【面接対策】ケース面接って何？内定に繋がる対策方法や思考プロセスについて解説！

はじめに

ケース面接は概要を理解した上でしっかりと対策しておかなければ本番で面食らってしまい、何もできないまま終わってしまう可能性が非常に高い、難易度が高い面接方式です。

そこで、今回はケース面接の概要について紹介しつつ、どのような問題が出題されるか、どのような能力を問われているのか、どのような思考パターンで解けば良いのかについて紹介するため、参考にしてみてください。

ケース面接について全く知識がない方からうまく対策が進んでいない方まで、幅広い方に参考にしていただける記事です。

【ケース面接を対策しよう】そもそもケース面接とは

ケース面接とはビジネスの現場で起こりうる課題に対して、限られた時間内に適切な解決策を導き出す力を評価する面接方式です。

コンサルティングファームや外資系企業の選考でよく出題されますが、近年では幅広い業界で取り入れられています。

ケース面接では企業が提示する仮定のビジネス課題に対して、応募者がどのように情報を収集し、分析し、最終的な解決策を提案するかを見られます。

例えば「ある地域に新たな製品を投入する場合のマーケット戦略を立案してください」や「収益が減少している企業の改善策を提案してください」といった具体的な課題が提示されます。

ケース面接は知識量ではなく「限られた情報を基に、どれだけ柔軟かつ的確な判断ができるか」が問われます。

【ケース面接を対策しよう】フェルミ推定と何が違うの？

フェルミ推定は正確なデータが得られない状況下で大まかな数字を論理的に推定する能力を評価するものです。

一方で、ケース面接はその推定結果を踏まえ、ビジネスにおける対策や解決策を提案することを求められる面接形式です。

つまり、両者はプロセスの流れの中でつながってはいますが、注目する要素が異なります。

簡単に説明すると、フェルミ推定は「数字を論理的に導き出すプロセス」が主な目的であるのに対し、ケース面接は「その結果を応用し、ビジネスの課題解決に結びつけること」が求められます。

【ケース面接を対策しよう】ケース面接で求められる能力・ポイントとは？

では、ケース面接を通じて企業はどのような能力を確認しようとしているのでしょうか。

もちろん、企業が求める能力が以下の4つだけに限定されるわけではありませんが、ケース面接においては以下の4つの能力を確認しようとしている企業が多いです。

論理的思考力

ケース面接で最も重要な能力の1つは論理的思考力です。

与えられた課題を的確に分解し、要素ごとに分析することで、最適な結論を導き出せるかを確認されています。

ケース面接では曖昧な状況や限られた情報の中で課題の本質を理解し、解決策を提案することが求められます。

感覚的な判断ではなく、論理的な筋道を立てて答えを導くことが重要です。

例えば「ある商品が売れない原因を分析してください」という課題が出された場合、商品自体の問題、価格設定、ターゲット層、販売チャネルなど、問題を構成する要素を分解し、それぞれを検討していく必要があります。

論理的思考力を養うためには日頃から問題を分解して考える練習をすることが重要です。

例えば、日常の疑問やニュース記事を題材に「なぜこの状況が発生しているのか」「どうすれば解決できるか」を論理的に考えてみましょう。

課題解決力

ケース面接では課題解決力も確認されています。

ケース面接では提示された課題に対して「どのように解決すべきか」を考え、その解決策が現実的かつ効果的であることを示さなけれなりません。

例えば「新商品の売上を伸ばすにはどうすれば良いか」という問いに対して実現性のある具体的な施策を提案できるかどうかが評価のポイントとなります。

これには課題の本質を正確に捉えることが重要です。

課題が複数の要因から成り立っている場合、それらを分解し、優先すべき問題を特定する力が必要です。

そして、その問題を解決するための選択肢をいくつか挙げ、それぞれのメリット・デメリットを検討した上で、最適な解決策を選ぶプロセスが求められます。

この際「なぜその解決策が有効なのか」を根拠を持って説明することが重要です。

分析力

ケース面接では提示された課題を正確に分析し、どこに本質的な問題があるのかを理解する分析力も求められます。

特にケース面接の初期で重要であり、課題に対する解決策を提案する「前提」となるものです。

例えば「売上が減少している理由を分析してください」という問いに対して、商品の特性、市場の動向、競合の動きなど、様々な視点から情報を整理し、原因を特定する必要があります。

