グループディスカッション形式の面接とは?具体的な内容や対策について解説!

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はじめに

グループディスカッション形式の選考を行う企業は、最近増えてきています。

何となくどんなことをするのか想像はついても、選考を行う様子を具体的に思い描くのは難しいものです。

今回は、グループディスカッション形式の面接とは何なのか、一から丁寧に解説します。

グループディスカッションとは?

グループディスカッションは、最近主流になりつつある選考方法で、「就活生同士が与えられたテーマについてディスカッションを行う」というものを指します。

主な流れとしては、4〜8人程度のグループを組み、そのグループの中で1つのテーマについてディスカッションを行い、最後には全員の前でグループで話し合った結果を発表するというのが基本です。

ただし、単に決められたテーマについて思い思いに話し合えば良いというものではありません。

一人ひとりがディスカッションの進行における役割を持ち、それぞれの役割を果たしながらテーマを掘り下げ、話をまとめていくのがポイントです。

1つのテーマが与えられる場合もありますが、複数用意されたテーマから、グループごとに好きなものを選んでディスカッションを行う場合もあります。

就活生同士で討論を行うので、個人面接とは異なった対策が必要になります。

グループディスカッションと面接の違い

個人面接と集団面接とでも違いはありますが、どちらも似たような対策をすれば、おおむね事足ります。

しかし、グループディスカッションはそのどちらとも大きく異なる面接方式なので、個別に対策が必要です。

個人面接や集団面接の対策しかしていなかったら、グループディスカッション形式の選考に進んだ際に、どう立ち回れば良いのかわからず焦ってしまうことでしょう。

ここからは、グループディスカッションがほかの面接とどう異なるのかについて詳しく説明していきます。

アピールできる時間

まず、自分をアピールできる時間が非常に限られるのが、グループディスカッションの特徴です。

たとえば個人面接は、面接官が1人に対して質問をし、それに答えるという形式で進みます。

面接官も目の前の就活生にのみ集中できることから、個人面接は自分をアピールしやすい選考方法なのです。

しかしグループディスカッションでは、多くの時間をグループでの話し合いに費やします。

企業の採用者もグループでの話し合いを聞いたり、全体の様子を眺めたりしてはいますが、一人ひとりをじっくりと見ている余裕はありません。

そのため積極的にアピールしなくては、周りの就活生の中に埋もれてしまいがちになります。

自分の良さを何もアピールできないまま終わってしまう可能性があるのが、グループディスカッションの怖いところです。

評価方法

評価方法も、ほかの面接とは大きく異なります。

通常の面接では、面接官は目の前の就活生がどんな人物なのかに着目して質問していくのが一般的です。

しかしグループディスカッションの場合、ほかの就活生と比較してどういうスキルがあるのかといった見方をします。

相対評価で選考されるため、人と同じことをしていてはあまり目立たず、アピールにはつながりません。

ほかの就活生との差別化を図る必要がある面接方式と言えるでしょう。

特に意識すべきポイントは、基本的なマナーです。

差別化を図ろうとすると、プラスアルファの価値を自分につけようと意識してしまいやすいですが、基本的なマナーをおろそかにしてはなりません。

基本のマナーをしっかりと身につけて、土台を固めるのが有効な対策となります。

