グループディスカッションのまとめ方とは?評価ポイントや頻出テーマも併せて解説

グループディスカッションのまとめ方とは?評価ポイントや頻出テーマも併せて解説

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はじめに

就活の選考をにおいて重要な役割を占めているのが「グループディスカッション」です。

エントリーシートや面接の対策はしていても、グループディスカッションの対策はしていないという方も多いのではないでしょうか。

面接にコツがあるように、グループディスカッションにも押さえておくべきポイントがあります。

今回は、グループディスカッションのまとめ方や評価ポイント、頻出テーマをご紹介します。

事前にしっかり対策をとり、自信を持ってグループディスカッションに挑みましょう。

【グループディスカッションのまとめ方】グループディスカッションとは

グループディスカッションは、選考を受けている学生を数人のグループに分け、特定のテーマに沿って議論する選考方法です。

議論のテーマは仕事や企業の売上に関することなど、グループディスカッションが初めての学生は戸惑う内容もあります。

グループディスカッションの特徴は、面接のように学生一人ひとりが面接官と話すのではなく、ライバルとなる学生同士で議論し、テーマに帰結する結論を導き出すことです。

グループディスカッションでは、議論する過程でそれぞれの学生がどのような発言をしたか、どのような役割を担っていたのかといった点が評価されます。

グループディスカッションに臨むにあたって、グループ内でそれぞれの学生が、以下5つの役割を担う必要があることを覚えておきましょう。

司会

一番イメージしやすい役割が「司会」で、グループディスカッションの進行を担当します。

司会になった場合は、ただ単に「議論を始めましょう」「○○さんはどう思いますか?」と話を振るだけではなく、議論が円滑に進むような声掛けや雰囲気作りが大切です。

司会の裁量でグループディスカッション全体がうまく進行した場合は、採用担当者に評価されます。

一方で、議論の結論が出なかったり、グループの雰囲気が悪かったりすると評価が下がる可能性もあるため、注意しましょう。

タイムキーパー

タイムキーパーは、グループディスカッション全体の時間管理をする人です。

必要なことが時間内で終えられるよう、声掛けをしたりコントロールしたりします。

グループディスカッションでは、最初に採用担当者からテーマや議論の時間、最終的な成果物について説明があります。

しかし、細かな議論の進め方は、グループディスカッション開始後にグループ内で決める必要があるケースがほとんどです。

タイムキーパーになった場合は、各段階にどの程度時間をかけるのかを決めるような進行の補佐ができるとよいでしょう。

書記

書記は、グループディスカッションで議論された内容を記録する人です。

会場には紙・ホワイトボード・付箋などが用意されているので、それらを活用しながらまとめます。

議論ではさまざまな意見が出るため、最終的には書記がまとめた記録をもとに結論を導き出します。

つまり、書記のまとめ方がうまいと、グループの結論がより導きやすくなるのです。

しかし、書記はグループメンバーの発言を記録するだけではなく、自分自身も議論に参加し発言する必要があります。

うまくまとめる工夫をしながら、しっかりと議論にも参加できるとよいでしょう。

監視者

監視者は、正しいディスカッションがされているのか監視する人です。

時間内に結論が出ない場合などに、意見をまとめて結論を導く役割をもっています。

司会のように議論を進行させるわけではありませんが、ディスカッションの論点がずれないよう、監視することも重要な仕事のひとつです。

監視者になった場合は、グループメンバーの発言を頭の中でまとめながら、議論の流れをコントロールできるようにしましょう。

監視者は時間管理に近い役割をもっているため、タイムキーパーと兼務することもあります。

その他の役割