これには問題を体系的に分解することが必要です。

例えば、売上減少の要因を分析する際には「価格」「品質」「販売チャネル」「顧客ニーズ」などの観点に分解し、それぞれの要素を深掘りしましょう。

また、面接中に質問を通じて必要な情報を引き出すスキルも、分析力の一部として評価されます。

「顧客層の年齢分布を教えていただけますか」といった質問をすれば、必要な情報が得られるだけでなく「解決のために必要な要素を明確にできている」とアピールできます。

コミュニケーション能力

ケース面接にはコミュニケーション能力も不可欠です。

いくら良いアイデアや解決策を考え出しても、それをわかりやすく面接官に伝えられなければ、評価にはつながりません。

PREP法を用いて、起承転結のわかりやすい説明を心がけましょう。

もちろん、面接官と良好な関係を築くことも大切です。

「思考の過程や回答の内容は悪くないけれど、わかりにくいし、感じが悪いな」と思われては、せっかく対策をしても内定を得られないこともあります。

ケース面接は「的確な解決策を提示して、わかりやすく伝える」ことも大切ですが、当然ながら相手も人間であるため、同じような回答を提示してくる無愛想な人と感じが良い人がいたら、後者を採用したいでしょう。

【ケース面接を対策しよう】ケース面接の出題パターン

ケースの出題パターンを覚えておくことで、より本番でも落ち着いて対応できるようになります。

大きく分けて以下の5つの出題パターンが存在しています。

それぞれ、どのようなことを聞かれているかについては覚えておきたいところです。

どのような問題が出るのか覚えておくだけで心に余裕ができるため、ぜひ確認しておいてください。

企業や組織の売上向上策

ケース面接では企業や組織の売上を向上させるための施策を提案する課題が頻出します。

このテーマでは売上を構成する要素に着目して具体的な対策を考えることが求められます。

売上は「顧客数」「顧客単価」「購入頻度」の3つの要素で構成されるため、それぞれを分析し、改善方法を提案しましょう。

例えば、顧客数を増やすにはターゲット層の拡大や新規顧客の獲得方法を検討します。

これは広告戦略やプロモーション活動、地域密着型のキャンペーンなど、具体的な施策を通じて実現可能です。

また、施策を検討する際にはそれが現実的で実行可能かどうかを考えることが重要です。

「夢物語」「机上の空論」と言われないような、実用的な意見を述べましょう。

企業や組織の利益拡大策

利益拡大をテーマとするケース面接では売上だけでなく、コスト管理にも着目することが求められます。

利益は「売上－コスト」で構成されるため、売上を増やすだけでなく、コストを削減する方法を考えることが重要です。

コストには固定費と変動費があり、それぞれの特性に応じた対策を提案する必要があります。

利益拡大策のケースでは費用対効果を計算する力、コスト構造を正確に理解する力などが問われます。

例えば、ある費用を削減した場合にどれだけの利益改善が見込めるかを説明することで、提案の現実性を高めることが可能です。

このように、利益拡大の施策では「売上」と「コスト」の両面を分析し、バランスの取れた解決策を示すことが重要です。

2つの選択肢から意思決定

ケース面接では2つの選択肢の中から最適なものを選び、その理由を説明する問題もよく出題されます。

このパターンではそれぞれの選択肢のメリットとデメリットを比較し、合理的な判断基準に基づいて意思決定を行う能力が求められます。

例えば「既存商品の改良を進めるべきか、新商品の開発を優先すべきか」という問いに対しては、両方の選択肢を多角的に評価し、どちらが企業にとってより効果的かを説明しなければなりません。