実施目的

通常の面接とグループディスカッションでは、実施目的が異なります。

個人面接や集団面接では、面接官から出される一つひとつの質問に答えることで、自分自身を企業にアピールすることが求められます。

自分自身の考え方を、言葉を用いて直接伝えることのできる面接方式なのです。

面接の中で聞かれる質問は事前に予想できるので、前もって回答を用意し対策することもできます。

一方、グループディスカッション面接の目的は、与えられた課題についてグループで討論し、結論を出すことです。

アピールポイントを説明する必要がない代わりに、その場のパフォーマンスで能力を示すことが求められています。

このように、それぞれの目的が異なることをしっかり把握しておくことで、実際の面接の際に振る舞い方を迷わなくて済みますし、対策も練りやすくなります。

選考ポイント

目的が異なれば、そこで企業側が見ているポイントも異なるはずです。

グループディスカッションでの選考を行う場合、そこでは実務的な能力を重視して選考を行っています。

グループで話し合い、課題に対する結論を出す過程で求められる能力として、個人としての問題解決力や提案力、積極性などが挙げられます。

就職後も、商談やミーティングなどの際に活きてくる能力だからこそ、選考の過程に組み込まれているのです。

一方で通常の面接では、面接官の話をよく聞いて理解する傾聴力や、言語化能力などが見られています。

人格とも相関する能力を見ることで、入社したときに自社の中でどんな振る舞いをするのか、仕事とどう向き合っていくのかを見るのが個人面接・集団面接の特徴です。

グループディスカッションの流れ

次に、グループディスカッション形式の面接では、具体的にどのようなことを行うのかについて説明します。

これまでの人生で、グループディスカッションを行う機会はそう多くなかったことでしょう。

どの企業も大まかな流れはほぼ同じで、事前にできる対策も同様です。

まずは、実際の流れを知ることで、自分の中でシミュレーションをしてみましょう。

グループディスカッションの具体的な内容を理解することで、適切な対策へつなげることができます。

説明を聞く

まずは、全体に対してグループディスカッションについての説明があります。

企業の採用担当者が説明を始めたら、聞き漏らしがないよう、よく話を聞きましょう。

ディスカッションを行う時間や、発表にかけられる時間・方法、その後の質疑応答の流れなどの説明も実は重要で、どこまでテーマを掘り下げるかなどの目安を立てるのに必要です。

それ以外には、与えられる課題についての説明が主になされます。

課題の背景や、具体的な条件、グループディスカッションを行ううえでのルールなど、細かい部分の説明です。

ここをしっかりと理解していなければ、グループで話し合うどころではなくなってしまうので、きちんと頭に入れてグループディスカッションへ臨みましょう。

自己紹介

採用担当者からの説明が終わったら、自己紹介の時間が設けられます。

初対面の相手といきなり深い議論を交わすのは少々難しいため、事前に軽くお互いのことを知っておこうというのが主な目的です。

また、自己紹介の後に雑談を行うことも多く、これはアイスブレイクとも呼ばれています。

氷を溶かすイメージのごとく、お互いの緊張を解きほぐすための時間です。

また、簡単なゲームやクイズを行う場合もありますが、完全にリラックスするのは控えておきたいところです。

自己紹介の姿勢や発言内容も評価の対象になっている場合があるので、自分のことを話すときにはハキハキと、ほかの人の話を聞くときにはしっかり目を見て聞くようにすると良いでしょう。

