- 大学を選んだ理由の答え方
- 大学を選んだ理由を聞く意図
- 大学を選んだ理由を答え方の例文
- 大学を選んだ理由の答え方を知りたい人
- 大学を選んだ理由について良いものを探している人
- 大学を選んだ理由を答えた例文を見たい人
はじめに
面接において出身大学を選んだ理由を聞いてくる面接官も存在します。
この質問はただ率直に答えれば良いと思われがちですが、相手に浅いと思われてしまったり、相手の意図に沿わない回答をしてしまったりすると、マイナスの印象を与えてしまう可能性が高いです。
そこで今回は面接において大学を選んだ理由を聞かれる理由や、どのように回答すれば良い印象を与えられるのかについて詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【大学を選んだ理由】この質問をする意図とは?
企業の採用担当者はなぜあなたがその大学を選んだ理由を尋ねてくるのでしょうか。
大きく分けて3つの意図が存在するため、それぞれ確認し、相手が求めている回答を提供できるように取り組みましょう。
- 学生の人柄を知りたい
- 大学での学問の取り組みについて知りたい
- 将来を見越した計画性の有無を見たい
学生の人柄を知りたい
面接官が「あなたがその大学を選んだ理由は何ですか?」と尋ねる主な意図の1つは学生の人柄や価値観を理解することにあります。
どの大学を選ぶかという決断にはその人の考え方や興味、さらには行動の傾向が反映されています。
そのため、この質問への回答を通じて、学生がどのような基準で物事を選び、どのような優先順位を持っているのかを確認しようとしているのです。
例えば「学問的な専門性を追求したい」や「環境面で自分の成長が期待できる」などの理由を挙げる場合、成長意欲が高い人物であると判断できるでしょう。
また、地元に残る選択をした場合には家族を大切にする姿勢や地域への愛着が伝わることもあります。
このように、大学を選んだ理由を聞くことでその人の人となりを理解しようとしている採用担当者が多いのです。
大学での学問の取り組みについて知りたい
大学を選んだ理由を問う背景には学生が大学でどのような学問的活動に力を入れてきたのかを知りたいという意図も含まれています。
面接官は大学で学ぶ内容がその学生の興味や将来の目標とどのように関連しているかを深く掘り下げようとしています。
学部や学科を選んだ理由が「この分野が将来のキャリアに直結するから」や「特定の教授の研究に魅力を感じたから」といった具体的な説明があれば、面接官に対して目的意識の高さを印象付けられるでしょう。
また、大学での学問にどれだけ熱意を持って取り組んできたかを伝えることは仕事においても自ら積極的に学ぶ姿勢を示す材料になります。
その一方で、大学を選んだ理由が曖昧であると、成長意欲が欠けている、もしくは目的意識がない人物であると思われてしまう可能性があります。
自分が大学を選んだ理由を話すときは主体的な内容を含められると良いでしょう。
将来を見越した計画性の有無を見たい
面接で大学選びの理由を尋ねるもう1つの意図は学生が将来を見据えた計画性を持っているかどうかを確認することです。
大学選びは人生の中でも重要な意思決定の1つであり、この選択において計画的な思考があったかどうかは仕事への取り組み方にも通じる要素と考えられます。
例えば「自分の目指すキャリアに必要なスキルを得られるカリキュラムが充実している」といった理由で大学を選んだと説明すれば、自身の将来像を明確に描き、その実現に向けて行動している計画性が伝わります。
逆に「なんとなく選んだ」や「周りが進学したから」といった漠然とした理由では目標意識の希薄さを感じさせてしまう可能性があります。
そのため、自分の選択がどのような未来を意識したものであったのかを具体的に語ることが大切です。
また、この質問を通じて、面接官は学生が過去の選択に責任を持ち、その結果をどのように活かしているのかを見ようとしています。
計画性をアピールするためには自分の選択が持つ背景や、その結果得られた経験を明確に述べましょう。
【大学を選んだ理由】大学を選んだ理由の良い代表例3選
続いて大学を選んだ理由の良い代表例を3つ紹介します。
もちろん以下の3つに当てはめて回答しなければ落とされるというわけではありません。
