどのようにしたら良いのか、くわしくご紹介していきます。
せっかくサマーインターンに参加するのだから、企業に評価されて、より早く確実に内定に近づくような行動をとりたいと誰しもが思うものです。
そのためには、事前の準備や心構えが大切になります。
実際に、企業側に評価されるのがどのような人材なのかを意識しながら、しっかりと準備してサマーインターンに臨みましょう。
積極的な姿勢を見せる
サマーインターンでは、積極的な姿勢を見せることが大切です。
とくに、恐れずに自分の意見を述べられる人材が評価されます。
初対面の集団の中に入ると、どうしてもまずは周囲の様子を見てしまいがちです。
先陣を切って発言するのは勇気がいりますが、そこでどれだけ自分を表現できるかは非常に重要なポイントです。
発言やアイデアが必要となる場面で積極的に意見を述べられる人は、高評価を得られるだけでなく、人事担当者にも顔を覚えてもらいやすくなります。
結果的に、自己アピールにつながっていくのです。
しかし、ただ目立てばいいというわけではありません。
求められた内容を理解したうえで、業務に活かせる意見を述べたいものです。
そのためには、事前の業界研究や企業研究が欠かせません。
しっかり準備をして臨みましょう。
独りよがりにならない
積極的な姿勢は重要ですが、それと同時に独りよがりにならないよう、気を付けましょう。
自分の意見を積極的に述べることはプラスのイメージになりますが、それも度が過ぎるとマイナスイメージにつながってしまいます。
積極的に意見を述べつつも、人の意見にも傾聴できるようにしましょう。
とくに、自分の意見だけを押し付けるような独りよがりな態度は、印象が悪くなりがちです。
企業は、多くの人が共同で仕事を行う場所です。
円滑なコミュニケーションがとれる人材か、周囲の人とうまくバランスがとれるのかという点も、人事担当者は重視して見ています。
自分の意見はしっかり主張できて、かつ人の意見も素直に聞き、企業にとって最も良い選択をしていけるように心がけましょう。
企業研究や業界研究を重ねる
サマーインターンに行くことが決まったら、事前に企業研究や業界研究を重ねておきましょう。
そうすれば、一緒に仕事をする社員の人に、志望度の高さを認識してもらうことができます。
とくに、自分が志望する業界については、早い時期から研究しておくのがおすすめです。
付け焼き刃の知識では、実際に業務にあたっている社員の人にはすぐ見抜かれてしまいます。
しかし、しっかり勉強していると感じてもらえれば、それがまだ完全なものではなくても、この業界に対する意欲を汲み取ってもらうことは可能です。
とくに、ジョブ形式のサマーインターンで実際に業務にあたる場合、企業や業界について理解を深めておくことは必須の条件といえます。
これはエントリーシートを書く際にも役立つことなので、就活の早い段階で始めておきましょう。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターン参加後の流れ
では、実際にサマーインターンに参加したあとの流れがどうなるのか見ていきましょう。
インターン参加者による早期選考や優遇がある企業もありますので、その場合はどのような流れになるのか説明していきます。
ただし、すべての会社に早期選考や優遇があるわけではありませんし、サマーインターン参加後の流れはそれぞれの企業によって異なります。
サマーインターンに応募する際に、事前によく調べてから応募・参加するようにしましょう。
早期選考の案内を受ける
サマーインターン参加者に優遇がある企業では、サマーインターン参加後に早期選考の案内を受け取る場合があります。
サマーインターンの直後に連絡が来る場合もありますが、必ずしも参加後すぐに連絡が来るとは限りません。
サマーインターンの後日、期間が空いてから連絡が来る場合もあります。
せっかくの早期選考の連絡に気付かず、参加できないともったいないことになるので、見逃さないように気を付けましょう。
また、すべてのサマーインターン参加者に早期選考の連絡が来るわけではなく、企業が優秀と認めた人のみに早期選考の連絡が来る場合もあります。
就活サイトなどで、例年は早期選考をどのように進めているのか、情報が得られることもあるので、事前の情報収集は丁寧に行っておきましょう。
早期選考に進む
早期選考の案内を受け取ったら、早期選考を受けましょう。
通常では、サマーインターンの参加直後に面接が複数回行われることが多く、その面接を経て内定となります。
早期選考では、一次面接が免除されることも多いです。
これは、サマーインターンで「この人材は優秀だ」と認められた人のみに早期選考の連絡をする企業などで、よく見られる形です。
そのことを考えても、サマーインターンで自分をアピールすることの重要さがわかると思います。