この問題では「意思決定の基準」を明確にすることが重要です。

例えば「短期的な利益を重視するのか、長期的な成長を目指すのか」といった基準を設定し、その基準に基づいて選択肢を評価することで、説得力のある回答を提示できます。

公共・社会問題の解決策

公共・社会問題に関するケースでは抽象度の高いテーマを具体的な課題に分解し、実現可能な解決策を提示することが求められます。

この出題パターンでは社会的影響やコスト、実現可能性を考慮しながら、現実的で「持続可能」な解決策を提案する力が評価されます。

例えば「地域の公共交通機関の利用者減少をどう解決するか」という問いに対しては、利用者のニーズを分析し、それに基づいた施策を提案しましょう。

このケースでは社会問題をビジネスの視点で解決する能力や、抽象的なテーマを具体化する力が問われます。

社会的な課題と企業の利益の両方をバランスよく考慮した解決策を提示することを心がけると良いです。

新規事業の立案

新規事業の立案をテーマとするケースでは「ゼロから事業計画を構築する力」が求められます。

このパターンでは市場分析や競合他社との差別化、財務計画など、ビジネスに必要な総合的なスキルが試されます。

例えば「飲食業界で新しいサービスを提供するにはどうすれば良いか」という課題に対しては、ターゲット市場を明確にし、その市場のニーズを満たす具体的なアイデアを提案する必要があります。

新規事業の立案には「実現可能性」と「収益性」の両方を考慮することが重要です。

市場規模や成長性を分析し、ターゲット層にどのような価値を提供できるのかを示すことを推奨します。

また、競合他社との差別化ポイントを明確にし、自社の強みを活かした戦略を提案することも重要です。

例えば「競合が提供していないサブスクリプション型のサービスを導入する」という案は差別化と収益性の両方を兼ね備えた施策として評価されるでしょう。

【ケース面接を対策しよう】ケース面接を実際に出題する業界

ケース面接はすべての企業の選考において出題されるわけではありません。

ケース面接が出題されやすい業界は以下の3つであるため、もしケース面接の対策をする予定がなく、以下の3つの業界以外を目指している方はいったんケース面接の対策をやめて、他の対策をした方が良いかもしれません。

一方、以下の3つのうちいずれかの業界を受ける方は対策しておかないと本番で何もできなくなってしまうため、気をつけましょう。

コンサル業界

コンサル業界ではケース面接が出題されることが多いです。

コンサル業界の仕事はクライアント企業が抱える複雑な課題に対して論理的かつ実践的な解決策を提案することが求められるため、ケース面接は業務内容に直結しています。

ケース面接を通じて応募者がどのように問題を分析し、解決策を導き出し、それを説得力を持って伝えるかを評価しようとしているのです。

コンサル業界のケース面接では幅広い課題が出題されます。

代表的なものとしてはクライアント企業の売上向上策やコスト削減策、新規事業の立案などが一般的なテーマとして挙げられます。

課題を分解し、必要な情報を面接官に質問しながら、論理的に解決策を導き出すプロセスを示しましょう。

この際、思考の流れが明確であること、そして提案が現実的かつ実行可能であることが伝わるような回答を心がけると良いです。

商社業界

商社業界では新規事業の開拓や市場分析、複雑な交渉を行う場面が多いため、ケース面接が選考で出題されることが多いです。

商社の業務は多岐にわたり、取引先や市場のニーズを的確に把握し、それに応じた事業戦略を構築する力が求められます。

特に、新規事業の立案や既存事業の課題解決に関する問題が頻出です。

例えば「新興市場での新規事業を立ち上げるための戦略を提案してください」という課題が出された場合、市場規模や競合状況を分析し、商社が持つ強みを活かした実現可能な解決策を提案しましょう。