しかし、どのように回答すれば良いか皆目検討もつかないという方はひとまず以下の3つのいずれかを雛形としてそこに肉付けしていく形で回答を用意すれば良いでしょう。
- 〇〇大学にいる□□教授から学びたかったから
- 社会問題に興味を持ち、その学問を学びたかったから
- 御社に入社したいから
〇〇大学にいる□□教授から学びたかったから
大学選びの理由として「尊敬する/有名な教授から学びたかった」という回答は非常に説得力があり、面接官にも好印象を与える代表的な理由です。
自身の学問的な興味や将来のキャリア目標が具体的であることを示し、計画性や目的意識の高さをアピールする材料となります。
しかし、この理由を伝える際には「教授の研究が興味深かった」だけで終わらせてはいけません。
なぜその教授から学びたかったのか、具体的な背景やエピソードを盛り込むことで、回答に深みを持たせる必要があります。
例えば、高校時代に触れた書籍や授業で興味を持ったテーマがその教授の専門と一致したことや、その教授が解決しようとしている課題に感銘を受けたことなど、説得力のある理由を述べることが求められます。
また、その教授が持つ研究スタイルや教育方針に共感を抱いたことを補足すると、さらに説得力が増すでしょう。
この理由を選ぶ際にはその教授の名前を具体的に挙げ、関連する業績や研究テーマについての知識を示すことで、説得力を加えることが可能です。
社会問題に興味を持ち、その学問を学びたかったから
社会問題に関心を抱き、それを学ぶために大学を選んだという理由は面接官に対して学生の社会意識や情報収集能力、そして自己成長意欲の高さをアピールできる理由の1つです。
まず自分がどのような社会問題に興味を持ち、その興味がどのような背景から生まれたのかを説明する必要があります。
例えば、ニュースや読書、ボランティア活動を通じて特定の問題に関心を持った経験を具体的に述べることで、面接官も納得してくれることでしょう。
その上で、なぜその問題を深く学ぶ必要があると考えたのかを明確にすることが重要です。
また、選んだ大学にどのようなカリキュラムや研究環境があるのか、そしてそれが自分の目標にどのように結びついているのかを説明することで、大学選びの理由に説得力を持たせることができます。
このように社会問題をテーマにした大学選びの理由を伝えることができれば、あなたの知的好奇心や社会に対する責任感を強く印象づけることが可能です。
御社に入社したいから
御社に入社したいからと答えるのも、志望度の高さを端的に伝える方法です。
この理由を使う際には高校時代からその企業を意識し、情報を収集していたことを強調する必要があります。
例えば、その企業が取り組む事業内容に興味を持ち、それに必要なスキルや知識を身につけるために選んだ大学であることを具体的に説明することが求められます。
また、その企業の社員の出身大学をリサーチした結果、〇〇大学が企業における採用の中心層であることを理解した上で進学を決断したというようなエピソードを盛り込むと、企業研究の丁寧さや行動力をアピール可能です。
この理由を選ぶ際には自分がその企業にどれだけ強い興味を持ち、どのような準備をしているのかを具体的に述べることが重要です。
また「御社に入社したいから」と言っているにもかかわらず企業研究などが足りていないことがバレてしまうと、嘘をついていると判断されます。
したがって、この理由を用いる際は徹底的なリサーチのもとに、何を聞かれても回答できるように準備しておくことが大切です。
【大学を選んだ理由】大学を選んだ理由の悪い代表例3選
続いて、大学を選んだ理由の悪い代表例を3つ紹介します。
実際、以下のような理由で大学を選んだ人は非常に多いことでしょう。
しかし、あまりにも正直に回答しすぎてしまうと、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高いです。
そこで、どのように回答すればマイナスの印象を抑えられるかについても紹介しますので、確認してみてください。
- 難易度の高い大学だったから
- 第一志望の大学を落ちてしまったから
- 家から近いから
難易度の高い大学だったから
大学を選んだ理由として「難易度の高い大学だったから」と答えるのは非常に漠然としており、面接官に良い印象を与えることは難しいでしょう。