役割分担

グループ内での緊張がある程度ほぐれたら、いよいよグループごとでのディスカッションを始めます。

このとき、いきなり本題に入るのではなく、グループディスカッションを進めるうえでの役割分担を行うのが一般的です。

グループディスカッションにおける役割は、主に4つあります。

・話し合いの流れを管理する議長となるリーダー

・時間内で話し合いをまとめられるよう時間を管理するタイムキーパー

・議論の流れや内容をメモしてまとめる書記

・ディスカッション終了後、グループの意見を発表する発表者

リーダーは、自らも意見を出しながら、話の流れが脱線していないかを俯瞰したり、発言の少ない人に意見を促したりする人です。

タイムキーパーは、議論の流れや話の深さを常に監視し、残り時間から「そろそろまとめよう」などの声かけを行います。

書記と発表者は言わずもがなですが、得意な人は率先して引き受けるのがおすすめの役割です。

なお、発表者は特定の個人ではなく全員の場合もあります。

進行の流れを決める

役割が決まったら、与えられた時間内で議論をまとめるための時間配分を確定させるのが、おすすめのやり方です。

参加者全員が時間配分を意識することで、話の膨らませ方や自分の意見の伝え方をコントロールできるようになるので、より濃密で良い議論につながります。

また、誰かが意見を出した際に、質問があったらすぐに尋ねて良いのか、それとも一度賛成反対を募るのかなどの進行のルールも決めておくと良いでしょう。

ルールが定まることで秩序が保たれ、その結果無駄なやり取りの回数が少なくなるのです。

また、多くの意見が出た場合、結論をまとめて発表に備えるのに時間がかかるので、まとめの時間を多めに確保しておくのも大事なポイントのひとつです。

ディスカッション

進行の流れが決まったらディスカッションに入ります。

ここまでで決めた役割や進行のルールに沿って、意見を出し合いましょう。

ディスカッションのときに注意するポイントは、主に2つあります。

1つ目は、自分の役割を忘れないことです。

リーダー・タイムキーパー・書記はそれぞれ自分の意見を述べたり、他者の話を聞いたりしながらも、常に自分の役割を意識することが大切です。

しっかりと役割を果たすことで、企業に対するアピールにもつながります。

2つ目は、積極的な姿勢を示すことです。

役割があってもなくても、自分の考えを積極的に出して、ディスカッションを活発にするのは最低限必要な姿勢です。

話の流れを把握し、適切な発言を行うことも意識して取り組みましょう。

グループディスカッションを通過するために

グループディスカッションの流れを把握した後は、どうすればグループディスカッションを通過できるのかを見ていきましょう。

もともとディスカッションが好きなタイプの人は、あまり難しくないかもしれません。

しかし、日常生活においてディスカッションをする機会は少ないので、最初から上手な人というのは少数派です。

今自信がない人でも、しっかりと対策を練ることで、通過できる確率をグッとアップさせることができるので、以下の内容を押さえておくようにしてください。

発言に注意する

グループディスカッションでは、積極的に発言を行い、議論を盛り上げることが重要です。

しかし、自分ばかりが気持ちよく話していて「話し合い」になっていないようなら、それはディスカッションとは呼べません。

進行を妨げているとして、減点されてしまう可能性もあります。

発言量も調節しながら、グループ全員の意見を練り合わせるつもりで挑むことが大切です。

また、発言内容にも気を配りましょう。

議論の流れを妨げるような発言になっていないか、本題から外れた内容になっていないかなどを、発言する前に一度立ち止まって考えてから意見を出すようにすると良いでしょう。

一方、どんなに良い意見を口にしていても、誰かを中傷するような言い方をしていれば、自分の印象は悪くなるため注意が必要です。

クラッシャー行為に気をつける

クラッシャー行為とは、その名の通りディスカッションを壊すような行為のことです。

たとえば、以下のような行為です。

・まったく発言をしないことで議論の進行を止めてしまう

・自分の意見を通すことを優先し、他者の意見を聞かない

・他者の批判ばかりするが、自分の意見は出さない

無意識のうちにクラッシャー行為をしてしまうこともあるので、十分に注意しながらディスカッションに参加しましょう。

また、他者のクラッシャー行為にも適切に対応をすることが大切です。

自己主張が強いタイプは、一度褒めてその人の気持ちを落ち着かせつつ、ある程度語らせてしまうのも有効です。

他者の意見を否定するタイプなら、「ではどうすればいいと思いますか?」など、自分の意見を出させるような問いかけを行いましょう。

発言をしない人には、「○○さんはどう思いますか?」などと軽く質問すると良いでしょう。

大きくはっきりと話す

ディスカッションは、複数の人が集まって話し合いを行う場なので、はっきりと伝わりやすい話し方をすることも意識したいところです。

小声でもごもごと話すと自信がなさそうに見えてしまうため、採用担当者に与える印象が悪くなり、選考の通過率が下がってしまいます。

参加者一人ひとりの意見を全員が聞くことでディスカッションは進行していきます。

このことを忘れず、グループのメンバー全員に聞こえるような声で、ハキハキと話すことを意識しましょう。

与えられた課題について、自分の考えを他者に対して話すことのできる機会はそう多くありません。

せっかくの機会ですから、しっかりと伝わるような声で自分の意見を述べて議論を盛り上げましょう。

就活エージェントを利用してみよう

グループディスカッションの全体像を把握した後は、練習して本番に備えましょう。

しかし、自分1人ではディスカッションになりませんから、練習しようにもなかなか捗りません。

そんなときは、就活エージェントに頼るのがおすすめです。

グループディスカッションの練習に限らず、就活のことでわからないことや不安に思っていることがあれば、気軽に相談できます。

また、就活のプロの視点から、就活生一人ひとりに合った就職先を紹介してくれますので、少しでも気になった方はこちらをチェックしてみてください。

まとめ

グループディスカッションは、最近主流になってきた選考方法で、実務に直結する能力を企業に対してアピールできる場です。

しっかりと対策すれば選考の通過率を上げられるので、不安な方は早めに手をつけておきましょう。

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