司会やタイムキーパーなどに配置されなかった人も、議論を活発にするために意見を出す重要な役割があります。

特定の役割がないと焦る人もいるかもしれませんが、グループディスカッションでは主体性が求められるため、積極的に議論に参加して意見を出す姿勢は非常に重要です。

その他の役割になった際は、積極性や傾聴力が評価のポイントになります。

よりグループ全体の議論を活発にするために、いろいろな角度からテーマをみて意見を出すことを心がけましょう。

【グループディスカッションのまとめ方】グループディスカッションでの評価ポイント

グループディスカッションは、学生一人一人が面接官と話す面接とは違い、学生グループの中で議論することが特徴です。

評価ポイントについても、グループディスカッションと面接では異なります。

グループディスカッションでの評価ポイントを押さえておくと、当日どの役割になっても適切に立ち回ることができるはずです。

ここでは、採用担当者がチェックしている評価ポイントを5つご紹介します。

評価ポイントをしっかりと理解し、事前に対策を練るようにしましょう。

リーダーシップ

とくに司会・タイムキーパー・監視者になった場合に、評価基準としてみられるのがリーダーシップです。

グループディスカッションは、初めて会った人たちと議論をし、決められた時間内で結論を導き出す緊張感のある場です。

リーダーシップを発揮し、建設的な議論の流れを組み立てたり、グループメンバーから意見を引き出したりするかは難しいポイントでもあります。

グループディスカッションでリーダーシップを発揮できれば、高評価を得られる可能性は高くなるでしょう。

エントリーシートや自己PRで「リーダーシップがある」と伝えるのも効果的ですが、グループディスカッションでしっかりとアピールできると、非常に説得力のある強みとなります。

論理的思考力

社会人として重要なスキルである論理的思考力の有無も、グループディスカッションでみられるポイントです。

グループディスカッションでは、「結論を出すためにどのように考えて発言をしているか」「結論まで一貫性のある姿勢をとれているか」などが評価されます。

論理的思考力の高さをアピールするには、「なぜそのように考えるのか」といった根拠をしっかり伝えることや、結論ファーストで述べるなどの工夫をしてみましょう。

このとき、根拠や理由もなくコロコロと意見を変えてしまうのは好ましくありません。

自分の意見に一貫性を持ち、途中でブレることなく伝えることが重要です。

なお、論理的思考力は一朝一夕で身につくものではないので、日頃から論理的に考える癖をつけておきましょう。

協調性

面接と違い、複数人で議論をするグループディスカッションでは、協調性があるかどうかも評価ポイントです。

協調性は、エントリーシートや面接では確認することが難しいスキルでもあります。

そこで、グループディスカッションにおいては「周りの意見に傾聴できているか」「自分の意見を伝える際に周りの反応に気を配れているか」などがみられています。

協調性の高さをアピールするには、まずはグループメンバーの発言へ前向きなリアクションをとるようにしましょう。

また、全員が話しやすい雰囲気作りをすることも大切です。

しかし、協調性をアピールしたいからといって、反対の意見を言い控える必要はありません。

大切なのは、ひとつの結論を導き出すために協力的な姿勢を持つことなので、人の意見を尊重しつつ自分の意見もしっかりと伝えるようにしましょう。

積極性

グループディスカッションにて、積極的に議論に参加しようとしているかも評価ポイントです。

積極性は社会人にとって重要なスキルで、積極的に仕事へコミットできる人は信頼度が高く、積極的な人がその場にいると職場の雰囲気もよくなりやすい傾向にあります。

そのため、初対面の人ばかりで緊張しやすいグループディスカッションの中でも、積極的に議論に参加し発言している人は評価されます。

どの役割になっていたとしても、役割をまっとうするために積極的に議論に参加し、議論が停滞したり雰囲気が悪くなったりしそうな場合に前向きな発言で盛り上げてみましょう。