一見良い志望動機に思えるかもしれませんが、具体性や目的意識に欠けるため、価値観が曖昧であると捉えられる可能性があります。
この質問の回答においてはその大学で何を学びたいのか、またはその学びを通じて何を成し遂げたいのかといった深い動機が求められます。
しかし「難易度が高い」という理由だけでは単に偏差値やランキングにとらわれている印象を与え、大学選びに自分の意思や目標が反映されていないと見なされる危険があります。
例えば「難易度が高いならどこでも良かった」と答えてしまうと「もしかすると、この企業に応募してきているのも、同じような理由なのでは?」と思われてしまいます。
特にベンチャー企業は主体的に物事を考える人物を求めているため、なんとなく流される人物は求めていません。
第一志望の大学に落ちてしまったから
この回答は非常にマイナスの印象を与えてしまう可能性が高いでしょう。
選択の背景に学生自身の意志や目的意識が見られないだけでなく、挫折に対する考え方や行動に焦点を当てた場合、前向きさや計画性の不足が露呈します。
第一志望の大学に落ちること自体は珍しいことではありませんが、それをそのまま理由として述べてしまうと、受験勉強を頑張ることができなかった人なのではないかと思われるだけでなく「もう少しオブラートに包んで表現できないのか?」と思われてしまう可能性もあります。
また「仕方なく選んだ大学」というニュアンスが伝わってしまうと、現在の大学生活に対する意欲や誇りが感じられず、面接官にマイナスの印象を与えかねません。
「目標設定が適当であり、また、第一希望を達成できない時は全てのやる気を失ってしまうような人物である」と思われてしまう可能性も高いです。
家から近いから
確かに家から近いという理由で大学を選ぶのは悪いことではありませんし、片道5分の大学と2時間半の大学ではQOLも大きく異なってくるでしょう。
しかし、この理由を挙げてしまうと、面接官に対して非常に印象が薄い回答となりやすいです。
単に通学の便利さだけを優先して決めたように映るため、計画性や意欲が感じられないと受け取られる可能性があります。
この理由を述べる際には単に近いという事実だけでなく、近いことを活かしてどのような学びや活動を行ってきたのかを具体的に補足する必要があります。
例えば、通学時間を短縮することで勉強時間を確保し、どのように努力を重ねたのかを述べることで、回答に深みを持たせましょう。
ただし、それでもまだ他の学生と比較して説得力や独自性に欠ける可能性があるため、別の理由を補完的に加えることを推奨します。
【大学を選んだ理由】大学を選んだ理由の答え方
大学を選んだ理由の答え方についても紹介します。
この答え方はどのような回答を提示する場合でも汎用的に活用できるものであるため、ぜひ覚えておいてください。
また、就活においてはこの回答のテンプレートのように、結論から述べることが重要であることも忘れずにおきましょう。
- 結論
- 結論の理由付け
- 大学での学問の取り組み
- 入社後どのように活かすのか
結論
大学を選んだ理由を述べる際には最初に結論を明確に述べることが重要です。
「結論ファースト」の形式は就活において非常に有効な伝え方であり、面接官が短時間で要点を理解しやすくするための基本的なスキルです。
結論を冒頭に述べることで、その後の話の流れがスムーズになり、面接官も次に何を聞きたいのかを把握しやすくなります。
例えば「私が〇〇大学を選んだ理由は〇〇学部のカリキュラムが私の将来の目標に最適だったからです」といった具合に、一言で理由を述べるのが理想的です。
このとき、曖昧な表現や抽象的な言葉を避け、具体的でわかりやすい表現を使うことで、面接官に強い印象を与えることができます。
結論を明確に述べることにより、自分の意思がはっきりしていること、また計画性を持って選択を行っていることを示し、説得力を高められるでしょう。
結論の理由付け
続いて結論に対して明確で論理的な理由付けを行うことが次のステップです。
この理由付けが不十分だと、結論の説得力が弱まり、あまり印象に残らない可能性があります。
なぜその大学が自分の目標や価値観に合致しているのか、どのような要素が他の大学にはなく、その大学にしかないのかを具体的に説明しましょう。