この際、応募者の回答は理論的な裏付けを伴い、具体的な実行計画を提示することが求められます。

また、複数の選択肢が提示される場合にはそれぞれのメリットとデメリットを比較し、最も合理的な選択を導き出す力も評価されます。

投資銀行業界

投資銀行業界ではM&Aや株式発行、企業価値評価といった高度な分析業務が日常的に行われるため、ケース面接が選考の一環として行われることが多いです。

分析力、問題解決力、そしてビジネス感覚を評価されています。

ケース面接の例として「ある企業のM&Aを検討する際、買収先企業の価値をどのように評価するか」などが挙げられます。

この場合は企業の財務データや市場状況を分析し、買収が自社にとってどのようなメリットをもたらすかを説明しましょう。

また、買収に伴うリスクや課題についても言及し、それを最小限に抑える方法を提案することが求められます。

分析力の高さが伝わるような回答を心がけてください。

【ケース面接を対策しよう】ケース面接の対策方法

続いて、ケース面接の対策方法にはどのようなものがあるのかについても紹介します。

様々な対策がありますが、できれば以下の対策全てに取り組んで、自信を持って臨むことを推奨します。

ケース面接のような特殊なタイプの選考は事前対策の有無で大きく出来が変わってくるため、時間の許す限り、しっかりと対策しましょう。

ケース面接の対策本を使う

ケース面接は通常の面接とは異なり、ビジネスの課題に対する論理的なアプローチや問題解決能力を評価するための特殊な形式です。

そのため、対策本を活用して必要な知識を効率的に習得し、答え方の基本を理解することが重要です。

ケース面接の対策本には具体的な問題例や解説が紹介されているため、基礎を学ぶ上で非常に有用と言えます。

対策本を使用するメリットの1つはケース面接で評価されるポイントを体系的に理解できることです。

論理的思考のフレームワークや問題を分解する際の手法なども詳しく解説されています。

熟読しておくことで、課題をどのようにアプローチすべきかが具体的に分かり、面接で自信を持って取り組めるようになるでしょう。

また、対策本には成功例だけでなく避けるべき失敗例も掲載されていることが多いため、自分の回答を客観的に見直すきっかけにもなります。

ケース面接問題集を解く

問題集に取り組むことも効果的です。

問題を解くことでケース面接の流れや求められる思考プロセスを具体的に理解できます。

また、問題に対する自分の答えを考えることで、本番同様の緊張感を持ちながら練習ができ、対応力が向上します。

本で対策をするのはもちろん、あまり時間がない場合や、就活で忙しく、アルバイトができずに貯金が減ってきている方はネットで公開されている問題を解いても良いです。

問題集を解く際には答えを出すだけでなく、どのようにしてその結論に至ったのかを説明する練習を行うことが大切です。

ケース面接では最終的な答えだけでなく、思考プロセスそのものが評価されます。

そのため「どのようなデータに基づいて結論を導いたのか」「なぜその解決策が最適だと考えたのか」を論理的に説明する練習をしておきましょう。

模擬面接を行う

模擬面接を行うことは、一般的な面接と同様に、ケース面接の対策でも大切です。

実際のケース面接に近い状況を再現することで、本番での緊張感や雰囲気に慣れることができます。

また、第三者と取り組むことで自分では気づけなかった改善点を見つけることもできます。

友人や先輩といった信頼できる人と一緒に行いましょう。

また、就活エージェントを利用している場合は担当者にお願いしても良いです。

一般的な面接の対策と同様に「頼める人の中で就活に一番詳しい人」から順に声をかけることを推奨します。

模擬面接ではフィードバックが重要です。

相手に自分の回答について「どこが分かりにくかったか」「どの部分をもっと具体的に説明すべきだったか」といった具体的な意見をもらうことで、回答内容をブラッシュアップできます。