しかし、積極性にばかり気をとられると、他の人が発言する場を奪ってしまうこともあります。

協調性も意識し、周りの反応にも気を配りながら発言するとよいでしょう。

表現力

グループディスカッションでは、「どのように自分の意見を伝えているか」といった表現力もみられています。

グループディスカッションのテーマに対して、自分の意見を持つことはもちろん大切ですが、それを他のメンバーにどう伝えるかも重要です。

こういった表現力は、社会人にも必要なスキルです。

グループディスカッションでは限られた時間の中で、なるべく簡潔に、そして的確に相手に意見を伝える必要があります。

相手は同じ学生ですが、自分と同じ知識レベルであるとは限りません。

また、ぶっきらぼうに相手と異なる意見を伝えては、雰囲気が悪くなってしまう可能性があります。

相手の反応や議論の状況をみながら、どのように自分の意見を伝えればよいか工夫してみましょう。

【グループディスカッションのまとめ方】テーマ例

ここまで、グループディスカッションには必要な役割や評価されるポイントがあることをご紹介しました。

エントリーシートや面接とは違った心構えが必要となるため、グループディスカッションにも事前準備が大切です。

しかし、グループディスカッションのテーマは当日に発表されることがほとんどです。

当日のテーマによっては、馴染みのない内容のために焦ってしまったり、自分の意見が伝えられなかったりする場合もあります。

そこで、よくあるグループディスカッションのテーマ例をご紹介します。

コンサルに多いテーマ例

コンサルティング会社に多いテーマ例はこちらです。

・居酒屋チェーンの年間売上高推定と売上増加のための施策提案
・DX(デジタルトランスフォーメーション)による職場環境の改善提案
・医療現場の人手不足を解消するための施策提案
・日本茶を日本人の暮らしに普及させるには
・最新のテクノロジーを活用し、高齢者の暮らしをサポートする新しいアイディアの提案
・女性の管理職を増やすには
・地方でのキャッシュレス化を推進するための施策提案
・管理職につくために必要なスキル3つとは
・本屋の売上増加のための施策提案
・映画のサブスクリプションの会員数を増やすには
・○○(自社)の強みを3つ挙げよ
・通勤ラッシュを緩和するためにはどうすればよいか

広告業界に多いテーマ例

広告業界に多いテーマ例はこちらです。

・スーパーでアルバイトをしたくなるようなアイディアとは
・20代女性がビールを飲みたくなるようなアイディアとは
・日本の中等教育における英語力を向上させるためのアイディアとは
・日本経済を成長させるための広告業界の新規事業提案
・高齢者にスマートフォンを訴求するためのキャンペーン提案
・20代の若者がテレビをみたくなるアイデアとは
・これまでにない新しい電車のつり革広告の提案
・若者の投票率を上げるためのキャンペーン提案
・客足が減った商店街を盛り上げるための施策提案
・新聞の折り込みチラシの閲覧数を上げるための施策提案
・高齢者に新しい習慣をつける施策提案

食品業界に多いテーマ例

食品業界に多いテーマ例はこちらです。

・シニアをターゲットにした商品開発をする際、どのような商品を開発するか
・若者をターゲットにした商品開発をする際、どのような商品を開発するか
・新商品の開発時に大切な3つの要素とその優先順位とは
・○○(自社)は既存事業と新規事業のどちらの売上増加に注力するのがよいか
・インバウンド需要の対応した新商品の提案
・既存商品の売上増加のための企画提案
・商店街のイベントにおける予算案の提案
・よい会社を定義する要素3つとその優先順位とは
・和食を海外へ普及させるための施策提案
・若者をスーパーへ呼び込むための施策提案
・自社商品のコンビニでの売上増加を図るための施策

金融業界に多いテーマ例

金融業界に多いテーマ例はこちらです。

・ファストフード店の収益を拡大させるため銀行としてできる提案とは
・社会人になるにあたり必要なスキルとは何か
・ATMをより便利にするための新たな機能提案
・30代にネットバンキングを普及させるための施策提案
・既存製品と新商品、どちらの売上増加に注力すべきかのデータ分析と提案
・自分たちが起業するとしたらどのような事業を展開するか
・ある食品会社が海外進出をする場合、どの国にするべきか
・株式上場を検討するにあたり重要視すべきデータは何か
・とある企業がM&A先を2社から選択する際、最も重要視すべき判断材料は何か
・幸せな人生を定義する要素は何か
・プロバスケットボールチームの収益を増加させる施策提案