例えば、特定の学問分野で著名な教授の存在や、学部のカリキュラムの特徴を挙げることで、自分の選択が偶然や漠然としたものではないことを伝えられます。
また、自分の経験や興味とどのように結びついているのかを説明することで、選択の一貫性や目的意識を強調することも可能です。
理由付けをしっかりと行うことで、面接官に「この人は明確な目的意識を持って物事に取り組んでいる」という印象を与えることができます。
大学での学問の取り組み
結論とその理由付けを述べた後には大学での学問にどのように取り組んできたかを具体的に説明することが重要です。
この部分はガクチカと関連させて述べると、面接官に自分の学びに対する姿勢や意欲が伝わりやすくなります。
例えば、研究やプロジェクトに取り組んだ経験、課題解決のためにどのような努力をしたのか、またその結果何を学んだのかを具体的に述べることを推奨します。
また、学問に取り組む際に直面した困難やそれを乗り越えるための工夫や行動について触れることで、挑戦心や問題解決能力をアピールすることも可能です。
大学での学問の取り組みを正確かつ分かりやすい説明を用いて伝えることで、面接官に「この人は大学において、熱心に勉強に取り組んでいたのだな」「この人の説明は初対面の自分にも非常にわかりやすい」といったポジティブな印象を与えることができます。
入社後どのように活かすのか
最後に、これまで大学で学んできたことを入社後どのように活かすことができるのかを説明することも非常に重要です。
学んだ知識を列挙するのではなく、それをどのように企業での業務に応用し、具体的な貢献をするつもりであるのかを明確に述べましょう。
例えば、大学での学びを基にして、問題解決のスキルを活かしてプロジェクトに取り組む意欲を示したり、研究を通じて得たデータ分析力を活用して効率的な業務運営をサポートする姿勢を伝えたりすると良いです。
入社後の具体的な活用方法を語ることで、面接官に対して自分が即戦力として貢献できる人材であるという印象を与えられることでしょう。
また、自分の学びが企業の目指す方向性と一致していることを強調すれば、企業文化やビジョンとの親和性もアピールできます。
具体性を持たせつつ、学生時代の学びとのつながりを明確にすると、良い印象を与えられる可能性が高いです。
【大学を選んだ理由】質問の答え方のポイント
続いて、大学を選んだ理由を回答するにあたって念頭に置いておきたいポイントを4つ紹介します。
以下のポイントを覚えた上で回答の下書きを作っておけば、いざ本番で聞かれた際もスムーズに、質の高い回答を提供できます。
- 大学に入学する時の目的を話す
- 大学受験の時に考えていたことを話す
- ビジネスで役立つことを話す
- 専門用語を使わない
大学に入学する時の目的を話す
大学を選んだ理由を説明する際には、まず大学に入学する時の明確な目的を語りましょう。
自分自身の成長や目標達成のために大学を選んだことを示すことが大切です。
面接官は学生が進学という選択にどれだけ計画性を持ち、将来の自分像を意識していたかを確認しています。
そのため「漠然と大学に進学した」や「とりあえず入学した」といった印象を与えないように、具体的かつ説得力のある回答を心がける必要があります。
例えば「将来、〇〇の分野で専門的な知識を活かし社会に貢献したいと考えたため、その基礎を学べる〇〇大学を選びました」などと話すと、自分の目標と大学の特徴を関連付けて説明でき、良い印象を与えられます。
また、目的があることを示すだけでなく、その目的を達成するために大学生活をどのように活用してきたのかも簡潔に触れれば、回答にさらなる説得力を持たせることも可能です。
大学受験の時に考えていたことを話す
大学受験の時にどのようなことを考え、どのような基準で大学を選んだのかを語ることは自身の意思を持って選択を行ったことを伝えるための大切な要素です。
面接官は受験の時点で学生が将来をどのように見据えていたのか、またその選択が計画性を伴ったものであるかを知りたいと考えています。
例えば「高校1年生の時から〇〇分野に興味を持ち、〇〇大学がその分野で優れた教育環境を提供していることを知ったため、志望しました」といった一貫性のあるストーリーを述べることで、目的意識の高さを示すことができます。