就活エージェントを使う

結局、就活において最もおすすめの対策が就活エージェントを利用することです。

ESを作るにあたっても、面接の練習をするにあたっても、企業探しや自己分析においても、プロに頼ることが最も抜本的な対策です。

もちろん「何でも担当者に丸投げ」というわけにはいきませんが、忙しい就活生の方にとって、わからないことや不安に思っていることをプロにすぐに聞ける環境があることは大きなアドバンテージとなります。

弊社が提供している「ジョブコミット」というサービスでは、担当者がケース面接の対策も一緒に行います。

本番まで時間がなく、どうすれば良いか悩んでいる方や、早い段階からケース面接の対策をしておきたい方はぜひ以下のリンクから登録してみてください。

もちろん、完全無料で利用できます。

【ケース面接を対策しよう】ケース面接の思考プロセス

続いて、ケース面接の思考プロセスについても紹介します。

以下のようなプロセスで考えることで、ケース面接をスムーズかつ確実に解くことができます。

どのような問題が出題された際にも応用が利くものであるため、ぜひ覚えておいてください

課題の目標や前提条件を整理する

ケース面接の思考プロセスでは課題の目標や前提条件を整理することが出発点となります。

与えられた問題の全体像を把握し、解決すべき課題が何であるかを明確にしましょう。

課題が曖昧なまま進めてしまうと適切な解決策を導き出すことが難しくなるため、先にしっかりと整理することが重要です。

例えば「製品の売上を向上させる方法を考える」という課題が提示された場合「売上向上」が目標であり、そのための具体的な要素（顧客数、顧客単価、購入頻度）が前提条件として存在することを認識しましょう。

また、面接官から与えられる情報には限りがある場合が多いため、必要に応じて質問をすることを推奨します。

例えば「顧客の年齢層や購買頻度に関するデータはありますか？」や「競合他社の動向について教えていただけますか？」など、必要な情報を聞いてみてください。

情報が得られれば有利になりますし、必要な情報が何か気づいていることも示せます。

もし教えてくれなくても「教えるわけないだろう」と怒られるわけではありませんし、評価が下がるわけでもないので、遠慮せず聞いてみましょう。

フレームワークや理論を基に戦略を立てる

課題の目標や前提条件を整理した後はフレームワークや理論を活用して戦略を立てる段階に進みます。

このステップでは論理的な思考を支えるツールとして、ビジネスにおける基本的なフレームワークを用いることが重要です。

例えば、ジェイ・エイブラハムの売上アップ理論では「顧客数を増やす」「顧客単価を上げる」「購入頻度を高める」の3つの要素に基づいて売上向上策を考えます。

このようなフレームワークを活用することで、課題の分析が体系的かつ漏れのないものになります。

フレームワークの活用は単に分析を進めるだけでなく、課題の本質を見抜く助けにもなります。

例えば、売上低下が課題の場合、その原因が「新規顧客獲得の停滞」なのか「既存顧客の離脱」なのかを特定しなければなりません。

この際、3C分析（顧客、競合、自社）やSWOT分析（強み、弱み、機会、脅威）を使うことで、問題の背景を明確にし、効果的な解決策を構築できます。

戦略に沿った改善策を考える

フレームワークや理論を基に立てた戦略を具体的な改善策に落とし込みましょう。

前提条件や戦略に基づき、実現可能で効果的な改善策をいくつか考案します。

例えば「新規顧客を増やす」という戦略に基づいて「SNS広告の活用」「口コミキャンペーンの実施」「既存顧客からの紹介制度の導入」など、複数の施策を具体的に挙げることが求められます。