【グループディスカッションのまとめ方】グループディスカッションのまとめ方

グループディスカッションでは、高評価を得られるような発言や振る舞いも大切ですが、最終的なゴールはグループで結論をまとめることです。

基本的には、周りの意見をふまえながら自分の意見を述べていくことで、自然とグループとしての結論の方向性がみえてきます。

複数の根拠から結論の候補を出していき、その候補の中から最終的な結論を精査できるよう、建設的に議論を進めましょう。

最終的な結論を決める際は、司会や監視者が指揮をとることが一般的ですが、その他の役割でも意見がまとまるよう積極的にコミットできるとよいです。

【グループディスカッションのまとめ方】グループディスカッションの対策方法

グループディスカッションは、エントリーシートや面接とは違った対策が必要です。

面接にコツやポイントがあるように、グループディスカッションでも役割に関するルールや、テーマに対してどのように発言するかなど、押さえておくべきポイントがあります。

また、グループディスカッションのテーマは、当日発表されることが基本のため、事前に対策をしていないと焦ってうまく意見が伝えられないこともあるでしょう。

ここでは、グループディスカッションを突破するための対策方法を4つご紹介します。

テーマ例をみておく

グループディスカッションでどのようなテーマが頻出するのか、テーマ例を確認しておきましょう。

テーマ例がそのまま出題されたり、関連したテーマが出題されたりすることもあります。

グループディスカッションでのテーマは、選考当日にならないとわからないケースがほとんどです。

いきなり馴染みのないテーマが出題されると、焦ってしまい自分の意見が伝えられなくなってしまうでしょう。

事前にテーマ例をみて自分の考えを頭に入れておくと、似たようなテーマが出たときにも考えを整理しやすくなります。

また、Web上には業界ごとのテーマ例が多く存在するため、自分が志望している業界のテーマ例を確認しておくとよいでしょう。

就活仲間と練習をしてみる

一緒に就活をしている友人と練習することも、効果的な対策方法です。

友人と役割を決めて議論をしてみることで、本番をイメージした練習をすることができます。

当日のグループディスカッションは、初対面の人ばかりで、当日どのような人と同じグループになるかによって出る意見や議論の雰囲気も変わります。

また、自分が司会やタイムキーパーなど、どの役割を担うかも事前に決めることはできません。

友人とグループディスカッションの練習をする際は、複数のテーマにわたって議論をしてみるとよいでしょう。

また、すべての役割を経験しておくと、自分に合った役割や役割ごとに気をつけるべきポイントがみえてきます。

一発勝負のグループディスカッションだからこそ、事前に本番を意識した練習をしておくようにしましょう。

SNSから学ぶ

忙しい就活時期には、就活仲間を集めて練習できる機会も限られています。

そのようなときは、SNSを活用する方法も有効です。

動画配信サービスのYouTubeには、グループディスカッションに関する情報も多数掲載されています。

実際にグループディスカッションをしている動画もあるため、客観的に役割や意見の伝え方について学ぶことができます。

グループディスカッションを経験したことがない人でも、動画であれば、より本番のイメージを掴むことができるはずです。

グループディスカッションに不安に感じている人は、まず動画でイメージを掴んでみましょう。

自分一人で実践しやすい対策方法ですので、ぜひ試してみてください。

日常的に自分の意見を持つようにする

グループディスカッションでは、当日与えられた役割に沿って自分の意見を伝える必要があります。

これまでご紹介した通り、ただ単に自分の意見を伝えればよいのではなく、グループ全体の空気を読む力も重要です。

まずは普段から自分の意見を持つ練習をし、そのうえで周りの人を観察する癖をつけるようにしましょう。

自分の意見がスムーズに出せると、与えられた役割をまっとうする余裕も出てきます。

練習する際は、すぐに思い浮かぶ自分の意見に留まらず、複数の視点からテーマを捉えてみましょう。

「なぜそう考えるの?」「反対意見があるとしたらどのような意見か?」と自分に問いかけながら、考えを深掘りしてみてください。

グループディスカッションの場で自分の意見を発言するスキルはすぐに身につくものではないので、日頃から練習するようにしましょう。

まとめ

グループディスカッションのまとめ方やテーマ例、気をつけるべきポイントなどをご紹介しました。

グループディスカッションには、エントリーシートや面接とは違ったコツや評価ポイントがあります。

また、議論を進めるうえでの役割や意見の伝え方、結論のまとめ方は、当日すぐに実践できるものではありません。

今回ご紹介したグループディスカッションのまとめ方・評価ポイント・頻出テーマを参考に、事前準備を欠かさずに行うようにしましょう。

事前にしっかりと対策をとることで、自信を持ってグループディスカッションに挑むことができます。

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