しかし、大学選びが曖昧であったり、周囲の影響を受けた単なる偶然の選択だったと受け取られると、計画性や自己分析力がない人であると思われてしまう可能性があります。
したがって、どのような情報を基に大学を選んだのか、何を重視して選択したのかを具体的に説明しましょう。
また、受験勉強を通じて学んだ忍耐力や目標達成のための努力など、入学後や将来に活かせる経験としても触れることで、回答に深みを持たせることも可能です。
受験時の考えをしっかりと伝え、自分の価値観や人となりを理解してもらうことが重要です。
ビジネスで役立つことを話す
大学での学びが入社後のビジネスでどのように活かせるのかを具体的に説明することで、あなたを採用したいと思ってもらいましょう。
単に「大学で学んだことを活かします」など、よく理解できない抽象的な表現ではなく、具体的なスキルや知識を挙げ、それがどのように企業の目標や業務内容に活かせるのかを説明する必要があります。
例えば「大学での研究活動を通じてデータ分析のスキルを習得し、それを顧客ニーズの予測やマーケティング戦略の立案に応用したいと考えています」と回答すれば、面接官はあなたが活躍しているイメージを想像できるでしょう。
また、大学生活でのチームプロジェクトやプレゼンテーション経験を挙げ、コミュニケーション能力や協調性といったスキルが入社後にどのように役立つのかを説明することもおすすめです。
このように、大学で得た学びや経験を企業での具体的な役割に結びつけて語り、面接官に対して自身の成長意欲と即戦力としての可能性をアピールすることが大切です。
専門用語を使わない
面接で大学選びの理由や学びについて話す際には、やたら専門用語を使わないようにしましょう。
専門用語を用いることで熱心に勉強頑張っていることや知識の深さをアピールできるかもしれませんが、むしろマイナスな印象を与えてしまう可能性が高いです。
やたらカタカナ語を使う人が仕事ができるように見えないのと同じ理論であると言えるでしょう。
専門用語に頼らず、自分の経験や学びを簡潔で平易な言葉で説明することが重要です。
例えば、研究テーマについて話す場合「〇〇理論を活用して〇〇の研究を行いました」というだけでは面接官が具体的な内容をイメージしづらいため「〇〇について〇〇の手法を用いてデータを収集・分析し、その結果〇〇が分かりました」といった形で説明すると、誰であっても内容が理解できます。
もちろん、あなたが受ける企業の全員が知っているような、その業界では常識とも言える専門用語ならば問題ありません。
しかし、普通に考えて全員がそのような単語を知っているとは限らないと突っ込まれてしまうような用語は使わないようにしましょう。
客観的なイメージができない人物であると思われてしまいます。
【大学を選んだ理由】大学を決めた理由がない場合はどうする?
大学を決めた理由が特にない、もしくは絶対にマイナスな印象を与えてしまうものなので別の理由を用意したいという人も多いでしょう。
そこで、ここからは大学を決めた理由がない場合にはどうすれば良いかについて回答します。
- 正直に伝える
- 今の考えを伝える
正直に伝える
大学を決めた明確な理由がなかった場合、正直にそのことを伝えることも選択肢の1つです。
高校生の時点で、将来を明確に見据えて大学を選択できる人ばかりではありません。
そのため「特に深く考えずに選んでしまった」と正直に答えること自体、大きなマイナス評価に繋がることは少ないでしょう。
しかし、ただ「何も考えずに選びました」と述べるだけでは面接官に好印象を与えることは難しいため、その後の説明を工夫することが大切です。
例えば、当時は深く考えていなかったことを認めつつも、入学後にどのように考えが変化し、どのように大学生活を充実させてきたのかを語ることで、誠実さと成長意欲をアピールできます。
無理に嘘をついて当時の考えを美化しようとすると、幾多の就活生を相手にしてきた面接官に嘘をついていることがばれてしまい、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高いです。
聞こえがよく、自然な回答を用意できないならば、正直に伝えてしまった方がよほど良いでしょう。
今の考えを伝える
大学を決めた理由がない場合、現在の考え方や大学生活を通じて得た経験について語ることも有効な方法です。