改善策を考える際には、それが課題解決にどのように寄与するかを明確に説明することが重要です。

例えば、SNS広告の活用なら「若年層をターゲットにした広告を展開することで、認知度を高め、新規顧客獲得に繋がる」といった形で、具体的な効果を示すと良いです。

改善策を選別する

最後のステップで考案した改善策を選別し、最も効果的な提案を決定します。

各改善策のメリットとデメリットを比較し、多角的な観点から最適な解決策を選び出すことが重要です。

例えば「SNS広告の活用」と「既存顧客からの紹介制度」を比較する場合、それぞれの実行可能性、コスト、期待される効果を具体的に検討します。

この比較を通じて、どの施策が課題解決に最も貢献するかを明確にできます。

改善策を選別する際には効果だけで選ぶのではなく、リスクや副次的な影響も考慮する必要があります。

例えば、広告費用が高額である施策を採用する場合、その効果が十分に期待できるのか、他の施策と組み合わせるべきかといった検討が必要です。

【ケース面接を対策しよう】ありがちな面接失敗例

ケース面接に取り組むにあたって、多くの人が犯してしまいがちな面接での失敗例についても紹介します。

以下のようなパターンが当てはまってしまうと、ケース面接を突破できない可能性が高まってしまうため、それぞれ確認しておきましょう。

代表的なケース面接を解いていない

ケース面接の対策で最も基本的な準備として、代表的なケース問題に取り組むことが挙げられます。

この準備すらしていないと、面接本番でどのようにアプローチすべきか分からず、混乱してしまいます。

ケース面接には典型的な出題パターンがあり、売上向上策、新規事業立案、競合分析など、頻出テーマを把握しておくことは不可欠です。

これらにあらかじめ取り組んでおくことで、問題の進め方や必要なスキルを実践的に学べますが、対策不足では論理的に答えを導き出せません。

対策をしているかしていないかはメンタル的な余裕にも関わります。

実際の知識やスキルがあるかどうかは置いておいて、同条件で「何もしてこなかった、もうダメだ」と思う人と「自分はしっかりやってきたし、大丈夫だ」と思う人がいる場合、後者の方がパフォーマンスは高いでしょう。

ディスカッションを練習していない

問題解決のアイデアを提示するだけでなく、面接官とのディスカッションを通じて自分の提案を深める場面もあります。

ディスカッションの練習を行わないと、提案内容をわかりやすく伝えることができず、評価も下がってしまうでしょう。

ディスカッションではアイデアの論理性だけでなく、相手の意見を理解し、それを自分の提案に反映させる柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。

これができないと一方的な回答に終始してしまい、会話が下手な人物であると思われてしまいます。

ディスカッションの練習は友人や先輩と模擬面接を行うことがおすすめです。

第三者と意見を交わすことで、提案内容を他者に分かりやすく伝える力を養えます。

また、他の人からのフィードバックを通じて自分の改善点を把握し、本番に向けて修正を重ねることもできます。

想定外の問題に対応できない

ケース面接では想定外の問題に直面することが多くあります。

そのため、想定外の課題に柔軟に対応する能力を養っていないと、本番で混乱し、的外れな回答をしてしまいます。

ケース面接は応募者の問題解決能力を評価する場であるため、未知の課題に直面した際に冷静に対応し、論理的に考え抜く姿勢が求められます。

想定外の問題への対応力を高めるには様々なテーマのケース問題に取り組むことが重要です。

新規事業の立案に特化した問題や社会的課題を解決するテーマなど、多様な問題に挑戦することで、幅広い状況に適応する力を養えます。

また、課題に取り組む際には「何が本質的な問題なのか」を素早く見抜く練習を繰り返しましょう。

これにより、予想外の課題にも冷静に対処し、適切な解決策を提示できるようになります。

まとめ

今回はケース面接の概要について紹介しつつ、どのような対策をしなければならないのか、企業がどのような意図を持ってケース面接を出題してくるのかについて紹介しました。

ケース面接は全ての企業で出題されるわけではありませんが、しっかりと対策しておかなければ、うまく対応できない難易度の高い面接です。

ぜひ、本記事で紹介した対策を踏まえた上で、しっかりと時間をかけて取り組み、余裕を持って本番に臨めるようにしておきましょう。