また、サマーインターンでの経験で得たものを、まだ記憶が新鮮なうちに振り返っておくことも大切です。
実際の企業で業務にあたった経験や、多くの人とディスカッションやグループワークをした経験から得たものは大きかったはずです。
それをただ参加して終わりではなく、何を学べたのか、今後どのように活かしていきたいかを考えておけば、面接できっと役に立ちます。
選考結果を受け取る
早期選考を受けたら、いよいよ選考の最終結果を受け取ります。
ここで良い結果が出た場合、晴れて内定となります。
残念ながら不合格となってしまった場合に「通常選考がこれからあるから、もう一度チャレンジすることができる」と考える人もいるかもしれません。
しかし、多くの企業では、早期選考で不合格になってしまった場合、通常選考を受けられないケースが多いです。
つまり、早期選考は選考に参加する時期を早めることはできますが、選考の機会を増やせるわけではないということになります。
チャンスは1度きりと考えて、サマーインターンへの参加時や、早期選考への参加時にできるかぎりのことを行って、しっかりと内定へつなげていきましょう。
【サマーインターンで内定は出るのか】サマーインターンの対策方法
ここまで、サマーインターンについて説明してきました。
就職活動において早期内定をもらうためには、サマーインターンの占める重要度は極めて大きいです。
それでは、実際にどのようにしてサマーインターンに向けて対策していけばいいのか、その対策方法についてくわしく見ていきましょう。
ここでは「自己分析」「他己分析」という異なったふたつの分析方法と「就活エージェント」というプロの手を借りる方法についてご紹介します。
自己分析
サマーインターンだけでなく、就活において自己分析は非常に大切な要素といえます。
自己分析とは、自分の経験や考え方に基づいて、自分の性質・価値観・長所・短所・なりたいと思う将来像などを分析・理解することです。
就活では、自分という人間の魅力について、いかに効果的に相手に伝えられるかが重要になってきます。
そのためには、まず自分を客観的に理解することが大事です。
さらに、自己分析をすることで、自分に合った企業を見つけられるのもメリットといえます。
冷静に自己分析をしてみると、これまでとは違う目線で志望企業を見つけられる場合もあります。
さらに、エントリーシート対策や面接対策としても自己分析は欠かせません。
自己分析をしたうえで、志望動機やガクチカにつなげていきましょう。
自己分析のやり方をくわしく知りたい方は、こちらをご参照ください。
他己分析
自己分析だけでなく、他の人からの分析を受ける「他己分析」も、有効な手段といえます。
他己分析とは、自分の家族や友人など、自分と親しい関係にある人から、自分の性格や長所・短所などについて聞くことです。
自己分析と似ていますが、判断するのは自分ではなく自分の周りにいる人なので、自己分析とはまた違う評価が出てくる可能性があります。
そもそも、自己分析にはどうしても自分の主観が入ってしまいがちです。
他者から見た自分の印象は、案外自分が想像しているものとは違うことがあります。
それは、自分では気付かない無意識の行動や言動があるからです。
そしてそれは、必ずしも短所とは限りません。
自分では気付けなかった自分の長所に、気付かされる場合も多いのです。
まずは自己分析をしたうえで、他己分析で客観的に見られた自分との違いを認識すれば、より的確に自分の実像に迫れるでしょう。
他己分析の具体的な方法について知りたい方は、こちらをご参照ください。
就活エージェントに頼る
サマーインターンの対策方法に困ったら、就活エージェントに頼るのもひとつの方法です。
就活エージェントは、就職活動のプロです。
初めて就職活動をする学生では知り得ない、これまでの数多くの就活経験者の経験に基づいたノウハウが集約されており、これ以上ないほど力強い助けとなります。
また、採用する企業側の目線からもアドバイスをもらえるので、就活生だけでは得られない情報が集められるでしょう。
就活エージェントのサイトでは、カウンセリングを受けられたり内定をもらうために必要なアドバイスをもらえたりと、さまざまなサービスがあります。
無料で受けられることが多いので、ぜひ活用してみましょう。
就活エージェントについてくわしく知りたい方は、こちらをご参照ください。
おわりに
今回は、サマーインターンで内定は出るのか、そのスケジュールや評価ポイントを解説してきました。
早期選考や優遇につながる可能性が高いサマーインターンは、就活生にとって貴重な機会です。
早めの情報収集と事前準備を行って、有意義な時間にしましょう。
また、サマーインターンに参加することで、自分と業界・企業との相性について具体的に考える機会が得られて、企業選びがよりスムーズになります。
しっかりとした目的意識を持って、サマーインターンに参加しましょう。