過去ではなく現在の自分に焦点を当て、どのようにして大学での経験を自分の成長に繋げてきたかを説明します。
例えば「当時は特に深い理由を持たずに進学しましたが、現在は〇〇の分野に興味を持ち、〇〇の授業や研究活動に積極的に取り組んでいます」といった形で、現在の努力や興味を明確に示すことで、ポジティブな印象を与えることができます。
過去を反省しつつ、それを踏まえて現在どのように行動しているのかを示せるため、おすすめです。
また、現在の考えや活動を語る際には具体的なエピソードを交えることで説得力を持たせることが重要です。
例えば、大学でのサークル活動やアルバイトを通じて学んだこと、学問に取り組む中で得た新しい興味や目標などを挙げると、回答に深みが出ます。
自分を顧みることができ、そして現在は成長に向けて熱心に取り組んでいることが伝わりやすい回答であると言えるでしょう。
【大学を選んだ理由】例文8選
続いて大学を選んだ理由を学部と志望業界や職種があっている場合とあっていない場合に分けて紹介します。
それぞれ自分のシチュエーションに近いものをメインに参考にしつつ、どのような点を強調しているか学部と志望業界や職種があっていない場合はどのようにうまく表現しているか確認してみてください。
学部と志望業界・職種が合っている場合
まずは学部と志望業界や職種が合っている場合です。
そのまま正直に表現できれば、よほどマイナスな印象を与える可能性は低いため、シンプルに本記事のおさらいとして参考にしてみてください。
- 経済学部×コンサル業界
- 商学部×マーケティング部
- 法学部×法務部
- 建築学部×住宅業界
経済学部×コンサル業界
特に、データ分析や政策研究といった実務に直結する学問分野に強いカリキュラムが魅力的でした。
将来、社会や企業の課題を解決する仕事に携わりたいという思いから、この大学が最適であると判断しました。
大学では経済学の基礎理論を学ぶだけでなく、実際に統計データを活用した課題分析に取り組みました。
ゼミ活動では地域経済の振興策をテーマにし、現地調査やデータ解析を行い、その成果を提案するプロジェクトを経験しました。
この経験を通じて、経済学の知識を実践に活かす力を養うとともに、複雑な課題を多面的に捉える視点が身についたと感じています。
入社後は大学で培った経済学の知識とデータ分析力を基に、クライアントの課題解決に貢献したいと考えています。
また、ゼミ活動で培った論理的な思考とチームでの協働力を活かし、企業や社会に新たな価値を創出するコンサルタントとして成長し続けることを目指しています。
商学部×マーケティング部
特に、理論だけでなく実践的なカリキュラムが充実している点に魅力を感じ、将来のキャリアに直結すると考えました。
大学ではマーケティング論や経営戦略を中心に学びながら、実際のデータを分析して市場動向を予測する実習に取り組みました。
ゼミ活動では地域特産品の販売促進をテーマに、現地調査を行い、消費者ニーズに基づくプロモーションプランを提案しました。
この経験を通じて、消費者の視点を重視したマーケティングの重要性と、それを実現するための分析力や提案力を身につけることができました。
入社後は大学で培ったマーケティングの知識と実践力を活かし、データ分析を通じた消費者ニーズの把握や効果的なプロモーション戦略の立案に貢献したいと考えています。
また、新たな市場開拓や商品の認知度向上に取り組み、御社のブランド価値向上に寄与することで、さらなる成長にも貢献する所存です。
法学部×法務部
特に、契約法や知的財産法など、企業活動を法的に支える知識を体系的に学べる点に魅力を感じました。
大学では法学の基礎を徹底的に学びつつ、ゼミでは模擬裁判や契約書の作成演習に取り組みました。
特に契約書のリスク管理を学び、適切な修正案を提案する課題に取り組み、法的な視点からの問題解決力を養いました。
また、地域の法務サポートを行うプロジェクトに参加し、実際の事例に触れることで、法律知識を現場で活用する意義と責任を学びました。
入社後は大学で培った法的知識や分析力を活かし、契約書の作成や法的リスクの管理を通じて御社の事業活動を支えたいと考えています。
また、コンプライアンス強化の推進や新規事業に対応する柔軟な法務体制の構築に貢献し、企業の信頼性向上に寄与する所存です。
建築学部×住宅業界
特に、住宅設計や地域特性を活かした持続可能な建築を研究するカリキュラムに強い魅力を感じ、将来の目標に最適であると考えました。
大学では建築設計の基礎から応用までを体系的に学び、ゼミでは「地域特性を活かした集合住宅の設計」をテーマに研究を行いました。
現地調査を通じて住民のニーズを把握し、それを反映した設計案を提案することで、実践的な設計力と住環境への理解を深めることができました。
この経験から、人々の生活を支える住宅設計に携わる責任とやりがいを強く感じました。
入社後は大学で培った建築の知識や住民目線での設計力を活かし、住環境の質を向上させる住宅づくりに貢献したいと考えています。
また、新たな生活様式や地域の特性に対応した設計提案を行うことで、御社の住宅事業の発展に寄与し、暮らしを豊かにするプロジェクトを実現する所存です。
学部と志望業界・職種が合っていない場合
一方、こちらでは学部と志望業界・職種が合っていない場合の例文をご紹介します。
特に、似たような状況の方はどのように表現すればマイナスな印象を避けることができるのか、参考にしてみてください。
以下の例文は学部と志望業界・職種が合っていないことを突っ込まれにくい、自然な流れで表現しています。
マイナスな点をどのようにカバーしているかを確認しながら、参考にしてみてください。
- 文学部×販売職
- 教育学部×広告業界
- 理工学部×公務員
- 国際学部×マスコミ業界
文学部×販売職
特に、人間の心理や表現に関する研究が豊富で、自分の興味を追求できる環境が整っている点に魅力を感じました。
大学では文学作品を通じた時代背景や文化の研究を行い、人々の思考や感情がどのように形成されるかを分析してきました。
ゼミ活動では異なる文化圏の文学を比較し、共通する価値観や独自性を探求する研究に取り組みました。
この経験から、他者の多様な価値観を尊重し、理解する力を培うことができました。
入社後は大学で培った相手の価値観を理解する力を活かし、お客様一人ひとりのニーズを的確に捉えた接客や提案を行いたいと考えています。
また、商品の背景や魅力をお客様に伝える際には文学部で培った表現力を活用し、購買意欲を高めるコミュニケーションを目指します。
教育学部×広告業界
特に、教育心理学やコミュニケーション論を通じて、人々がどのように情報を受け取り、行動に移すのかを学べる点に魅力を感じました。
大学では教育心理学のゼミで「人の行動を促すメッセージの効果」をテーマに研究を行い、言葉やビジュアルの使い方が行動変容に与える影響を分析しました。
また、大学祭の企画運営では来場者を惹きつけるポスターやSNS投稿を工夫し、参加者数を前年より120%と、大幅に増やすことができました。
この経験を通じて、効果的なコミュニケーションやマーケティングの面白さに気づき、広告業界への興味が強まりました。
入社後は大学で学んだ人の心理や行動分析の知識を活かし、ターゲットの心に響く広告を企画・提案したいと考えています。
また、教育学部で培った「伝える力」を駆使し、顧客のニーズに応える最適な広告戦略を実現することで、御社のさらなる成長に貢献したいと考えています。
理工学部×公務員
特に、基礎理論から応用技術まで幅広く学べるカリキュラムに魅力を感じ、自分の成長に最適だと考えました。
大学では環境工学を中心に学び、ゼミでは地域の水質改善プロジェクトに参加し、現地調査を通じて汚染源を特定し、そのデータを基に適切な改善策を提案しました。
この経験を通じて、理論を現実の問題解決に結びつける力と、地域社会に貢献する責任の重要性を学びました。
また、様々な専門知識を統合して課題に取り組む中で、公共性の高い仕事への関心が高まり、公務員として地域の発展に寄与したいという目標が明確になりました。
入社後は大学で培ったデータ分析力や論理的思考を活かし、地域の課題を科学的視点から解決する政策立案に貢献したいと考えています。
また、環境やインフラ整備といった分野で、住民の生活をより豊かにするための取り組みを進め、公務員として信頼される存在を目指します。
国際学部×マスコミ業界
特に、国際関係論や異文化コミュニケーションに重点を置いたカリキュラムが、自分の興味や将来の目標に合致していると感じました。
大学では国際関係論を学びながら、ゼミでは「国際ニュースの伝え方が社会認識に与える影響」をテーマに研究を行いました。
実際の報道を分析し、情報の発信方法が人々の行動や意識にどのように影響を与えるかを探求した結果、情報の伝え方が持つ力に魅力を感じ、マスコミ業界を志望するきっかけとなりました。
また、大学主催の海外研修に参加し、異なる文化背景を持つ人々との議論を通じて、多様な意見を尊重しながら情報を発信する重要性を学びました。
入社後は大学で培った多角的な視点と情報分析力を活かし、社会に価値ある情報を届ける報道や企画に携わりたいと考えています。
特に、国際的な視点を取り入れたコンテンツ制作を通じて、多くの人々に影響を与える仕事を実現し、御社の成長と社会の発展に貢献する所存です。
【大学を選んだ理由】NG例文2選
続いて、大学を選んだ理由の回答においてマイナスな印象を与えてしまう可能性が高い例文を2つ紹介します。
それぞれどのような点がマイナスなのかについても考えながら反面教師として活用してください。
- 主体性が無い
- 嘘をついている
主体性が無い
私は高校時代、勉強に対して苦手意識はなく、むしろ毎日の投稿や宿題を楽しいと思って取り組んでいたため、勉強に対してマイナスの印象はありませんでした。
しかし、その分、何を学びたいかという考えはあまりなかったため、学費が安く、実家から通えるため、両親に金銭的な負担をかけない地元の国立大学を勧められました。
学部に関しても、理系科目・文系科目両方得意であったため、医学部以外は特に対策をしなくても合格できると思われましたが「潰しが効く」という理由で両親に法学部を勧められました。
大学では法律について学び、毎日勉強する習慣も継続できたため、行政書士と税理士の資格に合格できました。
御社においては豊富な法律の知識と主体的に学習を続ける姿勢を活かして貢献したいと考えています。
NGポイント
この例文では大学選びが完全に両親の意向によるものであり、本人の主体的な意志が欠けています。
自己決定力や目標に対する意識が低く、面接官に対して自分の意志を伝えられていないため、マイナスに見られる可能性が高いです。
嘘をついている
この大学は多くの卒業生が御社に入社しており、オープンキャンパスに参加した際にも御社への内定が決まっている方が数名いらっしゃいました。
その方々から御社の環境の良さや仕事のやりがい、福利厚生の良さなど、様々な点を伺い、絶対に御社で働き定年まで勤め上げたいと考えるようになりました。
もちろん、この大学ではなくとも、努力をすれば御社へ入社できる可能性はありましたが、多くの卒業生が入社している点は就職活動を始める上で有利に働くと考え、この大学を選びました。
大学では経済学について学び、特に統計やマーケティングに力を入れて学習しながら、広告の持つ可能性に魅力を感じました。
御社では主にマーケティング職として貢献し、広告のCV率の向上などに貢献する所存です。
また、常に学習を続け、最新のトレンドを広告に反映させることも目指します。
NGポイント
この例文では大学選びの理由が「御社に入社するため」だけの理由になってしまっており、大学選びの背景や自己の成長を示していません。
また、内容自体に嘘や不自然さを感じさせる部分も少なくありません。
大学受験の段階からその企業だけを目指していると話すならば、かなりの説得力が求められます。
企業に感じている魅力を表現できていないため、嘘をついていると思われても仕方ないでしょう。
【大学を選んだ理由】面接対策は就活エージェントに相談しよう
ここまで面接において大学を選んだ理由を聞かれた際の回答方法について紹介してきましたが、自信を持って本番に望める人はなかなかいないでしょう。
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まとめ
今回は面接において大学を選んだ理由を聞かれた際に良い印象を与えられる回答の方法について紹介しました。
100%聞かれる質問ではありませんが、対策しておかなければうまく答えられない可能性もあります。
「なんとなく選んだ」などとマイナスな印象を与えてしまう可能性が高い回答を提供しないためにも、ぜひ本記事を参考に、ある程度回答の雛形を作っておきましょう。